項を並べかえて計算する
このレッスンでできるようになること
- 加減の四つの手順を使って、項の多い式を計算できる
- 項を並べかえてよい理由を、加法の交換法則と結合法則から説明できる
- 正の項の和と負の項の和を別々に求めて、答えを出せる
前のレッスンの確認
- 項 … 式を \(+\) と \(-\) で区切った、ひとかたまりのこと(符号は項に含まれる)
- 正の項 … 符号が \(+\) である項
- 負の項 … 符号が \(-\) である項
- かっこを外す4つの形 … 形1は \(+(+◯)\) が \(+◯\)、形2は \(+(-◯)\) が \(-◯\)、形3は \(-(+◯)\) が \(-◯\)、形4は \(-(-◯)\) が \(+◯\)
- 異なる符号の数をたす三つの段階 … ①二つの絶対値をくらべる ②絶対値が大きいほうの符号を、答えの符号にする ③大きい絶対値から小さい絶対値を引く
- 加法の交換法則 … たす順番を入れかえても、和は変わらない
- 加法の結合法則 … どこからたしても、和は変わらない
- 正と負に分けてたす三つの段取り … ①正の数だけを集めてたす ②負の数だけを集めてたす ③出た二つの数をたす
絶対値は記号でも書きます。\(|-31|\) は \(31\) です。\(|+42|\) は \(42\) です。
このレッスンでは、道具を一本の手順にまとめます。
セクション4で作った道具を、つなぎ合わせる
四つのレッスンで作った道具は、もうそろっています。あとは、つなげて使うだけです。
| レッスン | 作った道具 |
|---|---|
| 1 | ある数を引くことは、その数の反対の数をたすこと(変えるのは二つだけ) |
| 2 | 減法を計算する二段階 |
| 3 | かっこを外す4つの形 |
| 4 | 項という見方(正の項と負の項) |
今日は \(35-29+42-31\) のような式を、迷わず計算できるようにします。
引き算のままでは、並べかえられない
はじめに、やってはいけないことを見ます。
\(35-29\) を計算すると \(+6\) です。数を入れかえて \(29-35\) とすると \(-6\) になります。
答えがちがいました。レッスン2で確かめたとおり、引く数と引かれる数を入れかえると、答えが変わるのでした。
だから、引き算の式を見た目のまま入れかえることはできません。
では、どうすれば並べかえられるのでしょうか。
和の形に直せば、並べかえられる
答えは、前のレッスンにあります。項に分けると、式はたし算だけになります。
\(35-29\) の項は \(+35\) と \(-29\) です。つまり、\(+35\) と \(-29\) の和です。
和なら、セクション3の道具が使えます。
- 加法の交換法則 … たす順番を入れかえても、和は変わらない
- 加法の結合法則 … どこからたしても、和は変わらない
\((+35)+(-29)\) を \((-29)+(+35)\) に書き直しても、答えは \(+6\) のままです。
かっこを外すと \(-29+35\) になります。\(29-35\) とは、まったくちがう式です。
動かすのは項です。数だけを動かすのではありません。
\(-29\) を動かすときは、\(-\) もいっしょに動きます。符号は項の一部だからです。
数直線で見ると、着く点は同じ
\(4-9+7\) で確かめます。項は \(+4\) と \(-9\) と \(+7\) の3つです。
もとの順にたすと、\(0\) から右へ \(4\)、左へ \(9\)、右へ \(7\) と動きます。
並べかえて正の項を先にたすと、右へ \(11\) 進んでから、左へ \(9\) 戻ります。
どちらの道すじでも \(+2\) に着きました。通り道はちがっても、着く点は同じです。
これが、並べかえてよいということの中身です。
三つの段取りを、項の言葉で言い直す
セクション3の最後で、正と負に分けてたす三つの段取りを習いました。
- 正の数だけを集めてたす
- 負の数だけを集めてたす
- 出た二つの数をたす
あのときは、たし算だけの式で使いました。今は、引き算のまじった式も項の和として読めます。
だから「正の数」を「正の項」、「負の数」を「負の項」と言い直せば、そのまま使えます。
新しい道具ではありません。あの段取りを、項という言葉で言い直したものです。
加減の四つの手順
ここまでを一本にまとめます。この単元の中心になる手順です。
加減の四つの手順
- 項に分ける(符号は項に含める)
- 並べかえる(加法の交換法則・結合法則が根拠)
- 正の項の和と、負の項の和をそれぞれ求める
- 合わせる
手順1は、レッスン4でやったことです。手順2の根拠は、セクション3の二つの法則です。
手順3は、三つの段取りの①と②にあたります。手順4は③にあたります。
①と②の順は、入れかえられません。 項に分ける前に並べかえると、符号を落とします。
四つの手順で、一つの式をたどる
\(35-29+42-31\) を計算します。
手順1 項に分ける
\(+35\)、\(-29\)、\(+42\)、\(-31\) の4つです。先頭の \(35\) には \(+\) がかくれています。
手順2 並べかえる
正の項を前に、負の項をうしろに集めます。\(35+42-29-31\) となります。
手順3 正の項の和と、負の項の和をそれぞれ求める
正の項の和は \(35+42=77\)、負の項の和は \(-29-31=-60\) です。
手順4 合わせる
\(+77\) と \(-60\) をたします。異なる符号の三つの段階を使うと、\(+17\) になります。
確かめ
左から順に計算すると
35 − 29 = 6
6 + 42 = 48
48 − 31 = 17
並べかえた計算と同じ +17
同じ答えになりました。並べかえても、式の表す数は変わっていません。
かっこがある式は、先に外す
かっこが付いたままでは、項に分けられません。レッスン3の4つの形で先に外します。
覚え方は、二つの記号が同じなら \(+\)、ちがえば \(-\) でした。
外したら、一つずつ対応させる確かめをしてください。同じ番目どうしで、符号と数がそろっているかを見ます。
かっこを外した式ができてから、手順1に入ります。
0 をふくむ式
\(0\) は、正の項でも負の項でもありません。
だから手順2で並べかえるとき、\(0\) はどちらの組にも入れません。
\(0\) をたしても位置は変わらないので、答えにはひびきません。項の数には数えます。
例題1 四つの手順で計算する
次の計算をしなさい。
(1)\(38-34+7\) (2)\(-31+42-8\)
まず項に分けます。先頭に符号がなければ \(+\) を補います。
| 式 | この行でしたこと |
|---|---|
| (1)\(+38\)、\(-34\)、\(+7\) | 手順1 項に分けた |
| (1)\(38+7-34\) | 手順2 並べかえた |
| (1)正の和 \(45\)、負の和 \(-34\) | 手順3 |
| (1)\(45-34=+11\) | 手順4 合わせた |
| (2)\(-31\)、\(+42\)、\(-8\) | 手順1 項に分けた |
| (2)\(42-31-8\) | 手順2 並べかえた |
| (2)正の和 \(42\)、負の和 \(-39\) | 手順3 |
| (2)\(42-39=+3\) | 手順4 合わせた |
確かめ
(1)左から 38 − 34 = 4 、4 + 7 = 11 。同じ +11
(2)左から −31 + 42 = 11 、11 − 8 = 3 。同じ +3
答えの吟味
どちらも正の項の和のほうが大きいので、答えは正の数になります。
答え (1)\(+11\) (2)\(+3\)
例題2 先頭が負の式
次の計算をしなさい。
(1)\(-29+35-34+38\) (2)\(-31-29+5\)
先頭の \(-\) は符号です。そのまま項に付けて、負の項の組に入れます。
| 式 | この行でしたこと |
|---|---|
| (1)\(-29\)、\(+35\)、\(-34\)、\(+38\) | 手順1 項に分けた |
| (1)\(35+38-29-34\) | 手順2 並べかえた |
| (1)正の和 \(73\)、負の和 \(-63\) | 手順3 |
| (1)\(73-63=+10\) | 手順4 合わせた |
| (2)\(-31\)、\(-29\)、\(+5\) | 手順1 項に分けた |
| (2)\(5-31-29\) | 手順2 並べかえた |
| (2)正の和 \(5\)、負の和 \(-60\) | 手順3 |
| (2)\(5-60=-55\) | 手順4 合わせた |
確かめ
(1)左から −29 + 35 = 6 、6 − 34 = −28 、−28 + 38 = 10 。同じ +10
(2)左から −31 − 29 = −60 、−60 + 5 = −55 。同じ −55
答えの吟味
(2)の正の項は \(+5\) ひとつだけです。負の項の和のほうが大きいので、答えは負の数になります。
答え (1)\(+10\) (2)\(-55\)
例題3 かっこを外してから計算する
次の計算をしなさい。
(1)\((+42)-(+35)+(-29)\) (2)\((-34)-(-38)+(-31)\)
かっこが付いたままでは項に分けられません。先に外します。
| 式 | この行でしたこと |
|---|---|
| (1)\(42-35-29\) | 形3と形2で外した |
| (1)\(+42\)、\(-35\)、\(-29\) | 手順1 項に分けた |
| (1)\(42-35-29\) | 手順2 正の項がすでに前にある |
| (1)正の和 \(42\)、負の和 \(-64\) | 手順3 |
| (1)\(42-64=-22\) | 手順4 合わせた |
| (2)\(-34+38-31\) | 形4と形2で外した |
| (2)\(38-34-31\) | 手順1と手順2 |
| (2)正の和 \(38\)、負の和 \(-65\) | 手順3 |
| (2)\(38-65=-27\) | 手順4 合わせた |
確かめ
(1)−(+35) → −35 、+(−29) → −29
(1)左から 42 − 35 = 7 、7 − 29 = −22 。同じ −22
(2)−(−38) → +38 、+(−31) → −31
(2)左から −34 + 38 = 4 、4 − 31 = −27 。同じ −27
答えの吟味
(2)の \(-(-38)\) は、外すと \(+38\) になります。ここを \(-38\) にすると答えが変わります。
答え (1)\(-22\) (2)\(-27\)
例題4 小数と分数
次の計算をしなさい。
(1)\(-2.2+7.4-4\)
(2)\(\dfrac{3}{5}-\dfrac{9}{10}+\dfrac{1}{2}\)
小数でも分数でも、四つの手順はそのまま使えます。分数は通分してから計算します。
| 式 | この行でしたこと |
|---|---|
| (1)\(-2.2\)、\(+7.4\)、\(-4\) | 手順1 項に分けた |
| (1)\(7.4-2.2-4\) | 手順2 並べかえた |
| (1)正の和 \(7.4\)、負の和 \(-6.2\) | 手順3 |
| (1)\(7.4-6.2=+1.2\) | 手順4 合わせた |
| (2)\(+\dfrac{3}{5}\)、\(-\dfrac{9}{10}\)、\(+\dfrac{1}{2}\) | 手順1 項に分けた |
| (2)\(\dfrac{6}{10}\)、\(-\dfrac{9}{10}\)、\(\dfrac{5}{10}\) | 分母を \(10\) にそろえた |
| (2)正の和 \(\dfrac{11}{10}\)、負の和 \(-\dfrac{9}{10}\) | 手順3 |
| (2)\(\dfrac{11}{10}-\dfrac{9}{10}=\dfrac{1}{5}\) | 手順4 合わせて約分した |
確かめ
(1)左から −2.2 + 7.4 = 5.2 、5.2 − 4 = 1.2 。同じ +1.2
(2)左から 10 分の 6 引く 10 分の 9 は 10 分の −3
(2)10 分の −3 たす 10 分の 5 は 10 分の 2 。同じ 5 分の 1
答えの吟味
(2)は分母をそろえてから足し引きします。符号は分数全体に付いています。
答え (1)\(+1.2\) (2)\(\dfrac{1}{5}\)
例題5 くふうして並べかえる
次の計算をしなさい。
(1)\(-6+35+6-31\) (2)\(-29+42-1\)
手順2では、計算しやすい組を作ることもできます。(1)はたして \(0\) になる組、(2)はきりのよい数になる組です。
手順3では、正の項どうし・負の項どうしのかわりに、計算しやすい組でまとめてもかまいません。
| 式 | この行でしたこと |
|---|---|
| (1)\(-6\)、\(+35\)、\(+6\)、\(-31\) | 手順1 項に分けた |
| (1)\(-6+6+35-31\) | 手順2 たして \(0\) になる組を前に出した |
| (1)\(-6+6=0\)、\(35-31=+4\) | 手順3 計算しやすい組でまとめた |
| (1)\(0+4=+4\) | 手順4 合わせた |
| (2)\(-29\)、\(+42\)、\(-1\) | 手順1 項に分けた |
| (2)\(42-29-1\) | 手順2 負の項を集めた |
| (2)正の和 \(42\)、負の和 \(-30\) | 手順3 負の和がきりのよい数になった |
| (2)\(42-30=+12\) | 手順4 合わせた |
確かめ
(1)左から −6 + 35 = 29 、29 + 6 = 35 、35 − 31 = 4 。同じ +4
(2)左から −29 + 42 = 13 、13 − 1 = 12 。同じ +12
答えの吟味
(1)は \(-6\) と \(+6\) が反対の数どうしで、和が \(0\) になりました。
答え (1)\(+4\) (2)\(+12\)
例題6 山道の上り下り
出発点の高さを \(0\) m とします。ある山道を \(42\) m 上り、\(34\) m 下り、\(9\) m 上り、\(6\) m 下りました。
いま立っている場所は、出発点より何m高いですか。上りは正の数、下りは負の数で表します。
| 式 | この行でしたこと |
|---|---|
| \(0+42-34+9-6\) | 歩いた順に式にした |
| \(0\)、\(+42\)、\(-34\)、\(+9\)、\(-6\) | 手順1 項に分けた |
| \(42+9-34-6\) | 手順2 上りと下りに分けた |
| 正の和 \(51\)、負の和 \(-40\) | 手順3 上りの合計と下りの合計 |
| \(51-40=+11\) | 手順4 合わせた |
確かめ
上った分の合計は 42 + 9 = 51
下った分の合計は 34 + 6 = 40
51 − 40 = 11 。同じ +11
答えの吟味
上った分のほうが多いので、出発点より高い場所にいるはずです。
答えは \(+11\) m で正の数になり、場面と合っています。
答え \(11\) m 高い
今日の問い
\(35-29\) は、入れかえてはいけない式でした。\(29-35\) は答えがちがいます。
ところが \(-29+35\) には書き直せます。どちらも入れかえに見えるのに、なぜ一方だけがよいのでしょうか。
ちがいは、\(29\) の前にある \(-\) の役目です。
\(-\) を「引き算の記号」と読むと、\(29\) は引く数になります。引く数と引かれる数には順番があります。
\(-\) を「\(29\) の符号」と読み直すと、\(-29\) という一つの項になります。項になれば、式は和です。
和には順番がありません。だから並べかえられます。
| \(-\) の読み方 | 式の見え方 | 並べかえ |
|---|---|---|
| 引き算の記号として読む | \(35\) から \(29\) を引く | できない |
| 符号として読み直す | \(+35\) と \(-29\) の和 | できる |
読み方を変えると、使える道具が変わります。これが、項という見方の力です。
よくある間違い
まちがい1:数だけを動かして、符号を置き去りにする
\(-34+42-29\) を計算する問題です。
✗ 正の項を前に出して 42 + 34 − 29
✗ = 76 − 29
✗ = 47
\(-34\) を動かすときに、\(-\) を置いていっています。
動かす単位は \(34\) ではなく \(-34\) でした。符号は項の一部です。
○ 並べかえて 42 − 34 − 29
○ 正の和は 42 、負の和は −63
○ 42 − 63 = −21
左から計算して確かめます。
左から −34 + 42 = 8 、8 − 29 = −21
誤答は 47 。元の式の答え −21 とちがうので、まちがい
項を動かすときは、符号もいっしょに動かします。
まちがい2:引き算のまま、数を入れかえる
\(35-29\) を計算する問題です。
✗ 大きい数を前にすると計算しやすいから
✗ 29 − 35 にしてよい
✗ = −6
入れかえてよいのは、たし算だけでした。
レッスン2で確かめたとおり、引く数と引かれる数を入れかえると、答えが変わります。
並べかえたいなら、先に項に分けます。
○ 35 − 29 の項は +35 と −29 、並べかえるなら −29 + 35
○ = +6
誤答は −6 、正しい答えは +6
符号が反対になっているので、まちがい
引き算の式のまま数を入れかえてはいけません。 項に分けてからにします。
まちがい3:合わせるときに、符号を決めそこなう
\(-34+35-29+8\) を計算する問題です。
✗ 正の和は 43 、負の和は −63
✗ 63 − 43 = 20
✗ 答えは +20
手順4では、\(+43\) と \(-63\) をたします。異なる符号のたし算です。
\(|-63|\) は \(63\)、\(|+43|\) は \(43\) です。絶対値が大きいのは負の項の和のほうです。
だから答えの符号は \(-\) になります。
○ 絶対値が大きいのは −63 のほう
○ 答えの符号は − 、絶対値は 63 − 43 = 20
○ 答えは −20
元の式を左から計算して確かめます。
左から −34 + 35 = 1 、1 − 29 = −28 、−28 + 8 = −20
誤答は +20 。符号がちがうので、まちがい
手順4は、異なる符号の三つの段階で計算します。 引き算の形だけを見て符号を決めないでください。
自分で確かめよう
紙に書いてから、答えを開いてください。四つの手順を、毎回そのまま通して使うこと。
四つの手順で計算しなさい。 (1)\(42-29-8\) (2)\(-31+38-4\) (3)\(-29-31+42\)
正の項の和と負の項の和をそれぞれ書いてから、答えを出しなさい。 (1)\(-31+38-34+42\) (2)\(35-29-34+9\)
次の計算をしなさい。 (1)\(38-29+35-34-31\) (2)\(35-31+0-29+38\)
かっこを外してから計算しなさい。 (1)\((+35)-(-38)-(+34)\) (2)\((-31)+(-29)-(-38)+(+7)\)
次の計算をしなさい。 (1)\(3.5-2.2-8\)
(2)\(-\dfrac{5}{6}+\dfrac{3}{4}-\dfrac{1}{3}\)
くふうして計算しなさい。どんなくふうをしたかも書きなさい。 (1)\(-5+42+5-38\) (2)\(-31+42-9\)
次の計算はまちがっています。どこがまちがっているかを書き、正しく計算しなさい。
−29 + 38 − 34 を並べかえて
38 + 29 − 34
= 33
\(42-35\) を \(35-42\) と書きかえてはいけません。その理由を、項という言葉を使って書きなさい。
部活動の会計をしています。学期のはじめの残金を \(0\) 千円とします。\(34\) 千円が入り、\(42\) 千円が出て、\(38\) 千円が入り、\(29\) 千円が出ました。学期の終わりの残金は、はじめとくらべてどうなっていますか。
答えと考え方
1. 項に分けて、正の項を前に集めます。
| 式 | 項 | 正の和と負の和 | 答え |
|---|---|---|---|
| (1)\(42-29-8\) | \(+42\)、\(-29\)、\(-8\) | \(42\) と \(-37\) | \(+5\) |
| (2)\(-31+38-4\) | \(-31\)、\(+38\)、\(-4\) | \(38\) と \(-35\) | \(+3\) |
| (3)\(-29-31+42\) | \(-29\)、\(-31\)、\(+42\) | \(42\) と \(-60\) | \(-18\) |
確かめ
(1)左から 42 − 29 = 13 、13 − 8 = 5 。同じ +5
(2)左から −31 + 38 = 7 、7 − 4 = 3 。同じ +3
(3)左から −29 − 31 = −60 、−60 + 42 = −18 。同じ −18
答えの吟味
(3)だけ負の項の和のほうが大きいので、答えが負の数になりました。
答え (1)\(+5\) (2)\(+3\) (3)\(-18\)
2. 先に正の項だけ、次に負の項だけを集めます。
| 式 | 正の項の和 | 負の項の和 | 答え |
|---|---|---|---|
| (1)\(-31+38-34+42\) | \(38+42=80\) | \(-31-34=-65\) | \(+15\) |
| (2)\(35-29-34+9\) | \(35+9=44\) | \(-29-34=-63\) | \(-19\) |
確かめ
(1)左から −31 + 38 = 7 、7 − 34 = −27 、−27 + 42 = 15 。同じ +15
(2)左から 35 − 29 = 6 、6 − 34 = −28 、−28 + 9 = −19 。同じ −19
答えの吟味
(1)は正の和のほうが大きいので正、(2)は負の和のほうが大きいので負になります。
答え (1)正の和 \(80\)、負の和 \(-65\)、答えは \(+15\) (2)正の和 \(44\)、負の和 \(-63\)、答えは \(-19\)
3. 項が増えても、やることは同じです。\(0\) はどちらの組にも入れません。
| 式 | 正の和 | 負の和 | 答え |
|---|---|---|---|
| (1)\(38-29+35-34-31\) | \(73\) | \(-94\) | \(-21\) |
| (2)\(35-31+0-29+38\) | \(73\) | \(-60\) | \(+13\) |
確かめ
(1)左から 38 − 29 = 9 、9 + 35 = 44 、44 − 34 = 10 、10 − 31 = −21 。同じ −21
(2)左から 35 − 31 = 4 、4 + 0 = 4 、4 − 29 = −25 、−25 + 38 = 13 。同じ +13
答えの吟味
(2)の項は \(0\) をふくめて5つです。\(0\) をたした行では数が変わっていません。
答え (1)\(-21\) (2)\(+13\)
4. かっこを外してから項に分けます。二つの記号が同じなら \(+\)、ちがえば \(-\) です。
| 式 | この行でしたこと |
|---|---|
| (1)\((+35)-(-38)-(+34)\) | 元の式 |
| (1)\(35+38-34\) | 形4と形3で外した |
| (1)正の和 \(73\)、負の和 \(-34\) | 手順3 |
| (1)\(73-34=+39\) | 手順4 |
| (2)\((-31)+(-29)-(-38)+(+7)\) | 元の式 |
| (2)\(-31-29+38+7\) | 形2と形4と形1で外した |
| (2)正の和 \(45\)、負の和 \(-60\) | 手順3 |
| (2)\(45-60=-15\) | 手順4 |
確かめ
(1)かたまりは 3 つ。−(−38) → +38 、−(+34) → −34
(1)左から 35 + 38 = 73 、73 − 34 = 39 。同じ +39
(2)かたまりは 4 つ。左から −31 − 29 = −60 、−60 + 38 = −22 、−22 + 7 = −15 。同じ −15
答えの吟味
(1)の \(-(-38)\) は外すと \(+38\) です。正の項になるので、正の和に入れます。
答え (1)\(+39\) (2)\(-15\)
5. 小数はそのまま、分数は分母を \(12\) にそろえます。
| 式 | 正の和 | 負の和 | 答え |
|---|---|---|---|
| (1)\(3.5-2.2-8\) | \(3.5\) | \(-10.2\) | \(-6.7\) |
| (2)\(-\dfrac{10}{12}+\dfrac{9}{12}-\dfrac{4}{12}\) | \(\dfrac{9}{12}\) | \(-\dfrac{14}{12}\) | \(-\dfrac{5}{12}\) |
(2)の項は3つで、負の項が2つあります。分母をそろえてから正と負に分けます。
確かめ
(1)左から 3.5 − 2.2 = 1.3 、1.3 − 8 = −6.7 。同じ −6.7
(2)左から 12 分の −10 たす 12 分の 9 は 12 分の −1
(2)12 分の −1 から 12 分の 4 を引いて 12 分の −5 。同じ答え
答えの吟味
(1)も(2)も負の和の絶対値のほうが大きいので、答えは負の数です。
答え (1)\(-6.7\) (2)\(-\dfrac{5}{12}\)
6. 並べかえるときに、計算しやすい組を作ります。
| 式 | くふう | 答え |
|---|---|---|
| (1)\(-5+42+5-38\) | \(-5\) と \(+5\) で \(0\) にした | \(+4\) |
| (2)\(-31+42-9\) | \(-31\) と \(-9\) で \(-40\) にした | \(+2\) |
(1)は残りが \(42-38\) になり、\(+4\) と求められます。
確かめ
(1)左から −5 + 42 = 37 、37 + 5 = 42 、42 − 38 = 4 。同じ +4
(2)左から −31 + 42 = 11 、11 − 9 = 2 。同じ +2
答えの吟味
(2)は負の和がきりのよい \(-40\) になり、\(42-40\) の計算だけで済みました。
答え (1)\(+4\) (2)\(+2\) くふうは表のとおり
7. まちがっているのは、\(-29\) を動かすときに符号を落としているところです。
\(-29\) を前に出すつもりで、\(+29\) にしてしまっています。
動かす単位は \(29\) ではなく \(-29\) でした。
○ −29 + 38 − 34 の項は −29 と +38 と −34
○ 並べかえて 38 − 29 − 34
○ 正の和は 38 、負の和は −63
○ 38 − 63 = −25
確かめ
左から −29 + 38 = 9 、9 − 34 = −25
誤答は 33 。元の式の答え −25 とちがうので、まちがい
答えの吟味
負の項が2つで、絶対値の合計は \(63\) です。正の項は \(38\) だけなので、答えは負の数になります。
答え \(-29\) の符号が落ちている。正しくは \(-25\)
8. \(42-35\) の項は \(+42\) と \(-35\) で、並べかえるなら \(-35+42\) になります。
\(35-42\) の項は \(+35\) と \(-42\) です。符号が両方とも入れかわっています。
つまり、\(35-42\) はもとの式とはちがう式です。
確かめ
42 − 35 = +7
35 − 42 = −7
答えの符号がちがうので、同じ式ではない
答えの吟味
並べかえてよいのは項です。数だけを入れかえると、符号まで変わってしまいます。
答え \(42-35\) の項は \(+42\) と \(-35\) だが、\(35-42\) の項は \(+35\) と \(-42\) になり、別の式になるから
9. 入った分は正の数、出た分は負の数で表します。
| 式 | この行でしたこと |
|---|---|
| \(0+34-42+38-29\) | 出入りの順に式にした |
| \(0\)、\(+34\)、\(-42\)、\(+38\)、\(-29\) | 手順1 項に分けた |
| \(34+38-42-29\) | 手順2 入った分と出た分を集めた |
| 正の和 \(72\)、負の和 \(-71\) | 手順3 入った分の合計と出た分の合計 |
| \(72-71=+1\) | 手順4 合わせた |
確かめ
左から 0 + 34 = 34 、34 − 42 = −8
−8 + 38 = 30 、30 − 29 = 1 。同じ +1
答えの吟味
入った分の合計は \(72\) 千円、出た分の合計は \(71\) 千円です。
入ったほうが \(1\) 千円だけ多いので、残金は少し増えるはずです。答えと合っています。
答え はじめより \(1\) 千円多い
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これで、正の数・負の数のたし算と引き算がひととおり終わりました。
加減の四つの手順があれば、項がいくつあっても計算できます。
引き算のままでは並べかえられません。項に分けて和の形にしてから並べかえてください。
次のセクションからは、かけ算に入ります。
第1回は「負の数をかけるとはどういうことか」です。負の数をかけると何が起きるのかを、場面と数直線で確かめます。
クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。