LESSON 01

累乗と四則の混合計算

累乗(底と指数)

同じ数を何回もかける式を累乗の形に短く書き、底と指数を読み分ける。指数はかける回数であって、かけ算の記号の数でも底にかける数でもないことを確かめる。かっこをつけた負の数・分数・小数の累乗と、0 と 1 の累乗もあつかう。

累乗(底と指数)

このレッスンでできるようになること

  • 同じ数を何回もかける式を、累乗の形に短く書ける
  • 底と指数を読み分けて、累乗をかけ算の形に戻せる
  • かっこをつけた負の数や、分数・小数の累乗を計算できる

前のレッスンの確認

  • … かけ算の答えのこと
  • 絶対値 … ある数を表す点と原点との距離
  • 負の数が偶数個なら積は正、奇数個なら積は負になります。
  • \(0\)\(1\) つでもあれば、積は \(0\) です。
  • \(-1\) をかけると、その数の反対の数になります。
  • 符号が先、絶対値があと … ①符号を先に決める(負の数の個数が偶数なら \(+\)、奇数なら \(-\)) ②絶対値どうしをかける
  • 約分は、かける前に … 分子どうし・分母どうしをかける
  • 整数に直して、小数点を打つ … ①小数点をとって、整数のかけ算にする小数点より右にあった数字の個数だけ、小数点を左へもどす

絶対値は記号でも書きます。\(|-3|\)\(3\) です。\(\left|-\dfrac{2}{3}\right|\)\(\dfrac{2}{3}\) です。

セクション7の最初の回です。新しい書き方を、ひとつ覚えます。

同じ数を何回もかける式を、短く書く

前のセクションの終わりに、宿題をひとつ残しました。

\(3\times 3\times 3\times 3\)

同じ \(3\)\(4\) 個ならんでいます。書くのも読むのも、手間がかかります。

もし \(3\)\(20\) 個ならんだら、書き写すだけでひと苦労です。

そこで、同じ数がならぶときは、ならんだ個数を右上に小さく書くと決めます。

\(3\times 3\times 3\times 3=3^{4}\)

\(3^{4}\) の値は、もとのかけ算をすればわかります。

\(3\times 3=9\)\(9\times 3=27\)\(27\times 3=81\) となります。

だから \(3^{4}=81\) です。書き方が短くなっただけで、中身は前と同じかけ算です。

底と指数に、名前をつける

この書き方には、名前がついています。

同じ数をいくつかかけたものを、累乗といいます。

累乗で、繰り返しかける数を底といいます。 \(3^{4}\) の底は \(3\) です。

累乗で右上に書く、かける個数を表す数を指数といいます。 \(3^{4}\) の指数は \(4\) です。

底と指数がどこにあるかを示した図 大きく書いた累乗の式があり、下の大きな数から底へ矢印が、右上の小さな数から指数へ矢印がのびている。下には同じ式をかけ算の形にならべ、数の個数とかけ算の記号の個数を書いている。 累乗の書き方 どこが底で どこが指数か 3 4 底 かけられる数 指数 かける回数 3 を 4 個かける という意味 3 × 3 × 3 × 3 = 81 3 は 4 個 × は 3 つ 数の個数と 記号の個数は ちがう

底と指数は、置く場所も役目もちがいます。大きく書くほうが底です。

読み方を決めます

\(3^{4}\) は「\(3\)\(4\) 乗」と読みます。底を先に読み、指数をあとに読みます。

指数が \(2\) のときと \(3\) のときには、別の言い方もあります。

累乗 読み方 もうひとつの読み方
\(7^{2}\) \(7\)\(2\) \(7\) の平方
\(2^{3}\) \(2\)\(3\) \(2\) の立方
\(3^{4}\) \(3\)\(4\) なし

\(2\) 乗を平方、\(3\) 乗を立方といいます。\(4\) 乗から先には、別の言い方はありません。

平方は正方形から、立方は立方体から来た言い方です。

指数は、かける回数です

ここが、いちばんつまずくところです。指数は、かける回数を表します。

指数は、かけ算の記号の数ではありません。

\(3^{4}\) を書き出すと \(3\times 3\times 3\times 3\) です。\(3\)\(4\) 個ならびます。

ところが \(\times\) は、数と数のあいだにしか入りません。だから \(\times\)\(3\) つです。

累乗 ならぶ数の個数 \(\times\) の個数
\(7^{2}\) \(2\) \(1\)
\(2^{3}\) \(3\) \(2\)
\(3^{4}\) \(4\) \(3\)
\(10^{3}\) \(3\) \(2\)

\(\times\) の個数は、いつも指数より \(1\) 小さくなります。数えるのは、数のほうです。

もうひとつ、まちがえやすい読み方があります。\(3^{4}\)\(3\times 4\) ではありません。

\(3\times 4\)\(12\) ですが、\(3^{4}\)\(81\) です。値がまるでちがいます。

指数は、底にかける数ではありません。底をならべる個数です。

この道具に、名前をつけておきます。

指数は、かける回数です。

指数が 1 のとき

\(5^{1}\) は、\(5\)\(1\) 個ならべた形です。ならぶ数がひとつなので、\(\times\)\(0\) 個です。

\(5^{1}=5\)

指数が \(1\) のときは、ふつう \(1\) を書かず、\(5\) とだけ書きます。

つまり、いままで書いてきた数は、すべて指数が \(1\) の累乗だったことになります。

ただし、問題で「累乗の形で書きなさい」と言われたら、\(5^{1}\) と書きます。

正方形の面積と、立方体の体積

平方と立方という言い方が、どこから来たのかを見ます。

一辺が \(7\) cm の正方形の面積は、\(7\times 7\)\(49\) 平方センチメートルです。

たてと横が同じ長さなので、同じ数を \(2\) 個かけることになります。これが \(7^{2}\) です。

一辺が \(2\) cm の立方体の体積は、\(2\times 2\times 2\)\(8\) 立方センチメートルです。

たて・横・高さが同じ長さなので、同じ数を \(3\) 個かけます。これが \(2^{3}\) です。

正方形の面積と立方体の体積を累乗で表した図 左に一辺が七の正方形があり、たてと横に七つずつの目もりで区切られている。右に一辺が二の立方体があり、たて・横・高さが二つずつに区切られている。それぞれの下に、かけ算の式と個数が書かれている。 正方形の面積と 立方体の体積 一辺 7 cm の正方形 7 × 7 = 49 小さい正方形が 49 個 一辺 2 cm の立方体 2 × 2 × 2 = 8 小さい立方体が 8 個 2 回かけるのが 平方 3 回かけるのが 立方

正方形は \(2\) つの辺、立方体は \(3\) つの辺の長さをかけます。指数と、そろえた辺の数が同じです。

底が負の数のとき

底は、正の数だけとはかぎりません。負の数も底になれます。

そのときは、負の数を、かっこで囲んで書きます。

\((-2)^{3}=(-2)\times(-2)\times(-2)\)

かっこは、どこまでが底かを示すしるしです。\(-2\) 全体が底だと、かっこが教えています。

値を求めます。符号が先、絶対値があと をそのまま使います。

負の数は \(3\) 個で奇数個なので、符号は \(-\) です。絶対値は \(|-2|\)\(2\) で、\(2\times 2\times 2=8\) です。

だから \((-2)^{3}=-8\) です。

指数を \(1\) ふやすと、どうなるでしょうか。

\((-2)^{4}=(-2)\times(-2)\times(-2)\times(-2)\)

負の数は \(4\) 個で偶数個なので、符号は \(+\) です。絶対値は \(2\times 2\times 2\times 2=16\) です。

だから \((-2)^{4}=16\) になります。

指数の偶数と奇数で、符号が決まる

なぜ符号が入れかわるのでしょうか。セクション5で決めたことを思い出してください。

負の数が偶数個なら積は正、奇数個なら積は負になります。

底が負の数のとき、ならぶ負の数の個数は、指数そのものです。

だから 底が負の数のときは、指数が偶数なら正、指数が奇数なら負になります。

底がマイナス二のときに指数と符号が入れかわる表 四つの行がならび、それぞれに累乗の読み方、かけ算の形、値と負の数の個数が書かれている。指数が一つふえるごとに、値の符号が入れかわっている。 底が −2 のとき 指数がふえると符号が入れかわる 累乗 かけ算の形 値と 負の数の個数 (−2) の 1 乗 (−2) −2 負が 1 個 (−2) の 2 乗 (−2) × (−2) 4 負が 2 個 (−2) の 3 乗 (−2) × (−2) × (−2) −8 負が 3 個 (−2) の 4 乗 (−2) × (−2) × (−2) × (−2) 16 負が 4 個 指数が 偶数 なら 正 奇数 なら 負 指数は かける回数 だから 負の数の個数と同じ セクション 5 で決めた 数え方が そのまま使える

このレッスンであつかう形

このレッスンで出てくる負の数の累乗は、すべてかっこをつけた形です。

かっこをつけない書き方もあります。ただし意味が変わるので、ここではあつかいません。

かっこをつけるときと、つけないときのちがいは、次のレッスンで調べます。

分数や小数も、底になれます

整数のほかに、分数や小数も底にできます。

分数を底にするときも、かっこで囲んで書きます。

\(\left(-\dfrac{2}{3}\right)^{2}=\left(-\dfrac{2}{3}\right)\times\left(-\dfrac{2}{3}\right)\)

かっこがないと、分母までが底かどうかが分かりません。

計算のしかたは、いままでと同じです。負の数は \(2\) 個で偶数個なので、符号は \(+\) です。

絶対値は \(\dfrac{2}{3}\times\dfrac{2}{3}\) です。約分は、かける前に を使いますが、ここでは約分できません。

分子どうし・分母どうしをかけて \(\dfrac{4}{9}\) です。だから答えは \(\dfrac{4}{9}\) になります。

小数を底にするとき

小数のときも、かっこで囲んでおくと読みまちがえません。

\((0.4)^{2}\)\(0.4\times 0.4\) です。整数に直して、小数点を打つ で計算します。

小数点をとると \(4\)\(4\) で、\(4\times 4=16\) です。

小数点より右にあった数字は、両方合わせて \(2\) つです。\(16\) の小数点を左へ \(2\) つもどします。

だから \((0.4)^{2}=0.16\) です。

0 と 1 の累乗

底が \(0\)\(1\) のときは、答えが決まりきっています。

\(0^{3}\)\(0\times 0\times 0\) です。\(0\)\(1\) つでもあれば、積は \(0\) です。 答えは \(0\) です。

\(0\) は何乗しても \(0\) です。

\(1^{4}\)\(1\times 1\times 1\times 1\) です。\(1\) をかけても数は変わらないので、答えは \(1\) です。

\(1\) は何乗しても \(1\) です。

−1 の累乗は、行ったり来たりします

\(-1\) が底のときは、少しおもしろいことが起きます。

\(-1\) をかけると、その数の反対の数になります。 かけるたびに、符号だけが入れかわります。

累乗 かけ算の形
\((-1)^{2}\) \((-1)\times(-1)\) \(1\)
\((-1)^{3}\) \((-1)\times(-1)\times(-1)\) \(-1\)
\((-1)^{4}\) \((-1)\times(-1)\times(-1)\times(-1)\) \(1\)
\((-1)^{5}\) \((-1)\)\(5\) 個かける \(-1\)

指数が偶数なら \(1\)、奇数なら \(-1\) です。\(1\)\(-1\) を行き来しています。

例題1 かけ算の形に戻して計算する

次の累乗の値を求めなさい。

(1)\(4^{3}\) (2)\(11^{2}\) (3)\(10^{4}\) (4)\(3^{5}\)

指数の数だけ底をならべてから、前から順にかけます。

累乗 かけ算の形
(1) \(4\times 4\times 4\) \(64\)
(2) \(11\times 11\) \(121\)
(3) \(10\times 10\times 10\times 10\) \(10000\)
(4) \(3\times 3\times 3\times 3\times 3\) \(243\)

確かめ

(1)4 × 4 = 16 、16 × 4 = 64
(2)11 × 11 = 121
(3)10 が 4 個なので 0 が 4 つならぶ
(4)3 × 3 = 9 、9 × 3 = 27 、27 × 3 = 81 、81 × 3 = 243

答えの吟味

(1)を \(4\times 3\) と読むと \(12\) です。\(64\) とはまるでちがいます。

答え (1)\(64\) (2)\(121\) (3)\(10000\) (4)\(243\)

例題2 底が負の数の累乗

次の累乗の値を求めなさい。

(1)\((-6)^{3}\) (2)\((-10)^{2}\) (3)\((-4)^{4}\) (4)\((-1)^{7}\)

指数が負の数の個数です。先に符号を決めてから、絶対値を計算します。

(1)でかける絶対値は、\(|-6|\)\(6\) です。同じように(3)は \(|-4|\)\(4\) です。

累乗 負の数の個数 符号 絶対値の計算
(1) \(3\) \(-\) \(6\times 6\times 6=216\) \(-216\)
(2) \(2\) \(+\) \(10\times 10=100\) \(100\)
(3) \(4\) \(+\) \(4\times 4\times 4\times 4=256\) \(256\)
(4) \(7\) \(-\) \(1\)\(7\) 個かけて \(1\) \(-1\)

確かめ

(1)(−6) × (−6) = 36 、36 × (−6) = −216
(2)(−10) × (−10) = 100
(3)(−4) × (−4) = 16 、16 × (−4) = −64 、(−64) × (−4) = 256
(4)1 と −1 を行き来して 7 個目は −1

答えの吟味

(1)と(4)は指数が奇数で、値は負の数です。(2)と(3)は指数が偶数で、値は正の数です。

答え (1)\(-216\) (2)\(100\) (3)\(256\) (4)\(-1\)

例題3 分数と小数の累乗

次の累乗の値を求めなさい。

(1)\(\left(-\dfrac{1}{2}\right)^{3}\) (2)\(\left(\dfrac{3}{5}\right)^{2}\) (3)\((-0.2)^{3}\)

分数は分子どうし・分母どうし、小数は整数に直してから小数点を打ちます。

(1)でかける絶対値は \(\left|-\dfrac{1}{2}\right|\) で、\(\dfrac{1}{2}\) です。

累乗 負の数の個数 符号 絶対値の計算
(1) \(3\) \(-\) 分子は \(1\)、分母は \(2\times 2\times 2=8\) \(-\dfrac{1}{8}\)
(2) \(0\) \(+\) 分子は \(3\times 3=9\)、分母は \(5\times 5=25\) \(\dfrac{9}{25}\)
(3) \(3\) \(-\) \(2\times 2\times 2=8\) で小数点を左へ \(3\) \(-0.008\)

確かめ

(1)2 分の 1 を 3 個かけると 8 分の 1  符号は −
(2)分子も分母も 2 個ずつかけた
(3)0.2 は右に 1 つ、3 個で合わせて 3 つ → 0.008

答えの吟味

(2)は底が正の数なので、負の数は \(0\) 個です。\(0\) 個も偶数個なので、値は正の数です。

答え (1)\(-\dfrac{1}{8}\) (2)\(\dfrac{9}{25}\) (3)\(-0.008\)

例題4 正方形の面積と立方体の体積

次の大きさを求めなさい。

(1)一辺が \(9\) cm の正方形の面積 (2)一辺が \(5\) cm の立方体の体積

同じ長さを何個かけるかを、先に決めます。

問題 かける個数 累乗の形 かけ算 答え
(1) たてと横で \(2\) \(9^{2}\) \(9\times 9=81\) \(81\)
(2) たて・横・高さで \(3\) \(5^{3}\) \(25\times 5=125\) \(125\)

確かめ

(1)9 × 9 = 81  1 辺 1 の正方形が 9 列 9 段
(2)5 × 5 = 25 、25 × 5 = 125  1 辺 1 の立方体が 25 個の層で 5 段

答えの吟味

面積は \(2\) 乗、体積は \(3\) 乗です。指数が、そろえた辺の数と同じになっています。

答え (1)\(81\) 平方センチメートル (2)\(125\) 立方センチメートル

例題5 紙を折ると、重なりが 2 倍ずつふえる

\(1\) 枚の紙を、半分に折っていきます。\(1\) 回折るごとに、重なりの枚数が \(2\) 倍になります。

\(6\) 回折ったとき、重なりは何枚になりますか。

\(1\) 枚から始めて、\(2\) 倍が \(6\) 回続きます。

この行でしたこと
\(2\times 2\times 2\times 2\times 2\times 2\) \(2\) 倍を \(6\) 回くり返す式にした
\(2^{6}\) 累乗の形に短く書いた
\(32\times 2=64\) 前から順にかけて \(64\) になった

確かめ

1 回で 2 枚、2 回で 4 枚、3 回で 8 枚
4 回で 16 枚、5 回で 32 枚、6 回で 64 枚

答えの吟味

折るたびに枚数はふえるので、答えは \(1\) より大きい数になります。場面と合っています。

答え \(64\)

今日の問い

底と指数は、置く場所がちがうだけに見えるかもしれません。

では、入れかえたらどうなるでしょうか。\(2^{5}\)\(5^{2}\) をくらべます。

\(2^{5}\)\(2\)\(5\) 個かけるので、\(2\times 2\times 2\times 2\times 2=32\) です。

\(5^{2}\)\(5\)\(2\) 個かけるので、\(5\times 5=25\) です。

累乗 指数 かけ算の形
\(2^{5}\) \(2\) \(5\) \(2\)\(5\) \(32\)
\(5^{2}\) \(5\) \(2\) \(5\)\(2\) \(25\)

数字は同じ \(2\)\(5\) なのに、値は \(32\)\(25\) でちがいます。

かけ算なら \(2\times 5\)\(5\times 2\) は同じでした。累乗はちがいます。

底と指数は、役目がちがいます。入れかえてはいけません。

よくある間違い

まちがい1:指数を、底にかけてしまう

\(2^{4}\) の値を求める問題です。

✗ 2 の 4 乗 だから 2 × 4
✗ = 8

指数は、底にかける数ではありません。底をならべる個数です。

○ 2 を 4 個ならべて 2 × 2 × 2 × 2
○ 2 × 2 = 4 、4 × 2 = 8 、8 × 2 = 16
○ 答えは 16

誤答の \(8\) が、どの累乗の値かを見てみます。

8 は 2 × 2 × 2 なので 2 の 3 乗 。ならべる個数が 1 つ足りない
誤答は 8 。正しい答え 16 とちがうので、まちがい

指数は、かける回数です。

まちがい2:かけ算の記号を、指数の数だけ書いてしまう

\(5^{4}\) の値を求める問題です。

✗ × を 4 つ書いて
✗ 5 × 5 × 5 × 5 × 5
✗ = 3125

\(\times\)\(4\) つ書くと、\(5\)\(5\) 個ならびます。ならべるのは \(4\) 個です。

○ 5 を 4 個ならべて 5 × 5 × 5 × 5
○ 5 × 5 = 25 、25 × 5 = 125 、125 × 5 = 625
○ 答えは 625

数と記号の個数をくらべて確かめます。

5 が 4 個なら × は 3 つ 。誤答の 3125 は 5 が 5 個
誤答は 3125 。正しい答え 625 とちがうので、まちがい

数えるのは、数のほうです。記号ではありません。

まちがい3:底が負の数なら、答えも負だと決めてしまう

\((-3)^{4}\) の値を求める問題です。

✗ 底が −3 で 負の数だから
✗ 答えも 負で −81

符号は、負の数の個数で決まります。個数を数えていません。

○ (−3) が 4 個 。偶数個なので 符号は +
○ 絶対値は 3 × 3 × 3 × 3 = 81
○ 答えは 81

前から順にかけて確かめます。

(−3) × (−3) = 9 、9 × (−3) = −27 、(−27) × (−3) = 81
誤答は −81 。正しい答え 81 と符号がちがうので、まちがい

底の符号ではなく、指数の偶数と奇数を見てください。

自分で確かめよう

紙に書いてから、答えを開いてください。まずかけ算の形に戻すこと。

  1. 次の式を、累乗の形で書きなさい。 (1)\(13\times 13\times 13\times 13\) (2)\((-8)\times(-8)\times(-8)\) (3)\(\dfrac{1}{3}\times\dfrac{1}{3}\) (4)\(15\)

  2. \(6^{2}\) の値を求めなさい。

  3. \((-3)^{5}\) の値を求めなさい。

  4. \((-5)^{3}\) の値を求めなさい。

  5. \((-1)^{10}\)\((-1)^{11}\) の値を求めなさい。

  6. \(0^{6}\)\(1^{9}\) の値を求めなさい。

  7. \(\left(-\dfrac{2}{5}\right)^{2}\) の値を求めなさい。

  8. \(\left(-\dfrac{1}{4}\right)^{3}\) の値を求めなさい。

  9. \((-0.5)^{3}\) の値を求めなさい。

  10. 値の符号だけを答えなさい。絶対値は計算しなくてかまいません。 (1)\((-2)^{8}\) (2)\((-6)^{9}\) (3)\((-11)^{4}\) (4)\((-13)^{7}\)

  11. 一辺が \(15\) cm の正方形の面積と、一辺が \(7\) cm の立方体の体積を、それぞれ累乗の形で書いてから求めなさい。

  12. \(8^{5}\) をかけ算の形に書くと、\(\times\) はいくつありますか。指数の \(5\) と個数がちがう理由も書きなさい。

答えと考え方

1. ならんでいる数の個数を数えて、それを指数にします。

問題 ならぶ数 個数 累乗の形
(1) \(13\) \(4\) \(13^{4}\)
(2) \(-8\) \(3\) \((-8)^{3}\)
(3) \(\dfrac{1}{3}\) \(2\) \(\left(\dfrac{1}{3}\right)^{2}\)
(4) \(15\) \(1\) \(15^{1}\)

確かめ

(1)13 の 4 乗 → 13 × 13 × 13 × 13  4 個にもどった
(2)(−8) の 3 乗 → (−8) × (−8) × (−8)  3 個にもどった

答えの吟味

(2)と(3)は底が整数でないので、かっこをつけます。(4)はふつう \(15\) と書きます。

答え (1)\(13^{4}\) (2)\((-8)^{3}\) (3)\(\left(\dfrac{1}{3}\right)^{2}\) (4)\(15^{1}\)

2.〜4. かけ算の形に戻し、符号を決めてから絶対値を計算します。

問題 \(3\) でかける絶対値は \(|-3|\) で、\(3\) です。問題 \(4\) では \(|-5|\)\(5\) です。

問題 かけ算の形 個数 符号 絶対値の計算
2. \(6\times 6\) \(0\) \(+\) \(6\times 6=36\) \(36\)
3. \((-3)\)\(5\) \(5\) \(-\) \(81\times 3=243\) \(-243\)
4. \((-5)\)\(3\) \(3\) \(-\) \(25\times 5=125\) \(-125\)

確かめ

3. (−3) × (−3) = 9 、9 × (−3) = −27 、(−27) × (−3) = 81 、81 × (−3) = −243
4. (−5) × (−5) = 25 、25 × (−5) = −125

答えの吟味

問題 \(3\) と問題 \(4\) は指数が奇数なので、値が負の数になりました。

答え 2. \(36\) 3. \(-243\) 4. \(-125\)

5.〜6. 底が \(-1\)\(0\)\(1\) のときは、指数を見るだけで決まります。

問題 見ること
5 前 指数 \(10\) は偶数 \(1\)
5 後 指数 \(11\) は奇数 \(-1\)
6 前 \(0\) は何乗しても \(0\) \(0\)
6 後 \(1\) は何乗しても \(1\) \(1\)

確かめ

5  (−1) を 10 個かける 。負の数が偶数個なので 1
5  (−1) を 11 個かける 。負の数が奇数個なので −1
6  0 が 1 つでもあれば 積は 0 。1 は何個かけても 1

答えの吟味

\(-1\) の累乗は、\(1\)\(-1\) を行き来します。絶対値はいつも \(1\) です。

答え 5. \((-1)^{10}\)\(1\)\((-1)^{11}\)\(-1\) 6. \(0^{6}\)\(0\)\(1^{9}\)\(1\)

7.〜9. 分数は分子どうし・分母どうし、小数は整数に直してから小数点を打ちます。

問題 個数 符号 絶対値の計算
7. \(2\) \(+\) 分子は \(2\times 2=4\)、分母は \(5\times 5=25\) \(\dfrac{4}{25}\)
8. \(3\) \(-\) 分子は \(1\)、分母は \(4\times 4\times 4=64\) \(-\dfrac{1}{64}\)
9. \(3\) \(-\) \(5\times 5\times 5=125\) で小数点を左へ \(3\) \(-0.125\)

確かめ

7  5 分の 2 を 2 個かけて 25 分の 4  偶数個なので +
8  4 分の 1 を 3 個かけて 64 分の 1  奇数個なので −
9  0.5 × 0.5 = 0.25 、0.25 × 0.5 = 0.125  奇数個なので −

答えの吟味

どれも底の絶対値が \(1\) より小さいので、値は底より \(0\) に近づきました。

答え 7. \(\dfrac{4}{25}\) 8. \(-\dfrac{1}{64}\) 9. \(-0.125\)

10. 底はどれも負の数です。指数が偶数か奇数かだけを見ます。

問題 指数 偶数か奇数か 符号
(1) \(8\) 偶数 \(+\)
(2) \(9\) 奇数 \(-\)
(3) \(4\) 偶数 \(+\)
(4) \(7\) 奇数 \(-\)

確かめ

指数は かける回数 。底が負の数なら 負の数の個数と同じ
偶数個なら 積は正 、奇数個なら 積は負

答えの吟味

底の大きさは、符号に関係しません。見るのは指数だけです。

答え (1)\(+\) (2)\(-\) (3)\(+\) (4)\(-\)

11. 正方形は \(2\) 個、立方体は \(3\) 個の辺の長さをかけます。

求めるもの 累乗の形 計算 答え
正方形の面積 \(15^{2}\) \(15\times 15=225\) \(225\)
立方体の体積 \(7^{3}\) \(49\times 7=343\) \(343\)

確かめ

15 × 15 = 225  7 × 7 = 49 、49 × 7 = 343

答えの吟味

面積は \(2\) 乗、体積は \(3\) 乗です。指数と、そろえた辺の数が同じです。

答え 面積は \(225\) 平方センチメートル、体積は \(343\) 立方センチメートル

12. \(8^{5}\) は、\(8\)\(5\) 個ならべた形です。

確かめ

8 × 8 × 8 × 8 × 8  8 は 5 個 、× は 4 つ
× は 数と数のあいだにしか入らないから

答えの吟味

\(\times\) の個数は、いつも指数より \(1\) 小さくなります。

答え \(\times\)\(4\) つ。\(8\)\(5\) 個ならぶので、あいだの記号は \(1\) つ少なくなるから

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同じ数がならぶかけ算を、累乗の形に短く書けるようになりました。

累乗で、繰り返しかける数を底といいます。 累乗で右上に書く、かける個数を表す数を指数といいます。

いちばん大事なのは、指数は、かける回数です。 ということです。\(\times\) の個数でも、底にかける数でもありません。

底が負の数のときは、かっこで囲みました。底が負の数のときは、指数が偶数なら正、指数が奇数なら負になります。

このレッスンでは、負の数の累乗にいつもかっこをつけてきました。つけないで書いたら、どうなるのでしょうか。

次のレッスンは「かっこがつくときとつかないとき」です。

\((-2)^{3}\) のようにかっこがある形と、ない形をならべて、意味のちがいを調べます。

次のレッスンへ かっこがつくときとつかないとき →

クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。

UNDERSTANDING CHECK

理解チェック:累乗(底と指数)

70% 合格ライン
  1. 設問 0
    $7^{5}$ について、正しく説明しているものはどれですか。
  2. 設問 1
    $6^{5}$ をかけ算の形に書くと、$\times$ は $4$ つになります。指数の $5$ とちがうのはなぜですか。
  3. 設問 2
    $(-9)^{3}$ の値を求めなさい。
  4. 設問 3
    一辺が $14$ cm の立方体の体積を、累乗を使って正しく表しているものはどれですか。
  5. 設問 4
    次の計算はまちがっています。$(-3)^{6}=(-3)\times 6=-18$ まちがいの原因として正しいものはどれですか。

まずは自分で選んでみましょう。採点・学習履歴への記録は、回答APIとの連携時に追加します。