逆数
このレッスンでできるようになること
- かけて \(1\) になる \(2\) 数の関係を、逆数という言葉で言い表せる
- 分数・整数・小数の逆数を、符号を変えずに求められる
- \(0\) に逆数がない理由を、かけ算に戻して説明できる
前のレッスンの確認
- 積 … かけ算の答えのこと
- 反対の数 … 符号だけを変えた数のこと
- 絶対値 … ある数を表す点と原点との距離
- 同じ符号どうしなら積は正、ちがう符号どうしなら積は負になります。
- どんな数に \(0\) をかけても、積は \(0\) です。
- \(1\) をかけると、数は変わりません。
- \(-1\) をかけると、その数の反対の数になります。
- 約分は、かける前に … 分子どうし・分母どうしをかける。約分はかけ算の前にしておくと、大きい数が出てこない
- 整数は、分母が \(1\) の分数と見ます
- 混じった式は、分数にそろえてください。(小数と分数が混じったとき)
絶対値は記号でも書きます。\(|-4|\) は \(4\) です。\(\left|-\dfrac{2}{3}\right|\) は \(\dfrac{2}{3}\) です。
かけて 1 になる相手をさがす
セクション6では、ずっとわり算を見てきました。今日はいったん、かけ算に戻ります。
次の計算をしてみてください。
\(\dfrac{2}{3}\times\dfrac{3}{2}\)
分子は \(2\times 3=6\)、分母は \(3\times 2=6\) です。\(\dfrac{6}{6}\) は \(1\) になりました。
\(\dfrac{2}{3}\) には、かけると \(1\) になる相手がいたわけです。
こういう \(2\) 数に、名前を付けます。
かけて \(1\) になる \(2\) 数の、一方をもう一方の逆数といいます。
\(\dfrac{2}{3}\) の逆数は \(\dfrac{3}{2}\) で、\(\dfrac{3}{2}\) の逆数は \(\dfrac{2}{3}\) です。
\(2\) 数はおたがいに相手の逆数です。
逆数かどうかは、かけて確かめる
逆数を書いたあとは、かならず一度かけてみてください。
逆数を書いたら、かけて \(1\) になるかを見る。 これを書きぐせにします。\(1\) にならなかったら、逆数ではありません。
分数の逆数は、分子と分母を入れかえる
\(\dfrac{2}{3}\) と \(\dfrac{3}{2}\) は、上と下がそっくり入れかわっています。
分数の逆数は、分子と分母を入れかえたものです。
\(\dfrac{7}{5}\) の逆数も見ます。入れかえて \(\dfrac{5}{7}\) です。
約分は、かける前に を使うと、\(7\) と \(7\)、\(5\) と \(5\) が約分できます。
\(\dfrac{7}{5}\times\dfrac{5}{7}=\dfrac{1\times 1}{1\times 1}=1\)
入れかえた形なら、分子と分母に同じ数の組がそろいます。だから、かならず \(1\) になります。
符号は、そのまま残ります
ここがいちばん取りちがえの多いところです。
\(-\dfrac{2}{3}\) の逆数は、入れかえた \(\dfrac{3}{2}\) でよいのでしょうか。
確かめてみます。逆数を書いたら、かけて \(1\) になるかを見る。 でした。
(−3 分の 2) × (2 分の 3) ちがう符号どうし → −1
(−3 分の 2) × (−2 分の 3) 同じ符号どうし → 1
どちらも 絶対値の積は 3 分の 2 × 2 分の 3 = 1
上の行は \(-1\) です。\(1\) ではないので、\(\dfrac{3}{2}\) は逆数ではありません。
下の行が \(1\) になりました。\(-\dfrac{2}{3}\) の逆数は \(-\dfrac{3}{2}\) です。
逆数にしても、符号は変わりません。
負の数の逆数が、いつも負になる理由
逆数の相手は、かけて \(1\) になる数でした。\(1\) は正の数です。
セクション5の決まりを思い出してください。同じ符号どうしなら積は正、ちがう符号どうしなら積は負になります。
積が正になるのは、\(2\) 数が同じ符号のときだけです。だから、負の数の相手も負の数です。
負の数の逆数は、負の数です。 正の数の逆数は、正の数です。
入れかえるのは分子と分母だけです。符号には手をつけません。
整数の逆数
\(-4\) の逆数を考えます。分子も分母も見あたりません。
こういうときのために、セクション5で決めてありました。整数は、分母が \(1\) の分数と見ます。
\(-4\) は \(-\dfrac{4}{1}\) です。ここまで来れば、あとは入れかえるだけです。
\(-\dfrac{4}{1}\) の分子と分母を入れかえると、\(-\dfrac{1}{4}\) です。符号はそのままにします。
確かめ
(−4) × (−4 分の 1) 同じ符号どうし → +
絶対値は 4 × 4 分の 1 = 1 答えは 1
\(8\) の逆数も同じです。\(8\) を \(\dfrac{8}{1}\) と見て、入れかえて \(\dfrac{1}{8}\) です。
整数の逆数は、分子が \(1\) の分数になります。
小数の逆数
\(0.6\) の逆数を考えます。小数のままでは、分子も分母もありません。
セクション5では、小数と分数が混じったときに 混じった式は、分数にそろえてください。 と決めました。
小数の逆数でも、同じように分数へそろえます。\(0.6\) は \(\dfrac{6}{10}\) で、約分して \(\dfrac{3}{5}\) です。
分数になったら、入れかえます。\(\dfrac{3}{5}\) の逆数は \(\dfrac{5}{3}\) です。
確かめ
5 分の 3 × 3 分の 5 = 1
先に分数に直し、そのあとで入れかえます。 小数のままでは、分子と分母がないからです。
0 に逆数はありません
\(0\) の逆数もさがしてみます。読みかえると「\(0\) にかけて \(1\) になる数はどれか」です。
前のレッスンと同じやり方で、表に書き出します。
| かけた式 | 積 | \(1\) になったか |
|---|---|---|
| \(0\times 5\) | \(0\) | なっていない |
| \(0\times(-5)\) | \(0\) | なっていない |
| \(0\times\dfrac{1}{2}\) | \(0\) | なっていない |
| \(0\times 0\) | \(0\) | なっていない |
積の列が、\(0\) でうまってしまいました。理由は前のレッスンで見たとおりです。
どんな数に \(0\) をかけても、積は \(0\) です。 \(1\) には、どうやっても届きません。
\(0\) にかけて \(1\) になる数は、一つもありません。 だから \(0\) に逆数はありません。
「0 は計算に使えない」という意味ではありません
いま言っているのは、逆数の話だけです。
\(0\) をたすことも、引くことも、かけることもできます。\(0\div(-7)\) の商が \(0\) になることも、前のレッスンで確かめました。
逆数がないのは \(0\) だけです。 ほかの数には、正でも負でも、かならず逆数があります。
1 と −1 の逆数は、自分自身
\(1\) の逆数をさがします。「\(1\) にかけて \(1\) になる数はどれか」です。
\(1\) をかけると、数は変わりません。 だから \(1\times 1=1\) で、\(1\) の逆数は \(1\) です。
\(-1\) も見ます。\(-1\) をかけると、その数の反対の数になります。 \(-1\) の反対の数は \(1\) です。
つまり \((-1)\times(-1)=1\) です。\(-1\) の逆数は \(-1\) です。
分数の見方でも合います。\(1\) は \(\dfrac{1}{1}\)、\(-1\) は \(-\dfrac{1}{1}\) です。
入れかえても \(\dfrac{1}{1}\) のままで、動きようがありません。
逆数が自分自身になる数は、\(1\) と \(-1\) の二つだけです。
逆数の作り方を、一枚にまとめる
分数でも整数でも小数でも、やることは同じです。分数の形にしてから、入れかえます。
図の \(2\) 行目の逆数は \(-\dfrac{1}{4}\) で、もとの \(-4\) と符号がそろっています。
例題1 分数の逆数
次の数の逆数を求めなさい。
(1)\(\dfrac{4}{9}\) (2)\(-\dfrac{9}{2}\) (3)\(-\dfrac{12}{5}\)
符号はそのままにして、絶対値の分子と分母を入れかえます。(2)の絶対値は \(\left|-\dfrac{9}{2}\right|\) で \(\dfrac{9}{2}\) です。
| もとの数 | 符号 | 入れかえた絶対値 | 逆数 |
|---|---|---|---|
| (1)\(\dfrac{4}{9}\) | \(+\) のまま | \(\dfrac{9}{4}\) | \(\dfrac{9}{4}\) |
| (2)\(-\dfrac{9}{2}\) | \(-\) のまま | \(\dfrac{2}{9}\) | \(-\dfrac{2}{9}\) |
| (3)\(-\dfrac{12}{5}\) | \(-\) のまま | \(\dfrac{5}{12}\) | \(-\dfrac{5}{12}\) |
確かめ
(1)9 分の 4 × 4 分の 9 = 1
(2)(−2 分の 9) × (−9 分の 2) = 1
(3)(−5 分の 12) × (−12 分の 5) = 1
答えの吟味
(2)と(3)は負の数です。逆数も負なので、同じ符号どうしで積が \(1\) になります。
答え (1)\(\dfrac{9}{4}\) (2)\(-\dfrac{2}{9}\) (3)\(-\dfrac{5}{12}\)
例題2 整数の逆数
次の数の逆数を求めなさい。
(1)\(7\) (2)\(-6\) (3)\(-15\)
整数は、分母が \(1\) の分数と見ます。分母 \(1\) の形に直してから入れかえます。
| もとの数 | 分数と見た形 | 逆数 |
|---|---|---|
| (1)\(7\) | \(\dfrac{7}{1}\) | \(\dfrac{1}{7}\) |
| (2)\(-6\) | \(-\dfrac{6}{1}\) | \(-\dfrac{1}{6}\) |
| (3)\(-15\) | \(-\dfrac{15}{1}\) | \(-\dfrac{1}{15}\) |
確かめ
(1)7 × 7 分の 1 = 1
(2)(−6) × (−6 分の 1) = 1
(3)(−15) × (−15 分の 1) = 1
答えの吟味
逆数はどれも分子が \(1\) の分数で、絶対値は \(1\) より小さくなりました。
答え (1)\(\dfrac{1}{7}\) (2)\(-\dfrac{1}{6}\) (3)\(-\dfrac{1}{15}\)
例題3 小数の逆数
次の数の逆数を求めなさい。
(1)\(1.25\) (2)\(-0.35\) (3)\(0.2\)
小数のままでは入れかえられません。先に分数に直します。小数点より右に数字が \(1\) つなら分母は \(10\)、\(2\) つなら分母は \(100\) です。
| もとの数 | 分母を付けた形 | 約分した形 | 逆数 |
|---|---|---|---|
| (1)\(1.25\) | \(\dfrac{125}{100}\) | \(\dfrac{5}{4}\) | \(\dfrac{4}{5}\) |
| (2)\(-0.35\) | \(-\dfrac{35}{100}\) | \(-\dfrac{7}{20}\) | \(-\dfrac{20}{7}\) |
| (3)\(0.2\) | \(\dfrac{2}{10}\) | \(\dfrac{1}{5}\) | \(5\) |
確かめ
(1)4 分の 5 × 5 分の 4 = 1
(2)(−20 分の 7) × (−7 分の 20) = 1
(3)5 分の 1 × 5 = 1
答えの吟味
(3)は分子が \(1\) なので、逆数は整数の \(5\) になりました。
答え (1)\(\dfrac{4}{5}\) (2)\(-\dfrac{20}{7}\) (3)\(5\)
例題4 逆数の組かどうかを見分ける
次の \(2\) 数は、たがいに逆数の関係になっていますか。
(1)\(-\dfrac{3}{8}\) と \(-\dfrac{8}{3}\) (2)\(\dfrac{4}{11}\) と \(-\dfrac{11}{4}\) (3)\(-9\) と \(-\dfrac{1}{9}\)
見た目で決めずに、かけてみます。逆数を書いたら、かけて \(1\) になるかを見る。 の出番です。
| \(2\) 数 | 積の符号 | 積 | 逆数の組か |
|---|---|---|---|
| (1) | 同じ符号どうしで \(+\) | \(1\) | なっている |
| (2) | ちがう符号どうしで \(-\) | \(-1\) | なっていない |
| (3) | 同じ符号どうしで \(+\) | \(1\) | なっている |
絶対値の積は三つとも \(1\) です。ちがうのは符号です。
確かめ
(1)(−8 分の 3) × (−3 分の 8) = 1 逆数の組
(2)11 分の 4 × (−4 分の 11) = −1 1 ではない
(3)(−9) × (−9 分の 1) = 1 逆数の組
答えの吟味
(2)は片方だけ符号を変えたので、積が \(-1\) になりました。
答え (1)なっている (2)なっていない (3)なっている
例題5 かけて 1 になる相手を求める
ある数に \(-\dfrac{10}{3}\) をかけると \(1\) になりました。ある数を求めなさい。
かけて \(1\) になる相手をさがす問題です。つまり \(-\dfrac{10}{3}\) の逆数を求めます。
| 式 | この行でしたこと |
|---|---|
| \(-\dfrac{10}{3}\) | かける相手の数 |
| 符号は \(-\) のまま | 積が正の \(1\) なので、同じ符号どうし |
| \(\dfrac{3}{10}\) | 絶対値の分子と分母を入れかえた |
| \(-\dfrac{3}{10}\) | 二つを合わせた |
確かめ
(−10 分の 3) × (−3 分の 10) 同じ符号どうし → +
絶対値は 10 分の 3 × 3 分の 10 = 1 答えは 1
答えの吟味
もし符号を \(+\) にしていたら、積は \(-1\) です。問題文の \(1\) とちがってしまいます。
答え \(-\dfrac{3}{10}\)
今日の問い
逆数にすると、数は大きくなるのでしょうか。それとも小さくなるのでしょうか。
ここまでに出てきた組をならべます。
| もとの数 | 逆数 |
|---|---|
| \(8\) | \(\dfrac{1}{8}\) |
| \(-4\) | \(-\dfrac{1}{4}\) |
| \(\dfrac{2}{3}\) | \(\dfrac{3}{2}\) |
| \(1\) | \(1\) |
| \(-1\) | \(-1\) |
上の \(2\) 行は、絶対値が小さくなりました。\(|8|\) は \(8\) で、逆数の絶対値は \(\dfrac{1}{8}\) です。
\(3\) 行目は反対に、絶対値が \(1\) より小さい数から、\(1\) より大きい数になりました。
境目は \(1\) です。絶対値が \(1\) より大きい数の逆数は、絶対値が \(1\) より小さくなります。
境目に立つ \(1\) と \(-1\) は、どちらへも動かないので逆数が自分自身になります。
答えは「大きくなることも、小さくなることもある」です。見分けるものさしは、絶対値と \(1\) のくらべ方です。
よくある間違い
まちがい1:負の数の逆数を、正の数にしてしまう
\(-\dfrac{9}{7}\) の逆数を求める問題です。
✗ 分子と分母を入れかえて 9 分の 7
✗ 逆数は 9 分の 7
入れかえるところは合っています。落としたのは符号です。
かけて確かめます。
(−7 分の 9) × (9 分の 7) ちがう符号どうし → −1
1 ではないので 逆数ではない
正しくは、符号をそのまま残します。
○ 符号は − のまま
○ 絶対値の分子と分母を入れかえて 9 分の 7
○ 逆数は −9 分の 7
もう一度かけて確かめます。
(−7 分の 9) × (−9 分の 7) 同じ符号どうし → +
絶対値は 7 分の 9 × 9 分の 7 = 1 答えは 1
誤答は 9 分の 7 。かけると −1 になるので、まちがい
逆数にしても、符号は変わりません。
まちがい2:逆数と、反対の数を取りちがえる
\(10\) の逆数を求める問題です。
✗ 符号を変えて −10
✗ 逆数は −10
\(-10\) は \(10\) の反対の数です。反対の数 は、たすと \(0\) になる相手でした。
10 × (−10) = −100 1 ではない
10 + (−10) = 0 こちらが 反対の数の役わり
正しくは、分母 \(1\) の分数と見てから入れかえます。
○ 10 を 1 分の 10 と見る
○ 入れかえて 10 分の 1
○ 逆数は 10 分の 1
かけて確かめます。
10 × 10 分の 1 = 1 積は 1
誤答は −10 。かけると −100 になるので、まちがい
たして \(0\) になる相手が反対の数、かけて \(1\) になる相手が逆数です。
まちがい3:小数のまま、逆数を作ろうとする
\(0.9\) の逆数を求める問題です。
✗ 0.9 の 9 を分母にして 9 分の 1
✗ 逆数は 9 分の 1
小数には、分子も分母もありません。数字だけを取り出して分母にはできません。
0.9 × 9 分の 1 = 0.1 1 ではない
正しくは、先に分数に直します。小数点より右の数字は \(1\) つなので、分母は \(10\) です。
○ 0.9 を 10 分の 9 に直す
○ 入れかえて 9 分の 10
○ 逆数は 9 分の 10
かけて確かめます。
10 分の 9 × 9 分の 10 = 1 積は 1
誤答は 9 分の 1 。かけると 0.1 になるので、まちがい
小数の逆数は、先に分数に直してから入れかえてください。
自分で確かめよう
紙に書いてから、答えを開いてください。逆数を書いたら、かならず一度かけて \(1\) になるかを見ること。
次の数の逆数を求めなさい。 (1)\(\dfrac{5}{8}\) (2)\(-\dfrac{7}{6}\) (3)\(\dfrac{13}{4}\) (4)\(-\dfrac{1}{14}\)
次の数の逆数を求めなさい。 (1)\(12\) (2)\(-3\) (3)\(-25\)
次の数の逆数を求めなさい。 (1)\(1.75\) (2)\(-0.05\)
次の \(2\) 数は、たがいに逆数の関係になっていますか。 (1)\(\dfrac{9}{5}\) と \(\dfrac{5}{9}\) (2)\(-\dfrac{2}{11}\) と \(\dfrac{11}{2}\) (3)\(-\dfrac{1}{16}\) と \(-16\)
\(0\) に逆数はありますか。理由も書きなさい。
\(-\dfrac{8}{7}\) の逆数を求め、さらにその逆数の逆数も求めなさい。
ある数に \(\dfrac{6}{13}\) をかけると \(1\) になりました。ある数を求めなさい。
次はまちがっています。どこがまちがっているかを書き、正しく直しなさい。
−2 分の 5 の逆数
分子と分母を入れかえて
= 5 分の 2
負の数の逆数が、かならず負の数になる理由を書きなさい。
\(\dfrac{3}{11}\) の逆数は \(1\) より大きいですか、小さいですか。逆数を求めてから答えなさい。
\(-2\) の逆数と、\(-2\) の反対の数を、それぞれ求めなさい。
逆数が自分自身になる数を、すべて答えなさい。
答えと考え方
1. 符号はそのままにして、絶対値の分子と分母を入れかえます。(4)の絶対値は \(\left|-\dfrac{1}{14}\right|\) で \(\dfrac{1}{14}\) です。
| もとの数 | 符号 | 入れかえた絶対値 | 逆数 |
|---|---|---|---|
| (1)\(\dfrac{5}{8}\) | \(+\) のまま | \(\dfrac{8}{5}\) | \(\dfrac{8}{5}\) |
| (2)\(-\dfrac{7}{6}\) | \(-\) のまま | \(\dfrac{6}{7}\) | \(-\dfrac{6}{7}\) |
| (3)\(\dfrac{13}{4}\) | \(+\) のまま | \(\dfrac{4}{13}\) | \(\dfrac{4}{13}\) |
| (4)\(-\dfrac{1}{14}\) | \(-\) のまま | \(\dfrac{14}{1}\) | \(-14\) |
確かめ
(1)8 分の 5 × 5 分の 8 = 1
(2)(−6 分の 7) × (−7 分の 6) = 1
(3)4 分の 13 × 13 分の 4 = 1
(4)(−14 分の 1) × (−14) = 1
答えの吟味
(4)は分子が \(1\) なので、入れかえると分母が \(1\) になり、整数に戻せます。
答え (1)\(\dfrac{8}{5}\) (2)\(-\dfrac{6}{7}\) (3)\(\dfrac{4}{13}\) (4)\(-14\)
2. 整数は、分母が \(1\) の分数と見ます。分母 \(1\) の形にしてから入れかえます。
| もとの数 | 分数と見た形 | 逆数 |
|---|---|---|
| (1)\(12\) | \(\dfrac{12}{1}\) | \(\dfrac{1}{12}\) |
| (2)\(-3\) | \(-\dfrac{3}{1}\) | \(-\dfrac{1}{3}\) |
| (3)\(-25\) | \(-\dfrac{25}{1}\) | \(-\dfrac{1}{25}\) |
確かめ
(1)12 × 12 分の 1 = 1
(2)(−3) × (−3 分の 1) = 1
(3)(−25) × (−25 分の 1) = 1
答えの吟味
(2)と(3)は負の数で、逆数も負です。
答え (1)\(\dfrac{1}{12}\) (2)\(-\dfrac{1}{3}\) (3)\(-\dfrac{1}{25}\)
3. 先に分数に直します。小数点より右の数字が \(2\) つなので、分母は \(100\) です。
| もとの数 | 分母を付けた形 | 約分した形 | 逆数 |
|---|---|---|---|
| (1)\(1.75\) | \(\dfrac{175}{100}\) | \(\dfrac{7}{4}\) | \(\dfrac{4}{7}\) |
| (2)\(-0.05\) | \(-\dfrac{5}{100}\) | \(-\dfrac{1}{20}\) | \(-20\) |
確かめ
(1)4 分の 7 × 7 分の 4 = 1
(2)(−20 分の 1) × (−20) = 1
答えの吟味
(2)は絶対値が \(1\) よりずっと小さいので、逆数は大きくなります。
答え (1)\(\dfrac{4}{7}\) (2)\(-20\)
4. 見た目で決めずに、かけて \(1\) になるかを見ます。
| \(2\) 数 | 積の符号 | 積 | 逆数の組か |
|---|---|---|---|
| (1) | 同じ符号どうしで \(+\) | \(1\) | なっている |
| (2) | ちがう符号どうしで \(-\) | \(-1\) | なっていない |
| (3) | 同じ符号どうしで \(+\) | \(1\) | なっている |
確かめ
(1)5 分の 9 × 9 分の 5 = 1 逆数の組
(2)(−11 分の 2) × 2 分の 11 = −1 1 ではない
(3)(−16 分の 1) × (−16) = 1 逆数の組
答えの吟味
(2)は符号が片方だけ変わったので、積が \(-1\) になりました。
答え (1)なっている (2)なっていない (3)なっている
5. 読みかえると「\(0\) にかけて \(1\) になる数はどれか」です。
確かめ
0 × 7 = 0 、0 × (−7) = 0 、0 × 0 = 0
どんな数をかけても 積は 0 のまま
答えの吟味
逆数がないのは \(0\) だけです。ほかの数にはかならずあります。
答え ありません。\(0\) にかけて \(1\) になる数が一つもないから
6. 入れかえを \(2\) 回します。\(1\) 回ごとに、符号はそのままです。
| 式 | この行でしたこと |
|---|---|
| \(-\dfrac{8}{7}\) | もとの数 |
| \(-\dfrac{7}{8}\) | \(1\) 回目の入れかえ |
| \(-\dfrac{8}{7}\) | \(2\) 回目の入れかえ |
確かめ
(−7 分の 8) × (−8 分の 7) = 1 どちらの向きでも 1
答えの吟味
\(2\) 回入れかえたので、分子と分母が元の場所に帰ります。
答え 逆数は \(-\dfrac{7}{8}\)、その逆数は \(-\dfrac{8}{7}\)
7. かけて \(1\) になる相手なので、\(\dfrac{6}{13}\) の逆数を求めます。
| 式 | この行でしたこと |
|---|---|
| \(\dfrac{6}{13}\) | かける相手の数 |
| \(\dfrac{13}{6}\) | 符号はそのままで、分子と分母を入れかえた |
確かめ
13 分の 6 × 6 分の 13 = 1 問題文と合う
答えの吟味
もとの数が正なので、相手も正です。
答え \(\dfrac{13}{6}\)
8. まちがっているのは、符号を落としたところです。
分子と分母の入れかえは合っています。
○ 符号は − のまま
○ 絶対値の分子と分母を入れかえて 5 分の 2
○ 逆数は −5 分の 2
確かめ
(−2 分の 5) × (5 分の 2) = −1 1 ではない
(−2 分の 5) × (−5 分の 2) = 1 元の相手にもどった
誤答は 5 分の 2 。かけると −1 になるので、まちがい
答えの吟味
符号がそろわないと、積は \(1\) になりません。
答え 符号を落としたのがまちがい。正しくは \(-\dfrac{2}{5}\)
9. 逆数は、かけて \(1\) になる相手でした。\(1\) は正の数です。
確かめ
積が正の 1 になるのは 同じ符号どうしのときだけ
だから 負の数の相手も 負の数
答えの吟味
相手を正の数にすると、積は負になり、\(1\) には届きません。
答え 積が正の \(1\) になるのは同じ符号どうしのときだけだから
10. まず逆数を求めます。\(\dfrac{3}{11}\) の分子と分母を入れかえて \(\dfrac{11}{3}\) です。
\(\dfrac{11}{3}\) は、分子のほうが分母より大きい数です。
確かめ
11 分の 3 × 3 分の 11 = 1 逆数になっている
3 分の 11 は 3 分の 3 = 1 より大きい
答えの吟味
もとの数は絶対値が \(1\) より小さいので、逆数は \(1\) をこえます。
答え 逆数は \(\dfrac{11}{3}\) で、\(1\) より大きい
11. 二つは別のものです。かけて \(1\) になる相手が逆数、たして \(0\) になる相手が反対の数です。
| 求めるもの | 考え方 | 答え |
|---|---|---|
| 逆数 | \(-\dfrac{2}{1}\) と見て入れかえる | \(-\dfrac{1}{2}\) |
| 反対の数 | 符号だけを変える | \(2\) |
確かめ
(−2) × (−2 分の 1) = 1 逆数で合っている
(−2) + 2 = 0 反対の数で合っている
答えの吟味
逆数は負のまま、反対の数は正です。役わりがちがいます。
答え 逆数は \(-\dfrac{1}{2}\)、反対の数は \(2\)
12. 自分自身とかけて \(1\) になる数をさがします。
確かめ
1 × 1 = 1 、(−1) × (−1) = 1 あてはまる
2 × 2 = 4 、3 分の 2 × 3 分の 2 = 9 分の 4 1 ではない
答えの吟味
絶対値が \(1\) の数は \(1\) と \(-1\) だけで、境目から動きません。
答え \(1\) と \(-1\)
次のレッスンへ
新しい相手の数を、一つ手に入れました。
かけて \(1\) になる \(2\) 数の、一方をもう一方の逆数といいます。
作り方は一つです。分数の逆数は、分子と分母を入れかえたものです。
整数は分母 \(1\) の分数と見て、小数は先に分数に直します。あとは同じです。
符号にだけ気をつけてください。逆数にしても、符号は変わりません。
\(0\) に逆数はありません。 \(0\) にかけて \(1\) になる数が、一つもないからです。
書いたあとは 逆数を書いたら、かけて \(1\) になるかを見る。 を忘れないでください。
さて、なぜ今日、逆数を用意したのでしょうか。
次のレッスンで、分数のわり算がこれ一つで片づくからです。
次のレッスンは「分数のわり算」です。逆数の出番を、そこで見ます。
クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。