LESSON 01

数の集合と素数

素因数分解を使う

素因数分解を使って、約数をすべて書き出す・約数の個数を数える・最大公約数と最小公倍数を求める。かけて平方数にする最小の数まで、入試頻出型を扱う。

素因数分解を使う

このレッスンでできるようになること

  • 素因数分解を使って、約数をすべて書き出し、その個数を数えられる
  • 二つの数の素因数分解を上下にならべて、最大公約数と最小公倍数を求められる
  • かけて平方数にする、いちばん小さい自然数を求められる

前のレッスンの確認

  • ある整数を割り切ることのできる整数を、約数といいます。
  • 約数は、\(1\) から順に割ってみて、割り切れたら商もいっしょに書きます。この書き方を 組で書き出す といいます。
  • \(1\) より大きい整数で、\(1\) とその数自身のほかに約数をもたないものを、素数といいます。
  • 整数を素数のかけ算で表したときの、その一つ一つの素数を、素因数といいます。
  • 整数を、素数だけのかけ算の形に表すことを、素因数分解といいます。
  • 分け方の順番がちがっても、出てくる素因数の顔ぶれは同じです。
  • 素因数分解は、小さい素数から順に書きます。
  • 同じ素因数がならんだら、累乗を使って書きます。
  • 同じ数をいくつかかけたものを、累乗といいます。
  • 累乗で、繰り返しかける数を底といいます。
  • 累乗で右上に書く、かける個数を表す数を指数といいます。
  • 指数は、かける回数です。

絶対値は記号でも書きます。\(|-36|\)\(36\) です。

前のレッスンの終わりに、こう書きました。

順番をそろえておくと、二つの数の素因数分解を上下にならべて見くらべられます。

今日は、その見くらべ方を実際に使います。

素因数分解は、答えではなく道具です

素因数分解は、書き上げて終わりではありません。その形は、数の中身を見せてくれます。

今日は、四つの使い方を身につけます。

  • 約数をすべて書き出す
  • 約数の個数を数える
  • 最大公約数と最小公倍数を求める
  • かけて平方数にする

約数を、すべて書き出す

\(36\) の約数を書き出します。まず、前のレッスンの道具を使います。

組で書き出す

\(1\) から順に割って、割り切れたら商もいっしょに書きます。

割る数 見つかった約数
\(1\) \(36\) \(1\)\(36\)
\(2\) \(18\) \(2\)\(18\)
\(3\) \(12\) \(3\)\(12\)
\(4\) \(9\) \(4\)\(9\)
\(6\) \(6\) \(6\)

\(5\) では割り切れないので、飛ばしました。

\(6\) で割ると、商も \(6\) になりました。割る数と商が出会ったので、ここでおしまいです。

\(36\) の約数は \(1\)\(2\)\(3\)\(4\)\(6\)\(9\)\(12\)\(18\)\(36\)\(9\) 個です。

素因数分解からも作れます

\(36=2^{2}\times 3^{2}\)

約数は、\(36\) を割り切る数です。割り切るためには、\(36\) の中にある素因数だけでできている必要があります。

たとえば \(6=2\times 3\) です。\(2\)\(3\)\(36\) の中にあります。だから \(6\) は約数です。

\(5\) はどうでしょうか。\(36\) の素因数は \(2\)\(3\) です。\(5\) はどこにもありません。

だから \(5\)\(36\) を割り切れません。組で書き出したときに飛ばしたのは、このためです。

約数は、その数の素因数を何個ずつ使うかを決めると、一つできます。

\(2\) の使い方は \(0\) 個・\(1\) 個・\(2\) 個の \(3\) 通りです。\(3\) の使い方も \(3\) 通りです。

36の約数を素因数の個数の組み合わせで作る図 たてに2を何個使うか、よこに3を何個使うかをとった九つのますがある。ますの中には、その組み合わせでできる約数が書かれている。どちらも0個のますには1が入っている。 36 の 約数の 作り方 2 を 何個 3 を 何個 と 決めると 約数が 一つ できる 3 を 0 個 3 を 1 個 3 を 2 個 2 を 0 個 2 を 1 個 2 を 2 個 1 3 9 2 6 18 4 12 36 太い ますは どちらも 0 個 残るのは 1 組み合わせは 3 × 3 = 9 通り 約数は 9 個

一つも使わない、という使い方

指数は、かける回数です。 だから「\(2\)\(0\) 個使う」は、\(2\) を一つもかけない、という意味になります。

では、どちらも \(0\) 個ならどうなるでしょうか。かける相手が一つもありません。

どの素因数も使わないときの約数が、\(1\) です。

\(1\) はどんな整数も割り切るので、約数です。ただし、素因数分解のかけ算の中には書きません。

約数の個数を数える

約数は、全部書き出さなくても、個数だけ先に数えられます。

\(120\) を使います。前のレッスンで \(120=2^{3}\times 3\times 5\) と分かりました。

素因数ごとに、使い方が何通りあるかを数えます。

素因数 指数 使い方 通り数
\(2\) \(3\) \(0\) 個・\(1\) 個・\(2\) 個・\(3\) \(4\)
\(3\) \(1\) \(0\) 個・\(1\) \(2\)
\(5\) \(1\) \(0\) 個・\(1\) \(2\)

三つの決め方は、たがいに関係ありません。だから、通り数はかけ合わせます。

\((3+1)\times(1+1)\times(1+1)=16\)

それぞれの指数に \(1\) を足して、かけ合わせると、約数の個数になります。

なぜ指数より一つ多くなるのか

\(2\) の指数は \(3\) です。ところが、使い方は \(4\) 通りありました。

一つ多くなるのは、\(0\) 個という使い方があるからです。\(1\) 個から \(3\) 個までの \(3\) 通りに、\(0\) 個が加わります。

\(0\) 個という使い方があるので、通り数は指数より \(1\) 多くなります。

確かめ

120 の 約数を 書き出すと
1 、2 、3 、4 、5 、6 、8 、10 、12 、15 、20 、24 、30 、40 、60 、120
数えると 16 個 計算した 16 と そろった

最大公約数と最小公倍数

公約数と公倍数は、小学校で習いました。二つの数に共通する約数が公約数、共通する倍数が公倍数です。

公約数のうちいちばん大きいものを、最大公約数といいます。

公倍数のうちいちばん小さいものを、最小公倍数といいます。

上下にならべて見くらべる

\(84\)\(30\) で試します。まず、それぞれを素因数分解します。

\(84=2^{2}\times 3\times 7\)

\(30=2\times 3\times 5\)

どちらも小さい素数から順に書いてあります。だから、同じ素因数が上下でそろいます。

二つの素因数分解を、素因数ごとにそろえて見ることを 上下にならべて見くらべる といいます。

素因数を何個ずつ持っているかを、丸で書いてみます。

84と30の素因数分解を上下にならべた図 上の段に84の素因数、下の段に30の素因数が丸で書かれている。素因数ごとにたてにそろえてある。点線でかこんだところが両方にある分、いちばん下の実線でかこんだ列が多いほうにそろえた形である。 84 と 30 の 素因数分解 を 上下に ならべる 素因数 2 素因数 3 素因数 5 素因数 7 84 30 2 2 3 なし 7 2 3 5 なし 点線 の 中が 両方に ある 分 少ないほう の 個数 最大公約数 は 2 × 3 = 6 多いほう 2 2 3 5 7 実線 の 中は 多いほう の 個数に そろえた 形 最小公倍数 は 2 × 2 × 3 × 5 × 7 = 420

最大公約数は、少ないほうの個数だけ取る

最大公約数は、共通する素因数を、少ないほうの個数だけ取ります。

なぜ少ないほうなのでしょうか。\(30\)\(2\)\(1\) 個しか持っていません。

\(2\)\(2\) 個使った数は、\(30\) を割り切れません。\(30\) の中に \(2\) が足りないからです。

両方を割り切るには、少ないほうに合わせるしかありません。

\(5\)\(7\) は、片方にしかありません。片方に \(0\) 個なら、少ないほうは \(0\) 個です。だから取れません。

共通するのは \(2\)\(1\) 個と \(3\)\(1\) 個です。

\(2\times 3=6\)

最小公倍数は、多いほうの個数だけ取る

最小公倍数は、出てくる素因数を、多いほうの個数だけ取ります。

こちらは倍数なので、向きが反対になります。\(84\) の倍数になるには、\(2\)\(2\) 個いります。

\(2\)\(1\) 個では、\(84\) で割り切れません。足りないほうに合わせると、倍数になれないのです。

片方にしかない \(5\)\(7\) も、忘れずに入れます。片方が \(0\) 個でも、多いほうは \(1\) 個だからです。

\(2\times 2\times 3\times 5\times 7=420\)

確かめ

84 ÷ 6 = 14 、30 ÷ 6 = 5  どちらも 割り切れた
420 ÷ 84 = 5 、420 ÷ 30 = 14  どちらの 倍数にも なっている

かけて平方数にする

平方数

レッスン「累乗(底と指数)」で、\(2\) 乗を平方、\(3\) 乗を立方といいました。

その平方の形になる数に、名前をつけます。

同じ整数を \(2\) 回かけてできる数を、平方数といいます。

\(1=1\times 1\)\(4=2\times 2\)\(9=3\times 3\)\(16=4\times 4\)\(25=5\times 5\) です。

平方数を素因数分解すると、どうなるでしょうか。\(576=24\times 24\) で調べます。

\(24=2^{3}\times 3\) なので、同じ顔ぶれが二組ならびます。

\(576=2^{3}\times 3\times 2^{3}\times 3=2^{6}\times 3^{2}\)

底は \(2\)\(3\) で、指数はどちらも偶数になりました。二組そろうので、個数が \(2\) 倍になるからです。

平方数を素因数分解すると、指数はすべて偶数になります。

足りない分だけ、かけ足す

\(96\) にかけて平方数にする、いちばん小さい自然数を考えます。

\(96=2^{5}\times 3\)

\(2\) の指数は \(5\)\(3\) の指数は \(1\) です。どちらも奇数なので、このままでは平方数ではありません。

奇数を偶数にするには、\(1\) をたせば足ります。つまり、その素因数をもう \(1\) 個ずつかければよいのです。

指数が奇数の素因数を、\(1\) つずつかければ平方数になります。

かける数は \(2\times 3=6\) です。

\(96\times 6=576=2^{6}\times 3^{2}\)

これより小さい数ではどうでしょうか。\(2\)\(3\) のどちらかを省くと、その指数が奇数のまま残ります。

だから \(6\) より小さくはできません。

セクション8で作った道具

レッスン 確定したこと
自然数・整数・数の広がり \(1\)\(2\)\(3\)、… のような正の整数を、自然数といいます。 自然数と \(0\) と負の整数を合わせたものを、整数といいます。 あてはまらない例のことを、反例といいます。 「すべての〜」は、反例を一つ挙げればくずれます。
その範囲でいつでも計算できるか その仲間の中だけで、四つの計算がいつでもできるだろうか。 自然数の中では、引き算ができないことがあります。 整数の中では、わり算ができないことがあります。
素数 ある整数を割り切ることのできる整数を、約数といいます。 約数は、\(1\) から順に割ってみて、割り切れたら商もいっしょに書きます。この書き方を 組で書き出す といいます。 \(1\) より大きい整数で、\(1\) とその数自身のほかに約数をもたないものを、素数といいます。 素数の約数は、ちょうど \(2\) 個です。 \(1\) は素数ではありません。 \(◯\times◯\) がその数をこえたら、そこでやめてよい。
素因数分解 整数を素数のかけ算で表したときの、その一つ一つの素数を、素因数といいます。 整数を、素数だけのかけ算の形に表すことを、素因数分解といいます。 分け方の順番がちがっても、出てくる素因数の顔ぶれは同じです。 この図を 枝分かれ図 といいます。 素因数分解は、小さい素数から順に書きます。 同じ素因数がならんだら、累乗を使って書きます。 素因数分解の相手は、\(1\) より大きい自然数です。
素因数分解を使う 約数は、その数の素因数を何個ずつ使うかを決めると、一つできます。 それぞれの指数に \(1\) を足して、かけ合わせると、約数の個数になります。 最大公約数は、共通する素因数を、少ないほうの個数だけ取ります。 最小公倍数は、出てくる素因数を、多いほうの個数だけ取ります。 同じ整数を \(2\) 回かけてできる数を、平方数といいます。 指数が奇数の素因数を、\(1\) つずつかければ平方数になります。
セクション8で作った道具の地図 五つの箱が上から下へならび、矢印でつながっている。数の仲間を分けるところから始まり、計算ができるかを調べ、約数と素数を見つけ、素因数分解へ進み、最後にその形を使う。 セクション 8 の 道具の 地図 自然数と 整数 数の 仲間を 分ける その 仲間の 中だけで 四つの 計算が できるか 約数を 組で 書き出す 素数を 見つける 素数だけの かけ算に 分ける 素因数分解 分解した 形を 使う 約数 個数 最大公約数と 最小公倍数 平方数

例題1 約数をすべて書き出す

\(80\) の約数を、素因数分解を使ってすべて書き出しなさい。

まず素因数分解し、それぞれの素因数を何個使うかで組み合わせを作ります。

この行でしたこと
\(80=2^{4}\times 5\) 小さい素数から順に割った
\(2\)\(0\) 個から \(4\) \(5\) 通りの使い方がある
\(5\)\(0\) 個か \(1\) \(2\) 通りの使い方がある
\(5\times 2=10\) 組み合わせは \(10\) 通り

\(5\) を使わない側は \(1\)\(2\)\(4\)\(8\)\(16\) です。\(5\)\(1\) 個使う側は、それぞれを \(5\) 倍します。

確かめ

1 、2 、4 、8 、16 の それぞれに 5 を かけると
5 、10 、20 、40 、80
合わせて 10 個 80 ÷ 16 = 5  16 も 約数

答えの吟味

組で書き出しても、同じ \(10\) 個になります。個数が一致するので、書きもれはありません。

答え \(1\)\(2\)\(4\)\(5\)\(8\)\(10\)\(16\)\(20\)\(40\)\(80\)\(10\)

例題2 約数の個数を数える

次の数の約数の個数を求めなさい。(1)\(|-300|\) (2)\(81\)

(1)の \(|-300|\)\(300\) です。約数を数える相手は自然数にそろえます。

問題 素因数分解 指数に \(1\) を足す 個数
(1) \(300=2^{2}\times 3\times 5^{2}\) \(3\times 2\times 3\) \(18\)
(2) \(81=3^{4}\) \(5\) \(5\)

確かめ

(1)1 、2 、3 、4 、5 、6 、10 、12 、15 、20 、25 、30 、
   50 、60 、75 、100 、150 、300  数えると 18 個
(2)1 、3 、9 、27 、81  数えると 5 個

答えの吟味

(2)は \(81=9\times 9\) です。組で書き出すと \(9\)\(9\) が出会って一つに重なるので、個数が奇数になります。

答え (1)\(18\) 個 (2)\(5\)

例題3 最大公約数と最小公倍数

\(99\)\(363\) の最大公約数と最小公倍数を求めなさい。

素因数分解して、上下にならべて見くらべます。

この行でしたこと
\(99=3^{2}\times 11\) \(99\) を素因数分解した
\(363=3\times 11^{2}\) \(363\) を素因数分解した
\(3\)\(2\) 個と \(1\) 少ないほうは \(1\) 個、多いほうは \(2\)
\(11\)\(1\) 個と \(2\) 少ないほうは \(1\) 個、多いほうは \(2\)
\(3\times 11=33\) 少ないほうを取って最大公約数
\(3^{2}\times 11^{2}=1089\) 多いほうを取って最小公倍数

確かめ

99 ÷ 33 = 3 、363 ÷ 33 = 11  どちらも 割り切れた
1089 ÷ 99 = 11 、1089 ÷ 363 = 3  どちらの 倍数にも なっている

答えの吟味

\(3\)\(99\) のほうが多く、\(11\)\(363\) のほうが多くなっています。素因数ごとに見くらべる相手が入れかわります。

答え 最大公約数 \(33\)、最小公倍数 \(1089\)

例題4 正方形のタイルをしきつめる

たて \(136\) cm、よこ \(102\) cm の長方形の板があります。

同じ大きさの正方形のタイルを、あまりが出ないようにすきまなくはります。

いちばん大きいタイルの一辺は何 cm ですか。また、そのとき何枚いりますか。

一辺の長さは、たてもよこもちょうど割り切れる数です。いちばん大きいのは最大公約数です。

この行でしたこと
\(136=2^{3}\times 17\) たての長さを素因数分解した
\(102=2\times 3\times 17\) よこの長さを素因数分解した
\(2\times 17=34\) 共通する分を、少ないほうの個数だけ取った
\(136\div 34=4\) たてにならぶ枚数
\(102\div 34=3\) よこにならぶ枚数

確かめ

34 × 4 = 136  たては ちょうど
34 × 3 = 102  よこも ちょうど
4 × 3 = 12  枚数

答えの吟味

長さなので、答えは正の数になります。\(34\) cm より大きい正方形では、どちらかにあまりが出ます。

答え 一辺 \(34\) cm で、\(12\)

例題5 かけて平方数にする

次の数にかけて平方数にする、いちばん小さい自然数を求めなさい。(1)\(108\) (2)\(112\)

素因数分解して、指数が奇数の素因数をさがします。

問題 素因数分解 指数が奇数の素因数 かける数
(1) \(108=2^{2}\times 3^{3}\) \(3\) \(3\)
(2) \(112=2^{4}\times 7\) \(7\) \(7\)

確かめ

(1)108 × 3 = 324  324 = 18 × 18
(2)112 × 7 = 784  784 = 28 × 28

答えの吟味

(1)の \(2\) の指数は \(2\) で、もう偶数です。偶数の素因数には、かけ足す必要がありません。

答え (1)\(3\) (2)\(7\)

今日の問い

\(36\) の約数は \(9\) 個でした。組で書き出したから分かった、と思ったかもしれません。

では、書き出さずに \(9\) 個だと言い当てられるでしょうか。

\(36=2^{2}\times 3^{2}\) です。\(2\) の使い方が \(3\) 通り、\(3\) の使い方が \(3\) 通りです。

\(3\times 3=9\) で、書き出す前に個数が出ます。それぞれの指数に \(1\) を足して、かけ合わせると、約数の個数になります。

素因数分解は、その数の設計図です。設計図が読めれば、中身は数えなくても分かります。

よくある間違い

まちがい1:指数を、そのままかけてしまう

\(120\) の約数の個数を求める問題です。

✗ 120 = 2 の 3 乗 × 3 × 5
✗ 3 × 1 × 1 = 3
✗ 約数は 3 個

指数をそのままかけています。\(0\) 個という使い方が、数えられていません。

○ 2 は 0 個 から 3 個 で 4 通り
○ 3 は 0 個 か 1 個 で 2 通り 5 も 2 通り
○ 4 × 2 × 2 = 16 個

誤答の \(3\) 個を確かめます。

1 、2 、3 は どれも 120 の 約数
4 も 5 も 6 も 約数 3 個では 足りない

\(0\) 個という使い方があるので、通り数は指数より \(1\) 多くなります。

まちがい2:最大公約数で、多いほうを取ってしまう

\(84\)\(30\) の最大公約数を求める問題です。

✗ 2 は 2 個 と 1 個 だから 2 個 取る
✗ 2 × 2 × 3 = 12

多いほうを取ってしまいました。誤答の \(12\) を確かめます。

84 ÷ 12 = 7  割り切れる
30 ÷ 12  割り切れない
両方を 割り切れないので 公約数ですら ない

\(30\)\(2\)\(1\) 個しか持っていません。少ないほうに合わせないと、割り切れないのです。

○ 2 は 少ないほうの 1 個
○ 3 は どちらも 1 個
○ 2 × 3 = 6

最大公約数は、共通する素因数を、少ないほうの個数だけ取ります。

まちがい3:あてずっぽうに、かける数を決める

\(96\) にかけて平方数にする、いちばん小さい自然数を求める問題です。

✗ 2 を かければ よさそう
✗ 96 × 2 = 192

\(192\) が平方数かどうかを確かめます。

13 × 13 = 169 、14 × 14 = 196
192 は この 間 平方数では ない
192 = 2 の 6 乗 × 3  3 の 指数が 1 の まま

\(3\) の指数が奇数のまま残っています。かけ足す相手は、指数が奇数の素因数です。

○ 96 = 2 の 5 乗 × 3  どちらの 指数も 奇数
○ 2 と 3 を 1 つずつ かける 2 × 3 = 6
○ 96 × 6 = 576 = 24 × 24

指数が奇数の素因数を、\(1\) つずつかければ平方数になります。

自分で確かめよう

紙に書いてから、答えを開いてください。まず素因数分解をしてから考えること。

  1. \(75\) の約数をすべて書き出しなさい。

  2. \(88\) の約数をすべて書き出しなさい。

  3. 素因数分解すると \(2^{3}\times 13\) になる数について、約数の個数と、その数そのものを答えなさい。

  4. \(135\) の約数の個数を求めなさい。

  5. \(392\) の約数の個数を求めなさい。

  6. \(|-250|\) の約数の個数を求めなさい。

  7. \(38\)\(95\) の最大公約数と最小公倍数を求めなさい。

  8. \(40\)\(116\) の最大公約数と最小公倍数を求めなさい。

  9. \(180\) にかけて平方数にする、いちばん小さい自然数を求めなさい。

  10. \(588\) にかけて平方数にする、いちばん小さい自然数を求めなさい。

  11. \(490\) の約数の個数と、かけて平方数にするいちばん小さい自然数を求めなさい。

  12. \(400\) にかけて平方数にする、いちばん小さい自然数を求めなさい。

  13. 素因数分解すると \(3^{3}\times 5^{2}\) になる数の約数の個数を、\(3\times 2=6\) 個と答えた人がいます。どこがちがうかを説明し、正しい個数を求めなさい。

  14. たて \(160\) cm、よこ \(272\) cm の長方形の紙があります。同じ大きさの正方形に、あまりなく切り分けます。いちばん大きい正方形の一辺と、そのときの枚数を求めなさい。

  15. 二つの機械が、それぞれ \(27\) 秒ごとと \(42\) 秒ごとに音を鳴らします。いま同時に鳴りました。次に同時に鳴るのは何秒後ですか。

答えと考え方

1.〜2. 素因数分解してから、何個ずつ使うかで組み合わせを作ります。

問題 素因数分解 組み合わせ 約数
1. \(75=3\times 5^{2}\) \(2\times 3=6\) 通り \(1\)\(3\)\(5\)\(15\)\(25\)\(75\)
2. \(88=2^{3}\times 11\) \(4\times 2=8\) 通り \(1\)\(2\)\(4\)\(8\)\(11\)\(22\)\(44\)\(88\)

確かめ

1. 3 × 25 = 75 、5 × 15 = 75  組に なっている 6 個
2. 8 × 11 = 88 、4 × 22 = 88 、2 × 44 = 88  8 個

答えの吟味

どちらも、いちばん小さい約数は \(1\)、いちばん大きい約数はその数自身です。

答え 1. \(1\)\(3\)\(5\)\(15\)\(25\)\(75\) 2. \(1\)\(2\)\(4\)\(8\)\(11\)\(22\)\(44\)\(88\)

3.〜6. それぞれの指数に \(1\) を足して、かけ合わせます。

問題 素因数分解 指数に \(1\) を足す 個数
3. \(2^{3}\times 13=104\) \(4\times 2\) \(8\)
4. \(135=3^{3}\times 5\) \(4\times 2\) \(8\)
5. \(392=2^{3}\times 7^{2}\) \(4\times 3\) \(12\)
6. \(250=2\times 5^{3}\) \(2\times 4\) \(8\)

確かめ

3. 1 、2 、4 、8 、13 、26 、52 、104  8 個
4. 1 、3 、5 、9 、15 、27 、45 、135  8 個
5. 1 、2 、4 、7 、8 、14 、28 、49 、56 、98 、196 、392  12 個
6. 1 、2 、5 、10 、25 、50 、125 、250  8 個

答えの吟味

\(6\)\(|-250|\)\(250\) です。約数を数える相手は、自然数にそろえます。

答え 3. \(8\) 個で、その数は \(104\) 4. \(8\) 個 5. \(12\) 個 6. \(8\)

7.〜8. 上下にならべて見くらべ、少ないほうと多いほうを取ります。

問題 素因数分解 最大公約数 最小公倍数
7. \(38=2\times 19\)\(95=5\times 19\) \(19\) \(2\times 5\times 19=190\)
8. \(40=2^{3}\times 5\)\(116=2^{2}\times 29\) \(2^{2}=4\) \(2^{3}\times 5\times 29=1160\)

確かめ

7. 38 ÷ 19 = 2 、95 ÷ 19 = 5  190 ÷ 38 = 5 、190 ÷ 95 = 2
8. 40 ÷ 4 = 10 、116 ÷ 4 = 29  1160 ÷ 40 = 29 、1160 ÷ 116 = 10

答えの吟味

\(7\) では \(2\)\(5\) が片方にしかありません。共通しないので、最大公約数には入りません。

答え 7. \(19\)\(190\) 8. \(4\)\(1160\)

9.〜10. 指数が奇数の素因数を、\(1\) つずつかけます。

問題 素因数分解 指数が奇数の素因数 かける数
9. \(180=2^{2}\times 3^{2}\times 5\) \(5\) \(5\)
10. \(588=2^{2}\times 3\times 7^{2}\) \(3\) \(3\)

確かめ

9. 180 × 5 = 900  900 = 30 × 30
10. 588 × 3 = 1764  1764 = 42 × 42

答えの吟味

\(10\)\(7\) の指数は \(2\) で偶数です。だから \(7\) はかけ足しません。

答え 9. \(5\) 10. \(3\)

11. \(490=2\times 5\times 7^{2}\) です。個数も平方数も、同じ形から読み取れます。

この行でしたこと
\((1+1)\times(1+1)\times(2+1)\) それぞれの指数に \(1\) を足してかけた
\(2\times 2\times 3=12\) 約数は \(12\)
\(2\times 5=10\) 指数が奇数の \(2\)\(5\)\(1\) つずつかけた

確かめ

1 、2 、5 、7 、10 、14 、35 、49 、70 、98 、245 、490  12 個
490 × 10 = 4900  4900 = 70 × 70

答えの吟味

\(7\) の指数は \(2\) で偶数なので、そのままにします。

答え 約数は \(12\) 個、かける数は \(10\)

12. \(400=2^{4}\times 5^{2}\) です。指数はどちらも偶数になっています。

確かめ

400 = 20 × 20  もう 平方数
400 × 1 = 400  1 を かけても 平方数の まま

答えの吟味

指数が奇数の素因数が一つもないので、かけ足す相手がありません。

答え \(1\)

13. \(3^{3}\times 5^{2}=675\) です。指数をそのままかけたところがちがいます。

確かめ

3 は 0 個 から 3 個 で 4 通り
5 は 0 個 から 2 個 で 3 通り
4 × 3 = 12 個
1 、3 、5 、9 、15 、25 、27 、45 、75 、135 、225 、675  12 個

答えの吟味

\(0\) 個という使い方を数えていません。だから、指数に \(1\) を足す必要があります。

答え 指数に \(1\) を足していないのがちがい。正しくは \(12\)

14. たてもよこも割り切る、いちばん大きい数を求めます。

この行でしたこと
\(160=2^{5}\times 5\) たての長さを素因数分解した
\(272=2^{4}\times 17\) よこの長さを素因数分解した
\(2^{4}=16\) 共通する \(2\) を、少ないほうの \(4\) 個だけ取った
\(160\div 16=10\) たてにならぶ枚数
\(272\div 16=17\) よこにならぶ枚数

確かめ

16 × 10 = 160 、16 × 17 = 272  どちらも ちょうど
10 × 17 = 170  枚数

答えの吟味

\(5\)\(17\) は片方にしかないので、一辺の長さには入りません。

答え 一辺 \(16\) cm で、\(170\)

15. 両方の倍数になる、いちばん小さい時間を求めます。

この行でしたこと
\(27=3^{3}\) \(27\) を素因数分解した
\(42=2\times 3\times 7\) \(42\) を素因数分解した
\(3\)\(3\) 個と \(1\) 多いほうは \(3\)
\(2\times 3^{3}\times 7=378\) 多いほうを取って最小公倍数

確かめ

378 ÷ 27 = 14 、378 ÷ 42 = 9  どちらの 倍数にも なっている

答えの吟味

\(27\)\(2\)\(7\) ももちません。それでも入れないと、\(42\) の倍数になれません。

答え \(378\) 秒後

次のレッスンへ

素因数分解した形が、四つの道具になりました。

約数は、その数の素因数を何個ずつ使うかを決めると、一つできます。 それぞれの指数に \(1\) を足して、かけ合わせると、約数の個数になります。

最大公約数は、共通する素因数を、少ないほうの個数だけ取ります。 最小公倍数は、出てくる素因数を、多いほうの個数だけ取ります。

同じ整数を \(2\) 回かけてできる数を、平方数といいます。 指数が奇数の素因数を、\(1\) つずつかければ平方数になります。

ここでセクション8は終わりです。

次のセクションは「正負の数の利用」です。その第1回では、正負の数を場面にもどして使います。

次のセクションへ 基準との差 →

クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。

UNDERSTANDING CHECK

理解チェック:素因数分解を使う

70% 合格ライン
  1. 設問 0
    平方数の説明として正しいものはどれですか。
  2. 設問 1
    約数の個数は、それぞれの指数に $1$ を足してからかけ合わせて求めます。$1$ を足すのはなぜですか。
  3. 設問 2
    $200$ の約数の個数を求めなさい。
  4. 設問 3
    $150$ と $45$ の最大公約数と最小公倍数を求めなさい。
  5. 設問 4
    $147$ にかけて平方数にする、いちばん小さい自然数を求める問題です。ある人は $147=3\times 7^{2}$ と分解したあと、$7$ をかけると答えました。どこがちがいますか。

まずは自分で選んでみましょう。採点・学習履歴への記録は、回答APIとの連携時に追加します。