基準との差
このレッスンでできるようになること
- 基準を決めて、実際の値を基準との差で表せる
- 差から実際の値へ、実際の値から差へ、行き来できる
- 答えに基準と単位を添えて書ける
前のレッスンの確認
- 絶対値 … ある数を表す点と原点との距離
- 引かれる数 … 最初に書かれている数のこと
- 引く数 … 引き算の記号のあとに書かれている数のこと
- 変えるのは二つだけ … ①引く記号を「たす」に変える ②引く数を反対の数に変える。最初の数は変えない
- 異なる符号の数をたす三つの段階 … ①二つの絶対値をくらべる ②絶対値が大きいほうの符号を、答えの符号にする ③大きい絶対値から小さい絶対値を引く
- 引く数と引かれる数を入れかえると、答えが変わる
- 基準と向きを決める四つの手順 … 1. 何を0とするか決める 2. どちら側を正の向きにするか決める 3. 量の大きさを数で表す 4. 正の向きと同じなら \(+\)、反対なら \(-\) を付ける
絶対値は記号でも書きます。\(|-3|\) は \(3\) です。\(|+5|\) は \(5\) です。
数の話から、場面へもどる
セクション8では、数そのものを見てきました。素数や約数は、場面のない話でした。
ここからは、正負の数を場面にもどして使います。新しい計算は出てきません。変わるのは、式の読み方です。
ならべても、見くらべにくい
ある農家が、米のふくろを出荷します。ふくろは \(50\) kg 入りで作りますが、ぴったりにはなりません。
はかった重さは、\(53\) kg、\(47\) kg、\(50\) kg、\(46\) kg、\(55\) kg でした。
この五つを見て、どれが重いかすぐに言えるでしょうか。ちがいはどれもわずかです。
それなのに、二けたの数を読まされています。
基準を決めると、ずれが見える
そこで、\(50\) kg を基準にします。基準とは、そこを \(0\) とみる、もとになる値のことです。
\(53\) kg は基準より \(3\) kg 重いので \(+3\) kg と書きます。\(47\) kg は \(3\) kg 軽いので \(-3\) kg です。
書きかえた五つをならべます。\(+3\)、\(-3\)、\(0\)、\(-4\)、\(+5\) です。
一けたの数になりました。どれが重いかも、符号を見ればすぐ分かります。
これが基準を決める理由です。基準を決めると、数が小さくなって見くらべやすくなります。
差を求める式
いま、頭の中でしていた計算を式に直します。\(53\) kg のふくろでは \(53-50=3\)、\(47\) kg のふくろでは \(47-50=-3\) です。
どちらも、実際の値から基準値を引いています。
差 = 実際の値 − 基準値
この差を、基準との差といいます。
この単元では、「差」という言葉を別の意味でも使ってきました。異なる符号の数をたすときの「大きい絶対値から小さい絶対値を引く」も、差と呼びました。
このレッスンでいう差は、基準値を引いて出した、符号つきの数です。 二つを混ぜないでください。
実際の値にもどす式
差だけが書かれた記録を渡されることもあります。そのときは、逆にたどります。
基準が \(50\) kg で差が \(-4\) kg なら、\(50+(-4)=46\) です。実際の重さは \(46\) kg でした。
実際の値 = 基準値 + 差
この二つの式は対になっています。 片方が分かれば、いつでももう片方へ行けます。
引くのは基準値、たすのも基準値です。動かないのは基準値のほうだと覚えてください。
引く順番をまちがえると、符号が反対になる
セクション4のレッスン2「4つの型の減法を計算する」を思い出してください。引く数と引かれる数を入れかえると、答えが変わることを確かめました。ここでも、そのまま効いてきます。
\(47\) kg のふくろで、順番を入れかえてみます。
\(50-47\) の答えは \(+3\) です。\(47\) kg のふくろが、基準より重いことになってしまいました。
数の大きさは合っていて、符号が反対です。だから気づきにくいのです。
順番は、場面の言葉で覚えてください。聞かれているのは「そのふくろが基準よりどれだけ重いか」です。
主語は実際の値のほうです。だから、実際の値を先に書きます。
出た差を、たし戻して確かめる
順番のまちがいは、自分で見つけられます。セクション6のレッスン1「わり算は、かけ算の逆」の確かめ方が、そのまま使えるからです。
差が出たら、基準値にたして、実際の値に戻るかを見る。
\(47\) kg のふくろで、二つの答えを試します。
出た差を −3 とした場合
50 + (−3) = 47 。実際の重さに戻った
出た差を +3 とした場合
50 + (+3) = 53 。実際の重さ 47 kg に戻らない
戻らないほうが、まちがいです。差を出したら、必ずこの一行を書いてください。
基準と単位を必ず添える
ここまでで \(+3\) という数が出ました。しかし、この数だけを紙に書いても、意味は決まりません。
基準が \(50\) kg なら \(53\) kg ですが、基準が \(70\) kg なら \(73\) kg だからです。
答えるときは、基準と単位を言葉で添えてください。 「\(50\) kg を基準にして \(+3\) kg」と書いて、はじめて意味が決まります。
これは、基準と向きを決める四つの手順が「何を0とするか決める」を先に置いたのと同じ理由です。
入試の記述では、ここで点が引かれます。計算が合っていても、基準と単位が抜けていれば伝わらないからです。
基準は、自分で決めてよい
基準は、問題文で決められていることもあれば、自分で決めてよいこともあります。
米のふくろでは \(50\) kg が自然でしたが、\(45\) kg を基準にしてもかまいません。
そのときは差がぜんぶ変わり、\(53\) kg は \(+8\) kg になります。ただし、変わらないものもあります。
基準を取り替えても、値どうしのちがいは変わりません。 \(53\) kg と \(47\) kg のちがいは、いつでも \(6\) kg です。
このことは、表を作り直すレッスンでくわしく調べます。ここでは、そういう性質があるとだけ覚えておいてください。
例題1 ふくろの重さを差で表す
\(50\) kg を基準とします。ふくろPの重さは \(58\) kg、ふくろQの重さは \(44\) kg でした。それぞれを基準との差で表しなさい。
実際の値から基準値を引きます。実際の値が先です。
| 式 | この行でしたこと |
|---|---|
| \(58-50=+8\) | Pの実際の値から基準値を引いた |
| \(44-50\) | Qの実際の値から基準値を引いた |
| \(44+(-50)\) | 引く記号と引く数を変えて書きかえた |
| \(44+(-50)=-6\) | 異なる符号の三つの段階。\(50-44=6\) |
確かめ
50 + (+8) = 58 。Pの重さに戻った
50 + (−6) = 44 。Qの重さに戻った
答えの吟味
Pは基準より重いので \(+\)、Qは基準より軽いので \(-\) になりました。
答え \(50\) kg を基準にして、P \(+8\) kg、Q \(-6\) kg
例題2 差から実際の重さにもどす
\(50\) kg を基準とします。差が \(+7\) kg のふくろと、差が \(-9\) kg のふくろがあります。それぞれの重さを求めなさい。
今度は基準値に差をたします。
| 式 | この行でしたこと |
|---|---|
| \(50+(+7)=57\) | 基準値に差をたした |
| \(50+(-9)=41\) | 基準値に差をたした。異なる符号の三つの段階 |
確かめ
57 − 50 = +7 。記録の差に戻った
41 − 50 = −9 。記録の差に戻った
答えの吟味
差が正のふくろは重く、負のふくろは軽くなりました。
答え \(+7\) kg のふくろは \(57\) kg、\(-9\) kg のふくろは \(41\) kg
例題3 どちらが基準から遠いか
例題1の二つのふくろのうち、基準から遠いのはどちらですか。
遠さを見るので、符号ではなく絶対値をくらべます。
Pの差の絶対値は \(|+8|\) で \(8\)、Qの差の絶対値は \(|-6|\) で \(6\) です。大きいのは \(8\) のほうです。
確かめ
P は 50 kg から 58 kg まで、はなれは 8
Q は 50 kg から 44 kg まで、はなれは 6
8 のほうが大きい
答えの吟味
\(-6\) の \(-\) は、基準より軽い側だという意味です。遠さとは別のことです。
答え \(50\) kg を基準にして、Pのほうが \(2\) kg 遠い
例題4 得点を差で表す
\(70\) 点を基準とします。Aさんは \(83\) 点、Bさんは \(62\) 点でした。それぞれを基準との差で表しなさい。
重さでも得点でも、式は変わりません。
| 式 | この行でしたこと |
|---|---|
| \(83-70=+13\) | Aさんの実際の値から基準値を引いた |
| \(62-70\) | Bさんの実際の値から基準値を引いた |
| \(62+(-70)=-8\) | 書きかえてから、異なる符号の三つの段階 |
確かめ
70 + (+13) = 83 。Aさんの得点に戻った
70 + (−8) = 62 。Bさんの得点に戻った
答えの吟味
Aさんは基準より上、Bさんは基準より下です。符号が合っています。
答え \(70\) 点を基準にして、Aさん \(+13\) 点、Bさん \(-8\) 点
例題5 基準を取り替える
例題4と同じ得点で、基準を \(80\) 点に取り替えます。二人の差はどうなりますか。また、二人の得点のちがいは変わりますか。
得点は動いていません。動かしたのは基準だけです。
| 式 | この行でしたこと |
|---|---|
| \(83-80=+3\) | Aさんの差を求め直した |
| \(62-80=-18\) | Bさんの差を求め直した |
| \(83-62=21\) | 二人の得点のちがい |
確かめ
80 + (+3) = 83 。Aさんの得点に戻った
80 + (−18) = 62 。Bさんの得点に戻った
基準が 70 点のとき、二人の差は +13 と −8
13 − (−8) = 21 。ちがいは 21 点
基準が 80 点のとき、二人の差は +3 と −18
3 − (−18) = 21 。ちがいは 21 点で同じ
答えの吟味
基準を \(10\) 点上げたので、二つの差はそろって \(10\) 小さくなりました。
答え \(80\) 点を基準にして、Aさん \(+3\) 点、Bさん \(-18\) 点。二人の得点のちがいは \(21\) 点で変わらない
例題6 差の記録から得点にもどす
\(70\) 点を基準とします。差の記録が \(+15\) 点、\(-12\) 点、\(0\) 点の三人がいます。三人の得点を求めなさい。
基準値に差をたします。
| 式 | この行でしたこと |
|---|---|
| \(70+(+15)=85\) | 基準値に差をたした |
| \(70+(-12)=58\) | 基準値に差をたした |
| \(70+0=70\) | \(0\) をたしても変わらない |
確かめ
85 − 70 = +15 。記録の差に戻った
58 − 70 = −12 。記録の差に戻った
70 − 70 = 0 。記録の差に戻った
答えの吟味
差が \(0\) 点の人は、基準と同じ得点でした。
答え \(85\) 点、\(58\) 点、\(70\) 点
今日の問い
\(53\) kg と \(47\) kg は、どちらも \(50\) kg から \(3\) kg はなれています。
はなれ方が同じなのに、書き表すと \(+3\) kg と \(-3\) kg でちがいます。何がちがうのでしょうか。
ちがうのは、基準のどちら側にあるかです。\(|+3|\) も \(|-3|\) も \(3\) で、はなれの大きさは同じです。
はなれの大きさは絶対値が受け持ち、どちら側かは符号が受け持ちます。二つそろって、重さが一つに決まります。
だから、符号を落としてはいけません。\(3\) kg とだけ書くと、\(53\) kg か \(47\) kg かが決まらなくなります。
よくある間違い
まちがい1:基準値を先に書いてしまう
\(50\) kg を基準として、\(39\) kg のふくろの差を求める問題です。
✗ 50 − 39 = 11
✗ 答え +11 kg
大きいほうから小さいほうを引く、という小学校のくせが残っています。
○ 39 − 50 = −11
○ 答え 50 kg を基準にして −11 kg
たし戻して確かめます。
誤答の +11 で戻すと 50 + (+11) = 61
実際の重さは 39 kg なので、戻っていない
正しい −11 で戻すと 50 + (−11) = 39 。戻った
引かれる数になるのは、いつも実際の値です。 大きいか小さいかで順番を決めてはいけません。
まちがい2:実際の値にもどすときに、引いてしまう
\(50\) kg を基準として、差が \(-13\) kg のふくろの重さを求める問題です。
✗ 50 − (−13) = 50 + (+13) = 63
✗ 答え 63 kg
差を求めるときに引いたので、もどすときも引くと考えてしまったのです。
○ 50 + (−13) = 37
○ 答え 37 kg
出た値から差を求め直して確かめます。
誤答の 63 kg で確かめると 63 − 50 = +13
記録の差は −13 kg なので、合わない
正しい 37 kg で確かめると 37 − 50 = −13 。合った
引くのは差を出すとき、たすのはもどすときです。 図の矢印の向きを、その場で思い出してください。
まちがい3:答えに基準と単位を書かない
計算は合っているのに、書き方だけで伝わらなくなる間違いです。
✗ 答え +3
この \(+3\) が何を表すのかは、読む人に分かりません。
基準が 50 kg なら 50 + (+3) = 53 kg
基準が 70 kg なら 70 + (+3) = 73 kg
同じ \(+3\) が、\(53\) kg にも \(73\) kg にもなりました。単位がなければ、重さか得点かも決まりません。
○ 答え 50 kg を基準にして +3 kg
基準と単位を添えて、はじめて答えになります。
自分で確かめよう
紙に書いてから、答えを開いてください。差を出したら、たし戻して実際の値に戻るかを毎回確かめること。
\(60\) kg を基準とします。次のふくろの重さを、基準との差で表しなさい。 (1)\(64\) kg (2)\(53\) kg (3)\(60\) kg
\(60\) kg を基準とします。差が次のようなふくろの重さを求めなさい。 (1)\(+9\) kg (2)\(-11\) kg (3)\(-2\) kg
\(75\) 点を基準とします。次の得点を、基準との差で表しなさい。 (1)\(87\) 点 (2)\(61\) 点
\(75\) 点を基準とします。差が次のような人の得点を求めなさい。 (1)\(+6\) 点 (2)\(-19\) 点
問1の(1)と(2)のふくろでは、どちらが基準から遠いですか。絶対値を使って説明しなさい。
次の答えはまちがっています。どこがまちがっているかを書き、正しく直しなさい。
60 kg を基準とする。
51 kg のふくろの差を、60 − 51 = 9 として +9 kg と答えた。
あるクラスでは、目標の点数を基準にして、得点を基準との差で記録しています。Cさんの得点は \(67\) 点で、記録された差は \(-23\) 点でした。目標の点数は何点ですか。
\(75\) 点を基準として、Aさんは \(87\) 点、Bさんは \(61\) 点でした。基準を \(80\) 点に取り替えると、二人の差はそれぞれどうなりますか。また、二人の得点のちがいは変わりますか。
次の答えはまちがっています。どこがまちがっているかを書き、正しく直しなさい。
60 kg を基準とする。
差が −5 kg のふくろの重さを、60 − (−5) = 65 として 65 kg と答えた。
\(70\) kg を基準とします。差が \(+6\) kg のふくろの重さを求め、その重さから差を求め直して \(+6\) kg に戻ることを確かめなさい。
\(57\) kg のふくろを、基準との差で表しなさい。基準は自分で決めてよいものとします。
実際の重さをそのまま書きならべるより、基準との差で書くほうが見くらべやすくなります。その理由を説明しなさい。
答えと考え方
1. 実際の値から基準値を引きます。実際の値が先です。
| 式 | この行でしたこと |
|---|---|
| (1)\(64-60=+4\) | 実際の値から基準値を引いた |
| (2)\(53-60=53+(-60)=-7\) | 書きかえてから、異なる符号の三つの段階 |
| (3)\(60-60=0\) | 基準そのものなので差は \(0\) |
確かめ
(1)60 + (+4) = 64 。実際の重さに戻った
(2)60 + (−7) = 53 。実際の重さに戻った
(3)60 + 0 = 60 。実際の重さに戻った
答えの吟味
基準より重いものが \(+\)、軽いものが \(-\)、基準そのものが \(0\) です。
答え \(60\) kg を基準にして(1)\(+4\) kg (2)\(-7\) kg (3)\(0\) kg
2. 基準値に差をたします。
| 式 | この行でしたこと |
|---|---|
| (1)\(60+(+9)=69\) | 基準値に差をたした |
| (2)\(60+(-11)=49\) | 異なる符号の三つの段階 |
| (3)\(60+(-2)=58\) | 異なる符号の三つの段階 |
確かめ
(1)69 − 60 = +9 。記録の差に戻った
(2)49 − 60 = −11 。記録の差に戻った
(3)58 − 60 = −2 。記録の差に戻った
答えの吟味
差が負の二つは、\(60\) kg より軽くなりました。
答え (1)\(69\) kg (2)\(49\) kg (3)\(58\) kg
3.〜4. 得点でも式は変わりません。差を出すときは引き、もどすときはたします。
| 式 | この行でしたこと |
|---|---|
| 3(1)\(87-75=+12\) | 実際の値から基準値を引いた |
| 3(2)\(61-75=61+(-75)=-14\) | 書きかえてから、異なる符号の三つの段階 |
| 4(1)\(75+(+6)=81\) | 基準値に差をたした |
| 4(2)\(75+(-19)=56\) | 基準値に差をたした |
確かめ
3(1)75 + (+12) = 87 。実際の得点に戻った
3(2)75 + (−14) = 61 。実際の得点に戻った
4(1)81 − 75 = +6 。記録の差に戻った
4(2)56 − 75 = −19 。記録の差に戻った
答えの吟味
\(61\) 点は基準より下なので、符号が \(-\) になりました。
答え 3(1)\(+12\) 点 3(2)\(-14\) 点 4(1)\(81\) 点 4(2)\(56\) 点
5. 遠さを見るので、符号ではなく絶対値をくらべます。
\(|+4|\) は \(4\)、\(|-7|\) は \(7\) です。大きいのは \(7\) のほうです。
確かめ
64 kg は 60 kg から 4 だけはなれている
53 kg は 60 kg から 7 だけはなれている
7 のほうが大きい
答えの吟味
\(-7\) の \(-\) は、基準より軽い側だという意味です。遠さとは別のことです。
答え \(60\) kg を基準にして、\(53\) kg のふくろのほうが \(3\) kg 遠い
6. 引く順番が反対になっているのが、まちがいです。
基準値を先に書いています。実際の値を先に書かなければなりません。
誤答の +9 で戻すと 60 + (+9) = 69
実際の重さは 51 kg なので、戻っていない
正しく計算し直します。
| 式 | この行でしたこと |
|---|---|
| \(51-60\) | 実際の値から基準値を引いた |
| \(51+(-60)=-9\) | 書きかえてから、異なる符号の三つの段階 |
確かめ
60 + (−9) = 51 。実際の重さに戻った
答えの吟味
\(51\) kg は \(60\) kg より軽いので、差は負の数でなければおかしいはずです。
答え \(60\) kg を基準にして \(-9\) kg
7. 分かっていないのは基準です。差が \(-23\) 点なので、Cさんは目標より \(23\) 点低い得点です。
目標は、\(67\) 点より \(23\) 点高いことになります。
| 式 | この行でしたこと |
|---|---|
| \(67+23=90\) | 得点に、低かった分をたし戻した |
確かめ
67 − 90 = −23 。記録の差に戻った
90 + (−23) = 67 。Cさんの得点に戻った
答えの吟味
差が負なので、目標は得点より高いはずです。\(90\) 点は \(67\) 点より高いので、合っています。
答え 目標の点数は \(90\) 点
8. 得点は動いていません。動かしたのは基準だけです。
| 式 | この行でしたこと |
|---|---|
| \(87-80=+7\) | Aさんの差を求め直した |
| \(61-80=-19\) | Bさんの差を求め直した |
| \(87-61=26\) | 二人の得点のちがい |
確かめ
80 + (+7) = 87 。Aさんの得点に戻った
80 + (−19) = 61 。Bさんの得点に戻った
基準が 75 点のとき、二つの差は +12 と −14
12 − (−14) = 26 。ちがいは 26 点
基準が 80 点のとき、二つの差は +7 と −19
7 − (−19) = 26 。ちがいは 26 点で同じ
答えの吟味
基準を \(5\) 点上げたので、二つの差はそろって \(5\) 小さくなりました。
答え Aさん \(+7\) 点、Bさん \(-19\) 点。二人の得点のちがいは \(26\) 点で変わらない
9. 差をたさずに、引いてしまったのがまちがいです。
実際の値にもどすときは、基準値に差をたします。
誤答の 65 kg で確かめると 65 − 60 = +5
記録の差は −5 kg なので、合わない
正しく計算し直します。
| 式 | この行でしたこと |
|---|---|
| \(60+(-5)=55\) | 基準値に差をたした |
確かめ
55 − 60 = −5 。記録の差に戻った
答えの吟味
差が負なので、重さは \(60\) kg より軽くなるはずです。\(65\) kg では反対になっています。
答え \(55\) kg
10. 二つの式を、続けて使う問題です。
| 式 | この行でしたこと |
|---|---|
| \(70+(+6)=76\) | 基準値に差をたして、重さを求めた |
| \(76-70=+6\) | 出た重さから、差を求め直した |
確かめ
求め直した差は +6 kg
はじめの記録の +6 kg と同じ。戻った
答えの吟味
引いてからたす、たしてから引く。どちらの向きでも、元の値に戻ります。
答え 重さは \(76\) kg。\(76-70=+6\) となり、記録の \(+6\) kg に戻る
11. 基準は自分で決めます。\(57\) kg に近く、計算しやすい数を選びます。
ここでは \(60\) kg を基準にします。
| 式 | この行でしたこと |
|---|---|
| \(57-60\) | 実際の値から基準値を引いた |
| \(57+(-60)=-3\) | 書きかえてから、異なる符号の三つの段階 |
確かめ
60 + (−3) = 57 。実際の重さに戻った
答えの吟味
\(55\) kg を基準にすれば \(+2\) kg になります。基準がちがえば差もちがうので、答えには基準を必ず書きます。
答え \(60\) kg を基準にして \(-3\) kg
12. 実際の値は、けた数が多くなりがちです。近くに基準を置くと、残るのは基準からのずれだけになります。
ずれは小さい数なので、けた数が減ります。符号を見れば、基準より上か下かもすぐに分かります。
答え 基準を近くに置くと、数が小さくなって見くらべやすくなるから
次のレッスンへ
基準を決めて、実際の値を差で表せるようになりました。差から実際の値へも、いつでも戻れます。
差 = 実際の値 − 基準値、実際の値 = 基準値 + 差。この二つが、セクション9のすべての土台になります。
次のレッスンでは、この差をもっと働かせます。近い値がいくつもならんだとき、計算しやすい数を基準に置いて、平均を求める方法を作ります。
クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。