くふうして計算する
このレッスンでできるようになること
- 式を見て、どのくふうが使えるかを見分けられる
- くふうした道と、順序どおりの道が、同じ答えになることを確かめられる
- くふうが使えないときは、順序どおりに計算して答えを出せる
前のレッスンの確認
- 絶対値 … ある数を表す点と原点との距離
- 反対の数 … 符号だけを変えた数のこと
- 項 … 式を \(+\) と \(-\) で区切った、ひとかたまりのこと(符号は項に含まれる)
- 加法の交換法則 … たす順番を入れかえても、和は変わらない/加法の結合法則 … どこからたしても、和は変わらない
- 乗法の交換法則 … かける順番を入れかえても、積は変わらない/乗法の結合法則 … どこからかけても、積は変わらない
- \(0\) が \(1\) つでもあれば、積は \(0\) です。
- 加減の四つの手順 … ①項に分ける(符号は項に含める)②並べかえる(加法の交換法則・結合法則が根拠)③正の項の和と、負の項の和をそれぞれ求める ④合わせる
- 分配法則 … かっこの外の数を、かっこの中のそれぞれにかけて、たすこと。
- 引き算のときは、引いた形のまま配ります。
- 同じ数が二か所にかけられていたら、その数をかっこの外へ出せます。
- 選ぶのは、計算が楽なほうの道です。
- かっこの中 → 累乗 → 乗除 → 加減/同じ優先順位のものは、左から順に。
- 底が負の数のときは、指数が偶数なら正、指数が奇数なら負になります。
- \(0\) は何乗しても \(0\) です。/\(1\) は何乗しても \(1\) です。
絶対値は記号でも書きます。\(|-17|\) は \(17\) です。
セクション7の最後の回です。ここまでの道具を、全部つなぎます。
同じ答えに、短い道で着く
順序どおりに進めば、答えは必ず出ます。ただし、遠回りになることがあります。
\(25\times(-17)\times 4\) を見てください。
順序どおりなら、左から \(25\times(-17)\) です。\(-425\) という、暗算しにくい数が出ます。
ところが \(25\) と \(4\) をかけると \(100\) です。\(100\times 17\) なら、すぐ \(1700\) と出ます。
選ぶのは、計算が楽なほうの道です。 短い道を選ぶことを、くふうといいます。
くふうは、順序を破ることではありません
ここが、いちばん大事なところです。
順序は動きません。 かっこの中 → 累乗 → 乗除 → 加減、同じ優先順位のものは、左から順に。 です。
では、なぜ \(25\times 4\) を先にできたのでしょうか。
乗法の交換法則があるので、\(25\times(-17)\times 4\) は \(25\times 4\times(-17)\) と書きかえられます。
順序を破ったのではありません。先に式を書きかえて、そのあとで順序どおりに計算したのです。
順番を変えてよい根拠は、三つ
順番を変えてよい根拠は、次の三つです。どれも答えを変えません。
| 根拠になる法則 | 何を書きかえてよいか |
|---|---|
| 加法の交換法則・結合法則 | たし算だけの式で、項の順番と先にたす場所 |
| 乗法の交換法則・結合法則 | かけ算だけの式で、かける順番と先にかける場所 |
| 分配法則 | 配る向きと、その逆の向き |
順番を変えてよいのは、この三つのどれかが根拠になるときです。
根拠がないのに順番を変えると、答えが変わります。あとでやってみせます。
くふうの型をならべます
くふうは、いくつかの決まった形にまとまります。この決まった形を、くふうの型と呼びます。
ここでは六つあつかい、型ごとにいつ使うかをはっきりさせます。
かける順番を変える
見分け方は、かけて \(100\) や \(10\) になる組がないかです。
\(25\times(-17)\times 4\) では、\(25\) と \(4\) で \(100\) になります。
負の数は \(-17\) の \(1\) つで奇数個なので、符号は \(-\) です。
絶対値は \(25\times 4=100\)、\(100\times 17=1700\) です。答えは \(-1700\) になります。
確かめ
順序どおりの道 25 × (−17) = −425 、(−425) × 4 = −1700
くふうした道 25 × 4 = 100 、100 × 17 = 1700 、符号は − で −1700
どちらも −1700
根拠は乗法の交換法則と乗法の結合法則です。\(4\) を動かし、先にかけました。
くくり出し
レッスン3で、同じ数が二か所にかけられていたら、その数をかっこの外へ出せます。 と決めました。名前をつけましょう。
同じ数が二か所にかけられているとき、その数をかっこの外へ出すことを、くくり出しといいます。
見分け方は、同じ数が二か所にかけられていないかです。
\((-24)\times 17+(-24)\times 13\) では、\(-24\) が二か所にあります。
外へ出すと \((-24)\times(17+13)\) で、かっこの中は \(30\) です。答えは \(-720\) です。
確かめ
くくり出さない道 (−24) × 17 = −408 、(−24) × 13 = −312 、−408 + (−312) = −720
くくり出した道 17 + 13 = 30 、(−24) × 30 = −720
どちらも −720
根拠は分配法則です。くくり出しは、分配法則を右から左へ読んだものです。
符号ごと、かっこの外へ出します。 \(-\) を置いていってはいけません。
きりのよい数に寄せる
こんどは、分配法則をふつうの向きに使います。見分け方は、きりのよい数の近くにないかです。
\(98\times 7\) を見てください。\(98\) は \(100\) の近くにあります。
\(98\) を \(100-2\) と書きかえると、\((100-2)\times 7\) になります。
引き算のときは、引いた形のまま配ります。 \(100\times 7-2\times 7\) です。
\(700-14=686\) になりました。
確かめ
そのまま計算 98 × 7 = 686
寄せて計算 100 × 7 = 700 、2 × 7 = 14 、700 − 14 = 686
どちらも 686
\(103\times 6\) なら、\((100+3)\times 6\) と書きかえます。
たして 0 になる組を作る
見分け方は、反対の数どうしが混じっていないかです。
\(18-45+32+45\) には、\(-45\) と \(+45\) があります。加減の四つの手順 を使います。
①項に分ける(符号は項に含める)で、項は \(+18\)、\(-45\)、\(+32\)、\(+45\) の四つです。
②並べかえる(加法の交換法則・結合法則が根拠)で、\(-45\) と \(+45\) をとなりへ動かします。
③正の項の和と、負の項の和をそれぞれ求める で、\(18+32=50\)、\(-45+45=0\) です。
④合わせる で、\(50\) になります。
確かめ
順序どおりの道 18 − 45 = −27 、−27 + 32 = 5 、5 + 45 = 50
くふうした道 −45 と +45 で 0 、18 + 32 = 50
どちらも 50
たして \(0\) になる組は、先に消してかまいません。 根拠は加法の交換法則と加法の結合法則です。
累乗を先に見る
累乗の中には、計算しなくても値が決まるものがあります。
見分け方は、底が \(-1\) や \(0\) や \(1\) の累乗がないかです。
底が負の数のときは、指数が偶数なら正、指数が奇数なら負になります。 \(-1\) の累乗は、これで決まります。
\((-1)^{25}\times 34+(-1)^{26}\times 34\) を見てください。
\((-1)^{25}\) は指数が奇数なので \(-1\)、\((-1)^{26}\) は偶数なので \(1\) です。
式は \(-34+34\) になり、答えは \(0\) です。
\(0\) は何乗しても \(0\) です。 \(1\) は何乗しても \(1\) です。
0 をかける組を見つける
\(0\) が \(1\) つでもあれば、積は \(0\) です。 と、セクション5のレッスン4で決めました。
見分け方は、積のどこかに \(0\) がないかです。\(0\) が、かっこの中にかくれていることもあります。
\((-47)\times\{26+(-26)\}\times 31\) では、かっこの中が \(26+(-26)=0\) です。
だから積は \(0\) です。\(47\) や \(31\) をかける手間はいりません。
かっこの中がたして \(0\) になっていないか、先に見てください。
見分け方を、一枚の表に
六つを一枚にまとめます。見るのは、式のどこかです。
| くふうの型 | どんなときに使うか | 根拠 |
|---|---|---|
| かける順番を変える | かけて \(100\) や \(10\) になる組があるとき | 乗法の交換法則・乗法の結合法則 |
| くくり出し | 同じ数が二か所にかけられているとき | 分配法則 |
| きりのよい数に寄せる | きりのよい数の近くに数があるとき | 分配法則 |
| たして \(0\) になる組を作る | 反対の数どうしが混じっているとき | 加法の交換法則・加法の結合法則 |
| 累乗を先に見る | 底が \(-1\) や \(0\) や \(1\) の累乗があるとき | 指数の偶数・奇数(レッスン1) |
| \(0\) をかける組を見つける | 積のどこかに \(0\) があるとき | \(0\) が \(1\) つでもあれば、積は \(0\) |
下の二つは、順番を変えない型です。値が先に決まるので、手間が減ります。
さがす順番も決めておくと迷いません。手間の減り方が大きいものから見ます。
くふうが見つからないとき
型をひととおりさがしても、どれも当てはまらないことがあります。
そのときは、順序どおりに計算すればよいのです。
\(-4^{2}+91\div(-13)\) には、どの型も当てはまりません。
累乗で \(-16\)、次に除法で \(-7\)、最後に加減で \(-23\) です。
確かめ
−4 の 2 乗 = −(4 × 4) = −16 91 ÷ (−13) = −7 −16 + (−7) = −23
くふうできないことは、失敗ではありません。 順序があるから、いつでも答えに着けます。
例題1 かける順番を変える
次の計算をしなさい。
(1)\((-2)\times 39\times 50\) (2)\((-7)\times 125\times 8\)
かけて \(100\) や \(1000\) になる組をさがします。符号は先に決めます。
かける絶対値は、(1)が \(|-2|\) の \(2\)、(2)が \(|-7|\) の \(7\) です。
| 式 | 先にかける組 | 符号 | 絶対値の計算 | 答え |
|---|---|---|---|---|
| (1) | \(2\times 50=100\) | \(-\) | \(100\times 39=3900\) | \(-3900\) |
| (2) | \(8\times 125=1000\) | \(-\) | \(1000\times 7=7000\) | \(-7000\) |
確かめ
(1)順序どおり (−2) × 39 = −78 、(−78) × 50 = −3900
(2)順序どおり (−7) × 125 = −875 、(−875) × 8 = −7000
どちらも くふうした答えと そろった
答えの吟味
負の数はどちらも \(1\) つで奇数個なので、答えは負です。
答え (1)\(-3900\) (2)\(-7000\)
例題2 くくり出す
次の計算をしなさい。
(1)\(37\times 22+37\times 28\) (2)\((-19)\times 43-(-19)\times 23\)
二か所にある同じ数を、符号ごと外へ出します。(2)で出すのは \(-19\) で、絶対値は \(|-19|\) の \(19\) です。
| 式 | 二か所にある数 | くくり出した形 | かっこの中 | 答え |
|---|---|---|---|---|
| (1) | \(37\) | \(37\times(22+28)\) | \(50\) | \(1850\) |
| (2) | \(-19\) | \((-19)\times(43-23)\) | \(20\) | \(-380\) |
確かめ
(1)くくらない道 37 × 22 = 814 、37 × 28 = 1036 、814 + 1036 = 1850
(2)くくらない道 (−19) × 43 = −817 、(−19) × 23 = −437
−817 − (−437) = −817 + 437 = −380
どちらも くくり出した答えと そろった
答えの吟味
(2)は引き算なので、かっこの中も引き算のまま残ります。
答え (1)\(1850\) (2)\(-380\)
例題3 文化祭で使う画用紙の代金
文化祭の展示で、\(1\) 枚 \(97\) 円の画用紙を \(8\) 枚買います。代金はいくらになりますか。
\(97\) は \(100\) の近くにあります。\(100-3\) と書きかえて配ります。
| 式 | この行でしたこと |
|---|---|
| \(97\times 8\) | 値段と枚数から式を作った |
| \((100-3)\times 8\) | \(97\) を \(100-3\) に書きかえた |
| \(100\times 8-3\times 8\) | 引いた形のまま配った |
| \(800-24=776\) | 二つの積を求めて引いた |
確かめ
そのまま計算 97 × 8 = 776
寄せて計算 100 × 8 = 800 、3 × 8 = 24 、800 − 24 = 776
どちらも 776
答えの吟味
\(1\) 枚 \(100\) 円なら \(800\) 円です。それより少し安くなるはずです。
答え \(776\) 円
例題4 たして 0 になる組を作る
次の計算をしなさい。
(1)\(-36+58-14+36\) (2)\(-19+37-37-25\)
加減の四つの手順 で項に分け、反対の数の組をさがします。
| 式 | 項 | たして \(0\) になる組 | 残りの計算 | 答え |
|---|---|---|---|---|
| (1) | \(-36\)、\(+58\)、\(-14\)、\(+36\) | \(-36\) と \(+36\) | \(58-14\) | \(44\) |
| (2) | \(-19\)、\(+37\)、\(-37\)、\(-25\) | \(+37\) と \(-37\) | \(-19-25\) | \(-44\) |
確かめ
(1)順序どおり −36 + 58 = 22 、22 − 14 = 8 、8 + 36 = 44
(2)順序どおり −19 + 37 = 18 、18 − 37 = −19 、−19 − 25 = −44
どちらも くふうした答えと そろった
答えの吟味
(1)は残った項が \(+58\) と \(-14\) で、正のほうが大きいので答えも正です。
答え (1)\(44\) (2)\(-44\)
例題5 累乗と 0 を先に見る
次の計算をしなさい。
(1)\((-1)^{2026}\times 39\) (2)\((-1)^{2027}\times 39\) (3)\((19-19)\times(-8)^{3}\)
見るのは、指数が偶数か奇数かだけです。(3)はかっこの中が先です。
| 式 | 見たところ | 分かったこと | 答え |
|---|---|---|---|
| (1) | 指数 \(2026\) は偶数 | \((-1)^{2026}=1\) | \(39\) |
| (2) | 指数 \(2027\) は奇数 | \((-1)^{2027}=-1\) | \(-39\) |
| (3) | \(19-19=0\) | 積の中に \(0\) がある | \(0\) |
確かめ
(1)(−1) を 2026 個かける 。負の数が偶数個なので 1 1 × 39 = 39
(2)(−1) を 2027 個かける 。負の数が奇数個なので −1 (−1) × 39 = −39
(3)19 − 19 = 0 0 × (−8) の 3 乗 = 0
答えの吟味
(3)の \((-8)^{3}\) は \(-512\) ですが、求めずに答えが決まります。
答え (1)\(39\) (2)\(-39\) (3)\(0\)
セクション7で作った道具
\(5\) 回で作った道具を、ならべます。
| レッスン | 作った道具(確定した言い方のまま) |
|---|---|
| 1 累乗(底と指数) | 累乗 … 同じ数をいくつかかけたもの/底 … 累乗で、繰り返しかける数/指数 … 累乗で右上に書く、かける個数を表す数/指数は、かける回数です。/底が負の数のときは、指数が偶数なら正、指数が奇数なら負になります。 |
| 2 かっこがつくときとつかないとき | 指数は、すぐ左にあるものだけにかかります。/かっこがあれば、かっこの中ぜんぶが底になります。/かっこがなければ、底は数の部分だけです。/\((-4)^{2}\) と \(-4^{2}\) は、別の数です。 |
| 3 分配法則 | 分配法則 … かっこの外の数を、かっこの中のそれぞれにかけて、たすこと。/引き算のときは、引いた形のまま配ります。/同じ数が二か所にかけられていたら、その数をかっこの外へ出せます。/選ぶのは、計算が楽なほうの道です。 |
| 4 四則の混じった計算の順序 | かっこの中 → 累乗 → 乗除 → 加減/同じ優先順位のものは、左から順に。 |
| 5 くふうして計算する | くくり出し … 同じ数が二か所にかけられているとき、その数をかっこの外へ出すこと/順番を変えてよいのは、この三つのどれかが根拠になるときです。/くふうできないことは、失敗ではありません。 |
今日の問い
\(25\times(-17)\times 4\) で、\(25\times 4\) を先に計算しました。
\(4\) は左から三番目です。順序を破ったように見えます。
乗法の交換法則があるので、\(25\times(-17)\times 4\) は \(25\times 4\times(-17)\) と書きかえられます。
書きかえた式を左から計算すれば、\(25\times 4\) が先です。順序どおりになっています。
根拠がないと、答えが変わります
根拠のない書きかえをやってみます。\(20-7\times 25\) です。
\(20-7\) を先にすると \(13\) で、\(13\times 25=325\) になります。
順序どおりなら \(7\times 25=175\) が先で、\(20-175=-155\) です。
確かめ
順序どおり 7 × 25 = 175 、20 − 175 = −155
勝手な書きかえ 20 − 7 = 13 、13 × 25 = 325
答えが そろわない
引き算とかけ算のあいだをまたいで入れかえてよい、という法則はありません。
| 式 | 先にした計算 | よいか | 理由 |
|---|---|---|---|
| \(25\times(-17)\times 4\) | \(25\times 4\) | よい | 乗法の交換法則がある |
| \(20-7\times 25\) | \(20-7\) | いけない | 根拠の法則がない |
くふうかどうかは、根拠があるかどうかで決まります。 楽そうに見えるかではありません。
よくある間違い
まちがい1:くふうのつもりで、順序を破る
\(6+4\times 21\) を計算する問題です。
✗ 6 + 4 = 10 で きりがよい
✗ 10 × 21
✗ = 210
きりのよい数を作ったつもりですが、たし算とかけ算をまたいでいます。
○ 4 × 21 = 84
○ 6 + 84 = 90
○ 答えは 90
誤答の \(210\) が、どの式の値かを見てみます。
210 は (6 + 4) × 21 の値 。もとの式に かっこは ない
誤答は 210 。正しい答え 90 とちがうので、まちがい
きりがよくなっても、根拠がなければ動かせません。
まちがい2:寄せたときに、かけ忘れる
\(99\times 4\) を、きりのよい数に寄せて計算する問題です。
✗ 99 = 100 − 1 だから
✗ 400 − 1
✗ = 399
\(100\) には \(4\) をかけたのに、\(1\) にはかけていません。配り残しです。
○ (100 − 1) × 4 = 100 × 4 − 1 × 4
○ = 400 − 4
○ = 396
そのまま計算して確かめます。
99 × 4 = 396 。誤答は 399 で ちがうので、まちがい
寄せた式でも、配る相手は二つとも同じです。
まちがい3:符号を見ずに、たして 0 の組にする
\(-38+45-38\) を計算する問題です。
✗ 38 と 38 で たして 0
✗ 残りは 45
✗ = 45
二つの \(38\) は、どちらも負の項です。反対の数どうしではありません。
○ 項は −38 と +45 と −38
○ 負の項の和は −38 + (−38) = −76
○ −76 + 45 = −31
順序どおりに計算して確かめます。
−38 + 45 = 7 、7 − 38 = −31
誤答は 45 。正しい答え −31 とちがうので、まちがい
たして \(0\) になる組は、符号がちがいます。
自分で確かめよう
紙に書いてから、答えを開いてください。まず、使えるくふうの型をさがすこと。
- 次の式に使えるくふうの型の名前を答えなさい。計算はしなくてかまいません。 (1)\(50\times(-23)\times 2\) (2)\(41\times 18-41\times 8\) (3)\(-52+35+52\) (4)\((-1)^{33}\times 66\)
2 から 13 までを計算しなさい。使えるくふうがあれば、使ってください。
\((-5)\times 29\times 20\)
\(53\times 24+53\times 76\)
\((-31)\times 62-(-31)\times 42\)
\(96\times 5\)
\(108\times 6\)
\(-41+73+41\)
\(58-92+42-8\)
\((-1)^{58}\times 87\)
\((-1)^{61}\times 87\)
\((-45)\times\{(-19)+19\}\times 77\)
\(88\div(-11)\times 7+24\)
\(\{-35+(-49)\}\div(-21)+9\)
\(25\times(-36)\times 4\) を、くふうした道と順序どおりの道で計算しなさい。
次の計算はまちがっています。どこがまちがっているかを書き、正しく計算しなさい。
(−9) × 43 + (−9) × 57
= (−9) × (43 + 57)
= (−9) × 100
= 900
- 式の順番を変えてよいのは、どんな根拠があるときですか。根拠になる法則を三つ書きなさい。
答えと考え方
1. \(0\)、累乗、反対の数、同じ数、かけて \(100\) になる組、きりのよい数の順にさがします。
確かめ
(1)50 × 2 = 100 (2)41 が 二か所 (3)−52 と +52 は 反対の数 (4)指数 33 は 奇数
答えの吟味
見分けるだけなら、計算はいりません。
答え (1)かける順番を変える (2)くくり出し (3)たして \(0\) になる組を作る (4)累乗を先に見る
2.〜4. \(100\) になる組を先にかけ、同じ数は符号ごと外へ出します。
確かめ
2. くふう 5 × 20 = 100 、100 × 29 = 2900 、符号は − で −2900
2. 順序どおり (−5) × 29 = −145 、(−145) × 20 = −2900
3. くくり出し 24 + 76 = 100 、53 × 100 = 5300
3. くくらない道 53 × 24 = 1272 、53 × 76 = 4028 、1272 + 4028 = 5300
4. くくり出し 62 − 42 = 20 、(−31) × 20 = −620
4. くくらない道 (−31) × 62 = −1922 、(−31) × 42 = −1302
−1922 − (−1302) = −1922 + 1302 = −620
答えの吟味
\(4\) は引き算なので、かっこの中も引き算のまま残ります。
答え 2. \(-2900\) 3. \(5300\) 4. \(-620\)
5.〜8. \(5\) と \(6\) は寄せて配り、\(7\) と \(8\) は項に分けます。
確かめ
5. 寄せて (100 − 4) × 5 = 500 − 20 = 480 そのまま 96 × 5 = 480
6. 寄せて (100 + 8) × 6 = 600 + 48 = 648 そのまま 108 × 6 = 648
7. くふう −41 と +41 で 0 、残りは 73
7. 順序どおり −41 + 73 = 32 、32 + 41 = 73
8. くふう 正の項の和 58 + 42 = 100 、負の項の和 −92 − 8 = −100 、合わせて 0
8. 順序どおり 58 − 92 = −34 、−34 + 42 = 8 、8 − 8 = 0
答えの吟味
\(5\) は \(100\) より小さいので引き、\(6\) は大きいので足します。
答え 5. \(480\) 6. \(648\) 7. \(73\) 8. \(0\)
9.〜11. 底が \(-1\) の累乗は指数だけを見ます。\(11\) はかっこの中が先です。
確かめ
9. 指数 58 は 偶数 。(−1) の 58 乗 = 1 1 × 87 = 87
10. 指数 61 は 奇数 。(−1) の 61 乗 = −1 (−1) × 87 = −87
11. (−19) + 19 = 0 (−45) × 0 = 0 、0 × 77 = 0
答えの吟味
\((-1)\) を \(58\) 回かけ算する必要はありません。
答え 9. \(87\) 10. \(-87\) 11. \(0\)
12.〜13. くふうの型が当てはまりません。順序どおりに計算します。
確かめ
12. 88 ÷ (−11) = −8 −8 × 7 = −56 −56 + 24 = −32
12. (−11) × (−8) = 88 もどった
13. −35 + (−49) = −84 −84 ÷ (−21) = 4 4 + 9 = 13
13. (−21) × 4 = −84 もどった
答えの吟味
\(12\) は乗除がならんでいます。同じ優先順位のものは、左から順に。 です。
答え 12. \(-32\) 13. \(13\)
14. \(25\) と \(4\) をかけると \(100\) になります。
確かめ
くふうした道 25 × 4 = 100 、100 × 36 = 3600 、符号は − で −3600
順序どおりの道 25 × (−36) = −900 、(−900) × 4 = −3600
どちらも −3600
答えの吟味
根拠は乗法の交換法則と乗法の結合法則です。だから答えがそろいます。
答え どちらも \(-3600\)
15. まちがっているのは、最後の行です。 \(-9\) を符号ごと外へ出したので、かっこの外は \(-9\) のままです。
○ (−9) × (43 + 57) = (−9) × 100 = −900
確かめ
くくらない道 (−9) × 43 = −387 、(−9) × 57 = −513 、−387 + (−513) = −900
誤答は 900 。正しい答え −900 と符号がちがうので、まちがい
答えの吟味
符号がちがう \(2\) 数の積なので、答えは負の数になるはずです。
答え 最後の行で符号を落としたのがまちがい。正しくは \(-900\)
16. 根拠になるのは、書きかえても答えを変えない法則です。
確かめ
加法の交換法則・結合法則 たし算だけの式で 順番を 変えられる
乗法の交換法則・結合法則 かけ算だけの式で 順番を 変えられる
分配法則 配る向きと その逆の向き
答えの吟味
くふうは、順序を破ることではありません。
答え 加法の交換法則・結合法則、乗法の交換法則・結合法則、分配法則
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くふうの型と、見分け方がそろいました。
同じ数が二か所にかけられているとき、その数をかっこの外へ出すことを、くくり出しといいます。
いちばん大事なのは、順番を変えてよいのは、この三つのどれかが根拠になるときです。 ということです。
順序は動きません。かっこの中 → 累乗 → 乗除 → 加減、同じ優先順位のものは、左から順に。 です。
そして くふうできないことは、失敗ではありません。 型がなければ、順序どおりに計算します。
これでセクション7は終わりです。
次のセクションは「数の集合と素数」です。第1回は「自然数・整数・数の広がり」です。
こんどは計算のしかたではなく、数そのものを見ます。仲間に分けて、数がどこまで広がったのかを確かめます。
クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。