絶対値から数を求める
このレッスンでできるようになること
- 絶対値が分かっているとき、あてはまる数をもれなく求められる
- 以上・以下・未満・より大きいの四つを、その数を入れるか入れないかで使い分けられる
- 絶対値の範囲が決まったとき、あてはまる数を数直線の上で数え上げられる
前のレッスンの確認
- 数直線 … 直線上に基準の点と目盛りをとり、数を点で表したもの
- 原点 … 数直線で0を表す点
- 絶対値 … ある数を表す点と原点との距離
- 絶対値の記号 … 数の両側を縦線1本ずつではさんで、\(|-5|\) と書く。\(|-5| = 5\)、\(|0| = 0\)
- 0 … 正の数でも負の数でもない、境目の数
道具を逆向きに使う
前のレッスンでは、数のほうが先に分かっていました。\(-5\) が与えられて、原点からの離れぐあいは5だ、と求めました。今日は逆です。絶対値のほうが先に分かっていて、もとの数をさがします。
前のレッスンの「今日の問い」で、絶対値をとると向きの情報が捨てられることを見ました。\(|-7| = 7\) は、ずれの大きさが7だとは言っていますが、遅れか進みかは言っていません。捨てられた情報を、逆にたどって取り戻せるのでしょうか。
絶対値が6である数
「絶対値が \(6\) である数を答えなさい」と言われたとします。絶対値は原点との距離ですから、こう言いかえられます。
原点から \(6\) だけ離れている点は、どこですか。
1目盛りが1の数直線でさがします。
見つかった点は二つあります。どちらも原点からの離れぐあいは \(6\) で、ちがうのは向きだけです。
右へ 6 進んだ点が表す数は +6 、その絶対値は |+6| = 6
左へ 6 進んだ点が表す数は −6 、その絶対値は |−6| = 6
絶対値をとった時点で向きは捨てられていました。だから逆にたどると、捨てられた向きが二通りともよみがえります。 答えを一つに決めることはできず、二つとも答えることになります。
絶対値が \(6\) である数は、\(+6\) と \(-6\) の二つです。
絶対値が0である数
では、絶対値が \(0\) である数はどうでしょうか。
原点から \(0\) だけ離れている点は、どこですか。
「\(0\) だけ離れている」とは、少しも離れていないということです。そんな点は、原点そのものしかありません。右へ少し進んでも、左へ少し進んでも、そこはもう原点ではないからです。
絶対値が \(0\) である数は、\(0\) の一つだけです。
なぜ個数がちがうのか
理由は、原点をはさんだ左右の対にあります。原点からの離れぐあいが0より大きい点は、必ず左と右に一つずつ、対になってあります。右へ6進んだ点があれば、左へ6進んだ点も必ずあるからです。この二つは、絶対値が等しくて向きだけがちがう相棒どうしです。
ところが原点だけは、相棒を持ちません。左右の分かれ目そのものだからです。0は正の数でも負の数でもない、境目の数でした。\(+0\) と \(-0\) を書き分けることもしません。
| 絶対値 | あてはまる数 | 個数 |
|---|---|---|
| \(0\) | \(0\) だけ | 1個 |
| \(0\) より大きい値 | 正のものと負のものが一つずつ | 2個 |
0だけが相棒を持たない。 この表は、このあとの数え上げでずっと効いてきます。
範囲を表す四つの言葉
ここから先は、絶対値が範囲で与えられる問題を扱います。まず、範囲を表す言葉を四つ確定させます。
- 以上 … その数を入れて、それより大きい範囲
- 以下 … その数を入れて、それより小さい範囲
- 未満 … その数を入れずに、それより小さい範囲
- より大きい … その数を入れずに、それより大きい範囲
大事なのは一点だけです。以上・以下はその数を入れる。未満・より大きいは、その数を入れない。
「以上」「以下」には「以」の字があります。「以」が付いていたら、その数も仲間に入れると覚えると迷いません。4でくらべます。
| 言い方 | \(4\) そのものは | 入るもの |
|---|---|---|
| \(4\) 以上 | 入る | \(4\)、\(5\)、\(6\)、… |
| \(4\) より大きい | 入らない | \(5\)、\(6\)、\(7\)、… |
| \(4\) 以下 | 入る | \(4\)、\(3\)、\(2\)、\(1\)、\(0\) |
| \(4\) 未満 | 入らない | \(3\)、\(2\)、\(1\)、\(0\) |
「4以下」と「4未満」のちがいは、\(4\) が入るかどうかたった一つです。この一つが、あとで大きな差になります。
なお、くらべているのは絶対値どうしです。絶対値は0か正の数なので、小学校のくらべ方がそのまま使えます。負の数どうしのくらべ方は、次のレッスンで扱います。
小数や分数を外しておく
「絶対値が4以下の数をすべて答えなさい」と言われたら、答えは書き切れません。\(0.5\) も \(3.99\) も入り、いくらでもあるからです。そこで入試でよく出るのが、小数や分数でないものに限る問題です。
このレッスンでは、\(0\) と、\(1\)、\(2\)、\(3\)、… と、それらと反対の向きの \(-1\)、\(-2\)、\(-3\)、… をまとめて、ちょうどの数と呼ぶことにします。小数や分数は入りません。
これはこのレッスンの中だけの言い方です。正式な名前は、あとのセクションで付けます。
ちょうどの数に限れば、すべて書き出せます。「絶対値が4以下のちょうどの数をすべて答えなさい」が、これから主役になる問題の形です。
絶対値の数え上げ四つの手順
範囲で与えられた問題は、次の四つの手順で通します。
絶対値の数え上げ四つの手順
- 絶対値がどこからどこまでかを読み取る(その数を入れるか入れないかも決める)
- 絶対値になれる値を、小さい順に書き出す
- 値ごとに、正のものと負のものを両方書く(値が0のときだけ一つ)
- 数直線に印をつけ、小さい順に並べて数える
手順3が、このレッスンの前半でやったことです。手順1でつまずくと全部ずれます。「入れるのか、入れないのか」を先に声に出して決めてください。
例題1 絶対値が4以下のちょうどの数
絶対値が \(4\) 以下のちょうどの数をすべて答え、それが何個あるかも答えなさい。
四つの手順を、上から順に通します。
| 式 | この行でしたこと |
|---|---|
| 「4以下」なので \(4\) も入る | 手順1。「以」が付いているので、その数も仲間 |
| 絶対値になれる値は \(0\)、\(1\)、\(2\)、\(3\)、\(4\) | 手順2。小さい順に書き出した |
| \(0\) からは \(0\) の1個 | 手順3。0は相棒を持たない |
| \(1\) からは \(+1\) と \(-1\) | 手順3。0より大きい値は対になる |
| \(2\)、\(3\)、\(4\) からも、それぞれ2個ずつ | 手順3。対が全部で4組 |
| \(1 + 2 \times 4 = 9\) | 手順4。0の分1個と、対が4組分 |
確かめ
小さい順に並べると −4 、−3 、−2 、−1 、0 、+1 、+2 、+3 、+4
絶対値は 4 、3 、2 、1 、0 、1 、2 、3 、4 で、どれも 4 以下
となりの +5 と −5 は |+5| = 5 、|−5| = 5 。4 以下ではないので入らない
数えると 9 個
答えの吟味
印は、原点をはさんで左右に4個ずつ、まんなかに1個ならびました。左右の個数がそろっているのは、対になっているからです。9個という奇数になったのは、相棒を持たない0が1個だけまざっているからです。
答え \(-4\)、\(-3\)、\(-2\)、\(-1\)、\(0\)、\(+1\)、\(+2\)、\(+3\)、\(+4\) の9個
例題2 以下と未満で、個数はどう変わるか
(1)絶対値が \(4\) 未満のちょうどの数をすべて答え、何個あるかも答えなさい。 (2)絶対値が \(9\) 以下のちょうどの数は何個ありますか。
| 式 | この行でしたこと |
|---|---|
| 「4未満」なので \(4\) は入らない | 手順1。「以」が付いていないので、仲間に入れない |
| 絶対値になれる値は \(0\)、\(1\)、\(2\)、\(3\) | 手順2。\(4\) を外して書き出した |
| \(0\) からは \(0\) の1個 | 手順3。0は相棒を持たない |
| \(1\)、\(2\)、\(3\) からはそれぞれ2個 | 手順3。対が3組 |
| \(1 + 2 \times 3 = 7\) | 手順4。(1)の個数 |
| 「9以下」なので \(9\) も入る | (2)の手順1 |
| \(1 + 2 \times 9 = 19\) | (2)。0の分1個と、対が9組分 |
確かめ
(1)小さい順に並べると −3 、−2 、−1 、0 、+1 、+2 、+3
絶対値は 3 、2 、1 、0 、1 、2 、3 で、どれも 4 未満
−4 は |−4| = 4 。「4 未満」ではないので入らない。数えると 7 個
(2)両はしは −9 と +9 。|−9| = 9 で、9 は 9 以下なので入る
−9 から +9 まで 1 ずつ数えると 19 個
答えの吟味
「4以下」は9個、「4未満」は7個でした。ちがいは \(4\) を入れるかどうかだけなのに、個数は2個ちがいます。入らなくなったのが \(+4\) と \(-4\) の2個だからです。相棒が対で消えるので、へるのは1個ではありません。
(2)では、書き出さずに数えました。上限の値を2倍して、0の分の1をたすと個数が出ます。
答え (1)\(-3\)、\(-2\)、\(-1\)、\(0\)、\(+1\)、\(+2\)、\(+3\) の7個 (2)19個
例題3 条件が二つ重なるとき
絶対値が \(2\) より大きく \(6\) 以下のちょうどの数をすべて答え、何個あるかも答えなさい。
やることは変わりません。手順1で、下の端と上の端を別々に読み取ります。
- \(2\) より大きい … 「以」が付いていないので、\(2\) は入らない
- \(6\) 以下 … 「以」が付いているので、\(6\) は入る
| 式 | この行でしたこと |
|---|---|
| 下の端は \(2\) で、\(2\) は入らない | 手順1。「より大きい」なので入れない |
| 上の端は \(6\) で、\(6\) は入る | 手順1。「以下」なので入れる |
| 絶対値になれる値は \(3\)、\(4\)、\(5\)、\(6\) | 手順2。\(0\)、\(1\)、\(2\) は外れた |
| \(3\)、\(4\)、\(5\)、\(6\) から、それぞれ2個ずつ | 手順3。対が4組 |
| \(2 \times 4 = 8\) | 手順4。0の分はない |
確かめ
小さい順に並べると −6 、−5 、−4 、−3 、+3 、+4 、+5 、+6
絶対値は 6 、5 、4 、3 、3 、4 、5 、6
どれも 2 より大きく、6 以下になっている
|−2| = 2 。2 は「2 より大きい」にあてはまらないので入らない
|+7| = 7 。7 は 6 以下ではないので入らない。数えると 8 個
答えの吟味
印が、原点をはさんで二つのかたまりに分かれました。まんなかの \(-2\)、\(-1\)、\(0\)、\(+1\)、\(+2\) に印がないのは、絶対値が2以下だからです。個数が8個と偶数になったのは、\(0\) が入らず、すべてが対になっているからです。0が入れば奇数、入らなければ偶数です。
答え \(-6\)、\(-5\)、\(-4\)、\(-3\)、\(+3\)、\(+4\)、\(+5\)、\(+6\) の8個
今日の問い
例題1の答えは9個で奇数、例題3の答えは8個で偶数でした。同じやり方で数えているのに、なぜ奇数と偶数に分かれるのでしょうか。
原因は \(0\) です。絶対値が0より大きい値からは、正のものと負のものが必ず対になって2個ずつ出ます。2個ずつ足していくかぎり、合計は偶数のままです。ところが絶対値が \(0\) からは、出てくるのが \(0\) の1個だけです。この1個がまざったときにかぎり、合計が奇数に変わります。
例題1 絶対値になれる値は 0 、1 、2 、3 、4
0 の分が 1 個、対が 4 組で 8 個。合わせて 9 個(奇数)
例題3 絶対値になれる値は 3 、4 、5 、6
0 の分はなし。対が 4 組で 8 個(偶数)
つまり、個数が奇数か偶数かは、絶対値が0のものを数えるかどうかだけで決まります。 奇数なのに \(0\) を書いていない、偶数なのに \(0\) が入っている。そう気づいたら、どこかで数えまちがえています。
よくある間違い
まちがい1:片方の符号しか答えない
絶対値が \(5\) である数を答える問題です。
✗ 絶対値が 5 である数は +5
\(+5\) は正しい答えの一つですが、これだけでは足りません。数直線で確かめます。
右へ 5 進んだ点は +5 。|+5| = 5 なので、あてはまる
左へ 5 進んだ点は −5 。|−5| = 5 なので、これもあてはまる
あてはまる点が二つあるのに、一つしか答えていない
絶対値をとると向きが捨てられるので、逆にたどると向きが二通りともよみがえります。
○ 絶対値が 5 である数は +5 と −5
「絶対値が◯である数」と聞かれたら、二つ書く。 一つでよいのは、◯が \(0\) のときだけです。
まちがい2:以下と未満を取りちがえる
絶対値が \(6\) 以下のちょうどの数が何個あるかを答える問題です。
✗ 絶対値になれる値は 0 、1 、2 、3 、4 、5
✗ 1 + 2 × 5 = 11 個
上の端の \(6\) を外してしまいました。これは「6未満」の数え方です。確かめます。
「6 以下」には「以」が付いているので、6 も仲間に入れる
だから絶対値が 6 のものも入る
|−6| = 6 、|+6| = 6 。この二つが数え落ちている
11 + 2 = 13 個
○ 絶対値になれる値は 0 、1 、2 、3 、4 、5 、6
○ 1 + 2 × 6 = 13 個
端の数を入れるか入れないかで、個数は2個変わります。対で消えるからです。
まちがい3:0を数え落とす
絶対値が \(8\) 以下のちょうどの数が何個あるかを答える問題です。
✗ 絶対値になれる値は 1 から 8 まで
✗ 2 × 8 = 16 個
\(1\) から数え始めたので、\(0\) が抜けました。確かめます。
|0| = 0 で、0 は 8 以下にあてはまる。だから 0 も数える
0 は相棒を持たないので、ふえるのは 1 個だけ
16 + 1 = 17 個
○ 絶対値になれる値は 0 、1 、2 、… 、8
○ 1 + 2 × 8 = 17 個
「絶対値が◯以下」には、いつでも \(0\) が入ります。 数え終わって個数が偶数になっていたら、\(0\) を落としていないかを疑ってください。
自分で確かめよう
紙に書いてから、答えを開いてください。数え上げの問題では、絶対値になれる値を書き出した行を残すこと。
次の数をすべて答えなさい。(1)絶対値が \(13\) である数 (2)絶対値が \(\dfrac{1}{2}\) である数
次の言い方に、その数そのものは入りますか。入る・入らないで答えなさい。(1)\(6\) 以上 (2)\(6\) より大きい (3)\(6\) 以下 (4)\(6\) 未満
絶対値が \(2\) 以下のちょうどの数をすべて答え、何個あるかも答えなさい。
絶対値が \(1\) 以上 \(5\) 未満のちょうどの数をすべて答え、何個あるかも答えなさい。
次の答えはまちがっています。どこがまちがっているかを説明し、正しく直しなさい。
絶対値が 5 以下のちょうどの数をすべて答える。
絶対値になれる値は 0 、1 、2 、3 、4 、5 なので
0 、1 、2 、3 、4 、5 の 6 個。
答えと考え方
1. どちらも「原点から、その分だけ離れた点はどこか」に読みかえます。
| 式 | この行でしたこと |
|---|---|
| 原点から13だけ離れた点をさがす | 絶対値を距離に読みかえた |
| 右へ13進んだ点は \(+13\)、左へ13進んだ点は \(-13\) | 向きが二通りよみがえった |
| \(\dfrac{1}{2}\) でも、右と左に一つずつある | 分数でもやることは同じ |
確かめ
|+13| = 13 、|−13| = 13
|+2分の1| = 2分の1 、|−2分の1| = 2分の1 。どちらも合っている
答えの吟味
絶対値の値が \(0\) より大きければ、それが分数であっても、あてはまる数は必ず二つあります。
答え (1)\(+13\) と \(-13\) (2)\(+\dfrac{1}{2}\) と \(-\dfrac{1}{2}\)
2. 「以」の字が付いているかどうかだけを見ます。
確かめ
6 以上 6 、7 、8 、… 6 より大きい 7 、8 、9 、…
6 以下 6 、5 、4 、… 6 未満 5 、4 、3 、…
「以」が付いた二つだけ、6 から始まっている
答え (1)入る (2)入らない (3)入る (4)入らない
3. 四つの手順を通します。
| 式 | この行でしたこと |
|---|---|
| 「2以下」なので \(2\) も入る | 手順1。「以」が付いている |
| 絶対値になれる値は \(0\)、\(1\)、\(2\) | 手順2 |
| \(0\) からは \(0\) の1個 | 手順3。0は相棒を持たない |
| \(1\) と \(2\) からは、それぞれ2個ずつ | 手順3。対が2組 |
| \(1 + 2 \times 2 = 5\) | 手順4 |
確かめ
小さい順に並べると −2 、−1 、0 、+1 、+2
絶対値は 2 、1 、0 、1 、2 で、どれも 2 以下
となりの +3 は |+3| = 3 。2 以下ではないので入らない。数えると 5 個
答えの吟味
\(0\) が入っているので、個数は奇数の5個になりました。今日の問いのとおりです。
答え \(-2\)、\(-1\)、\(0\)、\(+1\)、\(+2\) の5個
4. 下の端と上の端を、別々に読み取ります。
| 式 | この行でしたこと |
|---|---|
| 下の端は \(1\) で、\(1\) は入る | 手順1。「1以上」は「以」が付いている |
| 上の端は \(5\) で、\(5\) は入らない | 手順1。「5未満」は「以」が付いていない |
| 絶対値になれる値は \(1\)、\(2\)、\(3\)、\(4\) | 手順2。\(0\) も \(5\) も外れた |
| \(2 \times 4 = 8\) | 手順3と4。対が4組で、0の分はない |
確かめ
小さい順に並べると −4 、−3 、−2 、−1 、+1 、+2 、+3 、+4
絶対値は 4 、3 、2 、1 、1 、2 、3 、4 で、どれも 1 以上 5 未満
|0| = 0 で、0 は 1 以上ではないので入らない
|−5| = 5 で、5 は 5 未満ではないので入らない。数えると 8 個
答えの吟味
\(0\) が入らなかったので、個数は偶数の8個です。数直線でいえば、原点のところにすき間があいた形です。
答え \(-4\)、\(-3\)、\(-2\)、\(-1\)、\(+1\)、\(+2\)、\(+3\)、\(+4\) の8個
5. 絶対値になれる値を、そのまま答えにしてしまったところがまちがいです。
手順2までは合っています。手順3の「正のものと負のものを両方書く」を通していません。 書かれている \(0\) から \(5\) までは「絶対値の値」であって、「あてはまる数」ではありません。\(-3\) は \(|-3| = 3\) で、\(3\) は \(5\) 以下なのであてはまるのに、答えに入っていません。負のものが、まるごと数え落ちています。
| 式 | この行でしたこと |
|---|---|
| 絶対値になれる値は \(0\) から \(5\) まで | 手順2。ここまでは合っている |
| \(0\) からは \(0\) の1個 | 手順3。0は相棒を持たない |
| \(1\) から \(5\) までは、それぞれ2個ずつ | 手順3。落ちていたのはこの行 |
| \(1 + 2 \times 5 = 11\) | 手順4 |
確かめ
小さい順に並べると
−5 、−4 、−3 、−2 、−1 、0 、+1 、+2 、+3 、+4 、+5
絶対値は 5 、4 、3 、2 、1 、0 、1 、2 、3 、4 、5 で、どれも 5 以下
数えると 11 個
答えの吟味
誤答の6個は、正しい11個のうち \(0\) と正のものだけを数えた形です。絶対値になれる値の個数と、あてはまる数の個数は別のものです。
答え \(-5\)、\(-4\)、\(-3\)、\(-2\)、\(-1\)、\(0\)、\(+1\)、\(+2\)、\(+3\)、\(+4\)、\(+5\) の11個
次のレッスンへ
これで、絶対値を逆向きにたどれるようになりました。絶対値が \(0\) より大きい値なら、あてはまる数は正と負の二つ。\(0\) なら \(0\) の一つだけ。範囲で与えられたときは、四つの手順で数え上げます。以上・以下はその数を入れ、未満・より大きいは入れません。
今日くらべたのは絶対値どうしでした。絶対値は0か正の数なので、小学校のくらべ方がそのまま使えたのです。では、\(-6\) と \(-3\) のように、負の数どうしをくらべるにはどうすればよいでしょうか。絶対値は \(6\) と \(3\) ですが、数そのものの大小が、それと同じ順になるとはかぎりません。
次のレッスン「正負の数の大小を比べる」では、使う原理を一つに決めます。「数直線で右にあるほど大きい」という原理です。
そこから、正と負・負と0・負どうしのくらべ方を組み立てます。大小を書き表す新しい記号も用意します。
クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。