LESSON 01

累乗と四則の混合計算

分配法則

かっこの中を先に計算する道と、かっこの外の数をそれぞれにかける道が同じ答えになることを、長方形を切り分ける面積の図で確かめる。分配法則を数の形で確定し、負の数や分数をふくむ式、同じ数をかっこの外へ出す向きまであつかう。

分配法則

このレッスンでできるようになること

  • かっこの中を先に計算する道と、それぞれにかける道が、同じ答えになることを説明できる
  • 負の数や分数をふくむ式で、分配法則を使って計算できる
  • 同じ数でくくって、計算しやすい形に直せる

前のレッスンの確認

  • 絶対値 … ある数を表す点と原点との距離
  • 反対の数 … 符号だけを変えた数のこと
  • かっこがあるときは、中が先です。
  • どちらの道を通っても、答えは同じです。
  • 符号が先、絶対値があと … ①符号を先に決める(同じ符号どうしなら \(+\)、ちがう符号どうしなら \(-\)) ②絶対値どうしをかける
  • 同じ符号どうしなら積は正、ちがう符号どうしなら積は負になります。
  • どんな数に \(0\) をかけても、積は \(0\) です。
  • 負の数どうしをかけると、積は正の数になります。
  • きまりを切らさない … 表の規則を切らさないように積を決める
  • 場面と合う … 負の時間として読んだ「◯分前」が、場面と食いちがわない
  • 約分は、かける前に … 分子どうし・分母どうしをかける

絶対値は記号でも書きます。\(|-9|\)\(9\) です。

かっこのついた式には、道が二つあります。

このレッスンで見るのは、かっこの中がたし算か引き算の式だけです。累乗はあつかいません。

道が二つある式

\(3\times(5+2)\) を計算します。小学校で習った、正の数だけの式です。

一つ目は、かっこの中を先に計算する道です。かっこがあるときは、中が先です。

\(5+2=7\) なので、\(3\times 7=21\) になります。

二つ目は、かっこの外の \(3\) を、中の \(5\)\(2\) のそれぞれにかける道です。

\(3\times 5=15\)\(3\times 2=6\) をたして、\(15+6=21\) です。

確かめ

中が先の道    5 + 2 = 7 、3 × 7 = 21
それぞれにかける道 3 × 5 = 15 、3 × 2 = 6 、15 + 6 = 21
どちらも 21

図を見ると理由が分かります。

長方形を切り分けても、面積は変わらない

たてが \(3\)、横が \(5+2\) の長方形をかきます。横の長さは \(7\) です。

面積は \(3\times 7=21\) です。これが、かっこの中を先に計算する道にあたります。

長方形を、横の \(5\) のところで切り分けます。

左はたて \(3\)・横 \(5\) で面積が \(15\)、右はたて \(3\)・横 \(2\) で面積が \(6\) です。

長方形を横で切り分けて面積をくらべる図 たてが三、横が七の長方形がかかれている。横の五のところで切り分けられ、左の面積は十五、右の面積は六である。合わせると、切る前の面積の二十一と等しい。 たて 3 、横 5 + 2 の 長方形を 5 と 2 で 切り分ける 5 2 3 3 × 5 = 15 3 × 2 = 6 切り分けても 面積の 合計は 変わらない 3 × 7 = 21  15 + 6 = 21

切っても、紙がふえたり減ったりしません。合計は \(15+6=21\) のままです。

切る前の面積と、切ったあとの面積の合計は、いつも等しくなります。 これが、二つの道で答えがそろう理由です。

法則に名前をつける

分配法則 … かっこの外の数を、かっこの中のそれぞれにかけて、たすこと。

式で書くと、次の形です。

\(3 \times (5 + 2) = 3 \times 5 + 3 \times 2\)

左側がかっこの中を先に計算する道、右側がそれぞれにかける道です。

「分配」は「配る」という意味です。配り残しがあってはいけません。

負の数でも成り立つ

面積で確かめたのは正の数でした。負の数ではどうでしょうか。

\((-4)\times(7-3)\) で試します。中が先の道から書きます。

\(7-3=4\) なので、\((-4)\times 4\) です。

同じ符号どうしなら積は正、ちがう符号どうしなら積は負になります。 符号は \(-\) です。

\(|-4|\)\(4\) なので、絶対値は \(4\times 4=16\) です。答えは \(-16\) になります。

引いた形のまま配ります

もう一つの道を通ります。\(-4\) を、\(7\)\(3\) のそれぞれに配ります。

かっこの中は引き算です。引き算のときは、引いた形のまま配ります。

\((-4)\times(7-3)=(-4)\times 7-(-4)\times 3\)

\((-4)\times 7=-28\)\((-4)\times 3=-12\) なので、\(-28-(-12)\) になります。

引き算は、反対の数 をたす形に直せました。\(-28+12=-16\) です。

引き算のかっこに負の数を配るようすを示した図 上に元の式があり、かっこの外の数から中の二つの数へ矢印がのびている。下に配ったあとの式と計算のとちゅうがならび、いちばん下にかっこの中を先に計算した道の答えがある。二つの道の答えは同じである。 引き算の ときは 引いた形の まま 配る (−4) × ( 7 3 ) それぞれに かける (−4) × 7 − (−4) × 3 = −28 − (−12) = −28 + 12 = −16 引く記号は そのまま 配る数の 符号も そのまま もう一つの道 かっこの中が 先 (−4) × 4 = −16 どちらの道でも 答えは −16

確かめ

中が先の道    7 − 3 = 4 、(−4) × 4 = −16
それぞれにかける道 (−4) × 7 = −28 、(−4) × 3 = −12
         −28 − (−12) = −28 + 12 = −16
どちらも −16

負の数でも、二つの道の答えはそろいました。配る数は、符号ごと配ります。

かっこの外の数が、右にあるとき

かっこの外の数は、右にあることもあります。\((6-9)\times(-5)\) を見てください。

かっこの外の数が右にあっても、配り方は同じです。

中が先の道から書きます。\(6-9=-3\) なので、\((-3)\times(-5)\) です。

負の数どうしをかけると、積は正の数になります。 答えは \(15\) です。

それぞれにかける道も通ります。\(6\times(-5)=-30\)\(9\times(-5)=-45\) です。

\((6-9)\times(-5)=6\times(-5)-9\times(-5)\)

引いた形のまま書くと \(-30-(-45)\) で、\(-30+45=15\) です。

確かめ

中が先の道    6 − 9 = −3 、(−3) × (−5) = 15
それぞれにかける道 6 × (−5) = −30 、9 × (−5) = −45
         −30 − (−45) = −30 + 45 = 15
どちらも 15

分数のときに、いちばん効きます

ここまでは、どちらの道でも手間があまり変わりませんでした。分数が入ると、手間が大きくちがいます。\(\left(\dfrac{1}{2}-\dfrac{2}{3}\right)\times 12\) で見ます。

中が先の道では、まず通分がいります。\(\dfrac{3}{6}-\dfrac{4}{6}=-\dfrac{1}{6}\)\(12\) をかけて \(-2\) です。

それぞれにかける道では、約分は、かける前に を使います。

\(\dfrac{1}{2}\times 12=6\)\(\dfrac{2}{3}\times 12=8\) で、どちらも整数になりました。

\(6-8=-2\) です。通分をしないまま、答えに着きました。

分数の式を二つの道で計算してくらべた図 上に元の式があり、左と右へ道が分かれている。左は通分してから計算する道、右はそれぞれにかける道である。どちらも同じ答えになるが、右のほうが通分がいらない。 同じ式でも 道は 二つ 楽なほうを 選ぶ ( 2 分の 1 − 3 分の 2 ) × 12 中が先の道 6 分の 3 − 6 分の 4 = − 6 分の 1 ( − 6 分の 1 ) × 12 = −2 通分が いる それぞれに かける道 2 分の 1 × 12 = 6 3 分の 2 × 12 = 8 6 − 8 = −2 通分は いらない どちらの道でも 答えは −2 分数の ときは それぞれに かける道が 速い

確かめ

中が先の道    6 分の 3 − 6 分の 4 = − 6 分の 1 、( − 6 分の 1 ) × 12 = −2
それぞれにかける道 2 分の 1 × 12 = 6 、3 分の 2 × 12 = 8 、6 − 8 = −2
どちらも −2

分母がちがう分数のかっこに整数をかけるときは、それぞれにかける道が速くなります。

逆の向きにも使えます

分配法則は、右から左へも読めます。

\(17\times 8+17\times 2=17\times(8+2)\)

左側には、\(17\) が二か所に出てきます。この \(17\) を、かっこの外へ出しました。

かっこの中は \(8+2=10\) です。\(17\times 10=170\) と、すぐ求められます。

確かめ

そのまま計算 17 × 8 = 136 、17 × 2 = 34 、136 + 34 = 170
くくって計算 8 + 2 = 10 、17 × 10 = 170
どちらも 170

同じ数が二か所にかけられていたら、その数をかっこの外へ出せます。

どちらの道を選ぶか

分配法則は、いつも使わなければならない道具ではありません。

\((-25)\times(4+8)\) なら、中を先に計算して \((-25)\times 12=-300\) で終わります。

それぞれにかけると、\(-100\)\(-200\) を出してたします。

答えはどちらも \(-300\) ですが、手間はちがいます。

式の形 楽な道 理由
かっこの中がすぐ計算できる 中が先 一回のかけ算ですむ
分母のちがう分数が入っている それぞれにかける 通分をしなくてよい
同じ数が二か所にかけられている かっこの外へ出す かっこの中がきりのよい数になる

選ぶのは、計算が楽なほうの道です。

セクション6のレッスン5の どちらの道を通っても、答えは同じです。 は、ここでも成り立ちます。答えが変わらないから、楽なほうを選べるのです。

例題1 かっこの外が負の数のとき

\((-9)\times(28-18)\) を、二つの道で計算しなさい。

かっこの中は引き算です。引き算のときは、引いた形のまま配ります。

符号が先、絶対値があと を使います。配る数は \(-9\) で、絶対値は \(|-9|\)\(9\) です。

この行でしたこと
\((-9)\times(28-18)\) 元の式
\((-9)\times 10\) かっこの中を先に計算した
\(-90\) 符号は \(-\)、絶対値は \(9\times 10=90\)
\((-9)\times 28-(-9)\times 18\) もう一つの道。引いた形のまま配った
\(-252-(-162)\) 二つの積を求めた
\(-252+162=-90\) 引き算を、反対の数をたす形に直した

確かめ

中が先の道    28 − 18 = 10 、(−9) × 10 = −90
それぞれにかける道 (−9) × 28 = −252 、(−9) × 18 = −162
         −252 − (−162) = −252 + 162 = −90
どちらも −90

答えの吟味

符号がちがう \(2\) 数の積なので、答えは負の数になるはずです。

答え \(-90\)

例題2 かっこの外が右にあるとき

\((15-23)\times(-4)\) を、二つの道で計算しなさい。

かっこの外の数が右にあっても、配り方は同じです。 \(15\)\(23\) に配ります。

この行でしたこと
\((15-23)\times(-4)\) 元の式
\((-8)\times(-4)\) かっこの中を先に計算した
\(32\) 負の数どうしなので正の数。\(8\times 4=32\)
\(15\times(-4)-23\times(-4)\) もう一つの道。引いた形のまま配った
\(-60-(-92)\) 二つの積を求めた
\(-60+92=32\) 引き算を、反対の数をたす形に直した

確かめ

中が先の道    15 − 23 = −8 、(−8) × (−4) = 32
それぞれにかける道 15 × (−4) = −60 、23 × (−4) = −92
         −60 − (−92) = −60 + 92 = 32
どちらも 32

答えの吟味

かっこの中もかける数も負の数なので、答えは正の数になりました。

答え \(32\)

例題3 分数のかっこに整数をかける

\(\left(\dfrac{3}{8}-\dfrac{5}{6}\right)\times 24\) を計算しなさい。

分母がちがうので、中が先の道だと通分がいります。それぞれにかける道を選びます。

この行でしたこと
\(\left(\dfrac{3}{8}-\dfrac{5}{6}\right)\times 24\) 元の式
\(\dfrac{3}{8}\times 24-\dfrac{5}{6}\times 24\) それぞれに \(24\) をかけた
\(9-20\) \(8\)\(24\)\(6\)\(24\) を約分した
\(-11\) 引き算をした

確かめ

中が先の道    24 分の 9 − 24 分の 20 = − 24 分の 11
         ( − 24 分の 11 ) × 24 = −11
それぞれにかける道 8 分の 3 × 24 = 9 、6 分の 5 × 24 = 20 、9 − 20 = −11
どちらも −11

答えの吟味

\(\dfrac{3}{8}\) より \(\dfrac{5}{6}\) のほうが大きいので、答えは負の数になります。

答え \(-11\)

例題4 かっこの外へ出す

次の計算をしなさい。

(1)\(23\times 12+23\times 8\) (2)\(34\times 7-34\times 5\)

同じ数が二か所にかけられています。その数をかっこの外へ出します。

この行でしたこと
(1)\(23\times 12+23\times 8\) \(23\) が二か所にある
\(23\times(12+8)\) \(23\) をかっこの外へ出した
\(23\times 20=460\) かっこの中を計算してからかけた
(2)\(34\times 7-34\times 5\) \(34\) が二か所にある
\(34\times(7-5)\) \(34\) をかっこの外へ出した
\(34\times 2=68\) かっこの中を計算してからかけた

確かめ

(1)23 × 12 = 276 、23 × 8 = 184 、276 + 184 = 460
(2)34 × 7 = 238 、34 × 5 = 170 、238 − 170 = 68
くくった式の答えと そろっている

答えの吟味

(2)は引き算なので、かっこの中も引き算のまま書きます。

答え (1)\(460\) (2)\(68\)

例題5 買い物の代金を二通りで求める

\(1\)\(38\) 円の消しゴムを、きのう \(7\) 個、きょう \(3\) 個買いました。

代金の合計を、二通りの式で求めなさい。日ごとに代金を出す式と、先に個数を合わせる式を作ります。

この行でしたこと
\(38\times 7+38\times 3\) 日ごとの代金をたす式
\(266+114=380\) それぞれの代金を求めてたした
\(38\times(7+3)\) \(38\) をかっこの外へ出した
\(38\times 10=380\) 個数を合わせてからかけた

確かめ

きのう 38 × 7 = 266 、きょう 38 × 3 = 114 、266 + 114 = 380
個数の合計 7 + 3 = 10 、38 × 10 = 380
どちらも 380

答えの吟味

\(1\)\(38\) 円が \(10\) 個なので、\(400\) 円より少し安い代金になるはずです。

答え \(380\)

今日の問い

セクション5のレッスン2で、負の数どうしをかけると、積は正の数になります。 を確かめました。

理由は二つありました。一つ目は きまりを切らさない、つまり 表の規則を切らさないように積を決める ことです。

二つ目は 場面と合う、つまり 負の時間として読んだ「◯分前」が、場面と食いちがわない ことです。

給水タンクの場面では、\((-3)\times(-5)=15\) を確かめていました。

セクション5のレッスン2には、数直線は、それを目で確かめる三つ目の見方です。 とあります。

三つ目の見方の席は、数直線が取っています。ここで加わるのは、三つ目の理由です。

分配法則を使うと、その理由がひらけます。

かっこの中が 0 になる式を作る

\((-3)\times\left(5+(-5)\right)\) を考えます。かっこの中は \(5+(-5)=0\) です。

中が先の道を通ると、\((-3)\times 0\) になります。

どんな数に \(0\) をかけても、積は \(0\) です。 全体は \(0\) です。

もう一つの道では、\(-3\)\(5\)\(-5\) のそれぞれに配ります。

\((-3)\times\left(5+(-5)\right)=(-3)\times 5+(-3)\times(-5)\)

\((-3)\times 5=-15\) です。ここまで、負の数どうしの積は使っていません。

だから右側は \(-15+(-3)\times(-5)\) という形になります。

二つの道の答えがそろうことから決める

中が先の道の答えは \(0\) でした。もう一つの道も、同じ \(0\) です。

\(-15+(-3)\times(-5)=0\)

たして \(0\) になる相手は、反対の数 です。\(-15\) の反対の数は \(15\) です。

だから \((-3)\times(-5)\)\(15\) でなければなりません。

確かめ

中が先の道    5 + (−5) = 0 、(−3) × 0 = 0
それぞれにかける道 (−3) × 5 = −15
         −15 + (−3) × (−5) = 0
         たして 0 になる相手は 15
よって (−3) × (−5) = 15
理由 決めた場所 出た答え
きまりを切らさない セクション5のレッスン2 \(15\)
場面と合う セクション5のレッスン2 \(15\)
分配法則から このレッスン \(15\)

二つの理由で確かめたことに、三つ目の理由が加わりました。着いた答えは、三つとも同じです。

三つ目の理由で使ったのは、分配法則だけです。表も場面も使わずに、同じ \(15\) に着きました。

よくある間違い

まちがい1:かっこの中の一方にしか配らない

\((-15)\times(11+5)\) を計算する問題です。

✗ (−15) × 11 + 5
✗ = −165 + 5
✗ = −160

\(-15\)\(11\) には配りましたが、\(5\) には配っていません。配り残しです。

○ (−15) × 11 + (−15) × 5
○ = −165 + (−75)
○ = −240

中が先の道でも確かめます。

11 + 5 = 16 、(−15) × 16 = −240
誤答は −160 。正しい答え −240 とちがうので、まちがい

配り残しがあってはいけません。 かっこの中の数を、指でおさえながら配ってください。

まちがい2:引く数の符号を落とす

\((-8)\times(26-18)\) を計算する問題です。

✗ (−8) × 26 = −208 、(−8) × 18 = −144
✗ −208 − 144
✗ = −352

\(2\) つの積は合っています。ちがうのは \(3\) 行目で、\(-144\) を引くのに \(144\) を引いています。

○ −208 − (−144)
○ = −208 + 144
○ = −64

中が先の道でも確かめます。

26 − 18 = 8 、(−8) × 8 = −64
誤答は −352 。正しい答え −64 とちがうので、まちがい

引いた形のまま配ったら、引く数の符号も見てください。 そこで反対の数をたす形に直します。

まちがい3:かっこの外へ出すとき、中をかけ算にしてしまう

\(19\times 7+19\times 3\) を、かっこの外へ出して計算する問題です。

✗ 19 × (7 × 3)
✗ = 19 × 21
✗ = 399

もとの式は、\(19\times 7\)\(19\times 3\) の和です。かっこの中の記号は、出す前の記号をそのまま使います。

○ 19 × (7 + 3)
○ = 19 × 10
○ = 190

出す前の式で確かめます。

19 × 7 = 133 、19 × 3 = 57 、133 + 57 = 190
誤答は 399 。正しい答え 190 とちがうので、まちがい

かっこの外へ出しても、中の記号は変わりません。 たし算はたし算のまま残ります。

自分で確かめよう

紙に書いてから、答えを開いてください。配り残しがないかを毎回見ること。

  1. \((-21)\times(6+5)\) を計算しなさい。

  2. \((-4)\times(26-19)\) を、二つの道で計算しなさい。

  3. \((14-23)\times(-7)\) を、二つの道で計算しなさい。

  4. \(\left(\dfrac{1}{3}-\dfrac{3}{4}\right)\times 36\) を計算しなさい。

  5. \(\left(\dfrac{7}{10}+\dfrac{2}{5}\right)\times 20\) を計算しなさい。

  6. \(\left(\dfrac{4}{9}-\dfrac{7}{12}\right)\times 36\) を計算しなさい。

  7. \(26\times 9+26\times 11\) を、かっこの外へ出して計算しなさい。

  8. \(47\times 15-47\times 5\) を、かっこの外へ出して計算しなさい。

  9. \((-16)\times 6+(-16)\times 4\) を、かっこの外へ出して計算しなさい。

  10. 次の計算はまちがっています。どこがまちがっているかを書き、正しく計算しなさい。

(−3) × (28 − 22)
= (−3) × 28 − 3 × 22
= −84 − 66
= −150
  1. たてが \(18\) cm、横が \(7+13\) cm の長方形があります。面積を二つの道で求めなさい。

  2. \(18\times(37+63)\) は、どちらの道で計算するのが楽ですか。理由を書き、答えも求めなさい。

答えと考え方

1.〜3. かっこの外が負の数のときも、配り方は同じです。

問題 \(1\) で配る数は \(-21\) で、絶対値は \(|-21|\)\(21\) です。

確かめ

1. 中が先 6 + 5 = 11 、(−21) × 11 = −231
1. それぞれ (−21) × 6 = −126 、(−21) × 5 = −105 、−126 + (−105) = −231
2. 中が先 26 − 19 = 7 、(−4) × 7 = −28
2. それぞれ (−4) × 26 = −104 、(−4) × 19 = −76 、−104 − (−76) = −104 + 76 = −28
3. 中が先 14 − 23 = −9 、(−9) × (−7) = 63
3. それぞれ 14 × (−7) = −98 、23 × (−7) = −161 、−98 − (−161) = −98 + 161 = 63
どの問題も 二つの道の答えがそろった

答えの吟味

\(3\) はかっこの中も負の数、かける数も負の数です。だから答えは正の数になりました。

答え 1. \(-231\) 2. \(-28\) 3. \(63\)

4.〜6. 分母がちがう分数です。それぞれにかける道を選びます。

問題 それぞれにかける道 計算 答え
4. \(\dfrac{1}{3}\times 36-\dfrac{3}{4}\times 36\) \(12-27\) \(-15\)
5. \(\dfrac{7}{10}\times 20+\dfrac{2}{5}\times 20\) \(14+8\) \(22\)
6. \(\dfrac{4}{9}\times 36-\dfrac{7}{12}\times 36\) \(16-21\) \(-5\)

確かめ

4. 中が先 12 分の 4 − 12 分の 9 = − 12 分の 5 、( − 12 分の 5 ) × 36 = −15
5. 中が先 10 分の 7 + 10 分の 4 = 10 分の 11 、10 分の 11 × 20 = 22
6. 中が先 36 分の 16 − 36 分の 21 = − 36 分の 5 、( − 36 分の 5 ) × 36 = −5
どの問題も それぞれにかける道の答えと そろった

答えの吟味

\(4\)\(6\) は、引かれる分数のほうが小さいので、答えは負の数になります。

答え 4. \(-15\) 5. \(22\) 6. \(-5\)

7.〜9. 同じ数が二か所にかけられています。その数をかっこの外へ出します。

問題 外へ出した形 かっこの中 答え
7. \(26\times(9+11)\) \(20\) \(520\)
8. \(47\times(15-5)\) \(10\) \(470\)
9. \((-16)\times(6+4)\) \(10\) \(-160\)

確かめ

7. 26 × 9 = 234 、26 × 11 = 286 、234 + 286 = 520
8. 47 × 15 = 705 、47 × 5 = 235 、705 − 235 = 470
9. (−16) × 6 = −96 、(−16) × 4 = −64 、−96 + (−64) = −160
くくった式の答えと そろっている

答えの吟味

\(9\)\(-16\) が二か所にあるので、符号ごとかっこの外へ出します。

答え 7. \(520\) 8. \(470\) 9. \(-160\)

10. まちがっているのは、\(2\) 行目の後ろ半分です。 配る数の符号が落ちています。

配る数は \(-3\) です。\(22\) にも、符号ごと \(-3\) をかけます。

○ (−3) × 28 − (−3) × 22
○ = −84 − (−66)
○ = −84 + 66
○ = −18

確かめ

中が先 28 − 22 = 6 、(−3) × 6 = −18
誤答は −150 。正しい答え −18 とちがうので、まちがい

答えの吟味

かっこの中は正の数で、かける数は負の数です。だから答えは負の数になります。

答え 配る数の符号を落としたのがまちがい。正しくは \(-18\)

11. 横が \(7+13\) なので、切り分けた長方形の面積をたす形になります。

確かめ

中が先 7 + 13 = 20 、18 × 20 = 360
それぞれ 18 × 7 = 126 、18 × 13 = 234 、126 + 234 = 360
どちらも 360

答えの吟味

面積なので、答えは平方センチメートルで表します。切り分けても合計は変わりません。

答え \(360\) 平方センチメートル

12. かっこの中をたすと、\(37+63=100\) ときりのよい数になります。

確かめ

中が先 37 + 63 = 100 、18 × 100 = 1800
それぞれ 18 × 37 = 666 、18 × 63 = 1134 、666 + 1134 = 1800
どちらも 1800

答えの吟味

答えはそろいますが、中が先の道はかけ算 \(1\) 回ですみます。

答え 中が先の道が楽(かっこの中が \(100\) になり、かけ算が \(1\) 回ですむから)。答えは \(1800\)

次のレッスンへ

かっこの中を先に計算しても、それぞれにかけても、答えは同じでした。

分配法則 … かっこの外の数を、かっこの中のそれぞれにかけて、たすこと。

\(3 \times (5 + 2) = 3 \times 5 + 3 \times 2\)

引き算のときは、引いた形のまま配ります。 かっこの外の数が右にあっても、配り方は同じです。

逆の向きにも使えます。同じ数が二か所にかけられていたら、その数をかっこの外へ出せます。

そして 選ぶのは、計算が楽なほうの道です。

次のレッスンは「四則の混じった計算の順序」です。

累乗と四則が一つの式にならびます。どれから計算するかを決めます。

次のレッスンへ 四則の混じった計算の順序 →

クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。

UNDERSTANDING CHECK

理解チェック:分配法則

70% 合格ライン
  1. 設問 0
    分配法則を正しく述べているものはどれですか。
  2. 設問 1
    たてが $6$、横が $4+9$ の長方形を、横の $4$ のところで切り分けます。$6\times(4+9)=6\times 4+6\times 9$ が成り立つ理由はどれですか。
  3. 設問 2
    $(-7)\times(19-12)$ を計算しなさい。
  4. 設問 3
    $\left(\dfrac{2}{5}-\dfrac{5}{6}\right)\times 30$ を計算しなさい。
  5. 設問 4
    次の計算はまちがっています。$(-6)\times(23-14)=(-6)\times 23-14=-138-14=-152$ まちがいの説明として正しいものはどれですか。

まずは自分で選んでみましょう。採点・学習履歴への記録は、回答APIとの連携時に追加します。