LESSON 01

正負の数の除法

分数のわり算

わり算は、かけ算の逆と逆数から手順を導き、わる数だけを逆数にしてかけ算に直す。整数・小数・帯分数・0がまじる分数の除法を、符号と絶対値に分けて計算する。

分数のわり算

このレッスンでできるようになること

  • 分数のわり算を、わり算は、かけ算の逆 から読み直して、逆数をかける形に直せる
  • わる数だけを逆数にして、符号と絶対値に分けて商を求められる
  • 整数・小数・帯分数がまじった式を、分数にそろえて計算できる

前のレッスンの確認

  • … わり算の答えのこと
  • 絶対値 … ある数を表す点と原点との距離
  • わり算は、かけ算の逆\(12\div 3\) は、\(3\) に何をかけたら \(12\) になるかを探すこと
  • 同じ符号どうしなら商は正、ちがう符号どうしなら商は負になります。
  • 符号が先、絶対値があと … ①符号を先に決める(同じ符号どうしなら \(+\)、ちがう符号どうしなら \(-\)) ②絶対値どうしを割る
  • 商が出たら、わる数にかけて、わられる数に戻るかを見る。
  • かけて \(1\) になる \(2\) 数の、一方をもう一方の逆数といいます。
  • 分数の逆数は、分子と分母を入れかえたものです。
  • 逆数にしても、符号は変わりません。
  • 逆数を書いたら、かけて \(1\) になるかを見る。
  • \(0\) に逆数はありません。
  • 計算できないのは、わる数が \(0\) のときだけです。
  • \(1\) をかけると、数は変わりません。
  • 乗法の交換法則 … かける順番を入れかえても、積は変わらない
  • 乗法の結合法則 … どこからかけても、積は変わらない
  • 約分は、かける前に … 分子どうし・分母どうしをかける。約分はかけ算の前にしておく
  • 整数は、分母が \(1\) の分数と見ます
  • 混じった式は、分数にそろえてください。
  • 帯分数は、先に仮分数に直します

絶対値は記号でも書きます。\(\left|-\dfrac{9}{8}\right|\)\(\dfrac{9}{8}\) です。

分数でわる式を、前と同じ読み方で読む

次の式を見てください。

\(\left(-\dfrac{3}{4}\right)\div\left(+\dfrac{9}{8}\right)\)

分数を分数でわる式です。新しい計算に見えますが、道具はもうそろっています。

わり算は、かけ算の逆 でした。読みかえると「\(+\dfrac{9}{8}\) に何をかけたら \(-\dfrac{3}{4}\) になるか」です。

二回に分けて考える

\(\dfrac{9}{8}\) にいきなり何をかければよいかは、すぐには見えません。

そこで、目的地までを二回に分けます。まず \(\dfrac{9}{8}\)\(1\) にします。

かけて \(1\) になる \(2\) 数の、一方をもう一方の逆数といいます。 その逆数の出番です。

分数の逆数は、分子と分母を入れかえたものです。 だから逆数は \(\dfrac{8}{9}\) です。

逆数を書いたら、かけて \(1\) になるかを見る。

8 分の 9 × 9 分の 8 = 1  逆数になっている

\(1\) まで来ました。\(1\) をかけると、数は変わりません。

だから \(1\)\(-\dfrac{3}{4}\) をかければ、\(-\dfrac{3}{4}\) に着きます。

\(\dfrac{9}{8}\times\dfrac{8}{9}\times\left(-\dfrac{3}{4}\right)\)

乗法の結合法則 を使うと、うしろの \(2\) 数を先にかけてもかまいません。

乗法の交換法則 を使うと、その \(2\) 数の順番も入れかえられます。

まとめると \(-\dfrac{3}{4}\times\dfrac{8}{9}\) です。さがしていたのは、この数でした。

\(\left(-\dfrac{3}{4}\right)\div\left(+\dfrac{9}{8}\right)=\left(-\dfrac{3}{4}\right)\times\dfrac{8}{9}\)

わる数を一にもどしてから目的の数へ進む二段の道の図 左の箱にわる数があり、逆数をかける矢印で中央の一の箱へ進む。そこからもう一本の矢印で右の箱へ進み、わられる数に着く。下には、続けてかけた二数をまとめた式が書いてある。 まず 1 にもどして そこから目的の数へ わる数 8 分の 9 × 9 分の 8 1 × (−4 分の 3) わられる数 −4 分の 3 続けてかけた 2 数は まとめて 1 つにできる (−4 分の 3) × 9 分の 8 これが 8 分の 9 にかけたら −4 分の 3 になる数 つまり これが 商

手順を決めます

いましたことを、一つの文にまとめます。

わる数を逆数にして、かけ算に直す。

これが分数のわり算の手順です。

わり算は、かけ算の逆 と逆数から出てきたものです。

逆数にするのは、わる数だけ

逆数にするのは、わる数だけです。わられる数は、そのまま置いておきます。

\(1\) にもどす相手は、わる数でした。わられる数は、目的地として最後にかけただけです。

わる数だけを逆数にしてかけ算に直す手順の図 上の段にもとのわり算の式があり、わられる数とわる数がそれぞれ箱に入っている。下の段では、わられる数はそのままで、わる数だけが逆数になり、記号がかけ算に変わっている。 わる数を逆数にして、かけ算に直す わられる数 わる数 −4 分の 3 ÷ 8 分の 9 そのまま 逆数にする −4 分の 3 × 9 分の 8 かけ算に直せた あとは 約分は、かける前に 商は −3 分の 2 たしかめ 8 分の 9 × (−3 分の 2) = −4 分の 3

符号の決め方は、変わりません

符号が先、絶対値があと をそのまま使います。

  1. 符号を先に決める(同じ符号どうしなら \(+\)、ちがう符号どうしなら \(-\)
  2. 絶対値どうしを割る

手順②の「絶対値どうしを割る」は、そのままです。 絶対値どうしを割るところで、わる数を逆数にして、かけ算に直す。

逆数にしても、符号は変わりません。 だから \(2\) 数の符号の組み合わせも変わりません。

つまり 同じ符号どうしなら商は正、ちがう符号どうしなら商は負になります。

最初の式を、最後まで計算する

かけ算に直したあとは、約分は、かける前に の出番です。

この行でしたこと
\(\left(-\dfrac{3}{4}\right)\div\left(+\dfrac{9}{8}\right)\) 元の式
符号は \(-\) 手順① ちがう符号どうし
\(\dfrac{3}{4}\times\dfrac{8}{9}\) わる数を逆数にして、かけ算に直した
\(8\)\(4\)\(3\)\(9\) を約分 かける前に約分した
\(-\dfrac{2}{3}\) 分子は \(1\times 2\)、分母は \(1\times 3\)

確かめ

8 分の 9 × (−3 分の 2)  ちがう符号どうし → −
絶対値は 8 分の 9 × 3 分の 2 = 4 分の 3
答えは −4 分の 3  わられる数にもどった

商が出たら、わる数にかけて、わられる数に戻るかを見る。

わる数が負の数のとき

\(\left(+\dfrac{5}{7}\right)\div\left(-\dfrac{10}{21}\right)\) の逆数は \(-\dfrac{21}{10}\) です。符号はそのままです。

手順①から商の符号は \(-\) です。絶対値は \(\dfrac{5}{7}\times\dfrac{21}{10}\) で、約分して \(\dfrac{3}{2}\) になります。

(−21 分の 10) × (−2 分の 3)  同じ符号どうし → +
絶対値は 21 分の 10 × 2 分の 3 = 7 分の 5  わられる数にもどった

答えは \(-\dfrac{3}{2}\) です。符号は手順①で決めたので、絶対値の計算では気にしません。

整数・小数・帯分数がまじるとき

見た目がちがうだけです。分数の形にそろえてしまえば、あとは同じ道を通ります。

整数と小数と帯分数が分数の形にそろってから同じ手順へ進む図 上に三つの箱があり、整数と小数と帯分数がならんでいる。三本の線が中央で合わさり、分数の形にそろえる箱へ進む。そこから下へ、わる数を逆数にしてかけ算に直す箱、約分してから商を出す箱へと続く。 どの形でも 分数にそろえてから 同じ道へ 整数 −14 小数 −2.4 帯分数 −1 と 6 分の 5 分数の形にそろえる わる数を逆数にして、かけ算に直す 約分は、かける前に → 商

整数がまじるとき

\(\left(-\dfrac{4}{15}\right)\div(-6)\) では、整数のままだと分子と分母が見あたりません。

整数は、分母が \(1\) の分数と見ます\(-6\)\(-\dfrac{6}{1}\) で、逆数は \(-\dfrac{1}{6}\) です。

同じ符号どうしなので商は正です。\(\dfrac{4}{15}\times\dfrac{1}{6}\) を約分して \(\dfrac{2}{45}\) になります。

(−6) × 45 分の 2 = −45 分の 12 = −15 分の 4  わられる数にもどった

\((-14)\div\left(-\dfrac{7}{3}\right)\) のように、整数がわられる数のこともあります。

このときも逆数にするのはわる数です。\(\dfrac{14}{1}\times\dfrac{3}{7}\) を約分して、商は \(6\) です。

小数がまじるとき

\((-2.4)\div\left(-\dfrac{6}{5}\right)\) には、小数と分数が同じ式に入っています。

混じった式は、分数にそろえてください。 \(2.4\)\(\dfrac{24}{10}\) で、約分して \(\dfrac{12}{5}\) です。

同じ符号どうしなので商は正です。\(\dfrac{12}{5}\times\dfrac{5}{6}\) を約分して \(2\) になります。

(−5 分の 6) × 2 = −5 分の 12 = −2.4  わられる数にもどった

帯分数がまじるとき

\(\left(-1\dfrac{5}{6}\right)\div\left(+\dfrac{22}{9}\right)\) を計算します。

帯分数のままでは、分子どうし・分母どうしがどこにあるか分かりません。

だから 先に仮分数に直します\(1\dfrac{5}{6}\)\(\dfrac{11}{6}\) です。

ちがう符号どうしなので商は負です。\(\dfrac{11}{6}\times\dfrac{9}{22}\) を約分して \(\dfrac{3}{4}\) です。

9 分の 22 × (−4 分の 3)  ちがう符号どうし → −
絶対値は 9 分の 22 × 4 分の 3 = 6 分の 11  わられる数にもどった

0 でわれないことは、分数でも同じです

\(\left(-\dfrac{5}{8}\right)\div 0\) を考えます。この式は計算できません。

レッスン2で見たとおり、\(0\) にかけて \(-\dfrac{5}{8}\) になる数は、一つもありません。 さがす相手が、そもそも存在しないのです。

逆数の道からも、同じ結論に着きます。\(0\) に逆数はありません。 だから、かけ算にも直せません。

計算できないのは、わる数が \(0\) のときだけです。

わられる数が \(0\) のほうは計算できます。\(0\div\left(-\dfrac{3}{5}\right)\) を見ます。

わる数の逆数は \(-\dfrac{5}{3}\) で、\(0\times\left(-\dfrac{5}{3}\right)=0\) です。だから商は \(0\) です。

例題1 分数どうしのわり算

次の計算をしなさい。

(1)\(\left(-\dfrac{5}{6}\right)\div\left(+\dfrac{15}{4}\right)\) (2)\(\left(-\dfrac{7}{10}\right)\div\left(-\dfrac{21}{25}\right)\) (3)\(\left(+\dfrac{9}{16}\right)\div\left(-\dfrac{27}{8}\right)\)

先に符号を決めます。(1)でかける絶対値は \(\left|-\dfrac{5}{6}\right|\)\(\left|+\dfrac{15}{4}\right|\) です。

符号(手順①) かけ算に直した形 かける前の約分
(1) \(-\) \(\dfrac{5}{6}\times\dfrac{4}{15}\) \(5\)\(15\)\(4\)\(6\) \(-\dfrac{2}{9}\)
(2) \(+\) \(\dfrac{7}{10}\times\dfrac{25}{21}\) \(7\)\(21\)\(25\)\(10\) \(\dfrac{5}{6}\)
(3) \(-\) \(\dfrac{9}{16}\times\dfrac{8}{27}\) \(9\)\(27\)\(8\)\(16\) \(-\dfrac{1}{6}\)

確かめ

(1)4 分の 15 × (−9 分の 2) = −6 分の 5  わられる数にもどった
(2)(−25 分の 21) × 6 分の 5 = −10 分の 7  わられる数にもどった
(3)(−8 分の 27) × (−6 分の 1) = 16 分の 9  わられる数にもどった

答えの吟味

(2)だけが同じ符号どうしです。だから(2)だけ商が正の数になりました。

答え (1)\(-\dfrac{2}{9}\) (2)\(\dfrac{5}{6}\) (3)\(-\dfrac{1}{6}\)

例題2 整数がまじるわり算

次の計算をしなさい。

(1)\(\left(-\dfrac{9}{14}\right)\div(+3)\) (2)\((-20)\div\left(+\dfrac{4}{7}\right)\)

整数は、分母が \(1\) の分数と見ます。逆数にするのは、どちらもわる数です。

符号(手順①) かけ算に直した形
(1) \(-\) \(\dfrac{9}{14}\times\dfrac{1}{3}\) \(-\dfrac{3}{14}\)
(2) \(-\) \(\dfrac{20}{1}\times\dfrac{7}{4}\) \(-35\)

確かめ

(1)3 × (−14 分の 3) = −14 分の 9  わられる数にもどった
(2)7 分の 4 × (−35) = −7 分の 140 = −20  わられる数にもどった

答えの吟味

(2)は絶対値が \(1\) より小さい数でわったので、商の絶対値が大きくなりました。

答え (1)\(-\dfrac{3}{14}\) (2)\(-35\)

例題3 小数や帯分数がまじるわり算

次の計算をしなさい。

(1)\((-1.5)\div\left(+\dfrac{9}{10}\right)\) (2)\(\left(-1\dfrac{2}{3}\right)\div\left(+\dfrac{10}{9}\right)\)

小数は分数にそろえ、帯分数は仮分数に直してから手順に入ります。

符号(手順①) 分数にそろえた形 かけ算に直した形
(1) \(-\) \(1.5\)\(\dfrac{3}{2}\) \(\dfrac{3}{2}\times\dfrac{10}{9}\) \(-\dfrac{5}{3}\)
(2) \(-\) \(1\dfrac{2}{3}\)\(\dfrac{5}{3}\) \(\dfrac{5}{3}\times\dfrac{9}{10}\) \(-\dfrac{3}{2}\)

確かめ

(1)10 分の 9 × (−3 分の 5) = −2 分の 3 = −1.5  わられる数にもどった
(2)9 分の 10 × (−2 分の 3) = −18 分の 30 = −3 分の 5  わられる数にもどった

答えの吟味

どちらもちがう符号どうしです。だから商は負の数になりました。

答え (1)\(-\dfrac{5}{3}\) (2)\(-\dfrac{3}{2}\)

例題4 0 がからむ分数のわり算

計算できるものは計算しなさい。できないものは「計算できない」と書きなさい。

(1)\(0\div\left(-\dfrac{5}{9}\right)\) (2)\(\left(-\dfrac{5}{9}\right)\div 0\)

\(0\) がどちらにあるかを、はじめに見ます。

\(0\) の場所 わる数の逆数
(1) わられる数 \(-\dfrac{9}{5}\) \(0\)
(2) わる数 ない 計算できない

確かめ

(1)(−9 分の 5) × 0 = 0  わられる数にもどった
(2)0 に逆数はないので かけ算に直せない

答えの吟味

(2)はわる数が \(0\) です。計算できないのは、わる数が \(0\) のときだけです。

答え (1)\(0\) (2)計算できない(\(0\) に逆数がないから)

例題5 かざり用のテープを切り取る

かざり用のテープを、\(1\) 回に \(\dfrac{3}{8}\) m ずつ切り取ります。

切り取るたびに、残りの長さの変化は \(-\dfrac{3}{8}\) m です。

残りの長さの変化が、合計で \(-\dfrac{15}{4}\) m になりました。何回切り取りましたか。

合計の変化を、\(1\) 回あたりの変化で割ります。

この行でしたこと
\(\left(-\dfrac{15}{4}\right)\div\left(-\dfrac{3}{8}\right)\) 合計の変化を \(1\) 回あたりの変化で割った
符号は \(+\) 手順① 同じ符号どうし
\(\dfrac{15}{4}\times\dfrac{8}{3}\) わる数を逆数にして、かけ算に直した
\(15\)\(3\)\(8\)\(4\) を約分 かける前に約分した
\(10\) 分子は \(5\times 2\)、分母は \(1\times 1\)

確かめ

(−8 分の 3) × 10 = −8 分の 30 = −4 分の 15  わられる数にもどった

答えの吟味

回数なので、正の数になるはずです。場面と合っています。

答え \(10\)

今日の問い

わり算をすると、答えは小さくなるのでしょうか。今日の式をならべます。

元の式 わる数の絶対値
\(\left(-\dfrac{3}{4}\right)\div\left(+\dfrac{9}{8}\right)\) \(\dfrac{9}{8}\) \(-\dfrac{2}{3}\)
\(\left(+\dfrac{5}{7}\right)\div\left(-\dfrac{10}{21}\right)\) \(\dfrac{10}{21}\) \(-\dfrac{3}{2}\)
\((-2.4)\div\left(-\dfrac{6}{5}\right)\) \(\dfrac{6}{5}\) \(2\)

\(1\) 行目は \(\left|-\dfrac{3}{4}\right|\)\(\dfrac{3}{4}\) で、商の絶対値は \(\dfrac{2}{3}\) です。小さくなりました。

\(2\) 行目は \(\left|+\dfrac{5}{7}\right|\)\(\dfrac{5}{7}\) で、商の絶対値は \(\dfrac{3}{2}\) です。大きくなりました。

わかれ目は、わる数の絶対値です。\(2\) 行目だけ、それが \(1\) より小さい数です。

絶対値が \(1\) より小さい数の逆数は、絶対値が \(1\) より大きくなります。前のレッスンのとおりです。

見分けるものさしは、絶対値と \(1\) のくらべ方です。

答えは「小さくなるとはかぎらない」です。わる数の絶対値と \(1\) をくらべてください。

よくある間違い

まちがい1:わられる数まで逆数にしてしまう

\(\left(-\dfrac{4}{9}\right)\div\left(+\dfrac{8}{3}\right)\) を計算する問題です。

✗ 両方を逆数にして
✗ = (−4 分の 9) × 8 分の 3
✗ = −32 分の 27

逆数にした数が \(1\) つ多すぎます。\(1\) にもどす相手は、わる数だけでした。

○ わる数だけを逆数にして
○ = (−9 分の 4) × 8 分の 3
○ 4 と 8 を約分して 分子は 1 × 1 、分母は 3 × 2
○ 答えは −6 分の 1

かけ算に戻して確かめます。

3 分の 8 × (−32 分の 27) = −4 分の 9  わられる数 −9 分の 4 とちがう
3 分の 8 × (−6 分の 1) = −9 分の 4  わられる数にもどった
誤答は −32 分の 27 。戻すと −4 分の 9 になるので、まちがい

逆数にするのは、わる数だけです。わられる数は、そのまま置いておきます。

まちがい2:逆数を作るときに、符号を変えてしまう

\(\left(-\dfrac{7}{12}\right)\div\left(-\dfrac{7}{8}\right)\) を計算する問題です。

✗ わる数の逆数を 7 分の 8 として
✗ = (−12 分の 7) × 7 分の 8
✗ = −3 分の 2

入れかえは合っています。落としたのは符号です。逆数にしても、符号は変わりません。

○ わる数の逆数は −7 分の 8
○ = (−12 分の 7) × (−7 分の 8)
○ 7 と 7 、8 と 12 を約分して 分子は 1 × 2 、分母は 3 × 1
○ 答えは 3 分の 2

かけ算に戻して確かめます。

(−8 分の 7) × (−3 分の 2) = 12 分の 7  わられる数 −12 分の 7 とちがう
(−8 分の 7) × 3 分の 2 = −12 分の 7  わられる数にもどった
誤答は −3 分の 2 。正しい答え 3 分の 2 と符号がちがうので、まちがい

手順①からも同じです。同じ符号どうしなので、商は正の数です。

自分で確かめよう

紙に書いてから、答えを開いてください。逆数にするのはわる数だけと、はじめに書くこと。

  1. 次の計算をしなさい。 (1)\(\left(-\dfrac{2}{7}\right)\div\left(+\dfrac{4}{21}\right)\) (2)\(\left(+\dfrac{8}{9}\right)\div\left(-\dfrac{4}{27}\right)\)

  2. 次の計算をしなさい。 (1)\(\left(-\dfrac{6}{11}\right)\div(+4)\) (2)\((+18)\div\left(-\dfrac{27}{5}\right)\)

  3. 分数にそろえて計算しなさい。 (1)\((-0.8)\div\left(+\dfrac{2}{15}\right)\) (2)\(\left(-\dfrac{9}{20}\right)\div(-1.2)\)

  4. \(\left(+2\dfrac{1}{4}\right)\div\left(-\dfrac{15}{8}\right)\) を計算しなさい。

  5. \(0\div\left(-\dfrac{7}{15}\right)\)\(\left(-\dfrac{7}{15}\right)\div 0\) のちがいを書きなさい。

  6. 次の計算はまちがっています。どこがまちがっているかを書き、正しく計算しなさい。

(−2 分の 9) ÷ (1 と 5 分の 1)
上と下を入れかえて 1 と 1 分の 5
= (−2 分の 9) × 6
= −27
  1. 分数のわり算で、逆数にするのはわられる数とわる数のどちらですか。理由も書きなさい。

  2. \(\left(-\dfrac{4}{5}\right)\div\left(+\dfrac{2}{5}\right)\) を計算しなさい。

  3. \(\left(+\dfrac{21}{10}\right)\div\left(-\dfrac{7}{2}\right)\) を計算しなさい。

  4. \(\left(-\dfrac{3}{7}\right)\div\left(+\dfrac{3}{14}\right)\) を計算し、商の絶対値が大きくなった理由も書きなさい。

  5. \(\left(-1\dfrac{1}{8}\right)\div(+0.6)\) を計算しなさい。

  6. 次の計算はまちがっています。どこがまちがっているかを書き、正しく計算しなさい。

(−9 分の 2) ÷ (−3 分の 8)
わる数を逆数にして 8 分の 3
= (−9 分の 2) × 8 分の 3
= −12 分の 1
答えと考え方

1.〜4. 符号を決め、わる数だけを逆数にします。小数は分数に、帯分数は仮分数に直します。

1(1)の絶対値は \(\left|-\dfrac{2}{7}\right|\)\(\dfrac{2}{7}\) です。

問題 符号 かけ算に直した形
1(1) \(-\) \(\dfrac{2}{7}\times\dfrac{21}{4}\) \(-\dfrac{3}{2}\)
1(2) \(-\) \(\dfrac{8}{9}\times\dfrac{27}{4}\) \(-6\)
2(1) \(-\) \(\dfrac{6}{11}\times\dfrac{1}{4}\) \(-\dfrac{3}{22}\)
2(2) \(-\) \(\dfrac{18}{1}\times\dfrac{5}{27}\) \(-\dfrac{10}{3}\)
3(1) \(-\) \(\dfrac{4}{5}\times\dfrac{15}{2}\) \(-6\)
3(2) \(+\) \(\dfrac{9}{20}\times\dfrac{5}{6}\) \(\dfrac{3}{8}\)
4. \(-\) \(\dfrac{9}{4}\times\dfrac{8}{15}\) \(-\dfrac{6}{5}\)

確かめ

1(1)21 分の 4 × (−2 分の 3) = −7 分の 2
1(2)(−27 分の 4) × (−6) = 9 分の 8
2(1)4 × (−22 分の 3) = −11 分の 6
2(2)(−5 分の 27) × (−3 分の 10) = 18
3(1)15 分の 2 × (−6) = −5 分の 4 = −0.8
3(2)(−5 分の 6) × 8 分の 3 = −20 分の 9
4. (−8 分の 15) × (−5 分の 6) = 4 分の 9
どれも わられる数にもどった

答えの吟味

同じ符号どうしは 3(2)だけです。だから 3(2)だけ、商が正の数になりました。

答え 1(1)\(-\dfrac{3}{2}\) 1(2)\(-6\) 2(1)\(-\dfrac{3}{22}\) 2(2)\(-\dfrac{10}{3}\) 3(1)\(-6\) 3(2)\(\dfrac{3}{8}\) 4. \(-\dfrac{6}{5}\)

5. \(0\) のある場所がちがいます。

確かめ

(−15 分の 7) × 0 = 0  わられる数にもどった
0 に逆数はないので かけ算に直せない

答えの吟味

計算できないのは、わる数が \(0\) のときだけです。

答え \(0\div\left(-\dfrac{7}{15}\right)\) は商が \(0\)\(\left(-\dfrac{7}{15}\right)\div 0\)\(0\) に逆数がないので計算できない

6. まちがっているのは、帯分数のまま入れかえたところです。

○ 1 と 5 分の 1 を 5 分の 6 に直す
○ 逆数は 6 分の 5
○ = (−2 分の 9) × 6 分の 5
○ 答えは −4 分の 15

確かめ

5 分の 6 × (−4 分の 15) = −2 分の 9  わられる数にもどった
5 分の 6 × (−27) = −5 分の 162  わられる数 −2 分の 9 とちがう
誤答は −27 。戻すと −5 分の 162 になるので、まちがい

答えの吟味

帯分数のままでは、分子と分母がどこにあるか決まりません。

答え 仮分数に直さなかったのがまちがい。正しくは \(-\dfrac{15}{4}\)

7. 手順の作り方を思い出してください。

確かめ

わる数を 1 にもどすために わる数の逆数をかけた
わられる数は 目的地として 最後にかけただけ

答えの吟味

わられる数とわる数は、役わりがちがいます。

答え わる数。わる数を \(1\) にもどすために、わる数の逆数をかけるから

8.〜10. 符号を決めてから、わる数を逆数にします。

問題 符号 かけ算に直した形
8. \(-\) \(\dfrac{4}{5}\times\dfrac{5}{2}\) \(-2\)
9. \(-\) \(\dfrac{21}{10}\times\dfrac{2}{7}\) \(-\dfrac{3}{5}\)
10. \(-\) \(\dfrac{3}{7}\times\dfrac{14}{3}\) \(-2\)

確かめ

8. 5 分の 2 × (−2) = −5 分の 4
9. (−2 分の 7) × (−5 分の 3) = 10 分の 21
10. 14 分の 3 × (−2) = −7 分の 3
どれも わられる数にもどった

答えの吟味

10 のわる数 \(\dfrac{3}{14}\) は絶対値が \(1\) より小さい数です。逆数の \(\dfrac{14}{3}\)\(1\) より大きい数です。

答え 8. \(-2\) 9. \(-\dfrac{3}{5}\) 10. \(-2\)(わる数の絶対値が \(1\) より小さく、逆数の絶対値が \(1\) より大きくなるから)

11. 帯分数と小数を、どちらも分数に直します。\(1\dfrac{1}{8}\)\(\dfrac{9}{8}\)\(0.6\)\(\dfrac{3}{5}\) です。

ちがう符号どうしなので商は負です。\(\dfrac{9}{8}\times\dfrac{5}{3}\) を約分して \(\dfrac{15}{8}\) になります。

確かめ

5 分の 3 × (−8 分の 15) = −8 分の 9  わられる数にもどった

答えの吟味

わる数の絶対値が \(1\) より小さいので、商の絶対値は大きくなりました。

答え \(-\dfrac{15}{8}\)

12. まちがっているのは、逆数の符号です。 入れかえのほうは合っています。

○ わる数の逆数は −8 分の 3
○ = (−9 分の 2) × (−8 分の 3)
○ 2 と 8 、3 と 9 を約分して 分子は 1 × 1 、分母は 3 × 4
○ 答えは 12 分の 1

確かめ

(−3 分の 8) × 12 分の 1 = −9 分の 2  わられる数にもどった
(−3 分の 8) × (−12 分の 1) = 9 分の 2  わられる数 −9 分の 2 とちがう
誤答は −12 分の 1 。正しい答え 12 分の 1 と符号がちがうので、まちがい

答えの吟味

\(-\dfrac{2}{9}\)\(-\dfrac{8}{3}\) は同じ符号どうしです。手順①からも商は正の数です。

答え 逆数の符号を落としたのがまちがい。正しくは \(\dfrac{1}{12}\)

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分数のわり算が、一つの手順で片づきました。わる数を逆数にして、かけ算に直す。

逆数にするのは、わる数だけです。わられる数は、そのまま置いておきます。

符号の決め方もそのままです。同じ符号どうしなら商は正、ちがう符号どうしなら商は負になります。

整数は分母 \(1\) の分数と見て、小数は分数にそろえ、帯分数は先に仮分数に直します。

\(0\) でわれないことも変わりません。\(0\) に逆数はありません。

さて、同じ式に \(\times\)\(\div\) がならんだら、どうすればよいでしょうか。

次のレッスンは「乗除の混じった計算」です。

わり算をぜんぶかけ算に直してしまえば、道が見えてきます。

次のレッスンへ 乗除の混じった計算 →

クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。

UNDERSTANDING CHECK

理解チェック:分数のわり算

70% 合格ライン
  1. 設問 0
    分数のわり算をかけ算に直す手順として、正しいものはどれですか。
  2. 設問 1
    分数のわり算で、わる数の逆数をかけるのはなぜですか。
  3. 設問 2
    $\left(-\dfrac{9}{5}\right)\div\left(-\dfrac{12}{7}\right)$ をかけ算に直した式として、正しいものはどれですか。
  4. 設問 3
    $(-0.75)\div\left(+\dfrac{9}{4}\right)$ の商はどれですか。
  5. 設問 4
    $\left(-\dfrac{6}{7}\right)\div(-4)$ の商を $\dfrac{24}{7}$ と答えました。このまちがいの説明として、正しいものはどれですか。

まずは自分で選んでみましょう。採点・学習履歴への記録は、回答APIとの連携時に追加します。