身のまわりの正負の数
このレッスンでできるようになること
- セクション1で決めた用語と手順を、一覧にして言える
- 身のまわりの場面を符号つきの数に直し、逆に符号つきの数を場面の言葉に読みもどせる
- 基準と正の向きを表に書き出してから、符号を決められる
前のレッスンの確認
- 符号と計算記号を読み分ける … \(+\) や \(-\) の役割は、そのすぐ左にあるものを見て決める
- かっこの決まり … 計算記号の直後に符号つきの数を置くときは、その数をかっこで囲む
このレッスンはセクション1のまとめです。新しい道具は増やしません。4つのレッスンで決めたことを次の表にならべ、場面と符号つきの数のあいだを、行きも帰りも自由に行き来できるようにします。
セクション1で手に入れた道具
ここまでで決まったことを全部ならべます。ここから先は、この表にあることを前提に進みます。
決めた言葉
| 言葉 | 決めた文 | 決めたレッスン |
|---|---|---|
| 正の数 | 0より大きい数 | 正の数・負の数・0 |
| 負の数 | 0より小さい数 | 正の数・負の数・0 |
| 0 | 正の数でも負の数でもない、境目の数 | 正の数・負の数・0 |
| 符号 | 数が正か負かを表す \(+\) と \(-\) のしるし。\(+\) は省略できるが、\(-\) は省略できない | 正の数・負の数・0 |
| 反対の向きをもつ量 | 一つの基準をはさんで、向きがちょうど正反対になる二つの量 | 反対の向きをもつ量を符号で表す |
| 計算記号 | たし算・引き算・かけ算・わり算のどれをするかを命令する記号。\(+\)、\(-\)、\(\times\)、\(\div\) の4つ | 符号と計算記号を読み分ける |
決めたやり方
| やり方 | 中身 | 決めたレッスン |
|---|---|---|
| 数を広げた理由 | どんな引き算にも答えがあるようにするため | 引けない引き算があった |
| 基準と向きを決める四つの手順 | ①何を0とするか決める ②どちら側を正の向きにするか決める ③量の大きさを数で表す ④正の向きと同じなら \(+\)、反対なら \(-\) を付ける | 反対の向きをもつ量を符号で表す |
| 答えの書き方 | 答えには、基準と正の向きを言葉で添える | 反対の向きをもつ量を符号で表す |
| 正の向きの決まり方 | 正の向きは、問題ごとに変わる。「西だから負」ではない | 反対の向きをもつ量を符号で表す |
| 記号の見分け方 | \(+\) や \(-\) の役割は、そのすぐ左にあるものを見て決める | 符号と計算記号を読み分ける |
| かっこの決まり | 計算記号の直後に符号つきの数を置くときは、その数をかっこで囲む | 符号と計算記号を読み分ける |
| かっこと数 | \((+3)\) と \(3\) は同じ数。かっこは「ここまでで一つの数」というしるしにすぎない | 符号と計算記号を読み分ける |
| かっこと符号は別 | かっこを外すことと符号を省略することは別。\((-3)\) は \(3\) にならない | 符号と計算記号を読み分ける |
四つのレッスンのつながりは、一枚にすると次のようになります。
セクション1では、正の数や負の数のたし算・引き算を一つも習っていません。 できるようになったのは、場面を数で表すことと、数を場面の言葉に読むことだけです。計算はセクション3から始まります。
場面と符号つきの数は、行き来できる
このセクションでやってきたことは、二つの向きの行き来にまとめられます。
行きだけができても半分です。行きと帰りの両方ができて、はじめて符号つきの数を使えると言えます。 どちらの向きでも、いちばん上にあるのは同じ二つの決めごとです。何を0とするかと、どちら側を正の向きにするか。これが決まっていない数は、行きも帰りもできません。
行き 場面を符号つきの数にする
行きの道具は「基準と向きを決める四つの手順」です。ここでは、四つを毎回表に書き出すことにします。頭の中だけで進めると、手順1と手順2を飛ばしてしまうからです。
基準と向きの表
手順 決めたこと 1 基準の0 何を0とするか決める 2 正の向き どちら側を正の向きにするか決める 3 大きさ 量の大きさを数で表す 4 符号 正の向きと同じなら \(+\)、反対なら \(-\) を付ける
新しい道具ではありません。四つの手順を、そのまま紙に写しただけの表です。手順1と手順2は自分で決めることがらなので、書かないかぎり形に残りません。
例題1 気温を符号つきの数にする
ある町の一日の気温を記録します。\(0\) ℃を基準の \(0\) ℃とし、高いほうを正の向きとします。次のそれぞれを符号つきの数で表しなさい。
(1)正午の気温は \(0\) ℃より \(8.5\) ℃高かった (2)明け方の気温は \(0\) ℃より \(4.2\) ℃低かった (3)夕方の気温はちょうど \(0\) ℃だった
まず表を書き出します。決め方が決まれば、あとは大きさと符号だけです。
| 手順 | 決めたこと |
|---|---|
| 1 基準の0 | \(0\) ℃ |
| 2 正の向き | 高いほう |
| 式 | この行でしたこと |
|---|---|
| \(8.5\) | (1)手順3 大きさを数で表した |
| \(+8.5\) | (1)手順4 高いは正の向きと同じなので \(+\) をつけた |
| \(4.2\) | (2)手順3 大きさを数で表した |
| \(-4.2\) | (2)手順4 低いは正の向きと反対なので \(-\) をつけた |
| \(0\) | (3)基準そのもの。正とも反対とも言えないので符号をつけない |
確かめ
+8.5 ℃は「正の向きへ 8.5 ℃」= 0 ℃より 8.5 ℃高い。正午の記録と合っている
−4.2 ℃は「正の向きと反対へ 4.2 ℃」= 0 ℃より 4.2 ℃低い。明け方の記録と合っている
答えの吟味
正午は暖かく明け方は寒い記録なので、符号はちがうはずです。(3)に \(+0\) とも \(-0\) とも書かないのは、0が正でも負でもない境目の数だからです。
答え \(0\) ℃を基準の \(0\) ℃、高いほうを正の向きとして、(1)\(+8.5\) ℃ (2)\(-4.2\) ℃ (3)\(0\) ℃
例題2 海面からの高さと、正の向きの決め直し
海面を基準の \(0\) mとします。
(1)上へ行く向きを正の向きとして、海面より \(86\) m高い灯台の光の位置と、海面より \(37\) m低い岩を、符号つきの数で表しなさい。 (2)同じ場所のまま、下へ行く向きを正の向きに決め直すと、答えはどうなりますか。
(2)では場所は動いていません。変わるのは手順2だけです。
| 手順 | (1)で決めたこと | (2)で決めたこと |
|---|---|---|
| 1 基準の0 | 海面 | 海面(変えていない) |
| 2 正の向き | 上 | 下(ここだけ変えた) |
| 式 | この行でしたこと |
|---|---|
| \(+86\) | (1)高いは正の向きと同じなので \(+\) をつけた |
| \(-37\) | (1)低いは正の向きと反対なので \(-\) をつけた |
| \(-86\) | (2)高いは、正と決めた下の反対なので \(-\) をつけた |
| \(+37\) | (2)低いは正の向きと同じなので \(+\) をつけた |
確かめ
(1)+86 m は「上へ 86 m」、−37 m は「上の反対へ 37 m」。どちらも場所と合っている
(2)の正の向きは下
−86 m は「下の反対へ 86 m」=上へ 86 m。灯台の光の位置と合っている
+37 m は「下へ 37 m」。岩の場所と合っている
答えの吟味
符号がそっくり入れかわりました。場所が動いたのではなく、どちらを正と呼ぶかを変えたからです。だから答えには、いつでも基準と正の向きを添えます。
答え (1)海面を \(0\) m、上を正の向きとして、灯台 \(+86\) m、岩 \(-37\) m (2)海面を \(0\) m、下を正の向きとして、灯台 \(-86\) m、岩 \(+37\) m
帰り 符号つきの数を場面の言葉にする
帰りは、手順4と手順3を逆にたどります。やることは二つだけです。
- 符号を見て、向きを言う。 正の向きと同じか、反対か
- 数を見て、大きさを言う。 いくつぶんか
このとき、符号だけを見て「マイナスだから低い」と言ってはいけません。低いほうを正の向きと決めた問題なら、マイナスは「高い」です。言うべき向きは、その問題の手順2に書いてあります。
読みもどしたら必ず確かめます。その言葉の分だけ引き返して基準にもどらなければ、向きか大きさを取りちがえています。
例題3 符号つきの数を場面の言葉にもどす
次の数が何を表しているか、言葉で答えなさい。
(1)海面を \(0\) m、上を正の向きとしたときの \(-140\) m (2)\(0\) ℃を基準の \(0\) ℃、高いほうを正の向きとしたときの \(-0.5\) ℃ (3)ビルの入口の階を \(0\) 階、上を正の向きとしたときの \(+12\) 階
符号を見て向きを言い、数を見て大きさを言います。
| 式 | この行でしたこと |
|---|---|
| \(-140\) | (1)符号が \(-\) なので、正と決めた「上」の反対、つまり下 |
| \(140\) | (1)大きさは \(140\)。海面より \(140\) m低い |
| \(-0.5\) | (2)符号が \(-\) なので、正と決めた「高い」の反対、つまり低い |
| \(0.5\) | (2)大きさは \(0.5\)。\(0\) ℃より \(0.5\) ℃低い |
| \(+12\) | (3)符号が \(+\) なので、正と決めた「上」と同じ |
| \(12\) | (3)大きさは \(12\)。入口の階から \(12\) 階分上 |
確かめ
(1)海面より 140 m 低いところから 140 m 上がると海面にもどる
(2)0 ℃より 0.5 ℃低い気温が 0.5 ℃上がると 0 ℃にもどる
(3)入口から 12 階分上の階を 12 階分下りると入口にもどる。どれも合っている
答えの吟味
(2)の \(-0.5\) ℃は0に近い数ですが、0より小さい側にいるので負の数です。0に近いかどうかは、正か負かに関係しません。
答え (1)海面より \(140\) m低いこと (2)\(0\) ℃より \(0.5\) ℃低いこと (3)入口の階から \(12\) 階分上の階であること
例題4 記録カードをうめる
ある高原の観測所の記録カードです。
(1)空らんをうめなさい。 (2)この観測所より \(39\) m低いところの高さは、\(830\) に \(-39\) をたすと求められます。その式を書き、式の \(-\) が符号か計算記号かを答えなさい。計算はしなくてかまいません。
| 記録した量 | 基準の0 | 正の向き | 場面の言葉 | 符号つきの数 |
|---|---|---|---|---|
| 気温 | \(0\) ℃ | 高いほう | \(0\) ℃より \(7.3\) ℃高い | ? |
| 雪の深さ(前の日とくらべて) | 前の日の深さ | ふえるほう | ? | \(-46\) cm |
| 観測所の高さ | 海面 | 上 | 海面より \(830\) m高い | ? |
1行目と3行目は行き、2行目は帰りです。一枚のカードの中で向きが混ざっています。
| 式 | この行でしたこと |
|---|---|
| \(+7.3\) | (1)気温 高いは正の向きと同じなので \(+\) をつけた |
| \(-46\) | (1)雪 符号が \(-\) なので、正と決めた「ふえる」の反対、つまりへった |
| \(46\) | (1)雪 大きさは \(46\)。前の日より \(46\) cmへった |
| \(+830\) | (1)高さ 高いは正の向きと同じなので \(+\) をつけた |
| \(830+(-39)\) | (2)計算記号の直後に符号つきの数が来るので、かっこで囲んだ |
| \(830+(-39)\) | (2)\(-\) のすぐ左は開きかっこなので符号 |
確かめ
+7.3 ℃は「高いほうへ 7.3 ℃」= 0 ℃より 7.3 ℃高い。カードと合っている
前の日より 46 cm へったあとに 46 cm ふえると、前の日の深さにもどる
+830 m は「上へ 830 m」=海面より 830 m 高い。カードと合っている
830 + (−39) を左から読むと「830 に マイナス39 を たす」。合っている
答えの吟味
3行とも基準がちがいます。基準は量ごとに決めるものなので、一枚のカードの中でそろえる必要はありません。(2)の答えはまだ求めません。負の数をたす計算はセクション3であつかいます。
答え (1)気温 \(+7.3\) ℃ 雪の深さ(前の日とくらべて) 前の日より \(46\) cmへった 観測所の高さ \(+830\) m (2)\(830+(-39)\)。\(-\) は符号
今日の問い
セクション1では、正の数や負の数のたし算・引き算を一つも習っていません。それなのに、いったい何ができるようになったのでしょうか。
できるようになったのは、表すことと読むことです。
まず、\(3-5\) のような引き算に答えを持たせるために、数を0より小さい側へ広げました。次に、広げた先の数に正の数・負の数という名前をつけ、符号という道具を作りました。その符号を身のまわりの量に向けて、基準と正の向きを決めれば場面を数にできるようにしました。最後に、同じ形の \(+\) と \(-\) が符号としても計算記号としてもはたらくことを確かめ、かっこで書き分けられるようにしました。
つまり、計算するための材料をそろえたのがセクション1です。\(-4.2\) ℃がどんな寒さを指すのか分からないまま計算を覚えても、答えの意味を言えません。だから往復の練習を中心に置きました。計算の答えは、最後に必ず場面へ帰ってきます。
よくある間違い
まちがい1:基準と正の向きを書かずに、数だけ答える
ある谷の深さを聞かれて、こう答えてしまう間違いです。
✗ 答え −260 m
大きさも符号も合っているかもしれませんが、この数だけでは意味が決まりません。
海面を 0 m、上を正の向きとした場合 … −260 m は海面より 260 m 低い
海面を 0 m、下を正の向きとした場合 … −260 m は海面より 260 m 高い
読む人が決め方を知らないので、どちらとも読めてしまう
○ 答え 海面を 0 m、上を正の向きとして −260 m
答えには、基準と正の向きを言葉で添える。 符号つきの数は、決め方とセットではじめて意味をもちます。
まちがい2:言葉に符号が貼りついていると思う
「低い」「へる」という言葉を見たら、いつでも \(-\) をつけてしまう間違いです。海の深さを調べる調査で、下へ行く向きを正の向きと決めた場面で起きます。
✗ 海面より 55 m 低い → −55 m
たしかに「低い」ですが、この調査では下が正の向きです。低いほうは正の向きと同じなので、符号は \(+\) になります。誤答の \(-55\) mを読みもどしてみます。
正の向きは下
−55 m は「下の反対へ 55 m」=上へ 55 m、つまり海面より 55 m 高いところ
調べたいのは海面より低いところなので、場所が合わない
○ 海面より 55 m 低い → +55 m
見るべきなのは言葉そのものではなく、その言葉が正の向きと同じか反対かです。
まちがい3:0に符号をつける
気温がちょうど \(0\) ℃だった日を、こう書いてしまう間違いです。
✗ +0 ℃
「正の向きは高いほうだから、とりあえず \(+\) をつけておく」という考えから起きます。しかし0は基準そのもので、どちらの向きにも進んでいません。
符号は、その数が正か負かを表すしるし
0 は正の数でも負の数でもない、境目の数
表すものがないので、符号のつけようがない
○ 0 ℃
0はいつでも \(0\) とだけ書きます。正の向きを決め直しても、基準そのものは \(0\) のまま変わりません。
自分で確かめよう
紙に書いてから、答えを開いてください。符号を書く前に、基準と正の向きを必ず表に書き出すこと。
- あるビルの入口の階を \(0\) 階とし、上へ行く向きを正の向きとします。次を符号つきの数で表しなさい。
(1)入口から \(16\) 階分上の展望室 (2)入口から \(6\) 階分下の駐車場
問1と同じビルのまま、下へ行く向きを正の向きに決め直します。(1)(2)の答えはそれぞれどうなりますか。
次の表の空らんをうめなさい。行きと帰りが1行ずつまざっています。
| 基準の0 | 正の向き | 場面の言葉 | 符号つきの数 |
|---|---|---|---|
| 海面 | 上 | 海面より \(620\) m低い | ? |
| 先週の来館者数 | ふえるほう | ? | \(+74\) 人 |
| \(0\) ℃ | 低いほう | \(0\) ℃より \(1.7\) ℃高い | ? |
- 次を式に表しなさい。計算はしなくてかまいません。また、それぞれの式の \(-\) が符号か計算記号かを答えなさい。
(1)\(57\) に \(-42\) をたす (2)\(57\) から \(-42\) を引く
\((+91)\) は \(91\) と書けるのに、\((-91)\) を \(91\) と書いてはいけないのはなぜですか。理由を説明しなさい。
次の答えはまちがっています。どこがまちがっているかを説明し、正しく直しなさい。
0 ℃を基準の 0 ℃、低いほうを正の向きとする。
0 ℃より 6.5 ℃高い気温を、+6.5 ℃ と表した。
答えと考え方
1. 基準は入口の階、正の向きは上です。
| 手順 | 決めたこと |
|---|---|
| 1 基準の0 | 入口の階 |
| 2 正の向き | 上 |
| 式 | この行でしたこと |
|---|---|
| \(+16\) | (1)上は正の向きと同じなので \(+\) をつけた |
| \(-6\) | (2)下は正の向きと反対なので \(-\) をつけた |
確かめ
+16 階は「上へ 16 階分」=入口から 16 階分上。展望室と合っている
−6 階は「上の反対へ 6 階分」=入口から 6 階分下。駐車場と合っている
答え 入口の階を \(0\) 階、上を正の向きとして、(1)\(+16\) 階 (2)\(-6\) 階
2. 部屋は一つも動いていません。変わったのは手順2の決め方だけなので、上の側と下の側の符号がそっくり入れかわります。
| 手順 | 決めたこと |
|---|---|
| 1 基準の0 | 入口の階(変えていない) |
| 2 正の向き | 下(ここだけ変えた) |
| 式 | この行でしたこと |
|---|---|
| \(-16\) | (1)上は、正と決めた下の反対なので \(-\) をつけた |
| \(+6\) | (2)下は正の向きと同じなので \(+\) をつけた |
確かめ
下が正なので、−16 階は「下の反対へ 16 階分」=入口から 16 階分上。問1(1)と同じ場所
+6 階は「下へ 6 階分」=入口から 6 階分下。問1(2)と同じ場所
どちらも合っている
答え 入口の階を \(0\) 階、下を正の向きとして、(1)\(-16\) 階 (2)\(+6\) 階
3. 1行目と3行目は行き、2行目は帰りです。3行目は低いほうが正の向きなので、「高い」には \(-\) がつきます。
| 式 | この行でしたこと |
|---|---|
| \(-620\) | 1行目 低いは、正と決めた上の反対なので \(-\) をつけた |
| \(+74\) | 2行目 符号が \(+\) なので、正と決めた「ふえる」と同じ |
| \(74\) | 2行目 大きさは \(74\)。先週より \(74\) 人ふえた |
| \(-1.7\) | 3行目 高いは、正と決めた低いほうの反対なので \(-\) をつけた |
確かめ
−620 m は「上の反対へ 620 m」=海面より 620 m 低い。表と合っている
先週より 74 人ふえたあとに 74 人へると、先週の人数にもどる
−1.7 ℃は「低いほうの反対へ 1.7 ℃」= 0 ℃より 1.7 ℃高い。表と合っている
答えの吟味
1行目と3行目はどちらも符号が \(-\) ですが、指している向きは反対です。1行目は「低い」、3行目は「高い」。符号だけでは向きが決まらないことが分かります。
答え 1行目 \(-620\) m 2行目 先週より \(74\) 人ふえた 3行目 \(-1.7\) ℃
4. 計算記号を先に書き、そのあとにたす数・引く数を書きます。役割は、そのすぐ左にあるものを見て決めます。
| 式 | この行でしたこと |
|---|---|
| \(57+(-42)\) | (1)計算記号の直後に符号つきの数が来るので、かっこで囲んだ |
| \(57+(-42)\) | (1)\(-\) のすぐ左は開きかっこなので符号 |
| \(57-(-42)\) | (2)計算記号の直後に符号つきの数が来るので、かっこで囲んだ |
| \(57-(-42)\) | (2)はじめの \(-\) は数の \(57\) の直後なので計算記号、かっこの中の \(-\) は符号 |
確かめ
(1)57 + (−42) を左から読むと「57 に マイナス42 を たす」
(2)57 − (−42) を左から読むと「57 から マイナス42 を 引く」
どちらも問題文の言い方にもどったので合っている
答え (1)\(57+(-42)\)。\(-\) は符号 (2)\(57-(-42)\)。はじめの \(-\) は計算記号、かっこの中の \(-\) は符号
5. かっこを外すことと、符号を省略することは別のことがらです。実際に省いてみます。
(+91) の中身は +91 、+ を省いて 91 。0 より 91 大きい数のまま
(−91) の中身は −91 、− を省くと 91 。0 より 91 小さい数が、大きい数に変わる
省略してよいのは、省略しても意味が変わらないものだけです。
答え \(+\) は省略しても正の数のままだが、\(-\) を省略すると0より小さい数が0より大きい数に変わり、別の数になってしまうから。\((-91)\) はかっこを外して \(-91\) とは書けるが、\(-\) は残さなければならない
6. 言葉だけを見て符号を決めてしまったところがまちがいです。
この問題では低いほうを正の向きと決めています。\(6.5\) ℃高いのは正の向きと反対なので、符号は \(-\) でなければなりません。誤答の \(+6.5\) ℃を読みもどしてみます。
正の向きは低いほう
+6.5 ℃は「低いほうへ 6.5 ℃」= 0 ℃より 6.5 ℃低い
表したかったのは 0 ℃より 6.5 ℃高い気温なので、合わない
正しくたどり直します。
| 手順 | 決めたこと |
|---|---|
| 1 基準の0 | \(0\) ℃ |
| 2 正の向き | 低いほう |
| 3 大きさ | \(6.5\) |
| 4 符号 | 高いは正の向きと反対なので \(-\) |
確かめ
−6.5 ℃は「低いほうの反対へ 6.5 ℃」= 0 ℃より 6.5 ℃高い
表したかったことと合っている
答え \(0\) ℃を基準の \(0\) ℃、低いほうを正の向きとして \(-6.5\) ℃
次のレッスンへ
セクション1が終わりました。数を0より小さい側へ広げ、正の数・負の数・0という名前と符号を決めました。
基準と正の向きを決めれば、場面と符号つきの数を往復できます。符号と計算記号も読み分けられるようになりました。
ただし、いまの正負の数には置き場所がありません。\(-4.2\) と \(-140\) のどちらが大きいのかも、まだ言えません。
次のセクション2では、数をならべる線を用意します。最初のレッスン「数直線に正負の数を置く」では、線の上の決めごとを3つ確かめます。0の位置・正の向き・1目盛りの大きさです。この3つが決まれば、どんな数にも置き場所が一つに決まります。ここで使ってきた「基準の0」と「正の向き」が、そのまま線の上の決めごとになります。そのあと、0からの距離という見方を決め、大小をくらべられるようにします。
クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。