LESSON 01

負の数との出会い

反対の向きをもつ量を符号で表す

東と西、増えると減る、収入と支出のように反対の向きをもつ量を、基準と正の向きを決めて符号つきの数で表す。正の向きは問題ごとに変わることを確かめる。

反対の向きをもつ量を符号で表す

このレッスンでできるようになること

  • 反対の向きをもつ量を、基準と正の向きを決めて、符号つきの数で表せる
  • 正の向きが問題ごとに変わることを、同じ場面の決め直しで説明できる
  • 符号つきの数を、場面の言葉に読みもどせる

前のレッスンの確認

  • 正の数 … 0より大きい数/負の数 … 0より小さい数/0 … 正の数でも負の数でもない、境目の数
  • 符号 … 数が正か負かを表す \(+\)\(-\) のしるし。\(+\) は省略できるが、\(-\) は省略できない
  • 何を0とみるかを先に書く … 0を決めないまま数だけ書いても、読む人には何も伝わらない

前のレッスンで、符号という道具が手に入りました。ただし今のところ符号は、「0より大きいか、0より小さいか」を書き分けているだけです。このレッスンでは、この符号を身のまわりの量に向けます。

反対の向きをもつ量

世の中には、二つで一組になっている量がたくさんあります。

反対の向きをもつ量 … 一つの基準をはさんで、向きがちょうど正反対になる二つの量

言葉で並べてみると、すぐに見つかります。

一方 もう一方 何が基準になるか
東へ進む 西へ進む 出発した場所
上がる 下がる いまの高さ
収入 支出 やりとりする前のお金
ふえる へる 変わる前の数量
前へ進む あとへもどる いまいる場所

どの組も、基準からはなれていく向きが正反対になっています。そして、二つのあいだには「動かない」「変わらない」というちょうどまん中の状態があります。これが基準そのもの、つまり0です。

大きさだけでは足りない

図書館の前を出発して、東へ \(700\) m歩いたとします。この道のりを数で表すと \(700\) です。西へ \(700\) m歩いたときも、やはり \(700\) です。

同じ \(700\) になってしまいました。どちらへ歩いたのかが、数から消えています。そこで、二つのことがらを分けて書いてみます。

実際の移動 向き 量の大きさ
東へ \(700\) m \(700\)
西へ \(400\) m 西 \(400\)
歩かなかった なし \(0\)

これで区別はつきましたが、欄が二つに増えてしまいました。数のとなりに、いちいち向きの言葉を書き足すことになります。

ここで符号の出番です。向きの欄を、符号一つに引き受けさせます。

実際の移動 符号つきの数
東へ \(700\) m \(+700\) m
西へ \(400\) m \(-400\) m
歩かなかった \(0\) m

欄が一つにもどりました。それでいて、東と西の区別は消えていません。\(+\) が「東へ」を、\(-\) が「西へ」を引き受けているからです。

反対の向きをもつ量の対 まん中に基準のゼロがあり、そこから右へ向かう向きを正の向き、左へ向かう向きをその反対の向きとしている。正の向きの量にはプラス、反対の向きの量にはマイナスをつけることを示している。 反対の向きをもつ量 基準の0 正の向き + をつける 反対の向き − をつける どちらを正の向きにするかは、自分で決める

必要なのは二つの決めごとです。どこを基準の0にするかと、どちら側を正の向きにするか。この二つが決まれば、符号は自動的に決まります。

四つの手順

そこで、次の手順にまとめます。反対の向きをもつ量を数にするときは、いつでもこの順にたどります。

基準と向きを決める四つの手順

  1. 何を0とするか決める
  2. どちら側を正の向きにするか決める
  3. 量の大きさを数で表す
  4. 正の向きと同じなら \(+\)、反対なら \(-\) を付ける

手順1と2は、計算ではありません。自分で決めることがらです。ここを飛ばして手順3から始めると、書いた符号が何を意味しているのか、だれにも分からなくなります。

そして答えを書くときには、もう一つ約束があります。答えには、基準と正の向きを言葉で添えることです。\(-400\) mとだけ書かれても読む人には伝わりません。「図書館の前を \(0\) m、東を正の向きとすると \(-400\) m」と書いて、はじめて意味が決まります。

例題1 東西の移動を数で表す

図書館の前を出発点とします。書店は図書館の前から東へ \(700\) m、公園は図書館の前から西へ \(400\) mのところにあります。東へ進む向きを正の向きとして、書店と公園の場所をそれぞれ符号つきの数で表しなさい。

四つの手順を順に書き出します。

この行でしたこと
\(0\) 手順1 図書館の前を基準の \(0\) mとした
\(+\) 手順2 東へ進む向きを正の向きと決めた
\(700\) 手順3 書店までの大きさを数で表した
\(+700\) 手順4 東は正の向きと同じなので \(+\) をつけた
\(400\) 手順3 公園までの大きさを数で表した
\(-400\) 手順4 西は正の向きと反対なので \(-\) をつけた

確かめ

+700 m は「正の向きへ 700 m」という意味
正の向きは東と決めたので、東へ 700 m
書店の場所と合っている

−400 m は「正の向きと反対へ 400 m」という意味
正の向きの反対は西なので、西へ 400 m
公園の場所と合っている

答えの吟味

書店と公園は反対側にあるので、符号もちがっていなければおかしいはずです。\(+700\)\(-400\) は符号がちがうので、これでよいと分かります。

答え 図書館の前を \(0\) m、東を正の向きとして、書店 \(+700\) m、公園 \(-400\) m

例題2 正の向きを逆に決め直す

例題1とまったく同じ場所で、今度は西へ進む向きを正の向きと決め直します。書店と公園の場所を、それぞれ符号つきの数で表しなさい。

場所は一つも動いていません。変わったのは、こちらの決め方だけです。

この行でしたこと
\(0\) 手順1 図書館の前を基準の \(0\) mとした(変えていない)
\(+\) 手順2 今度は西へ進む向きを正の向きと決めた
\(700\) 手順3 書店までの大きさを数で表した
\(-700\) 手順4 東は正の向きと反対なので \(-\) をつけた
\(400\) 手順3 公園までの大きさを数で表した
\(+400\) 手順4 西は正の向きと同じなので \(+\) をつけた

確かめ

−700 m は「正の向きと反対へ 700 m」という意味
正の向きは西と決めたので、その反対は東
東へ 700 m。書店の場所と合っている

+400 m は「正の向きへ 400 m」という意味
西へ 400 m。公園の場所と合っている

答えの吟味

例題1と符号がそっくり入れかわっています。正の向きだけを反対にしたのだから、これでよいと分かります。

答え 図書館の前を \(0\) m、西を正の向きとして、書店 \(-700\) m、公園 \(+400\) m

例題1と例題2をならべると、符号がそっくり入れかわっていることが分かります。

正の向きの決め方をかえた二つの図 上の図では東を正の向きとし、書店にプラス七百、公園にマイナス四百がついている。下の図では同じ場所のまま西を正の向きとし、書店にマイナス七百、公園にプラス四百がついている。場所は動いていないのに符号だけが入れかわっている。 決め方1 東を正の向きにする 正の向き 公園 図書館 書店 −400 m 0 m +700 m 決め方2 西を正の向きにする 正の向き 公園 図書館 書店 +400 m 0 m −700 m 場所は同じでも、決め方をかえると符号が入れかわる

ここから、大事なことが言えます。

正の向きは、問題ごとに変わる。 「西だから負」ではない。

符号は、その言葉にはじめから貼りついているものではありません。手順2でこちらが決めたことの結果です。だから、問題が変われば同じ「西へ」が \(+\) になることもあります。

なお、基準の \(0\) mだけはどちらの決め方でも \(0\) mのままです。図書館の前は、正の向きと同じでも反対でもない分かれ目なので、符号のつけようがありません。前のレッスンで「0には符号をつけない」と決めたことと、ぴったり重なります。

例題3 収入と支出を数で表す

ある店の一日を記録します。お金が入ってくることを収入、出ていくことを支出といいます。この日は、品物が売れて \(1500\) 円の収入があり、そのあと箱を買って \(480\) 円の支出がありました。収入を正の向きとして、それぞれを符号つきの数で表しなさい。

移動ではありませんが、やることは同じです。収入と支出も、反対の向きをもつ量だからです。

この行でしたこと
\(0\) 手順1 やりとりする前を基準の \(0\) 円とした
\(+\) 手順2 収入を正の向きと決めた
\(1500\) 手順3 入ってきた金額を数で表した
\(+1500\) 手順4 収入は正の向きと同じなので \(+\) をつけた
\(480\) 手順3 出ていった金額を数で表した
\(-480\) 手順4 支出は正の向きと反対なので \(-\) をつけた

確かめ

+1500 円は「正の向きへ 1500 円」という意味
正の向きは収入と決めたので、1500 円の収入
記録と合っている

−480 円は「正の向きと反対へ 480 円」という意味
正の向きの反対は支出なので、480 円の支出
記録と合っている

答えの吟味

もしこの店が「支出を正の向き」と決めていたら、答えは \(-1500\) 円と \(+480\) 円になります。同じ一日の記録でも、決め方しだいで書き方が変わるのですから、答えには決め方を必ず添えます。

答え やりとりする前を \(0\) 円、収入を正の向きとして、売れた分 \(+1500\) 円、箱を買った分 \(-480\)

例題4 符号つきの数を、場面の言葉にもどす

ここまでは場面を数にしてきました。今度は反対に、次の数が何を表しているかを言葉で答えなさい。

(1)入口のある階を \(0\) 階、上へ行く向きを正としたときの \(-4\) 階 (2)今年の人口を \(0\) 人、ふえることを正としたときの \(-150\) 人 (3)海面を \(0\) m、上を正としたときの \(+22\) m

読みもどすときは、手順4を逆にたどります。符号を見て向きを言い、数を見て大きさを言います。

この行でしたこと
\(-4\) (1)符号が \(-\) なので、正と決めた「上へ」の反対、つまり下へ
\(4\) (1)大きさは \(4\)。入口の階から \(4\) 階分下
\(-150\) (2)符号が \(-\) なので、正と決めた「ふえる」の反対、つまりへる
\(150\) (2)大きさは \(150\)\(150\) 人へった
\(+22\) (3)符号が \(+\) なので、正と決めた「上」と同じ向き
\(22\) (3)大きさは \(22\)。海面より \(22\) m高い

確かめ

(1)地下 4 階から 4 階分上がると入口の階、つまり 0 階にもどる
(2)150 人へったあとに 150 人ふえると、今年の人口にもどる
(3)海面より 22 m 高いところから 22 m 下がると海面にもどる
どれも基準にもどったので、読みもどし方は合っている

答えの吟味

(1)は下、(2)はへった、(3)は上と、符号が \(-\) のものはすべて正の向きの反対になっています。読みちがえていません。

答え (1)入口の階から \(4\) 階分下(地下 \(4\) 階) (2)人口が \(150\) 人へったこと (3)海面より \(22\) m高いこと

今日の問い

「東へ \(400\) m」と「西へ \(400\) m」は、大きさだけを見るとどちらも \(400\) です。向きまで一つの数で表すには、どうすればよいでしょうか。

答えは、このレッスンでたどってきたとおりです。先に基準と正の向きを決めて、向きを符号一つに引き受けさせます。

図書館の前を \(0\) m、東を正の向きと決めれば、東へ \(400\) mは \(+400\) m、西へ \(400\) mは \(-400\) mになります。\(400\) が「どれだけ」を、符号が「どちらへ」を受け持ち、二つで場所が一つに決まります。

ここで大事なのは、この決め方に正しいも正しくないもないということです。西を正の向きと決めてもかまいません。そのときは東へ \(400\) mが \(-400\) mになるだけで、表している場所は同じです。

だからこそ、決め方を書き残すことが必要になります。\(+400\) mという数だけを見ても、東なのか西なのかは分かりません。符号は、決め方とセットではじめて意味をもちます。

よくある間違い

まちがい1:正の向きを決めずに符号をつける

「西へ \(400\) m」を、いきなり次のように書いてしまう間違いです。

✗ 西へ 400 m → −400 m

東を正の向きと決めたのなら、これで合っています。しかし、そのことがどこにも書かれていません。手順1と手順2を飛ばして、手順3から始めてしまった形です。

読んだ人には、次の二つの区別がつきません。

東を正の向きと決めた場合 … 西へ 400 m は −400 m
西を正の向きと決めた場合 … 西へ 400 m は +400 m

同じ「西へ \(400\) m」が、\(-400\) mにも \(+400\) mにもなります。決め方が書かれていない数は、意味が一つに決まらないのです。

○ 図書館の前を 0 m、東を正の向きとすると、西へ 400 m は −400 m

符号を書く前に、基準と正の向きを書く。 これが手順1と手順2を先に置いた理由です。

まちがい2:正の向きを決め直したのに、符号をそのままにする

例題2のように、同じ場面で正の向きだけを変えたときに起きる間違いです。

✗ 決め方1(東が正) 書店 +700 m
✗ 決め方2(西が正) 書店 +700 m

「場所が動いていないのだから数も変わらない」と考えてしまったのです。しかし変わったのは場所ではなく、どちらを正と呼ぶかでした。呼び方が反対になれば、符号も反対になります。

誤答の \(+700\) mを、決め方2のもとで読みもどしてみます。

決め方2 では、正の向きは西
+700 m は「正の向きへ 700 m」という意味
つまり西へ 700 m
ところが書店は東にある
場所が合わないので、この答えはまちがい
○ 決め方2(西が正) 書店 −700 m

場所が同じでも、正の向きを決め直せば符号は入れかわる。 読みもどして場所が合うかどうかで、いつでも確かめられます。

まちがい3:言葉だけを見て符号を決める

「西」「へる」「支出」「下がる」といった言葉が出てきたら、いつでも \(-\) をつけてしまう間違いです。

✗ 「西」と書いてあるから −
✗ 「へる」と書いてあるから −

これらの言葉に、\(-\) がはじめから貼りついているわけではありません。西へ進む向きを正と決めた問題では西への移動が正の数になり、支出を正と決めた記録では支出が正の数になります。

○ 正の向きと同じ向きなら +
○ 正の向きと反対の向きなら −

見るべきなのは言葉そのものではなく、その言葉が正の向きと同じか反対かです。問題文にもどり、正の向きに矢印を引いてから決めてください。

まちがい4:答えに基準と正の向きを書かない

計算そのものは合っているのに、答えの書き方だけで伝わらなくなる間違いです。

✗ 答え −480 円

この \(-480\) 円は、収入を正と決めたときの \(480\) 円の支出でした。決め方が書かれていないので、読んだ人は「\(480\) 円の収入」と受け取ってしまうかもしれません。

○ 答え やりとりする前を 0 円、収入を正の向きとして −480 円

答えるときは、基準と正の向きを言葉で添える。 符号つきの数は、決め方とセットではじめて意味をもつからです。

自分で確かめよう

紙に書いてから、答えを開いてください。符号を書く前に、基準正の向きを必ず書き出すこと。

  1. 駅前を基準の \(0\) mとし、北へ進む向きを正の向きとします。次の場所を符号つきの数で表しなさい。

(1)駅前から北へ \(250\) m (2)駅前から南へ \(180\) m (3)駅前そのもの

  1. ある部の部員の数について、いまの人数を基準の \(0\) 人とし、ふえることを正の向きとします。次を符号つきの数で表しなさい。

(1)\(6\) 人が入部する (2)\(13\) 人がやめる

  1. 問1と同じ場所のまま、南へ進む向きを正の向きに決め直します。(1)(2)(3)の答えはそれぞれどうなりますか。

  2. 次の符号つきの数を、場面の言葉にもどしなさい。

(1)海面を \(0\) m、上を正としたときの \(-95\) m (2)今月の気温の記録で、平年の気温を \(0\) ℃、高いほうを正としたときの \(+1.4\) ℃ (3)ある町の人口で、去年の人口を \(0\) 人とみて、ふえるほうを正としたときの \(-35\)

  1. ある人が記録用紙に「今日の記録は \(-9\)」とだけ書き残しました。この記録だけでは読み取れないことを二つ挙げ、なぜ読み取れないのかを説明しなさい。

  2. 次の答えはまちがっています。どこがまちがっているかを説明し、正しく直しなさい。

公民館の前を 0 m、東を正の向きとする。
西へ 520 m のところにある郵便局を +520 m と表した。
答えと考え方

1. 基準と正の向きは問題文で決められています。基準は駅前、正の向きは北です。あとは手順3と手順4だけです。

この行でしたこと
\(250\) (1)大きさを数で表した
\(+250\) (1)北は正の向きと同じなので \(+\) をつけた
\(180\) (2)大きさを数で表した
\(-180\) (2)南は正の向きと反対なので \(-\) をつけた
\(0\) (3)駅前は基準そのもの。正の向きとも反対の向きとも言えないので符号をつけない

確かめ

+250 m は「正の向きへ 250 m」=北へ 250 m。合っている
−180 m は「正の向きと反対へ 180 m」=南へ 180 m。合っている
0 m は基準そのもの。駅前と合っている

答え (1)\(+250\) m (2)\(-180\) m (3)\(0\) m

2. ふえる・へるも、反対の向きをもつ量です。基準はいまの人数、正の向きは「ふえる」と決められています。

この行でしたこと
\(6\) (1)大きさを数で表した
\(+6\) (1)入部は「ふえる」なので正の向きと同じ。\(+\) をつけた
\(13\) (2)大きさを数で表した
\(-13\) (2)やめるのは「へる」なので正の向きと反対。\(-\) をつけた

確かめ

+6 人は「正の向きへ 6 人」= 6 人ふえる。合っている
−13 人は「正の向きと反対へ 13 人」= 13 人へる。合っている

答え (1)\(+6\) 人 (2)\(-13\)

3. 場所は一つも動いていません。変わったのは手順2の決め方だけです。正の向きが北から南に入れかわったので、北の側と南の側の符号がそっくり入れかわります。

この行でしたこと
\(-250\) (1)北は、正と決めた南の反対なので \(-\) をつけた
\(+180\) (2)南は正の向きと同じなので \(+\) をつけた
\(0\) (3)基準そのものなので、決め方を変えても \(0\) mのまま

確かめ

南が正なので、−250 m は「南の反対へ 250 m」=北へ 250 m
問1(1)の場所と同じ。合っている
+180 m は「南へ 180 m」
問1(2)の場所と同じ。合っている

(3)だけが変わらないのは、駅前が正の向きと反対の向きの分かれ目にあるからです。

答え (1)\(-250\) m (2)\(+180\) m (3)\(0\) m

4. 手順4を逆にたどり、符号から向きを、数から大きさを読み取ります。

この行でしたこと
\(-95\) (1)符号が \(-\) なので、正と決めた「上」の反対、つまり下
\(95\) (1)大きさは \(95\)。海面より \(95\) m低い
\(+1.4\) (2)符号が \(+\) なので、正と決めた「高い」と同じ
\(1.4\) (2)大きさは \(1.4\)。平年より \(1.4\) ℃高い
\(-35\) (3)符号が \(-\) なので、正と決めた「ふえる」の反対、つまりへる
\(35\) (3)大きさは \(35\)。去年より \(35\) 人へった

確かめ

(1)海面より 95 m 低いところから 95 m 上がると海面にもどる
(2)平年より 1.4 ℃高い気温が 1.4 ℃下がると平年にもどる
(3)去年より 35 人へったあとに 35 人ふえると、去年の人口にもどる
どれも基準にもどったので、読みもどし方は合っている

答え (1)海面より \(95\) m低いこと (2)平年より \(1.4\) ℃高いこと (3)去年より \(35\) 人へったこと

5. 記録用紙には数だけがあり、四つの手順のうち手順1と手順2で決めたことが書き残されていません。読み取れないのは次の二つです。

  1. 何を \(0\) とみたのか(基準)
  2. どちら側を正の向きにしたのか

基準が書かれていないので、\(-9\) が何より \(9\) 小さいのかが決まりません。正の向きも書かれていないので、どちら向きに \(9\) なのかも決まりません。

答え 基準(何を \(0\) とみたか)と正の向き。符号つきの数は、この二つとセットではじめて意味が決まるから

6. 符号を反対につけてしまったところがまちがいです。

正の向きは東と決められています。郵便局は西にあるので、正の向きと反対です。したがって符号は \(-\) でなければなりません。

誤答の \(+520\) mを、決められたとおりに読みもどしてみます。

正の向きは東
+520 m は「正の向きへ 520 m」という意味
つまり東へ 520 m
ところが郵便局は西にある
場所が合わないので、この答えはまちがい

正しく手順をたどり直します。

この行でしたこと
\(0\) 手順1 公民館の前を基準の \(0\) mとした
\(+\) 手順2 東へ進む向きを正の向きと決めた
\(520\) 手順3 郵便局までの大きさを数で表した
\(-520\) 手順4 西は正の向きと反対なので \(-\) をつけた

確かめ

−520 m は「正の向きと反対へ 520 m」という意味
正の向きの反対は西なので、西へ 520 m
郵便局の場所と合っている

答え 公民館の前を \(0\) m、東を正の向きとして \(-520\) m

次のレッスンへ

反対の向きをもつ量を、基準と正の向きを決めて符号つきの数で表せるようになりました。ここまでで \(+\)\(-\) は、数がどちら側にあるかを表すしるしとして使われています。

ところが、\(+\)\(-\) には、もう一つのまったくちがう役目があります。小学校からずっと使ってきた、たし算とひき算の記号としての役目です。次のレッスン「符号と計算記号を読み分ける」では、\(-5\)\(-\)\(7-5\)\(-\) が別のはたらきをしていることを確かめます。そして、\(-5\) をたすときに \(7+-5\) とは書かず、\(7+(-5)\) とかっこを使う理由をはっきりさせます。かっこは、どこまでが一つの数かを示すしるしです。

次のレッスンへ 符号と計算記号を読み分ける →

クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。

UNDERSTANDING CHECK

理解チェック:反対の向きをもつ量を符号で表す

70% 合格ライン
  1. 設問 0
    このレッスンで決めた「反対の向きをもつ量」とは、どのような二つの量のことですか。
  2. 設問 1
    同じ「西へ $300$ m」が、$-300$ m になることも、$+300$ m になることもあります。それはなぜですか。
  3. 設問 2
    校門を基準の $0$ m とし、南へ進む向きを正の向きとします。校門から北へ $240$ m の店と、校門から南へ $90$ m の駐輪場を、符号つきの数で表しなさい。
  4. 設問 3
    ある店で、やりとりする前を基準の $0$ 円とし、支出を正の向きと決めました。$2400$ 円の収入と $860$ 円の支出を、符号つきの数で表しなさい。
  5. 設問 4
    駅前を $0$ m、北を正の向きとしていた問題を、途中で南を正の向きに決め直しました。ある人は「場所は動いていないから」と考えて、北へ $310$ m の地点を $+310$ m のままにしました。まちがいの原因はどれですか。

まずは自分で選んでみましょう。採点・学習履歴への記録は、回答APIとの連携時に追加します。