LESSON 01

正負の数の加法

異なる符号の数をたす

符号がちがう数どうしのたし算を、打ち消し合う移動として理解する。絶対値の大きいほうの符号を残し、絶対値の差をとる、という三つの段階で計算できるようにする。

異なる符号の数をたす

このレッスンでできるようになること

  • 反対向きの移動が打ち消し合うことを、数直線で説明できる
  • 異なる符号の数のたし算を、三つの段階に分けて計算できる
  • 答えの符号を決めているのが絶対値であることを説明できる

前のレッスンの確認

  • 絶対値 … ある数を表す点と原点との距離。\(|-3| = 3\) のように書く。いつも0か正の数
  • たし算の役割分担 … 最初の数が出発点、たす数の符号が向き、たす数の絶対値が距離
  • 数直線でたし算をする三つの手順 … ①最初の数を数直線に置く。ここが出発点 ②たす数の符号を見て、進む向きを決める。\(+\) なら右、\(-\) なら左 ③たす数の絶対値だけ目盛りを進み、着いた点を読む
  • 同じ符号の数をたす二つの段階 … ①共通の符号を、そのまま答えの符号にする ②二つの絶対値をたす
  • … たし算の答え

残りの組み合わせを取り出す

前のレッスンでは、向きがそろっている場合を扱いました。原点から出発点へ向かう向きと、出発点から動く向きが同じ場合です。

残っているのは、その二つがちがう場合です。正の数に負の数をたす場合と、負の数に正の数をたす場合になります。

このとき、二つの移動は反対を向きます。何が起きるのか、まず図で見ます。

右へ動いてから、左へもどる

\((+8) + (-3)\) を見ます。1目盛りが \(1\) の数直線を使います。

出発点は \(+8\) です。\(+8\) は、原点から右へ \(8\) のところにあります。

たす数 \(-3\) の符号は \(-\) なので、向きは左です。絶対値は \(3\) なので、距離は \(3\) です。

反対向きの移動が打ち消し合う図 数直線の上で、原点から右へ八つ進む矢印と、そこから左へ三つもどる矢印がならんでいる。線の下に、打ち消し合った長さと残った長さを表す二本の帯がある。 反対向きの移動は 打ち消し合う 原点から右へ 8 左へ 3 もどる −2 −1 0 +1 +2 +3 +4 +5 +6 +7 +8 +9 +10 残った 5 打ち消し合った 3 着いた点は +5

右へ \(8\) 進んだあと、左へ \(3\) もどりました。もどったぶんは、進んだぶんの一部を消しています。

右へ進んだ \(8\) のうち、\(3\) が打ち消されました。残ったのは \(8 - 3 = 5\) です。

着いた点は \(+5\) で、原点の右がわのままでした。

\((+8) + (-3) = +5\)

反対向きの移動は、重なった長さのぶんだけ打ち消し合います。 同じ符号のときのように距離は増えません。

原点をまたぐとき

こんどは \((-7) + (+16)\) を見ます。

出発点は \(-7\) で、原点から左へ \(7\) のところです。たす数 \(+16\) の符号は \(+\) なので、向きは右です。距離は \(16\) です。

原点をまたぐ移動の図 数直線の上で、原点より左の点から右へ十六進む矢印がのびている。矢印の下の帯は、原点までの部分と原点より右へ出た部分に分かれている。 原点をまたぐと 残る向きが入れかわる −7 から右へ 16 進む はじめの 7 で原点にもどる 残りの 9 が右に出る −8 −6 −4 −2 0 +2 +4 +6 +8 +10 出発 −7 着いた +9 左にいた点から動いて 原点の右がわに出た

進む距離 \(16\) は、原点までの \(7\) より大きい数です。だから原点で止まらず、通りこします。

原点までに \(7\) 使いました。残りは \(16 - 7 = 9\) です。

その \(9\) が、原点から右へ出たぶんです。着いた点は \(+9\) でした。

\((-7) + (+16) = +9\)

出発点は原点の左がわでしたが、答えは右がわになりました。

二枚の図から取り出せること

二つの例を並べます。

二つの絶対値 大きいほう 原点をまたぐか 答え
\((+8)+(-3)\) \(8\)\(3\) \(8\)\(+8\) のほう) またがない \(+5\)
\((-7)+(+16)\) \(7\)\(16\) \(16\)\(+16\) のほう) またぐ \(+9\)

ちがうのはそこだけで、共通していることが二つあります。

答えの絶対値は、どちらも二つの絶対値の差でした。\(8 - 3 = 5\)\(16 - 7 = 9\) です。

答えの符号は、どちらも絶対値が大きいほうの数の符号と同じでした。\(+8\)\(+16\) の符号です。

なぜ大きいほうが残るのか

打ち消し合いは、二つの移動が重なっている長さのぶんだけ起きます。重なるのは、短いほうの長さまでです。

短いほうは、そこで使い切ってしまいます。長いほうには、まだ進むぶんが残ります。

だから残るのは、いつでも絶対値が大きいほうの向きです。残った長さは、大きい絶対値から小さい絶対値を引いたぶんになります。

見ていること 異なる符号のたし算では
二つの向き 反対
重なった部分 打ち消し合って消える
残る向き 絶対値が大きいほうの向き
残る長さ 二つの絶対値の差

異なる符号の数をたす三つの段階

図でつかんだことを、線をかかずに使える形にします。

異なる符号の数をたす三つの段階

  1. 二つの絶対値をくらべる
  2. 絶対値が大きいほうの符号を、答えの符号にする
  3. 大きい絶対値から小さい絶対値を引く

\((-19) + (+8)\) でやってみます。\(|-19| = 19\)\(|+8| = 8\) と書けます。

異なる符号の数をたす三つの段階 左から順に、絶対値をくらべる箱、答えの符号を決める箱、絶対値の差を出す箱がならぶ。三つの箱から下へ線がのびて、一つの答えにまとまる流れ図。 (−19) + (+8) を三つの段階で ① 絶対値をくらべる 19 と 8 19 のほうが大きい ② 答えの符号を決める 大きいのは −19 答えの符号は − ③ 絶対値の差を出す 19 − 8 = 11 答えの絶対値は 11 答えは −11
この行でしたこと
絶対値は \(19\)\(8\) 段階1。二つの絶対値を書き出した
大きいのは \(19\) で、\(-19\) の絶対値 段階1。どちらが大きいかを決めた
答えの符号は \(-\) 段階2。\(-19\) の符号を使った
\(19 - 8 = 11\) 段階3。大きいほうから小さいほうを引いた
答えは \(-11\) 符号と絶対値を組み合わせた

\((-19) + (+8) = -11\)

段階3で引き算をします。引く順番は、式に書かれた順番ではありません。 大きい絶対値が先で、小さい絶対値があとです。

答えの符号を決めるのは、書かれた順番ではない

ここがこのレッスンでいちばん大事なところです。

\((-19) + (+8)\) では負の数が先です。では \((+8) + (-19)\) ならどうでしょうか。正の数が先に書かれています。

先に書かれた数の符号が答えになるのなら、この二つは答えがちがうはずです。数直線で確かめます。

順番を入れかえた二つの移動 目盛りのそろった二本の数直線。上の線では左の点から右へ八つ進み、下の線では右の点から左へ十九進む。どちらの矢印も同じ点に着いている。 書かれた順番を変えても 着く点は同じ (−19) + (+8) −19 から右へ 8 −20 −15 −10 −5 0 +5 出発 −19 着いた −11 (+8) + (−19) +8 から左へ 19 −20 −15 −10 −5 0 +5 出発 +8 着いた −11 どちらも −11 に着く

上の線では、\(-19\) から右へ \(8\) 進んで \(-11\) に着きました。下の線では、\(+8\) から左へ \(19\) 進んで \(-11\) に着きました。

出発点も進む向きもちがいます。それでも、着いた点は同じでした。

\((-19) + (+8) = -11 \qquad (+8) + (-19) = -11\)

三つの段階で見ても同じです。どちらの式でも、絶対値は \(19\)\(8\) です。大きいほうは \(19\) で、その数は \(-19\) です。

だから答えの符号は \(-\) になります。先に書かれているかどうかは、いっさい関係がありません。

なぜ順番を変えてよいのかは、次のレッスンできちんと確かめます。ここでは、符号を決めているのは絶対値だとだけ覚えてください。

絶対値が等しいとき

二つの絶対値が等しいと、どうなるでしょうか。\((+16) + (-16)\) を見ます。

出発点は \(+16\) で、原点から右へ \(16\) のところです。たす数 \(-16\) の符号は \(-\) なので、向きは左です。距離も \(16\) です。

絶対値が等しい二つの移動 数直線の上で、原点から右へ十六進む矢印と、そこから左へ十六もどる矢印がならんでいる。もどった先は原点である。 絶対値が等しいとき もとの点にもどる 原点から右へ 16 そこから左へ 16 −2 0 +2 +4 +6 +8 +10 +12 +14 +16 +18 行って もどって もとの原点にいる (+16) + (−16) = 0

右へ \(16\) 進み、左へ \(16\) もどりました。二つの移動がすっかり打ち消し合っています。

残る向きがありません。残る長さも \(16 - 16 = 0\) です。

着いた点は原点でした。

\((+16) + (-16) = 0\)

\(0\) は正の数でも負の数でもないので、符号は付けません。絶対値が等しく符号がちがう二つの数をたすと、和はいつも \(0\) になります。

小数や分数でも変わらない

小数点のつかない数だけを使ってきました。小数や分数でも、三つの段階はそのまま使えます。

変わるのは段階3の中身だけで、小数や分数の引き算になります。

段階1で分数をくらべるときは、先に分母をそろえます。

例題1 三つの段階を書き出す

\((+21) + (-7)\) を計算しなさい。段階1から段階3までを分けて書きなさい。

まず絶対値だけを見ます。\(|+21| = 21\)\(|-7| = 7\) です。どちらが大きいかが決まれば、符号も決まります。

この行でしたこと
絶対値は \(21\)\(7\) 段階1。二つの絶対値を書き出した
大きいのは \(21\) で、\(+21\) の絶対値 段階1。どちらが大きいかを決めた
答えの符号は \(+\) 段階2。\(+21\) の符号を使った
\(21 - 7 = 14\) 段階3。大きいほうから小さいほうを引いた
答えは \(+14\) 符号と絶対値を組み合わせた

確かめ

原点から右へ 21 進み、そこから左へ 7 もどる
もどったぶんの 7 が打ち消され、右へ 21 − 7 = 14 が残る
原点から右へ 14 の点は +14 。合っている

答えの吟味

左へもどったので、答えは出発点の \(+21\) より小さくなるはずです。\(+14\)\(+21\) より左にあり、大小の原理に合っています。

もどった距離 \(7\) は、原点までの \(21\) より小さい数です。だから原点には届かず、答えは正のままでした。

答え \(+14\)

例題2 三つの計算を続けて

次の計算をしなさい。

(1)\((+16) + (-3)\) (2)\((-19) + (+21)\) (3)\((+21) + (-24)\)

三問とも、先に絶対値をくらべて符号を決めてしまいます。引き算はそのあとです。

この行でしたこと
(1)絶対値は \(16\)\(3\) で、大きいのは \(16\) 段階1
(1)\(+16\) の符号を使って \(+\)\(16 - 3 = 13\)\(+13\) 段階2と3
(2)絶対値は \(19\)\(21\) で、大きいのは \(21\) 段階1
(2)\(+21\) の符号を使って \(+\)\(21 - 19 = 2\)\(+2\) 段階2と3
(3)絶対値は \(21\)\(24\) で、大きいのは \(24\) 段階1
(3)\(-24\) の符号を使って \(-\)\(24 - 21 = 3\)\(-3\) 段階2と3

確かめ

(1)右へ 16 進んで、左へ 3 もどる。右に 13 残る
(2)左へ 19 進んで、右へ 21 もどる。原点をこえて右に 2 出る
(3)右へ 21 進んで、左へ 24 もどる。原点をこえて左に 3 出る

答えの吟味

(2)と(3)は原点をまたぎました。もどる距離のほうが、原点までより大きかったからです。

(2)は出発点が負なのに答えは正、(3)は出発点が正なのに答えは負になりました。出発点の符号は、答えの符号を決めていません。

答え (1)\(+13\) (2)\(+2\) (3)\(-3\)

例題3 小数と分数

次の計算をしなさい。

(1)\((+4.2) + (-1.9)\) (2)\(\left(-\dfrac{7}{10}\right) + \left(+\dfrac{3}{8}\right)\)

段階1と段階2は今までと同じです。段階3で小数と分数の引き算をします。

この行でしたこと
(1)絶対値は \(4.2\)\(1.9\) で、大きいのは \(4.2\) 段階1
(1)\(+4.2\) の符号を使って \(+\) 段階2
(1)\(4.2 - 1.9 = 2.3\) で、答えは \(+2.3\) 段階3と組み合わせ
(2)\(\dfrac{7}{10} = \dfrac{28}{40}\)\(\dfrac{3}{8} = \dfrac{15}{40}\) 段階1の準備。分母を \(40\) にそろえた
(2)大きいのは \(\dfrac{28}{40}\) で、\(-\dfrac{7}{10}\) の絶対値 段階1
(2)\(-\dfrac{7}{10}\) の符号を使って \(-\) 段階2
(2)\(\dfrac{28}{40} - \dfrac{15}{40} = \dfrac{13}{40}\) で、答えは \(-\dfrac{13}{40}\) 段階3と組み合わせ

確かめ

(1)2.3 に 1.9 をたすと 4.2 にもどる。差の計算は合っている
(2)40 分の 13 に 40 分の 15 をたすと 40 分の 28
   40 分の 28 は 10 分の 7 にもどる。差の計算は合っている

答えの吟味

(1)はもどるぶんが少ないので、答えは正のままでした。

(2)は左へ進むぶんのほうが長いので、答えは負になりました。分数でも見るところは同じです。

答え (1)\(+2.3\) (2)\(-\dfrac{13}{40}\)

今日の問い

\((-19) + (+8)\) の答えは \(-11\) でした。式には \(-19\)\(+8\) の二つの符号が出てきます。答えの \(-\) は、どちらから来たのでしょうか。

\(-19\) から来ました。書かれた場所が先だからではなく、絶対値が大きいほうだったからです。

答えの符号を決めるもの 決めないもの
二つの絶対値のくらべ方 式に書かれた順番
絶対値が大きいほうの数の符号 出発点の符号
負の数の個数

\((+8) + (-19)\) と書きかえても、絶対値は \(19\)\(8\) のままです。くらべ方が変わらないので、答えも変わりません。

順番は手がかりになりません。見るのは絶対値だけです。

よくある間違い

まちがい1:あとに書かれた数の符号を使ってしまう

\((-19) + (+8)\) を計算する問題です。

✗ 絶対値の差は 19 − 8 = 11
✗ あとに書かれているのは +8 だから、答えは +11

数直線の移動に戻して確かめます。

出発点の −19 は、原点より左にある
右へ 19 進めば原点にとどくが、進むのは 8 だけ
8 では原点に届かないので、着いた点は原点より左のまま

原点に届いていないのに、\(+11\) は原点より右にあります。

○ 絶対値が大きいのは 19 で、その数は −19
○ 答えの符号は − 。19 − 8 = 11 なので −11

符号を決めるのは、書かれた場所ではありません。絶対値です。

まちがい2:絶対値をたしてしまう

同じ \((-19) + (+8)\) を、こう計算した場合です。

✗ 絶対値は 19 と 8
✗ 19 + 8 = 27 。大きいほうは −19 なので、答えは −27

段階2は合っています。落ちているのは段階3です。前のレッスンのやり方と混ざっています。

出発点は −19 。たす数 +8 の符号は + なので、進む向きは右
右へ動いたので、答えは −19 より大きくなるはず
ところが −27 は −19 より左にあり、小さくなっている

右へ動いたのに、原点から遠ざかった答えになっています。

○ 反対向きなので打ち消し合う。19 − 8 = 11
○ 答えは −11

符号がそろっているときはたし、ちがっているときは引きます。 どちらの向きかを先に見てください。

まちがい3:書かれた順に引こうとする

\((+16) + (-24)\) を計算する問題です。

✗ 絶対値は 16 と 24
✗ 書かれた順に 16 − 24 を計算する

ここで手が止まります。引く順番が反対になっているからです。

段階3は「大きい絶対値から小さい絶対値を引く」でした。引く順番は、式の並びとは関係がありません。

大きい絶対値は 24 、小さい絶対値は 16
24 − 16 = 8 なので、答えの絶対値は 8
絶対値が大きいのは −24 なので、答えの符号は −
○ (+16) + (−24) = −8

数直線でも確かめられます。右へ \(16\) 進んでから左へ \(24\) もどると、原点を \(8\) こえます。

先に大きいほうを決めておけば、引く順番でも符号でも迷いません。

自分で確かめよう

紙に書いてから、答えを開いてください。三つの段階を、必ず分けて書くこと。

  1. 三つの段階を書き出してから、答えを求めなさい。 (1)\((+16) + (-19)\) (2)\((-3) + (+21)\)

  2. 次の計算をしなさい。 (1)\((+8) + (-7)\) (2)\((-7) + (+8)\) (3)\((-19) + (+19)\) (4)\((+4.2) + (-19)\)

  3. 次の計算をしなさい。 (1)\(\left(+\dfrac{5}{9}\right) + \left(-\dfrac{5}{9}\right)\) (2)\((-1.9) + (+8)\)

  4. 東を正の向きとします。ある人が地点Oから西へ \(7\) m進み、そのあと東へ \(21\) m進みました。式を書き、着いた場所を地点Oからの向きと長さで答えなさい。

  5. 上がるほうを正の向きとします。水そうの水位が \(16\) cm下がり、そのあと \(16\) cm上がりました。式を書き、答えを場面の言葉で書きなさい。

  6. 次の計算はまちがっています。三つの段階のどこがまちがっているかを書き、正しく直しなさい。

(+8) + (−24)
絶対値は 8 と 24 。
24 − 8 = 16 。
先に書かれているのは +8 なので、答えは +16 。
  1. 異なる符号の二つの数をたすとき、書かれた順番を入れかえても答えが変わりません。その理由を、数直線の移動の言葉で説明しなさい。
答えと考え方

1. どちらも、絶対値をくらべて符号を決めてから引きます。

この行でしたこと
(1)絶対値は \(16\)\(19\) で、大きいのは \(19\) 段階1
(1)\(-19\) の符号を使って \(-\)\(19 - 16 = 3\)\(-3\) 段階2と3
(2)絶対値は \(3\)\(21\) で、大きいのは \(21\) 段階1
(2)\(+21\) の符号を使って \(+\)\(21 - 3 = 18\)\(+18\) 段階2と3

確かめ

(1)右へ 16 進んで、左へ 19 もどる。原点をこえて左に 3 出る
(2)左へ 3 進んで、右へ 21 もどる。原点をこえて右に 18 出る

答えの吟味

(1)は最初の数が正なのに答えは負、(2)は最初の数が負なのに答えは正です。どちらも原点をまたぎました。

もどる距離のほうが大きければ、必ずまたぎます。

答え (1)\(-3\) (2)\(+18\)

2. (1)と(2)は、同じ二つの数を入れかえた式です。

この行でしたこと
(1)絶対値は \(8\)\(7\) で、大きいのは \(8\) 段階1
(1)\(+8\) の符号を使って \(+\)\(8 - 7 = 1\)\(+1\) 段階2と3
(2)絶対値は \(7\)\(8\) で、大きいのは \(8\) 段階1
(2)\(+8\) の符号を使って \(+\)\(8 - 7 = 1\)\(+1\) 段階2と3
(3)絶対値は \(19\)\(19\) で、等しい 段階1
(3)打ち消し合って何も残らないので \(0\) 段階3
(4)絶対値は \(4.2\)\(19\) で、大きいのは \(19\) 段階1
(4)\(-19\) の符号を使って \(-\)\(19 - 4.2 = 14.8\)\(-14.8\) 段階2と3

確かめ

(1)右へ 8 進んで、左へ 7 もどる。右に 1 残る
(2)左へ 7 進んで、右へ 8 もどる。原点をこえて右に 1 出る
(3)左へ 19 進み、右へ 19 もどる。もとの原点にいる
(4)14.8 に 4.2 をたすと 19 にもどる。差の計算は合っている

答えの吟味

(1)と(2)は出発点も向きもちがうのに、答えは同じ \(+1\) でした。絶対値のくらべ方が同じだからです。

(3)は絶対値が等しいので、和は \(0\) です。\(0\) に符号は付けません。

答え (1)\(+1\) (2)\(+1\) (3)\(0\) (4)\(-14.8\)

3. 分数と小数でも、通す段階は同じです。

この行でしたこと
(1)絶対値は \(\dfrac{5}{9}\)\(\dfrac{5}{9}\) で、等しい 段階1
(1)打ち消し合って何も残らないので \(0\) 段階3
(2)絶対値は \(1.9\)\(8\) で、大きいのは \(8\) 段階1
(2)\(+8\) の符号を使って \(+\)\(8 - 1.9 = 6.1\)\(+6.1\) 段階2と3

確かめ

(1)右へ 9 分の 5 進み、左へ 9 分の 5 もどる。もとの原点にいる
(2)6.1 に 1.9 をたすと 8 にもどる。差の計算は合っている

答えの吟味

(1)は分数でも \(0\) になりました。絶対値が等しければ、どんな数でも和は \(0\) です。

(2)はもどるぶんのほうが長いので、原点をこえて正になりました。

答え (1)\(0\) (2)\(+6.1\)

4. 東が正なので、西へ進む移動には \(-\) を付けます。

この行でしたこと
西へ \(7\) m進むので \(-7\) 正の向きと反対なので符号は \(-\)
東へ \(21\) m進むので \(+21\) 正の向きと同じなので符号は \(+\)
\((-7) + (+21)\) 出発点が \(-7\)、移動が \(+21\) の式にした
絶対値は \(7\)\(21\) で、大きいのは \(21\) 段階1
\(+21\) の符号を使って \(+\)\(21 - 7 = 14\)\(+14\) 段階2と3

確かめ

1 目盛りが 1 m の数直線で、地点 O を原点とする
西へ 7 進んだ点から、東へ 21 もどる
はじめの 7 で地点 O にもどり、残りの 14 が東に出る
着いた点は +14 で、原点より東。合っている

答えの吟味

西へ進んだ \(7\) mより、東へ進んだ \(21\) mのほうが長い道のりです。だから地点Oより東側に出ました。答えの \(+14\) は正の数なので、東を表しています。

答え 式は \((-7) + (+21) = +14\)。地点Oから東へ \(14\) m

5. 上がるほうが正なので、下がる変わり方には \(-\) を付けます。

この行でしたこと
\(16\) cm下がるので \(-16\) 正の向きと反対なので符号は \(-\)
\(16\) cm上がるので \(+16\) 正の向きと同じなので符号は \(+\)
\((-16) + (+16)\) 出発点が \(-16\)、移動が \(+16\) の式にした
絶対値は \(16\)\(16\) で、等しい 段階1
打ち消し合って何も残らないので \(0\) 段階3

確かめ

1 目盛りが 1 cm の数直線で、はじめの水位を原点とする
下がった 16 と上がった 16 がすっかり打ち消し合う
着いた点は原点。答えは 0

答えの吟味

下がったぶんと上がったぶんが同じ長さなので、はじめの水位にもどっているはずです。答えが \(0\) なので、場面と合っています。

答え 式は \((-16) + (+16) = 0\)。はじめの水位と同じ高さ

6. まちがっているのは段階2です。

段階1と段階3は合っています。絶対値は \(8\)\(24\) で、差は \(24 - 8 = 16\) です。

落ちているのは、符号を決めるところです。書かれた場所で選んでしまっています。

絶対値が大きいのは 24 で、その数は −24
だから答えの符号は −

確かめ

出発点は +8 。たす数 −24 の符号は − なので、進む向きは左
原点まで 8 もどると、残りは 24 − 8 = 16
その 16 が原点より左に出るので、着いた点は −16
誤答の +16 は原点より右にあり、左へ動いた答えにならない

答え \(-16\)

7. 打ち消し合いと絶対値の二つを入れてください。

異なる符号の二つの数をたすと、二つの移動は反対を向きます。反対向きの移動は、短いほうの長さまで打ち消し合います。

打ち消し合う長さは、どちらを先に動いても同じです。だから残る長さも、残る向きも変わりません。

残るのはいつでも絶対値が大きいほうの向きで、順番を変えても絶対値はそのままです。

答え 打ち消し合う長さは順番によらず同じで、残るのはいつでも絶対値が大きいほうの向きだから

次のレッスンへ

異なる符号の数のたし算が、線をかかずにできるようになりました。絶対値をくらべ、大きいほうの符号を使い、大きいほうから小さいほうを引く。この三つの段階だけでした。

途中で、答えが \(0\) になる組にも出会いました。\((+16) + (-16)\)\((-19) + (+19)\) です。この組には名前があり、使い道もあります。

順番を入れかえても答えが変わらないことも確かめました。ただし、なぜ変えてよいのかはまだ説明していません。

次のレッスン「反対の数と、たす順番を変えてよい理由」で、この二つをまとめて片づけます。

次のレッスンへ 反対の数と、たす順番を変えてよい理由 →

クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。

UNDERSTANDING CHECK

理解チェック:異なる符号の数をたす

70% 合格ライン
  1. 設問 0
    「異なる符号の数をたす三つの段階」の段階2では、答えの符号をどのように決めますか。
  2. 設問 1
    異なる符号の二つの数をたすと、答えの符号は絶対値が大きいほうの数の符号になります。その理由として正しいものはどれですか。
  3. 設問 2
    $(+9) + (-23)$ を計算すると、いくつになりますか。
  4. 設問 3
    次の四つの計算のうち、和が正の数になるものはどれですか。
  5. 設問 4
    $(-17) + (+6)$ を、ある人が次のように計算しました。「二つの絶対値は $17$ と $6$。$17 + 6 = 23$。絶対値が大きいのは $-17$ だから、答えは $-23$。」この計算のまちがいの説明として、正しいものはどれですか。

まずは自分で選んでみましょう。採点・学習履歴への記録は、回答APIとの連携時に追加します。