LESSON 01

総仕上げとマスターチェック

入試実戦の文章題

基準と正の向きが書かれていない入試の文章題を、自分で決めるところから解く。実際の値・基準との差・値どうしのちがい・変化量を見分け、資料を表に整理して、答えを単位と場面の言葉に戻す。

入試実戦の文章題

このレッスンでできるようになること

  • 基準と向きが書かれていない文章題で、自分で決めて式を作れる
  • 問われているのが、実際の値・基準との差・ちがい・変化量のどれかを見分けられる
  • 資料を表に整理して、答えを単位と場面の言葉に戻せる

前のレッスンの確認

  • 基準と向きを決める四つの手順 … 1. 何を0とするか決める 2. どちら側を正の向きにするか決める 3. 量の大きさを数で表す 4. 正の向きと同じなら \(+\)、反対なら \(-\) を付ける
  • 正の向きは、問題ごとに変わる。 「西だから負」ではない。
  • 差 = 実際の値 − 基準値 実際の値 = 基準値 + 差
  • 答えるときは、基準と単位を言葉で添えてください。
  • 基準を取り替えても、値どうしのちがいは変わりません。
  • 変化量 = 最後の値 − 最初の値
  • 引かれる数になるのは、いつも最後の値です。(変化量のとき)
  • 全体の変化量は、最初の値と最後の値だけで決まります。
  • 最後の値と変化量は、別のものです。
  • 符号のまま答えて終わらないでください。
  • 基準との差の表 … 項目、実際の値、基準との差の三つの列でつくる表
  • 基準は、表の外に一度だけ書きます。 基準は、計算が楽になるように選んでよいのです。
  • 合計 = 基準値 × 個数 + 差の合計
  • ここでいう「差」は基準からのずれ、「ちがい」は二つの値のへだたりです。
  • 資料を読み取るときの順序 … 1. まず基準と単位を確かめる 2. 差の欄を見て、正の行と負の行を分ける 3. 問われているのが、実際の値か、差か、値どうしのちがいかを見分ける
  • 式を書く前に、何を聞かれたかを紙に書いてください。
  • 問われたものを答えないまちがいは、計算が合っていても点になりません。
  • 平均 = 仮平均 + 差の平均 平均が出たら、いちばん小さい値といちばん大きい値のあいだにあるかを見る。
  • 加減の四つの手順 … 1. 項に分ける 2. 並べかえる 3. 正の項の和と、負の項の和をそれぞれ求める 4. 合わせる
  • ミスの四つの種類 … 符号のミス/かっこの外し方のミス/計算の順序のミス/問われたものを答えないミス
  • ミスの見つけ方 … 答えのどこがちがうかを見て、種類を決める見分け方
  • 一行に一つのことだけをする。 途中式を飛ばさない。

絶対値は記号でも書きます。\(|-10|\)\(10\) です。\(|+6|\)\(6\) です。

入試の文章題は、基準と向きが書いていない

セクション9の問題文には、基準がいつも書かれていました。入試の文章題は、そうではありません。

基準も正の向きも、書かれていないことがあります。

陸上部の集合時刻は午前 \(9\) 時です。あきらさんは \(9\) 分おくれ、いずみさんは \(4\) 分前に着きました。

\(0\) にあたる時刻も、おくれを正の向きにすることも、書かれていません。

つまり、この回の文章題は、自分で決めるところから始まります。

決めないまま数だけを拾うと、\(9\)\(4\) をたすのか引くのかが分かりません。

文章題の四つの手順

決めるところから答えまで、たどる順を決めておきます。

  1. 何を0の基準にするか決める
  2. どちらの向きを正にするか確認する
  3. 数量を符号付きの数に直し、式を作る
  4. 答えを単位と場面の言葉に戻す

この四つを、文章題の四つの手順といいます。

手順1と手順2は、計算ではありません。自分で決めることがらです。

手順4も計算ではなく、出た数を場面の言葉に戻す仕事です。

つまり、計算をするのは手順3だけです。

文章題の四つの手順の流れ図 四つの箱が上から下へならび、矢印でつながっている。はじめの二つは自分で決めること、次が計算、最後が言葉に戻すことである。 文章題の 四つの 手順 手順1 何を 0 の 基準に するか 決める 手順2 どちらの 向きを 正に するか 確認する 手順3 数量を 符号付きの数に 直し、式を 作る 手順4 答えを 単位と 場面の言葉に 戻す 手順1と 手順2は 自分で 決める 計算を するのは 手順3 だけ

決めたことは、必ず紙に書いてください。

よく似た名前の、別の手順

セクション1のレッスン3「反対の向きをもつ量を符号で表す」で、基準と向きを決める四つの手順を決めました。

数詞が同じ「四つ」ですが、仕事がちがいます。

あちらは一つの量を符号つきの数で表すため、こちらは文章題を答えまで解ききるためです。

二つの四つの手順をならべて見分ける図 左の箱に基準と向きを決める四つの手順、右の箱に文章題の四つの手順がならんでいる。下に、それぞれ何のための手順かが書かれている。 名前は 似ていても 別の 手順 基準と向きを決める四つの手順 文章題の四つの手順 1 何を 0 と するか 決める 2 どちら側を 正の向きに するか 決める 3 量の 大きさを 数で 表す 4 同じなら + 、反対なら − 量を 符号で 表すため 1 何を 0 の 基準に するか 決める 2 どちらの 向きを 正に するか 確認する 3 符号付きの数に 直し、式を 作る 4 単位と 場面の言葉に 戻す 文章題を 解ききるため 左の 四つは 右の 手順1から 手順3の 中で はたらく

左の手順は、右の手順1から手順3の中ではたらきます。新しく覚え直すことはありません。

求めるものは、四つのどれか

手順3で式を作る前に、もう一つ決めることがあります。何を聞かれたか、です。

セクション9で、聞かれ方は四つに分かれました。

問われているもの 求め方
実際の値 基準値 + 差
基準との差 実際の値 − 基準値
値どうしのちがい 差 − 差
変化量 最後の値 − 最初の値

見分けるところは二つです。基準がいるかと、時間の前後があるかです。

値どうしのちがいだけは基準がいりません。基準を取り替えても、値どうしのちがいは変わりません。

変化量だけは時間の前後があり、最初の値がそのまま基準になります。

問われているものを四つに見分ける図 四つの箱が横にならんでいる。それぞれに求め方、基準がいるかどうか、時間の前後があるかどうか、答え方が書かれている。 問われて いるのは 四つの どれか 実際の値 基準との差 値どうしのちがい 変化量 基準値 + 差 実際の値 − 基準値 差 − 差 最後の値 − 最初の値 基準が いる 基準が いる 基準は いらない 最初の値が 基準 前後は ない 前後は ない 前後は ない 時間の 前後が ある 単位を つける 基準を 添える へだたりで 答える 増えた 減ったで 基準が いるか 時間の 前後が あるか この 二つで 決まる

ここでいう「差」は基準からのずれ、「ちがい」は二つの値のへだたりです。

ここを取りちがえるのが、レッスン「ミスの四つの種類」の問われたものを答えないミスです。

だから 式を書く前に、何を聞かれたかを紙に書いてください。

資料の整理型は、順序どおりに見る

表を渡されて問いが続く形も出ます。このときは 資料を読み取るときの順序 を使います。

  1. まず基準と単位を確かめる
  2. 差の欄を見て、正の行と負の行を分ける
  3. 問われているのが、実際の値か、差か、値どうしのちがいかを見分ける

表を自分で作るところから始まることもあります。そのときは 基準との差の表 を書きます。

基準は自分で選べます。基準は、計算が楽になるように選んでよいのです。

書き方は、レッスン「入試実戦の計算」の二つをそのまま使います。

一行に一つのことだけをする。 そして 途中式を飛ばさない。

例題1 基準と向きを、自分で決める

陸上部の集合時刻は午前 \(9\) 時です。あきらさんは \(9\) 分おくれ、いずみさんは \(4\) 分前、うたさんは定刻ちょうどに着きました。

(1)三人の到着を符号つきの数で表しなさい。(2)いちばん早い人といちばんおそい人の、到着時刻のちがいを求めなさい。

問題文に基準はありません。手順1と手順2を、自分で決めます。

この行でしたこと
\(0\) 手順1 集合時刻を基準の \(0\) 分とした
\(+\) 手順2 おくれるほうを正の向きと決めた
\(+9\)\(-4\)\(0\) 手順3 三人を符号つきの数にした
\((+9)-(-4)\) 手順3 おそい人から早い人を引いた
\((+9)+(+4)=+13\) 手順3 引き算をたし算に直した
\(13\) 手順4 単位と決めごとを添えて答えた

(2)で聞かれたのは値どうしのちがいです。だから基準はいりません。

確かめ

9 分あと と 4 分前 の へだたりは 9 + 4 = 13 分

答えの吟味

うたさんの \(0\) 分には符号を付けません。正の向きとも反対とも言えない、分かれ目だからです。

答え (1)\(+9\) 分、\(-4\) 分、\(0\) 分(集合時刻を \(0\) 分、おくれを正の向き) (2)\(13\)

例題2 実際の値か、差か、ちがいか

ねじの長さを検査します。規格の長さは \(26\) mm です。\(4\) 本の基準との差は、順に \(+3\)\(-5\)\(+2\)\(-1\) mm でした。

(1)実際の長さ (2)いちばん長いねじといちばん短いねじの長さのちがい (3)\(4\) 本の長さの合計を求めなさい。

三つとも聞かれ方がちがいます。式より先に、何を聞かれたかを書き出します。

この行でしたこと
\(26+(+3)=29\)\(26+(-5)=21\) (1)実際の値 = 基準値 + 差
\(26+(+2)=28\)\(26+(-1)=25\) (1)残りも同じように戻した
\((+3)-(-5)=(+3)+(+5)=+8\) (2)差の最大から差の最小を引いた
\(3-5+2-1=-1\) (3)加減の四つの手順で差を合計した
\(26\times 4+(-1)=103\) (3)合計 = 基準値 × 個数 + 差の合計

確かめ

29 − 26 = +3 、21 − 26 = −5 、28 − 26 = +2 、25 − 26 = −1  差に もどった
29 − 21 = 8  29 + 21 + 28 + 25 = 103

答えの吟味

差の絶対値は \(|+3|=3\)\(|-5|=5\)\(|+2|=2\)\(|-1|=1\) です。基準からいちばん遠いのは \(2\) 本目でした。

答え 規格 \(26\) mm を基準として、(1)\(29\)\(21\)\(28\)\(25\) mm (2)\(8\) mm (3)\(103\) mm

例題3 変化量を問われている

理科室の湿度を、一日に三回記録しました。朝は \(44\) %、昼は \(39\) %、夕方は \(62\) % でした。

(1)朝から昼 (2)昼から夕方 (3)朝から夕方への変化量を求めなさい。

三つとも変化量です。引かれる数になるのは、いつも最後の値です。

この行でしたこと
\(39-44=-5\) (1)変化量 = 最後の値 − 最初の値
\(62-39=+23\) (2)昼を最初の値、夕方を最後の値とした
\(62-44=+18\) (3)朝を最初の値、夕方を最後の値とした
\((-5)+(+23)=+18\) (3)二回ぶんの変化量をたしても同じ

符号のまま答えて終わらないでください。 場面の言葉に戻します。

確かめ

44 + (−5) = 39  39 + 23 = 62  44 + 18 = 62  どれも もどった

答えの吟味

全体の変化量は、最初の値と最後の値だけで決まります。 昼を通っても \(+18\) % でした。

答え (1)\(5\) % 下がった (2)\(23\) % 上がった (3)\(18\) % 上がった

例題4 資料を、自分で表に整理する

走り高跳びの記録会で、\(5\) 人がとんだ高さは \(124\)\(133\)\(127\)\(136\)\(120\) cm でした。

(1)\(130\) cm を基準として、基準との差の表を作りなさい。(2)合計と平均 (3)いちばん高い記録と低い記録のちがいを求めなさい。

基準は、表の外に一度だけ書きます。 基準は \(130\) cm、単位は cm です。

選手 実際の値 基準との差
1人目 \(124\) cm \(-6\) cm
2人目 \(133\) cm \(+3\) cm
3人目 \(127\) cm \(-3\) cm
4人目 \(136\) cm \(+6\) cm
5人目 \(120\) cm \(-10\) cm

(2)と(3)は、差の欄だけで求まります。

この行でしたこと
\(124-130=-6\)\(133-130=+3\) (1)差 = 実際の値 − 基準値
\(127-130=-3\)\(136-130=+6\)\(120-130=-10\) (1)残りも同じように引いた
\(+3+6-6-3-10=-10\) (2)加減の四つの手順で差を合計した
\(130\times 5+(-10)=640\) (2)合計 = 基準値 × 個数 + 差の合計
\(-10\div 5=-2\)\(130+(-2)=128\) (2)平均 = 仮平均 + 差の平均
\((+6)-(-10)=(+6)+(+10)=+16\) (3)差の最大から差の最小を引いた

確かめ

124 + 133 + 127 + 136 + 120 = 640  640 ÷ 5 = 128  136 − 120 = 16

答えの吟味

平均が出たら、いちばん小さい値といちばん大きい値のあいだにあるかを見る。 \(128\) cm は \(120\) cm と \(136\) cm のあいだです。

答え \(130\) cm を基準として、(1)上の表 (2)合計 \(640\) cm、平均 \(128\) cm (3)\(16\) cm

例題5 向きを決め直すと、符号が入れかわる

床の上をまっすぐ動くロボットがあります。出発点を \(0\) cm、前へ進む向きを正の向きとします。

ロボットは出発点から \(-24\) cm の位置にいました。そこから前へ \(46\) cm、次に後ろへ \(23\) cm 動きました。

(1)動いたあとの位置 (2)はじめの位置から見た変化量を求めなさい。(3)後ろへ進む向きを正の向きに決め直すと、答えはどうなりますか。

(1)は最後の値、(2)は変化量です。最後の値と変化量は、別のものです。

この行でしたこと
\(-24+46=22\) (1)前へ \(46\) cm 動いた
\(22-23=-1\) (1)後ろへ \(23\) cm 動いた
\((-1)-(-24)\) (2)変化量 = 最後の値 − 最初の値
\((-1)+(+24)=+23\) (2)引き算をたし算に直した
\(+1\)\(-23\) (3)正の向きを反対にしたので、符号が入れかわる

確かめ

−24 + 23 = −1  最初の 位置に 変化量を たすと 最後の 位置に もどった
46 − 23 = 23  変化量と 合う

答えの吟味

正の向きは、問題ごとに変わる。「後ろだから負」ではありません。(3)では前が負になります。

答え (1)出発点から後ろへ \(1\) cm (2)前へ \(23\) cm 動いた (3)\(+1\) cm と \(-23\) cm

今日の問い

基準と向きが問題文にないとき、どう決めればよいのでしょうか。

答えは、レッスン「反対の向きをもつ量を符号で表す」で出ています。この決め方に正しいも正しくないもない、でした。

例題5のロボットが、そのとおりでした。前を正にしても後ろを正にしても、位置は動きません。

変わるのは符号だけで、手順4で言葉に戻せば同じ場所を指します。

だから迷う必要はありません。ただし、決めたことは必ず書き添えてください。

よくある間違い

まちがい1:基準と向きを決めずに、数だけを拾う

集合時刻を基準にして、\(12\) 分おくれた人と \(7\) 分前に着いた人がいます。到着時刻のちがいを求める問題です。

✗ 12 − 7
✗ = 5

手順1と手順2を飛ばし、問題文の数をそのまま引いています。\(7\) 分前は \(-7\) 分です。

○ (+12) − (−7)
○ = (+12) + (+7)
○ = +19

誤答を場面に戻して確かめます。

7 分前 から 12 分あと までは 0 を またいで 7 + 12 = 19 分
誤答の 5 分 では 、二人の へだたりに 足りない

引く数は、符号ごと反対の数に変えてください。

まちがい2:値どうしのちがいなのに、基準値をたす

規格の長さ \(30\) mm を基準にすると、二本のねじの差は \(+5\) mm と \(-4\) mm でした。長さのちがいを求める問題です。

✗ (+5) − (−4) = +9
✗ 30 + 9 = 39

\(2\) 行目がまちがいです。ちがいには基準がいりません。基準値をたすのは、実際の値や平均に戻すときです。

○ (+5) − (−4) = (+5) + (+4) = +9

実際の長さに戻して確かめます。

30 + 5 = 35 、30 + (−4) = 26  35 − 26 = 9  誤答の 39 mm は どちらでもない

基準を取り替えても、値どうしのちがいは変わりません。 これは問われたものを答えないミスです。

まちがい3:符号のまま答えて、手順4を飛ばす

ロボットの位置を計算して \(-2\) cm と出ました。前へ進む向きを正の向きとしていました。

✗ 答え −2 cm

計算は合っています。それでも \(-2\) だけでは、前なのか後ろなのかが伝わりません。

○ 答え 出発点から 後ろへ 2 cm (出発点を 0 cm、前を 正の向きとして −2 cm)

符号のまま答えて終わらないでください。 手順4は、飛ばしてよい手順ではありません。

自分で確かめよう

紙に書いてから、答えを開いてください。式を書く前に、基準・向き・問われたものを書き出すこと。

  1. 集合時刻を \(0\) 分、おくれを正の向きとします。(1)\(11\) 分おくれ (2)\(5\) 分前 (3)定刻ちょうど を符号つきの数で表しなさい。

  2. 問1の(1)と(2)の、到着時刻のちがいを求めなさい。

  3. ねじの規格の長さ \(38\) mm を基準にします。基準との差が \(+4\)\(-9\)\(+2\)\(-6\) mm の \(4\) 本の実際の長さを求めなさい。

  4. 問3の \(4\) 本の長さの合計を求めなさい。

  5. 問3で、いちばん長いねじと短いねじの長さのちがいを求めなさい。

  6. 教室の湿度は、朝が \(57\) %、昼が \(48\) %、夕方が \(66\) % でした。(1)朝から昼 (2)昼から夕方 (3)朝から夕方への変化量を求めなさい。

  7. 走り高跳びの記録 \(138\)\(117\)\(126\)\(131\)\(118\) cm を、\(125\) cm を基準として、基準との差の表に整理しなさい。

  8. 問7の \(5\) 人の合計と平均を求めなさい。

  9. 問7で、いちばん高い記録と低い記録のちがいを求めなさい。

  10. ロボットが出発点から \(-35\) cm の位置にいます。前へ進む向きを正とし、前へ \(58\) cm、次に後ろへ \(17\) cm 動きました。(1)動いたあとの位置 (2)変化量を求めなさい。

  11. 問10で、後ろへ進む向きを正の向きに決め直すと、(1)(2)の答えはどうなりますか。

  12. 次の答えはまちがっています。ミスの種類を答え、正しく直しなさい。

返却期限の日を 0 日、おくれを正の向きとする。
A の本は +8 日、B の本は −5 日だった。
二冊のずれの ちがいを (+8) − (−5) = 8 − 5 = 3 日 と答えた。
  1. 次の答えはまちがっています。ミスの種類を答え、正しく直しなさい。
走り高跳びの記録を 140 cm を基準として整理した。
ある人の基準との差は −11 cm だった。
この人の記録を聞かれて 、−11 cm と答えた。
答えと考え方

1.〜2. 基準は集合時刻、正の向きはおくれるほうと決められています。

この行でしたこと
1 \(+11\)\(-5\)\(0\) おくれは \(+\)、前は \(-\)、定刻は符号なし
2 \((+11)-(-5)=(+11)+(+5)=+16\) 値どうしのちがいを求めた

確かめ

11 分あと と 5 分前 の へだたりは 11 + 5 = 16 分

答えの吟味

(3)の \(0\) 分は分かれ目なので、符号を付けません。

答え 1.(1)\(+11\) 分 (2)\(-5\) 分 (3)\(0\) 分 2. \(16\)

3.〜5. 3は実際の値、4は合計、5は値どうしのちがいです。

この行でしたこと
3 \(38+4=42\)\(38-9=29\)\(38+2=40\)\(38-6=32\) 実際の値 = 基準値 + 差
4 \(4-9+2-6=-9\)\(38\times 4+(-9)=143\) 合計 = 基準値 × 個数 + 差の合計
5 \((+4)-(-9)=(+4)+(+9)=+13\) 差の最大から差の最小を引いた

確かめ

42 + 29 + 40 + 32 = 143  42 − 29 = 13

答えの吟味

差の絶対値がいちばん大きいのは \(2\) 本目で、基準からいちばん遠いねじです。

答え 規格 \(38\) mm を基準として、3. \(42\)\(29\)\(40\)\(32\) mm 4. \(143\) mm 5. \(13\) mm

6. 三つとも変化量です。引かれる数になるのは、いつも最後の値です。

この行でしたこと
\(48-57=-9\) (1)朝が最初の値、昼が最後の値
\(66-48=+18\) (2)昼が最初の値、夕方が最後の値
\(66-57=+9\) (3)朝が最初の値、夕方が最後の値

確かめ

57 + (−9) = 48  48 + 18 = 66  57 + 9 = 66  (−9) + 18 = 9

答えの吟味

全体の変化量は、最初の値と最後の値だけで決まります。

答え (1)\(9\) % 下がった (2)\(18\) % 上がった (3)\(9\) % 上がった

7.〜9. 基準は \(125\) cm、単位は cm です。基準は、表の外に一度だけ書きます。

選手 実際の値 基準との差
1人目 \(138\) cm \(+13\) cm
2人目 \(117\) cm \(-8\) cm
3人目 \(126\) cm \(+1\) cm
4人目 \(131\) cm \(+6\) cm
5人目 \(118\) cm \(-7\) cm
この行でしたこと
8 \(+13+1+6-8-7=+5\) 加減の四つの手順で差を合計した
8 \(125\times 5+5=630\)\(5\div 5=+1\)\(125+1=126\) 合計と平均を求めた
9 \((+13)-(-8)=(+13)+(+8)=+21\) 差の最大から差の最小を引いた

確かめ

138 + 117 + 126 + 131 + 118 = 630  630 ÷ 5 = 126  138 − 117 = 21

答えの吟味

\(126\) cm は \(117\) cm と \(138\) cm のあいだにあります。

答え \(125\) cm を基準として、7. 上の表 8. 合計 \(630\) cm、平均 \(126\) cm 9. \(21\) cm

10.〜11. 10の(1)は最後の値、(2)は変化量です。11は正の向きを反対にします。

この行でしたこと
10 \(-35+58=23\)\(23-17=6\) (1)二回の移動を順に計算した
10 \(6-(-35)=6+35=+41\) (2)変化量 = 最後の値 − 最初の値
11 \(-6\)\(-41\) 符号がそっくり入れかわる

確かめ

−35 + 41 = 6  最後の 位置に もどった  58 − 17 = 41  変化量と 合う

答えの吟味

位置は動いていません。変わったのは、どちらを正と呼ぶかだけです。

答え 10.(1)出発点から前へ \(6\) cm (2)前へ \(41\) cm 動いた 11. \(-6\) cm と \(-41\) cm

12.〜13. ミスの見つけ方 を使います。12は符号だけがちがい、13は差を写しています。

この行でしたこと
12 \((+8)-(-5)=(+8)+(+5)=+13\) 引く数を反対の数に変えた
13 \(140+(-11)=129\) 実際の値 = 基準値 + 差

確かめ

12 +8 は 期限より 8 日 あと 、−5 は 5 日 前 、へだたりは 8 + 5 = 13 日
13 129 − 140 = −11  もとの 差に もどった

答えの吟味

13の \(-11\) cm は記録の形ではありません。とんだ高さが負になることはありません。

答え 12. 符号のミス、\(13\) 日 13. 問われたものを答えないミス、\(129\) cm

次のレッスンへ

入試の文章題は、基準も向きも書かれていないことがあります。だから、決めるところから始めました。

文章題の四つの手順を通せば、決めごとから答えの言葉まで、道が切れません。

次のレッスンは「単元の地図と、次の単元へ」です。\(10\) セクションを一枚の地図にまとめ、次の単元へ渡すものを確かめます。

次のレッスンへ 単元の地図と、次の単元へ →

クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。

UNDERSTANDING CHECK

理解チェック:入試実戦の文章題

70% 合格ライン
  1. 設問 0
    文章題の四つの手順について、正しく述べているものはどれですか。
  2. 設問 1
    基準と正の向きが問題文に書かれていないとき、自分で決めてよいのはなぜですか。
  3. 設問 2
    なわとびの記録を、$60$ 回を基準として整理しました。ある人の基準との差は $-7$ 回でした。この人の実際の回数はどれですか。
  4. 設問 3
    花だんの支柱 $5$ 本を、$75$ cm を基準として整理しました。基準との差は $+6$、$-2$、$+9$、$-4$、$+1$ cm です。$5$ 本の長さの合計と平均はどれですか。
  5. 設問 4
    ゲームの持ち点は $0$ 点から始め、増えるほうを正の向きとします。あおいさんは $+34$ 点、かえでさんは $-19$ 点でした。二人の持ち点のちがいを $(+34)-(-19)=34-19=15$ 点 と答えました。これはどのミスですか。

まずは自分で選んでみましょう。採点・学習履歴への記録は、回答APIとの連携時に追加します。