LESSON 01

正負の数の乗法

負×負が正になる理由

かける数を1ずつ減らした表を下へ延ばすことと、「◯分前」を負の時間として読む場面の二つから、負の数どうしの積が正の数になる理由を説明できるようにする。

負×負が正になる理由

このレッスンでできるようになること

  • 負の数どうしをかけると積が正の数になることを、表の規則から説明できる
  • 「◯分前」を負の時間として読み、場面の中で負の数どうしの積を確かめられる
  • 数直線の上で、向きが二度反対になるようすをたどれる

前のレッスンの確認

  • … かけ算の答えのこと
  • かけ算は、同じ数を何回かたすこと … 前の数が1回分の大きさ、後ろの数が回数
  • 符号がちがう \(2\) 数をかけると、積は負の数になります。
  • どんな数に \(0\) をかけても、積は \(0\) です。
  • かけ算では、いつも \(0\) から出発します(数直線で見るとき)
  • 反対の数 … 符号だけを変えた数のこと
  • 絶対値 … ある数を表す点と原点との距離

絶対値は記号でも書きます。\(|-3|\)\(3\) です。\(|-5|\)\(5\) です。

レッスン1は、ここで止まっていました

前のレッスンの終わりに、\((-4)\times 3\) から \((-4)\times 0\) までを並べた表を作りました。

上から下へ、かける数が \(1\) ずつ減っています。そして「積は \(4\) ずつ増えています」と確かめました。

\((-4)\times 0\) の次に \((-4)\times(-1)\) を書いたら、どうなるでしょうか。

\(-4\)\(-1\) 回たす」とは読めません。入れかえても \(-1\) 回のままです。

読み方をたどる道は、ここで行き止まりです。

そこで別の道を通ります。読み方ではなく、表の規則から答えを決めます。

表を下へ延ばしてみる

表の上の \(4\) 行には、はっきりした規則がありました。

  • かける数は \(1\) ずつ減る
  • 積は \(4\) ずつ増える

この規則を、下の行でも切らさないことにします。すると積は自然に決まります。

\(0\) の次は \(4\) ずつ増えて \(4\)、その次は \(8\)、その次は \(12\) です。続きの \(3\) 行は、こうなります。

\((-4)\times(-1)\) \(4\)
\((-4)\times(-2)\) \(8\)
\((-4)\times(-3)\) \(12\)
かける数と積の表を下へ延ばした図 左の列にかける数が三から順に一ずつ減って書かれ、右の列に積が四ずつ増えて書かれている。点線より下の三行が新しく決めたところである。 かける数を 1 ずつ減らすと 積は 4 ずつ増える かける数 3 2 1 0 −1 −2 −3 −12 −8 −4 0 4 8 12 +4 +4 +4 +4 +4 +4 点線から下は 規則を切らさないように 書いた

点線から下では、積が \(0\) を通りこして正の数になりました。

規則を切らさないなら、答えは正の数になるしかありません。

上の行と下の行を、見くらべてください。\((-4)\times 3\)\(-12\)\((-4)\times(-3)\)\(12\) です。

かける数を反対の数にすると、積も反対の数になっています。 これも表から読み取れる事実です。

もう一つの表でも同じになる

\(-4\) のときだけ、たまたまこうなったのかもしれません。別の数でも試します。

こんどは \(-6\) にいろいろな数をかけます。

\((-6)\times 2\)\(-12\)\((-6)\times 1\)\(-6\)\((-6)\times 0\)\(0\) です。積は \(6\) ずつ増えています。

\((-6)\times 0\) \(0\)
\((-6)\times(-1)\) \(6\)
\((-6)\times(-2)\) \(12\)

\((-6)\times(-2)\)\(12\) で、正の数です。

増える大きさは、かけられる数の絶対値と同じです。\(-4\) のときは \(4\) ずつ、\(-6\) のときは \(6\) ずつでした。

第一の理由に名前をつける

表の規則を切らさないように積を決める、というやり方でした。この決め方を きまりを切らさない と呼びます。

これが第一の理由です。

場面でも同じことが起きる

「都合よく決めただけではないか」と思う人もいるはずです。そこで、場面の中でも確かめます。

イベント会場に、給水タンクが置かれています。\(1\) 分ごとに \(3\) L ずつ水が配られていきます。

増える量を正の数、減る量を負の数で表します。すると \(1\) 分あたりの変化は \(-3\) L です。

「◯分前」を負の時間で読む

新しいのは、時間のほうです。いまを \(0\)とします。

いまよりあとを正の時間、いまよりを負の時間とします。\(5\) 分前なら \(-5\) 分です。

基準と正の向きを決める話で、セクション1で練習しました。

いまタンクには \(20\) L の水があります。この量を出発点にして、前後の量を書き出します。

時刻 時間を表す数 タンクの水 いまとの差
\(5\) 分後 \(5\) \(5\) L \(-15\) L
\(2\) 分後 \(2\) \(14\) L \(-6\) L
いま \(0\) \(20\) L \(0\) L
\(2\) 分前 \(-2\) \(26\) L \(6\) L
\(5\) 分前 \(-5\) \(35\) L \(15\) L

水は減り続けているので、前にさかのぼるほど水は多いはずです。表もそうなっています。

給水タンクの水の量を時刻ごとにならべた図 五本の棒が横にならんでいる。左へいくほど時刻は前で、棒は高い。右へいくほど時刻はあとで、棒は低い。まん中がいまの量である。 毎分 3 L ずつ減る 給水タンク いまを 0 分 あとを + 前を − とする 35 L 26 L 20 L 14 L 5 L 5 分前 2 分前 いま 2 分後 5 分後 −5 −2 0 +2 +5 5 分前は いまより 15 L 多い

式にすると、負の数どうしのかけ算になる

変化した量は、\(1\) 分あたりの変化と時間のかけ算で求められます。

\(5\) 分後なら \((-3)\times 5=-15\) です。いまより \(15\) L 少なくなります。表と合っています。

同じ書き方を、\(5\) 分前にも当てはめます。時間は \(-5\) 分なので、式は \((-3)\times(-5)\) です。

表を見ると、\(5\) 分前はいまより \(15\) L 多い水がありました。だから答えは \(15\) です。

\((-3)\times(-5)=15\)

\(2\) 分前でも試します。式は \((-3)\times(-2)\) で、表の差は \(6\) L だから \((-3)\times(-2)=6\) です。

どちらも正の数になりました。表から決めた答えと、場面から出た答えが一致しています。

第二の理由に名前をつける

負の時間として読んだ「◯分前」が、場面と食いちがわない、ということでした。この確かめ方を 場面と合う と呼びます。

これが第二の理由です。

数直線でも確かめる

三つ目に、数直線で見なおします。決まった答えを、目で確かめるだけです。

\((-3)\times 5\) から出発します。\(0\) から左へ \(3\) ずつ \(5\) 回すすむので、着く点は \(-15\) です。

\((-3)\times(-5)\) の積は \(15\) でした。数直線では、\(0\) から右へ \(15\) すすんだ点です。

向きが反対になる二つの積を数直線で表した図 数直線のゼロから左へ十五すすむ矢印と、ゼロから右へ十五すすむ矢印がならんでいる。長さは同じで、向きだけが反対である。 (−3) × 5 左へ 15 (−3) × (−5) 右へ 15 −15 −10 −5 0 5 10 15 かける数の符号を + から − にすると 向きが反対になる 0 からの距離は どちらも 15

二つの矢印は、長さが同じで向きだけが反対です。\(-15\)\(15\) は、反対の数どうしでした。

向きが二度反対になる

\(3\times 5\) は、右へ \(15\) すすむ計算です。ここから符号を一つずつ \(-\) に変えていきます。

数直線での向き
\(3\times 5\) \(15\)
\((-3)\times 5\) \(-15\) 左(一度反対)
\((-3)\times(-5)\) \(15\) 右(もう一度反対)

\(-\) が一つ増えるたびに、向きが反対になります。二度反対になると、もとの向きに戻ります。

反対の反対は、もとの向きです。 だから積は正の数に戻ります。

なぜ理由を二つ出すのか

答えの出し方を二通り見ました。理由が二つあることには、意味があります。

一つ目は、数の世界の中の話です。表の規則を切らさないように決めました。

二つ目は、数の世界の外の話です。タンクの水という場面が、同じ答えを指しました。

中の理由と外の理由が同じ答えを指すから、この決め方を信じてよいのです。 数直線は、それを目で確かめる三つ目の見方です。

このレッスンで決まったこと

負の数どうしをかけると、積は正の数になります。

理由は二つでした。きまりを切らさないことと、場面と合うことです。

ここで決まったのは、この事実と二つの理由までです。符号と絶対値の決め方に名前をつけて道具に仕上げるのは、次のレッスンです。

例題1 表を下へ延ばして積を求める

\((-8)\times(-4)\) の積を、表を下へ延ばして求めなさい。

まず、かける数が正の数のところから書きます。そこから \(1\) ずつ減らしていきます。

この行でしたこと
\((-8)\times 1=-8\) \(-8\)\(1\) 回たした
\((-8)\times 0=0\) かける数を \(1\) 減らした。積は \(8\) 増えた
\((-8)\times(-1)=8\) 規則を切らさずに \(8\) 増やした
\((-8)\times(-2)=16\) \(8\) 増やした
\((-8)\times(-3)=24\) \(8\) 増やした
\((-8)\times(-4)=32\) \(8\) 増やした

確かめ

積を上から  −8 、0 、8 、16 、24 、32
かける数が 1 ずつ減り、積の差は どこも +8

答えの吟味

負の数どうしのかけ算なので、積は正の数になるはずです。

\(|-8|\)\(8\)\(|-4|\)\(4\) で、かけると \(8\times 4=32\) になります。

答え \(32\)

例題2 もとの積から、反対の数として求める

\((-11)\times 5\) の積をもとにして、\((-11)\times(-5)\) の積を求めなさい。

かける数を反対の数にすると、積も反対の数になります。表で読み取った事実です。

この行でしたこと
\((-11)\times 5=-55\) 符号がちがう \(2\) 数の積。前のレッスンで求められる
\((-11)\times(-5)\) かける数 \(5\) を、反対の数 \(-5\) にした
\(55\) \(-55\) を、反対の数にした

確かめ

(−11) × 0 = 0 、(−11) × (−1) = 11
11 ずつ増えるので (−11) × (−5) = 55

答えの吟味

\(-55\)\(55\) は反対の数どうしで、\(0\) からの距離は同じです。

答え \(55\)

例題3 何分前の水の量を求める

給水タンクから \(1\) 分ごとに \(3\) L ずつ水が配られ、いまは \(20\) L あります。

\(8\) 分前、タンクには何 L の水がありましたか。

\(1\) 分あたりの変化と時間を、符号付きの数にしてから式を作ります。

この行でしたこと
\(-3\) \(1\) 分あたりの変化を数にした
\(-8\) いまより前なので、時間を負の数にした
\((-3)\times(-8)\) 変化した量の式を作った
\(24\) 負の数どうしの積なので正の数。\(3\times 8=24\)
\(20+24=44\) いまの量に、変化した量をたした

確かめ

8 分前に 44 L あったとする
8 分で 24 L 減るので 44 − 24 = 20
いまの量 20 L と合う

答えの吟味

前にさかのぼるほど水は多いはずです。\(44\) L は \(20\) L より多く、場面と合っています。

答え \(44\) L

例題4 数直線の向きで説明する

\((-9)\times(-4)\) の積を、数直線の向きを使って説明しなさい。

正の数どうしの積から出発し、符号を一つずつ \(-\) に変えます。

数直線での向き
\(9\times 4\) 右へ \(36\) \(36\)
\((-9)\times 4\) 左へ \(36\)(一度反対) \(-36\)
\((-9)\times(-4)\) 右へ \(36\)(もう一度反対) \(36\)

確かめ

(−9) × (−1) = 9 、(−9) × (−2) = 18 、(−9) × (−3) = 27
9 ずつ増えるので (−9) × (−4) = 36

答えの吟味

\(0\) からの距離は三つとも \(36\) で、変わったのは向きだけです。

答え \(36\)\(0\) から右へ \(36\) すすんだ点)

例題5 積を求める

次の計算をしなさい。

(1)\((-5)\times(-7)\) (2)\((-2)\times(-13)\) (3)\((-10)\times(-6)\)

三つとも負の数どうしのかけ算なので、積は正の数になります。

積の符号 \(0\) からの距離
(1)\((-5)\times(-7)\) \(+\) \(5\times 7=35\) \(35\)
(2)\((-2)\times(-13)\) \(+\) \(2\times 13=26\) \(26\)
(3)\((-10)\times(-6)\) \(+\) \(10\times 6=60\) \(60\)

確かめ

(1)(−5) × 7 = −35 、反対の数にして 35
(2)(−2) × 13 = −26 、反対の数にして 26
(3)(−10) × 6 = −60 、反対の数にして 60

答えの吟味

三つとも符号が同じ \(2\) 数の積なので、答えはすべて正の数です。

答え (1)\(35\) (2)\(26\) (3)\(60\)

今日の問い

前のレッスンは、\((-4)\times(-1)\) はいくつか、という問いで終わっていました。

答えは \(4\) です。表の規則を切らさなければ、そうなるしかありませんでした。

ただし、読み方の問題は残ったままです。

\((-4)\times(-1)\) を「\(-4\)\(-1\) 回たす」と読めるようになったわけではありません。

では、何が変わったのでしょうか。決め方が変わりました。

くらべるところ 前のレッスンまで このレッスン
積の決め方 同じ数を何回かたして求める 表の規則を切らさないように決める
使える場面 かける数が \(0\) 以上のとき かける数が負の数のときも
場面での確かめ \(◯\) 分後の変化 \(◯\) 分前の変化

読み方をあきらめたのではありません。読み方が届かないところまで、決め方を広げたのです。

よくある間違い

まちがい1:負の数どうしなのに、積を負の数にする

\((-6)\times(-5)\) を計算する問題です。

✗ マイナスが 2 つあるから 答えもマイナス
✗ = −30

\(-\) が二つあることと、積の符号が \(-\) になることは、別の話です。

表を下へ延ばして確かめます。

○ (−6) × 0 = 0
○ (−6) × (−1) = 6
○ (−6) × (−2) = 12
○ 6 ずつ増えるので (−6) × (−5) = 30

\(0\) を通りこしたあとは、積はずっと正の数です。

誤答は −30 。表の続きは 30
−30 は (−6) × 5 の積で、かける数の符号がちがう
だから まちがい

かけた数の \(-\) が、そのまま答えの符号に移るのではありません。 符号は表の規則から決まります。負の数の個数と符号の関係は、レッスン4「3つ以上の積と、かける順番」でくわしく調べます。

まちがい2:表を延ばすとき、増える大きさをまちがえる

\((-18)\times(-2)\) を、表を延ばして求める問題です。

✗ (−18) × 0 = 0
✗ (−18) × (−1) = 1
✗ (−18) × (−2) = 2

\(1\) ずつ増やしてしまっています。\(1\) ずつ減るのは、かける数のほうです。

積は、かけられる数の絶対値だけ増えます。\(|-18|\)\(18\) なので \(18\) ずつです。

○ (−18) × 1 = −18 、(−18) × 0 = 0
○ (−18) × (−1) = 18 、(−18) × (−2) = 36

上の行と見くらべます。

(−18) × 1 = −18 から (−18) × 0 = 0 へは +18
誤答では そのあとだけ +1 で、規則が切れている
だから まちがい

増える大きさは、表の上の行で先に確かめてください。

まちがい3:「◯分前」を正の数にしてしまう

給水タンクの問題です。\(1\) 分ごとに \(3\) L ずつ減り、いまは \(20\) L あります。\(4\) 分前の量を求めます。

✗ (−3) × 4 = −12
✗ 20 − 12 = 8
✗ 答えは 8 L

時間を \(+4\) 分として計算しています。\(4\) 分前なので、時間は \(-4\) 分です。

○ (−3) × (−4) = 12
○ 20 + 12 = 32
○ 答えは 32 L

場面に戻して確かめます。

誤答の 8 L が 4 分前の量なら
4 分で 12 L 減って いまは −4 L になり、場面に合わない
32 L なら 32 − 12 = 20 でいまの量と合う

時間にも符号をつけてください。 前を負の数にすると、式がそのまま使えます。

自分で確かめよう

紙に書いてから、答えを開いてください。表を延ばすときは、増える大きさを先に確かめること。

  1. 表を下へ延ばして、次の積を求めなさい。\((-10)\times 1\) から書きはじめること。 (1)\((-10)\times(-1)\) (2)\((-10)\times(-2)\) (3)\((-10)\times(-3)\)

  2. \((-8)\times 7=-56\) です。これをもとにして、\((-8)\times(-7)\) の積を求めなさい。

  3. 次の計算をしなさい。 (1)\((-4)\times(-7)\) (2)\((-3)\times(-9)\) (3)\((-15)\times(-2)\)

  4. \((-14)\times(-3)\) の積を、数直線の向きを使って説明しなさい。\(14\times 3\) から順に符号を変えて書きなさい。

  5. 給水タンクから \(1\) 分ごとに \(3\) L ずつ水が配られ、いまは \(20\) L あります。\(6\) 分前と \(6\) 分後の水の量を求めなさい。

  6. \((-9)\times(-6)\) の積について、符号と絶対値をそれぞれ書きなさい。

  7. 次の計算はまちがっています。どこがまちがっているかを書き、正しく計算しなさい。

(−7) × (−6)
マイナスが 2 つあるので 答えもマイナス
= −42
  1. \((-20)\times 2=-40\)\((-20)\times 1=-20\)\((-20)\times 0=0\) です。続きの \((-20)\times(-1)\)\((-20)\times(-2)\) を求めなさい。

  2. \(12\)\(3\)\(2\) 数について、符号のつけ方を変えた四つの積を求めなさい。

  3. 次の計算をしなさい。 (1)\((-16)\times 0\) (2)\((-16)\times(-1)\)

  4. \(-4\)\(-1\) 回たす」とは読めません。それなのに \((-4)\times(-1)\) の積を決められたのは、なぜですか。

  5. 負の数どうしの積が正の数になる理由を、二つとも一文ずつで書きなさい。

答えと考え方

1. かける数が \(1\) 減るごとに、積は \(10\) ずつ増えます。\(|-10|\)\(10\) だからです。

\((-10)\times 1\) \(-10\)
\((-10)\times 0\) \(0\)
\((-10)\times(-1)\) \(10\)
\((-10)\times(-2)\) \(20\)
\((-10)\times(-3)\) \(30\)

確かめ

積を上から  −10 、0 、10 、20 、30
となりとの差は どこも +10

答えの吟味

\(0\) より下の行は、負の数どうしの積なのでどれも正の数です。

答え (1)\(10\) (2)\(20\) (3)\(30\)

2. かける数を反対の数にすると、積も反対の数になります。

この行でしたこと
\((-8)\times 7=-56\) 与えられた式
\((-8)\times(-7)\) かける数を反対の数にした
\(56\) \(-56\) を反対の数にした

確かめ

(−8) × 0 = 0 、(−8) × (−1) = 8
8 ずつ増えるので (−8) × (−7) = 56

答えの吟味

\(-56\)\(56\) は反対の数どうしで、\(0\) からの距離は同じです。

答え \(56\)

3. 三つとも負の数どうしのかけ算です。積は正の数になります。

積の符号 \(0\) からの距離
(1)\((-4)\times(-7)\) \(+\) \(4\times 7=28\) \(28\)
(2)\((-3)\times(-9)\) \(+\) \(3\times 9=27\) \(27\)
(3)\((-15)\times(-2)\) \(+\) \(15\times 2=30\) \(30\)

確かめ

(1)(−4) × 7 = −28 、(2)(−3) × 9 = −27 、(3)(−15) × 2 = −30
どれも反対の数にすると 上の表の積になる

答えの吟味

三つとも符号が同じ \(2\) 数の積なので、答えは正の数です。

答え (1)\(28\) (2)\(27\) (3)\(30\)

4. 符号を一つずつ \(-\) に変えて、向きの変わり方を追います。

数直線での向き
\(14\times 3\) 右へ \(42\) \(42\)
\((-14)\times 3\) 左へ \(42\)(一度反対) \(-42\)
\((-14)\times(-3)\) 右へ \(42\)(もう一度反対) \(42\)

確かめ

(−14) × 0 = 0 、(−14) × (−1) = 14
14 ずつ増えるので (−14) × (−3) = 42

答えの吟味

\(0\) からの距離は三つとも \(42\) で、変わったのは向きだけです。

答え \(42\)\(0\) から右へ \(42\) すすんだ点)

5. 時間に符号をつけます。前は負の数、あとは正の数です。

この行でしたこと
\(-3\) \(1\) 分あたりの変化を数にした
\((-3)\times(-6)=18\) \(6\) 分前は時間が \(-6\)
\(20+18=38\) \(6\) 分前の量
\((-3)\times 6=-18\) \(6\) 分後は時間が \(6\)
\(20-18=2\) \(6\) 分後の量

確かめ

38 − 18 = 20 でいまの量と合う

答えの吟味

前にさかのぼると水は多く、あとになると少なくなり、場面と合います。

答え \(6\) 分前は \(38\) L、\(6\) 分後は \(2\) L

6. かけた \(2\) 数の符号は、どちらも \(-\) です。だから積の符号は \(+\) です。

\(|-9|\)\(9\)\(|-6|\)\(6\) で、かけると \(9\times 6=54\) になります。

確かめ

(−9) × (−1) = 9 、(−9) × (−2) = 18
9 ずつ増えるので (−9) × (−6) = 54

答えの吟味

積は \(54\) で、符号も距離も表の結果と合っています。

答え 符号は \(+\)、絶対値は \(54\)(積は \(54\)

7. まちがっているのは、\(-\) をそのまま答えの符号に移したところです。

積の符号は表の規則から決まります。\(-\) が二つあると、積は正の数になります。

○ (−7) × 0 = 0 、(−7) × (−1) = 7
○ 7 ずつ増えるので (−7) × (−6) = 42

確かめ

誤答は −42 。表の続きは 42
−42 は かける数が 6 のときの積で、符号がちがう
だから まちがい

答えの吟味

\(0\) を通りこしたあと、積はずっと正の数になります。

答え \(-\) をそのまま積の符号に移したのがまちがい。正しくは \(42\)

8. かける数が \(1\) 減るごとに、積は \(20\) ずつ増えています。

\((-20)\times 0\) \(0\)
\((-20)\times(-1)\) \(20\)
\((-20)\times(-2)\) \(40\)

確かめ

−40 から −20 へは +20 、−20 から 0 へは +20
だから 0 の次は 20 、その次は 40

答えの吟味

増える大きさは \(|-20|\) と同じ \(20\) で、規則が切れていません。

答え \((-20)\times(-1)=20\)\((-20)\times(-2)=40\)

9. \(0\) からの距離は四つとも \(12\times 3=36\) です。ちがうのは符号だけです。

かけた \(2\) 数の符号
\(12\times 3\) \(+\)\(+\) \(36\)
\((-12)\times 3\) \(-\)\(+\) \(-36\)
\(12\times(-3)\) \(+\)\(-\) \(-36\)
\((-12)\times(-3)\) \(-\)\(-\) \(36\)

確かめ

(−12) × (−1) = 12 、(−12) × (−2) = 24
12 ずつ増えるので (−12) × (−3) = 36

答えの吟味

符号がちがう \(2\) 数のときだけ、積が負の数になりました。

答え \(12\times 3=36\)\((-12)\times 3=-36\)\(12\times(-3)=-36\)\((-12)\times(-3)=36\)

10. \(0\) をかける計算は、負の数どうしの話とは別です。

読み方
(1)\((-16)\times 0\) \(-16\)\(0\) 回たす \(0\)
(2)\((-16)\times(-1)\) 表を下へ延ばして決める \(16\)

確かめ

(−16) × 1 = −16 、(−16) × 0 = 0 、(−16) × (−1) = 16

答えの吟味

\(0\) をかけたときだけ積が \(0\) になり、その次の行から正の数です。

答え (1)\(0\) (2)\(16\)

11. 読み方をたどって決めたのではありません。

かける数を \(1\) ずつ減らすと、積は \(4\) ずつ増えていました。その規則を切らさずに下へ延ばしました。

確かめ

(−4) × 1 = −4 、(−4) × 0 = 0 、(−4) × (−1) = 4
「−4 を −1 回たす」という読み方は使っていない

答えの吟味

いまも「\(-4\)\(-1\) 回たす」とは読めません。決め方を広げただけです。

答え 読み方からではなく、きまりを切らさないことと、場面と合うことから決めたから

12. 一つ目は数の世界の中の話、二つ目は数の世界の外の話です。

確かめ

きまりを切らさない … (−4) × 3 、2 、1 、0 の次を 4 ずつ増やして決めた
場面と合う … 3 L ずつ減るタンクで 5 分前の量が 15 L 多いことと合った

答えの吟味

どちらの理由も同じ答えを指していました。だから安心して使えます。

答え きまりを切らさない … 表の規則を切らさずに延ばすと、積が正の数になるから。場面と合う … 「◯分前」を負の時間として読むと、場面の量と合うから

次のレッスンへ

負の数どうしの積が正の数になることを、二つの理由から確かめました。きまりを切らさないことと、場面と合うことです。

これで、かけ算に出てくる符号の組み合わせが四つともそろいました。

かけた \(2\) 数の符号 積の符号 決めた場所
\(+\)\(+\) \(+\) 小学校
\(+\)\(-\) \(-\) レッスン1
\(-\)\(+\) \(-\) レッスン1
\(-\)\(-\) \(+\) このレッスン

ただし、計算のたびに表を延ばすのは大変です。

次のレッスンは「乗法の計算:符号と絶対値」です。

符号を決める行と、絶対値を計算する行を分けて書く形に仕上げます。四つの組み合わせを一つの決まりにまとめ、道具として使えるようにします。

次のレッスンへ 乗法の計算:符号と絶対値 →

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UNDERSTANDING CHECK

理解チェック:負×負が正になる理由

70% 合格ライン
  1. 設問 0
    このレッスンでは、負の数どうしの積を決めた第一の理由に「きまりを切らさない」という名前をつけました。この決め方の説明として正しいものはどれですか。
  2. 設問 1
    このレッスンは、負の数どうしの積が正の数になる理由を二つならべました。二つならべたのは、なぜですか。
  3. 設問 2
    $(-13)\times 1=-13$ から始めて、かける数を $1$ ずつ減らしながら表を下へ延ばします。$(-13)\times(-4)$ の積はいくつですか。
  4. 設問 3
    ある駐車場では、$1$ 時間に $5$ 台ずつ車が出ていきます。いま $30$ 台とまっています。いまを $0$ 時間、いまより前を負の時間として、$4$ 時間前にとまっていた台数を求めなさい。
  5. 設問 4
    ある生徒が、表を下へ延ばして $(-17)\times(-3)$ を求め、$(-17)\times 0=0$、$(-17)\times(-1)=1$、$(-17)\times(-2)=2$、$(-17)\times(-3)=3$ と書きました。この計算のまちがいとして正しいものはどれですか。

まずは自分で選んでみましょう。採点・学習履歴への記録は、回答APIとの連携時に追加します。