素因数分解を使う
このレッスンでできるようになること
- 素因数分解を使って、約数をすべて書き出し、その個数を数えられる
- 二つの数の素因数分解を上下にならべて、最大公約数と最小公倍数を求められる
- かけて平方数にする、いちばん小さい自然数を求められる
前のレッスンの確認
- ある整数を割り切ることのできる整数を、約数といいます。
- 約数は、\(1\) から順に割ってみて、割り切れたら商もいっしょに書きます。この書き方を 組で書き出す といいます。
- \(1\) より大きい整数で、\(1\) とその数自身のほかに約数をもたないものを、素数といいます。
- 整数を素数のかけ算で表したときの、その一つ一つの素数を、素因数といいます。
- 整数を、素数だけのかけ算の形に表すことを、素因数分解といいます。
- 分け方の順番がちがっても、出てくる素因数の顔ぶれは同じです。
- 素因数分解は、小さい素数から順に書きます。
- 同じ素因数がならんだら、累乗を使って書きます。
- 同じ数をいくつかかけたものを、累乗といいます。
- 累乗で、繰り返しかける数を底といいます。
- 累乗で右上に書く、かける個数を表す数を指数といいます。
- 指数は、かける回数です。
絶対値は記号でも書きます。\(|-36|\) は \(36\) です。
前のレッスンの終わりに、こう書きました。
順番をそろえておくと、二つの数の素因数分解を上下にならべて見くらべられます。
今日は、その見くらべ方を実際に使います。
素因数分解は、答えではなく道具です
素因数分解は、書き上げて終わりではありません。その形は、数の中身を見せてくれます。
今日は、四つの使い方を身につけます。
- 約数をすべて書き出す
- 約数の個数を数える
- 最大公約数と最小公倍数を求める
- かけて平方数にする
約数を、すべて書き出す
\(36\) の約数を書き出します。まず、前のレッスンの道具を使います。
組で書き出す
\(1\) から順に割って、割り切れたら商もいっしょに書きます。
| 割る数 | 商 | 見つかった約数 |
|---|---|---|
| \(1\) | \(36\) | \(1\) と \(36\) |
| \(2\) | \(18\) | \(2\) と \(18\) |
| \(3\) | \(12\) | \(3\) と \(12\) |
| \(4\) | \(9\) | \(4\) と \(9\) |
| \(6\) | \(6\) | \(6\) |
\(5\) では割り切れないので、飛ばしました。
\(6\) で割ると、商も \(6\) になりました。割る数と商が出会ったので、ここでおしまいです。
\(36\) の約数は \(1\)、\(2\)、\(3\)、\(4\)、\(6\)、\(9\)、\(12\)、\(18\)、\(36\) の \(9\) 個です。
素因数分解からも作れます
\(36=2^{2}\times 3^{2}\)
約数は、\(36\) を割り切る数です。割り切るためには、\(36\) の中にある素因数だけでできている必要があります。
たとえば \(6=2\times 3\) です。\(2\) も \(3\) も \(36\) の中にあります。だから \(6\) は約数です。
\(5\) はどうでしょうか。\(36\) の素因数は \(2\) と \(3\) です。\(5\) はどこにもありません。
だから \(5\) は \(36\) を割り切れません。組で書き出したときに飛ばしたのは、このためです。
約数は、その数の素因数を何個ずつ使うかを決めると、一つできます。
\(2\) の使い方は \(0\) 個・\(1\) 個・\(2\) 個の \(3\) 通りです。\(3\) の使い方も \(3\) 通りです。
一つも使わない、という使い方
指数は、かける回数です。 だから「\(2\) を \(0\) 個使う」は、\(2\) を一つもかけない、という意味になります。
では、どちらも \(0\) 個ならどうなるでしょうか。かける相手が一つもありません。
どの素因数も使わないときの約数が、\(1\) です。
\(1\) はどんな整数も割り切るので、約数です。ただし、素因数分解のかけ算の中には書きません。
約数の個数を数える
約数は、全部書き出さなくても、個数だけ先に数えられます。
\(120\) を使います。前のレッスンで \(120=2^{3}\times 3\times 5\) と分かりました。
素因数ごとに、使い方が何通りあるかを数えます。
| 素因数 | 指数 | 使い方 | 通り数 |
|---|---|---|---|
| \(2\) | \(3\) | \(0\) 個・\(1\) 個・\(2\) 個・\(3\) 個 | \(4\) |
| \(3\) | \(1\) | \(0\) 個・\(1\) 個 | \(2\) |
| \(5\) | \(1\) | \(0\) 個・\(1\) 個 | \(2\) |
三つの決め方は、たがいに関係ありません。だから、通り数はかけ合わせます。
\((3+1)\times(1+1)\times(1+1)=16\)
それぞれの指数に \(1\) を足して、かけ合わせると、約数の個数になります。
なぜ指数より一つ多くなるのか
\(2\) の指数は \(3\) です。ところが、使い方は \(4\) 通りありました。
一つ多くなるのは、\(0\) 個という使い方があるからです。\(1\) 個から \(3\) 個までの \(3\) 通りに、\(0\) 個が加わります。
\(0\) 個という使い方があるので、通り数は指数より \(1\) 多くなります。
確かめ
120 の 約数を 書き出すと
1 、2 、3 、4 、5 、6 、8 、10 、12 、15 、20 、24 、30 、40 、60 、120
数えると 16 個 計算した 16 と そろった
最大公約数と最小公倍数
公約数と公倍数は、小学校で習いました。二つの数に共通する約数が公約数、共通する倍数が公倍数です。
公約数のうちいちばん大きいものを、最大公約数といいます。
公倍数のうちいちばん小さいものを、最小公倍数といいます。
上下にならべて見くらべる
\(84\) と \(30\) で試します。まず、それぞれを素因数分解します。
\(84=2^{2}\times 3\times 7\)
\(30=2\times 3\times 5\)
どちらも小さい素数から順に書いてあります。だから、同じ素因数が上下でそろいます。
二つの素因数分解を、素因数ごとにそろえて見ることを 上下にならべて見くらべる といいます。
素因数を何個ずつ持っているかを、丸で書いてみます。
最大公約数は、少ないほうの個数だけ取る
最大公約数は、共通する素因数を、少ないほうの個数だけ取ります。
なぜ少ないほうなのでしょうか。\(30\) は \(2\) を \(1\) 個しか持っていません。
\(2\) を \(2\) 個使った数は、\(30\) を割り切れません。\(30\) の中に \(2\) が足りないからです。
両方を割り切るには、少ないほうに合わせるしかありません。
\(5\) と \(7\) は、片方にしかありません。片方に \(0\) 個なら、少ないほうは \(0\) 個です。だから取れません。
共通するのは \(2\) が \(1\) 個と \(3\) が \(1\) 個です。
\(2\times 3=6\)
最小公倍数は、多いほうの個数だけ取る
最小公倍数は、出てくる素因数を、多いほうの個数だけ取ります。
こちらは倍数なので、向きが反対になります。\(84\) の倍数になるには、\(2\) が \(2\) 個いります。
\(2\) が \(1\) 個では、\(84\) で割り切れません。足りないほうに合わせると、倍数になれないのです。
片方にしかない \(5\) と \(7\) も、忘れずに入れます。片方が \(0\) 個でも、多いほうは \(1\) 個だからです。
\(2\times 2\times 3\times 5\times 7=420\)
確かめ
84 ÷ 6 = 14 、30 ÷ 6 = 5 どちらも 割り切れた
420 ÷ 84 = 5 、420 ÷ 30 = 14 どちらの 倍数にも なっている
かけて平方数にする
平方数
レッスン「累乗(底と指数)」で、\(2\) 乗を平方、\(3\) 乗を立方といいました。
その平方の形になる数に、名前をつけます。
同じ整数を \(2\) 回かけてできる数を、平方数といいます。
\(1=1\times 1\)、\(4=2\times 2\)、\(9=3\times 3\)、\(16=4\times 4\)、\(25=5\times 5\) です。
平方数を素因数分解すると、どうなるでしょうか。\(576=24\times 24\) で調べます。
\(24=2^{3}\times 3\) なので、同じ顔ぶれが二組ならびます。
\(576=2^{3}\times 3\times 2^{3}\times 3=2^{6}\times 3^{2}\)
底は \(2\) と \(3\) で、指数はどちらも偶数になりました。二組そろうので、個数が \(2\) 倍になるからです。
平方数を素因数分解すると、指数はすべて偶数になります。
足りない分だけ、かけ足す
\(96\) にかけて平方数にする、いちばん小さい自然数を考えます。
\(96=2^{5}\times 3\)
\(2\) の指数は \(5\)、\(3\) の指数は \(1\) です。どちらも奇数なので、このままでは平方数ではありません。
奇数を偶数にするには、\(1\) をたせば足ります。つまり、その素因数をもう \(1\) 個ずつかければよいのです。
指数が奇数の素因数を、\(1\) つずつかければ平方数になります。
かける数は \(2\times 3=6\) です。
\(96\times 6=576=2^{6}\times 3^{2}\)
これより小さい数ではどうでしょうか。\(2\) か \(3\) のどちらかを省くと、その指数が奇数のまま残ります。
だから \(6\) より小さくはできません。
セクション8で作った道具
| レッスン | 確定したこと |
|---|---|
| 自然数・整数・数の広がり | \(1\)、\(2\)、\(3\)、… のような正の整数を、自然数といいます。 自然数と \(0\) と負の整数を合わせたものを、整数といいます。 あてはまらない例のことを、反例といいます。 「すべての〜」は、反例を一つ挙げればくずれます。 |
| その範囲でいつでも計算できるか | その仲間の中だけで、四つの計算がいつでもできるだろうか。 自然数の中では、引き算ができないことがあります。 整数の中では、わり算ができないことがあります。 |
| 素数 | ある整数を割り切ることのできる整数を、約数といいます。 約数は、\(1\) から順に割ってみて、割り切れたら商もいっしょに書きます。この書き方を 組で書き出す といいます。 \(1\) より大きい整数で、\(1\) とその数自身のほかに約数をもたないものを、素数といいます。 素数の約数は、ちょうど \(2\) 個です。 \(1\) は素数ではありません。 \(◯\times◯\) がその数をこえたら、そこでやめてよい。 |
| 素因数分解 | 整数を素数のかけ算で表したときの、その一つ一つの素数を、素因数といいます。 整数を、素数だけのかけ算の形に表すことを、素因数分解といいます。 分け方の順番がちがっても、出てくる素因数の顔ぶれは同じです。 この図を 枝分かれ図 といいます。 素因数分解は、小さい素数から順に書きます。 同じ素因数がならんだら、累乗を使って書きます。 素因数分解の相手は、\(1\) より大きい自然数です。 |
| 素因数分解を使う | 約数は、その数の素因数を何個ずつ使うかを決めると、一つできます。 それぞれの指数に \(1\) を足して、かけ合わせると、約数の個数になります。 最大公約数は、共通する素因数を、少ないほうの個数だけ取ります。 最小公倍数は、出てくる素因数を、多いほうの個数だけ取ります。 同じ整数を \(2\) 回かけてできる数を、平方数といいます。 指数が奇数の素因数を、\(1\) つずつかければ平方数になります。 |
例題1 約数をすべて書き出す
\(80\) の約数を、素因数分解を使ってすべて書き出しなさい。
まず素因数分解し、それぞれの素因数を何個使うかで組み合わせを作ります。
| 式 | この行でしたこと |
|---|---|
| \(80=2^{4}\times 5\) | 小さい素数から順に割った |
| \(2\) は \(0\) 個から \(4\) 個 | \(5\) 通りの使い方がある |
| \(5\) は \(0\) 個か \(1\) 個 | \(2\) 通りの使い方がある |
| \(5\times 2=10\) | 組み合わせは \(10\) 通り |
\(5\) を使わない側は \(1\)、\(2\)、\(4\)、\(8\)、\(16\) です。\(5\) を \(1\) 個使う側は、それぞれを \(5\) 倍します。
確かめ
1 、2 、4 、8 、16 の それぞれに 5 を かけると
5 、10 、20 、40 、80
合わせて 10 個 80 ÷ 16 = 5 16 も 約数
答えの吟味
組で書き出しても、同じ \(10\) 個になります。個数が一致するので、書きもれはありません。
答え \(1\)、\(2\)、\(4\)、\(5\)、\(8\)、\(10\)、\(16\)、\(20\)、\(40\)、\(80\) の \(10\) 個
例題2 約数の個数を数える
次の数の約数の個数を求めなさい。(1)\(|-300|\) (2)\(81\)
(1)の \(|-300|\) は \(300\) です。約数を数える相手は自然数にそろえます。
| 問題 | 素因数分解 | 指数に \(1\) を足す | 個数 |
|---|---|---|---|
| (1) | \(300=2^{2}\times 3\times 5^{2}\) | \(3\times 2\times 3\) | \(18\) |
| (2) | \(81=3^{4}\) | \(5\) | \(5\) |
確かめ
(1)1 、2 、3 、4 、5 、6 、10 、12 、15 、20 、25 、30 、
50 、60 、75 、100 、150 、300 数えると 18 個
(2)1 、3 、9 、27 、81 数えると 5 個
答えの吟味
(2)は \(81=9\times 9\) です。組で書き出すと \(9\) と \(9\) が出会って一つに重なるので、個数が奇数になります。
答え (1)\(18\) 個 (2)\(5\) 個
例題3 最大公約数と最小公倍数
\(99\) と \(363\) の最大公約数と最小公倍数を求めなさい。
素因数分解して、上下にならべて見くらべます。
| 式 | この行でしたこと |
|---|---|
| \(99=3^{2}\times 11\) | \(99\) を素因数分解した |
| \(363=3\times 11^{2}\) | \(363\) を素因数分解した |
| \(3\) は \(2\) 個と \(1\) 個 | 少ないほうは \(1\) 個、多いほうは \(2\) 個 |
| \(11\) は \(1\) 個と \(2\) 個 | 少ないほうは \(1\) 個、多いほうは \(2\) 個 |
| \(3\times 11=33\) | 少ないほうを取って最大公約数 |
| \(3^{2}\times 11^{2}=1089\) | 多いほうを取って最小公倍数 |
確かめ
99 ÷ 33 = 3 、363 ÷ 33 = 11 どちらも 割り切れた
1089 ÷ 99 = 11 、1089 ÷ 363 = 3 どちらの 倍数にも なっている
答えの吟味
\(3\) は \(99\) のほうが多く、\(11\) は \(363\) のほうが多くなっています。素因数ごとに見くらべる相手が入れかわります。
答え 最大公約数 \(33\)、最小公倍数 \(1089\)
例題4 正方形のタイルをしきつめる
たて \(136\) cm、よこ \(102\) cm の長方形の板があります。
同じ大きさの正方形のタイルを、あまりが出ないようにすきまなくはります。
いちばん大きいタイルの一辺は何 cm ですか。また、そのとき何枚いりますか。
一辺の長さは、たてもよこもちょうど割り切れる数です。いちばん大きいのは最大公約数です。
| 式 | この行でしたこと |
|---|---|
| \(136=2^{3}\times 17\) | たての長さを素因数分解した |
| \(102=2\times 3\times 17\) | よこの長さを素因数分解した |
| \(2\times 17=34\) | 共通する分を、少ないほうの個数だけ取った |
| \(136\div 34=4\) | たてにならぶ枚数 |
| \(102\div 34=3\) | よこにならぶ枚数 |
確かめ
34 × 4 = 136 たては ちょうど
34 × 3 = 102 よこも ちょうど
4 × 3 = 12 枚数
答えの吟味
長さなので、答えは正の数になります。\(34\) cm より大きい正方形では、どちらかにあまりが出ます。
答え 一辺 \(34\) cm で、\(12\) 枚
例題5 かけて平方数にする
次の数にかけて平方数にする、いちばん小さい自然数を求めなさい。(1)\(108\) (2)\(112\)
素因数分解して、指数が奇数の素因数をさがします。
| 問題 | 素因数分解 | 指数が奇数の素因数 | かける数 |
|---|---|---|---|
| (1) | \(108=2^{2}\times 3^{3}\) | \(3\) | \(3\) |
| (2) | \(112=2^{4}\times 7\) | \(7\) | \(7\) |
確かめ
(1)108 × 3 = 324 324 = 18 × 18
(2)112 × 7 = 784 784 = 28 × 28
答えの吟味
(1)の \(2\) の指数は \(2\) で、もう偶数です。偶数の素因数には、かけ足す必要がありません。
答え (1)\(3\) (2)\(7\)
今日の問い
\(36\) の約数は \(9\) 個でした。組で書き出したから分かった、と思ったかもしれません。
では、書き出さずに \(9\) 個だと言い当てられるでしょうか。
\(36=2^{2}\times 3^{2}\) です。\(2\) の使い方が \(3\) 通り、\(3\) の使い方が \(3\) 通りです。
\(3\times 3=9\) で、書き出す前に個数が出ます。それぞれの指数に \(1\) を足して、かけ合わせると、約数の個数になります。
素因数分解は、その数の設計図です。設計図が読めれば、中身は数えなくても分かります。
よくある間違い
まちがい1:指数を、そのままかけてしまう
\(120\) の約数の個数を求める問題です。
✗ 120 = 2 の 3 乗 × 3 × 5
✗ 3 × 1 × 1 = 3
✗ 約数は 3 個
指数をそのままかけています。\(0\) 個という使い方が、数えられていません。
○ 2 は 0 個 から 3 個 で 4 通り
○ 3 は 0 個 か 1 個 で 2 通り 5 も 2 通り
○ 4 × 2 × 2 = 16 個
誤答の \(3\) 個を確かめます。
1 、2 、3 は どれも 120 の 約数
4 も 5 も 6 も 約数 3 個では 足りない
\(0\) 個という使い方があるので、通り数は指数より \(1\) 多くなります。
まちがい2:最大公約数で、多いほうを取ってしまう
\(84\) と \(30\) の最大公約数を求める問題です。
✗ 2 は 2 個 と 1 個 だから 2 個 取る
✗ 2 × 2 × 3 = 12
多いほうを取ってしまいました。誤答の \(12\) を確かめます。
84 ÷ 12 = 7 割り切れる
30 ÷ 12 割り切れない
両方を 割り切れないので 公約数ですら ない
\(30\) は \(2\) を \(1\) 個しか持っていません。少ないほうに合わせないと、割り切れないのです。
○ 2 は 少ないほうの 1 個
○ 3 は どちらも 1 個
○ 2 × 3 = 6
最大公約数は、共通する素因数を、少ないほうの個数だけ取ります。
まちがい3:あてずっぽうに、かける数を決める
\(96\) にかけて平方数にする、いちばん小さい自然数を求める問題です。
✗ 2 を かければ よさそう
✗ 96 × 2 = 192
\(192\) が平方数かどうかを確かめます。
13 × 13 = 169 、14 × 14 = 196
192 は この 間 平方数では ない
192 = 2 の 6 乗 × 3 3 の 指数が 1 の まま
\(3\) の指数が奇数のまま残っています。かけ足す相手は、指数が奇数の素因数です。
○ 96 = 2 の 5 乗 × 3 どちらの 指数も 奇数
○ 2 と 3 を 1 つずつ かける 2 × 3 = 6
○ 96 × 6 = 576 = 24 × 24
指数が奇数の素因数を、\(1\) つずつかければ平方数になります。
自分で確かめよう
紙に書いてから、答えを開いてください。まず素因数分解をしてから考えること。
\(75\) の約数をすべて書き出しなさい。
\(88\) の約数をすべて書き出しなさい。
素因数分解すると \(2^{3}\times 13\) になる数について、約数の個数と、その数そのものを答えなさい。
\(135\) の約数の個数を求めなさい。
\(392\) の約数の個数を求めなさい。
\(|-250|\) の約数の個数を求めなさい。
\(38\) と \(95\) の最大公約数と最小公倍数を求めなさい。
\(40\) と \(116\) の最大公約数と最小公倍数を求めなさい。
\(180\) にかけて平方数にする、いちばん小さい自然数を求めなさい。
\(588\) にかけて平方数にする、いちばん小さい自然数を求めなさい。
\(490\) の約数の個数と、かけて平方数にするいちばん小さい自然数を求めなさい。
\(400\) にかけて平方数にする、いちばん小さい自然数を求めなさい。
素因数分解すると \(3^{3}\times 5^{2}\) になる数の約数の個数を、\(3\times 2=6\) 個と答えた人がいます。どこがちがうかを説明し、正しい個数を求めなさい。
たて \(160\) cm、よこ \(272\) cm の長方形の紙があります。同じ大きさの正方形に、あまりなく切り分けます。いちばん大きい正方形の一辺と、そのときの枚数を求めなさい。
二つの機械が、それぞれ \(27\) 秒ごとと \(42\) 秒ごとに音を鳴らします。いま同時に鳴りました。次に同時に鳴るのは何秒後ですか。
答えと考え方
1.〜2. 素因数分解してから、何個ずつ使うかで組み合わせを作ります。
| 問題 | 素因数分解 | 組み合わせ | 約数 |
|---|---|---|---|
| 1. | \(75=3\times 5^{2}\) | \(2\times 3=6\) 通り | \(1\)、\(3\)、\(5\)、\(15\)、\(25\)、\(75\) |
| 2. | \(88=2^{3}\times 11\) | \(4\times 2=8\) 通り | \(1\)、\(2\)、\(4\)、\(8\)、\(11\)、\(22\)、\(44\)、\(88\) |
確かめ
1. 3 × 25 = 75 、5 × 15 = 75 組に なっている 6 個
2. 8 × 11 = 88 、4 × 22 = 88 、2 × 44 = 88 8 個
答えの吟味
どちらも、いちばん小さい約数は \(1\)、いちばん大きい約数はその数自身です。
答え 1. \(1\)、\(3\)、\(5\)、\(15\)、\(25\)、\(75\) 2. \(1\)、\(2\)、\(4\)、\(8\)、\(11\)、\(22\)、\(44\)、\(88\)
3.〜6. それぞれの指数に \(1\) を足して、かけ合わせます。
| 問題 | 素因数分解 | 指数に \(1\) を足す | 個数 |
|---|---|---|---|
| 3. | \(2^{3}\times 13=104\) | \(4\times 2\) | \(8\) |
| 4. | \(135=3^{3}\times 5\) | \(4\times 2\) | \(8\) |
| 5. | \(392=2^{3}\times 7^{2}\) | \(4\times 3\) | \(12\) |
| 6. | \(250=2\times 5^{3}\) | \(2\times 4\) | \(8\) |
確かめ
3. 1 、2 、4 、8 、13 、26 、52 、104 8 個
4. 1 、3 、5 、9 、15 、27 、45 、135 8 個
5. 1 、2 、4 、7 、8 、14 、28 、49 、56 、98 、196 、392 12 個
6. 1 、2 、5 、10 、25 、50 、125 、250 8 個
答えの吟味
\(6\) の \(|-250|\) は \(250\) です。約数を数える相手は、自然数にそろえます。
答え 3. \(8\) 個で、その数は \(104\) 4. \(8\) 個 5. \(12\) 個 6. \(8\) 個
7.〜8. 上下にならべて見くらべ、少ないほうと多いほうを取ります。
| 問題 | 素因数分解 | 最大公約数 | 最小公倍数 |
|---|---|---|---|
| 7. | \(38=2\times 19\)、\(95=5\times 19\) | \(19\) | \(2\times 5\times 19=190\) |
| 8. | \(40=2^{3}\times 5\)、\(116=2^{2}\times 29\) | \(2^{2}=4\) | \(2^{3}\times 5\times 29=1160\) |
確かめ
7. 38 ÷ 19 = 2 、95 ÷ 19 = 5 190 ÷ 38 = 5 、190 ÷ 95 = 2
8. 40 ÷ 4 = 10 、116 ÷ 4 = 29 1160 ÷ 40 = 29 、1160 ÷ 116 = 10
答えの吟味
\(7\) では \(2\) と \(5\) が片方にしかありません。共通しないので、最大公約数には入りません。
答え 7. \(19\) と \(190\) 8. \(4\) と \(1160\)
9.〜10. 指数が奇数の素因数を、\(1\) つずつかけます。
| 問題 | 素因数分解 | 指数が奇数の素因数 | かける数 |
|---|---|---|---|
| 9. | \(180=2^{2}\times 3^{2}\times 5\) | \(5\) | \(5\) |
| 10. | \(588=2^{2}\times 3\times 7^{2}\) | \(3\) | \(3\) |
確かめ
9. 180 × 5 = 900 900 = 30 × 30
10. 588 × 3 = 1764 1764 = 42 × 42
答えの吟味
\(10\) の \(7\) の指数は \(2\) で偶数です。だから \(7\) はかけ足しません。
答え 9. \(5\) 10. \(3\)
11. \(490=2\times 5\times 7^{2}\) です。個数も平方数も、同じ形から読み取れます。
| 式 | この行でしたこと |
|---|---|
| \((1+1)\times(1+1)\times(2+1)\) | それぞれの指数に \(1\) を足してかけた |
| \(2\times 2\times 3=12\) | 約数は \(12\) 個 |
| \(2\times 5=10\) | 指数が奇数の \(2\) と \(5\) を \(1\) つずつかけた |
確かめ
1 、2 、5 、7 、10 、14 、35 、49 、70 、98 、245 、490 12 個
490 × 10 = 4900 4900 = 70 × 70
答えの吟味
\(7\) の指数は \(2\) で偶数なので、そのままにします。
答え 約数は \(12\) 個、かける数は \(10\)
12. \(400=2^{4}\times 5^{2}\) です。指数はどちらも偶数になっています。
確かめ
400 = 20 × 20 もう 平方数
400 × 1 = 400 1 を かけても 平方数の まま
答えの吟味
指数が奇数の素因数が一つもないので、かけ足す相手がありません。
答え \(1\)
13. \(3^{3}\times 5^{2}=675\) です。指数をそのままかけたところがちがいます。
確かめ
3 は 0 個 から 3 個 で 4 通り
5 は 0 個 から 2 個 で 3 通り
4 × 3 = 12 個
1 、3 、5 、9 、15 、25 、27 、45 、75 、135 、225 、675 12 個
答えの吟味
\(0\) 個という使い方を数えていません。だから、指数に \(1\) を足す必要があります。
答え 指数に \(1\) を足していないのがちがい。正しくは \(12\) 個
14. たてもよこも割り切る、いちばん大きい数を求めます。
| 式 | この行でしたこと |
|---|---|
| \(160=2^{5}\times 5\) | たての長さを素因数分解した |
| \(272=2^{4}\times 17\) | よこの長さを素因数分解した |
| \(2^{4}=16\) | 共通する \(2\) を、少ないほうの \(4\) 個だけ取った |
| \(160\div 16=10\) | たてにならぶ枚数 |
| \(272\div 16=17\) | よこにならぶ枚数 |
確かめ
16 × 10 = 160 、16 × 17 = 272 どちらも ちょうど
10 × 17 = 170 枚数
答えの吟味
\(5\) と \(17\) は片方にしかないので、一辺の長さには入りません。
答え 一辺 \(16\) cm で、\(170\) 枚
15. 両方の倍数になる、いちばん小さい時間を求めます。
| 式 | この行でしたこと |
|---|---|
| \(27=3^{3}\) | \(27\) を素因数分解した |
| \(42=2\times 3\times 7\) | \(42\) を素因数分解した |
| \(3\) は \(3\) 個と \(1\) 個 | 多いほうは \(3\) 個 |
| \(2\times 3^{3}\times 7=378\) | 多いほうを取って最小公倍数 |
確かめ
378 ÷ 27 = 14 、378 ÷ 42 = 9 どちらの 倍数にも なっている
答えの吟味
\(27\) は \(2\) も \(7\) ももちません。それでも入れないと、\(42\) の倍数になれません。
答え \(378\) 秒後
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素因数分解した形が、四つの道具になりました。
約数は、その数の素因数を何個ずつ使うかを決めると、一つできます。 それぞれの指数に \(1\) を足して、かけ合わせると、約数の個数になります。
最大公約数は、共通する素因数を、少ないほうの個数だけ取ります。 最小公倍数は、出てくる素因数を、多いほうの個数だけ取ります。
同じ整数を \(2\) 回かけてできる数を、平方数といいます。 指数が奇数の素因数を、\(1\) つずつかければ平方数になります。
ここでセクション8は終わりです。
次のセクションは「正負の数の利用」です。その第1回では、正負の数を場面にもどして使います。
クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。