素数
このレッスンでできるようになること
- ある整数の約数を、もれなく組で書き出せる
- 素数を、決まった言い方で説明できる
- ある数が素数かどうかを、どこまで割れば足りるかを決めて調べられる
前のレッスンの確認
- 自然数 … \(1\)、\(2\)、\(3\)、… のような正の整数
- 整数 … 自然数と \(0\) と負の整数を合わせたもの
- 整数の中では、わり算ができないことがあります。
- あてはまらない例のことを、反例といいます。
- 「すべての〜」は、反例を一つ挙げればくずれます。
- くずすときは反例を一つ、示すときは理由を一つ。
絶対値は記号でも書きます。\(|-13|\) は \(13\) です。
前のレッスンの終わりに、こう予告しました。\(1\) とその数自身でしか割り切れない、特別な整数をあつかいます、と。
今日は、その言い方をきちんとした形にします。まず、割り切れるかどうかから始めます。
割り切れる数を、全部さがす
\(76\) を、\(1\) から順に整数で割ってみます。
76 ÷ 1 = 76 割り切れた
76 ÷ 2 = 38 割り切れた
76 ÷ 3 割り切れない
76 ÷ 4 = 19 割り切れた
76 ÷ 5 割り切れない
76 ÷ 6 割り切れない
この先も続けると、\(19\)、\(38\)、\(76\) でも割り切れました。
割り切れた数と、割り切れなかった数に分かれました。この分かれ方に名前があります。
ある整数を割り切ることのできる整数を、約数といいます。
\(76\) の約数は \(1\)、\(2\)、\(4\)、\(19\)、\(38\)、\(76\) の \(6\) 個です。
\(76\div 3\) のように、整数の中では、わり算ができないことがあります。 割り切れないのは、そういうときです。
このレッスンで書く約数は、\(1\) 以上の整数だけです。
約数は、組で書き出す
\(1\) から順に割るだけでは、いつまで続ければよいか分かりません。書き方をくふうします。
割り切れたとき、商もいっしょに書くのです。\(76\div 4=19\) なら、\(4\) と \(19\) の両方が約数です。
約数は、\(1\) から順に割ってみて、割り切れたら商もいっしょに書きます。この書き方を 組で書き出す といいます。
\(76\) でやってみます。
| 割る数 | 商 | 見つかった約数 |
|---|---|---|
| \(1\) | \(76\) | \(1\) と \(76\) |
| \(2\) | \(38\) | \(2\) と \(38\) |
| \(4\) | \(19\) | \(4\) と \(19\) |
\(4\) で割ると、商は \(19\) になりました。\(5\) と \(6\) では割り切れません。
その先の \(19\) でも割り切れます。ただし商は \(4\) で、\(4\) と \(19\) の組がもう一度出てきただけです。
割る数と商が出会ったら、そこでおしまいです。
出会ったあとに割っても、新しい約数はふえません。
出会う場所は、かけ算で見分けられます。割る数どうしをかけて、もとの数をこえていたら、出会ったあとです。
\(◯\times◯\) がその数をこえたら、そこでやめてよい。
\(76\) なら \(9\times 9\) が \(81\) で、\(76\) をこえます。だから \(8\) まで調べれば足ります。
組で書き出すと、もれが出ません。回数も少なくてすみます。
約数の個数で、数を分けてみる
いくつかの数の約数を、全部書き出してみます。数えるのは個数です。
| 数 | 約数 | 個数 |
|---|---|---|
| \(1\) | \(1\) | \(1\) 個 |
| \(2\) | \(1\)、\(2\) | \(2\) 個 |
| \(3\) | \(1\)、\(3\) | \(2\) 個 |
| \(4\) | \(1\)、\(2\)、\(4\) | \(3\) 個 |
| \(5\) | \(1\)、\(5\) | \(2\) 個 |
| \(6\) | \(1\)、\(2\)、\(3\)、\(6\) | \(4\) 個 |
| \(7\) | \(1\)、\(7\) | \(2\) 個 |
| \(8\) | \(1\)、\(2\)、\(4\)、\(8\) | \(4\) 個 |
個数を見ると、三つのまとまりに分かれます。
- 約数が \(1\) 個 … \(1\) だけ
- 約数が \(2\) 個 … \(2\)、\(3\)、\(5\)、\(7\)
- 約数が \(3\) 個以上 … \(4\)、\(6\)、\(8\)
まん中のまとまりを見てください。\(2\) の約数は \(1\) と \(2\)、\(3\) の約数は \(1\) と \(3\) です。
どれも、書き出せたのが \(1\) と、その数自身だけでした。
いちばん下のまとまりはちがいます。\(6\) には \(2\) と \(3\) という、\(1\) でも自身でもない約数があります。
この、まん中のまとまりにいる数に名前をつけます。
素数
\(1\) より大きい整数で、\(1\) とその数自身のほかに約数をもたないものを、素数といいます。
\(2\)、\(3\)、\(5\)、\(7\)、\(11\)、\(13\) は、どれも素数です。
前のレッスンの予告では「\(1\) とその数自身でしか割り切れない」と書きました。正しくは、\(1\) より大きい整数 という条件が頭に付きます。
約数の個数で言いかえると
素数は、約数の個数でも言い表せます。
素数の約数は、ちょうど \(2\) 個です。
\(1\) と、その数自身の \(2\) 個です。二つは、いつもちがう数になります。
\(4\) や \(6\) は、約数が \(3\) 個以上あります。だから素数ではありません。
1 が素数でない理由
「決まりだから」では、おぼえるだけになります。実際に \(1\) を調べてみます。
まず、\(1\) の約数を組で書き出します。
1 ÷ 1 = 1 割り切れた
割る数は 1、商も 1 もう出会っている
書き出せた約数は \(1\) だけでした。個数は \(1\) 個です。
ここで、素数の形にあてはめてみます。素数の約数は \(1\) と、その数自身でした。
1 の場合
「1」 … 1
「その数自身」… 1
二つとも 同じ 1 になってしまう
\(1\) とその数自身が、重なってしまいました。\(2\) 個そろいません。
\(1\) は素数ではありません。
だからこそ、定義の頭に \(1\) より大きい整数 という条件が付いています。この一言で、\(1\) が最初から外れます。
\(1\) は自然数であり、整数です。素数ではない、というだけです。
2 は、偶数だけれど素数
つまずきやすいのが \(2\) です。偶数なので、素数ではなさそうに見えます。
実際に \(2\) の約数を組で書き出します。
2 ÷ 1 = 2 割り切れた 1 と 2 の組
次は 2 で割る番だが 2 はもう出ている
約数は \(1\) と \(2\) の \(2\) 個です。ちょうど \(2\) 個なので、\(2\) は素数です。
\(2\) は、素数の中でただ一つの偶数です。
ほかの偶数はどうでしょうか。\(4\)、\(6\)、\(8\)、… は、どれも \(2\) で割り切れます。
\(2\) で割り切れれば、\(2\) が約数です。\(1\) とその数自身のほかに、約数をもつことになります。
\(2\) のほかの偶数は、素数ではありません。
「偶数は素数ではありません」と書くと、言いすぎです。
「すべての〜」は、反例を一つ挙げればくずれます。 反例は \(2\) です。\(2\) は偶数で、しかも素数だからです。
100 までの素数を見つける
\(1\) から \(100\) までを、\(1\) つずつ約数を書き出して調べるのは、たいへんです。
そこで、逆から進みます。素数でないものを消していくのです。
まず \(1\) を消します。次に \(2\) の倍数を消します。ただし \(2\) 自身は残します。
同じように、\(3\)、\(5\)、\(7\) の倍数を消します。\(3\)、\(5\)、\(7\) 自身は残します。
のこったのは、次の \(25\) 個です。
\(2,\ 3,\ 5,\ 7,\ 11,\ 13,\ 17,\ 19,\ 23,\ 29,\ 31,\ 37,\ 41,\ 43,\ 47,\ 53,\ 59,\ 61,\ 67,\ 71,\ 73,\ 79,\ 83,\ 89,\ 97\)
\(2\) のほかは、ぜんぶ奇数です。\(2\) より大きい偶数は、最初に消えたからです。
なぜ 7 までで足りるのか
\(11\) の倍数や \(13\) の倍数は、消さなくてよいのでしょうか。消す必要はありません。
\(11\) の倍数で、まだ消えていないものを考えます。いちばん小さいのは \(11\times 11\) です。
11 × 11 = 121
121 は 100 より 大きい
\(11\) の \(2\) 倍や \(3\) 倍は、\(2\) の倍数や \(3\) の倍数でもあるので、もう消えています。
のこるのは \(11\times 11\) 以上のものだけです。それは表からはみ出します。
\(100\) までなら、\(2\)、\(3\)、\(5\)、\(7\) の倍数を消せば足ります。
ある数が素数かどうかを調べる
一つの数だけを調べるときは、小さい素数から順に割ってみます。
どこかで割り切れたら、そこで終わりです。約数が \(3\) 個以上あるので、素数ではありません。
問題は、いつやめるかです。約数を書き出したときの決まりが、そのまま使えます。
\(◯\times◯\) がその数をこえたら、そこでやめてよい。
\(97\) で試します。
97 ÷ 2 割り切れない
97 ÷ 3 割り切れない
97 ÷ 5 割り切れない
97 ÷ 7 割り切れない
次は 11 だが 11 × 11 = 121 で 97 をこえた ここでやめる
調べたのは \(2\)、\(3\)、\(5\)、\(7\) の \(4\) つだけです。どれでも割り切れなかったので、\(97\) は素数です。
割り切れたら、そこで終わり
\(87\) も調べてみます。こちらは早く決まります。
87 ÷ 2 割り切れない
87 ÷ 3 = 29 割り切れた
\(3\) で割り切れました。\(1\) とその数自身のほかに、\(3\) という約数があります。
\(87=3\times 29\) なので、素数ではありません。ここから先は調べなくてかまいません。
割り切れたら、その場で素数ではないと決まります。
割り切れないまま、\(◯\times◯\) がその数をこえたら、その数は素数です。
例題1 約数を組で書き出す
\(50\) の約数を、組で書き出しなさい。
\(1\) から順に割ります。やめどきは \(◯\times◯\) がその数をこえたら、そこでやめてよい。 です。
| 式 | この行でしたこと |
|---|---|
| \(50\div 1=50\) | \(1\) と \(50\) の組が出た |
| \(50\div 2=25\) | \(2\) と \(25\) の組が出た |
| \(50\div 3\)、\(50\div 4\) | どちらも割り切れない |
| \(50\div 5=10\) | \(5\) と \(10\) の組が出た |
| \(50\div 6\)、\(50\div 7\) | どちらも割り切れない |
| \(8\times 8=64\) | \(50\) をこえたので、ここでやめる |
確かめ
1 × 50 = 50
2 × 25 = 50
5 × 10 = 50
どの組も かけると 50 に もどる
答えの吟味
組が \(3\) つ出たので、約数は \(6\) 個です。書き出した数を小さい順にならべます。
答え \(1\)、\(2\)、\(5\)、\(10\)、\(25\)、\(50\)
例題2 約数の個数で分ける
次の数の約数を書き出し、個数を答えなさい。素数かどうかも答えなさい。
(1)\(1\) (2)\(29\) (3)\(49\) (4)\(74\)
素数の約数は、ちょうど \(2\) 個でした。個数を数えれば決まります。
| 数 | 約数 | 個数 | 素数か |
|---|---|---|---|
| (1) | \(1\) | \(1\) 個 | 素数ではない |
| (2) | \(1\)、\(29\) | \(2\) 個 | 素数 |
| (3) | \(1\)、\(7\)、\(49\) | \(3\) 個 | 素数ではない |
| (4) | \(1\)、\(2\)、\(37\)、\(74\) | \(4\) 個 | 素数ではない |
確かめ
(1)1 ÷ 1 = 1 割る数と商が 同じ 1
(2)2、3、4、5 では 割り切れない 6 × 6 = 36 で 29 をこえた
(3)49 ÷ 7 = 7 7 × 7 = 49 割る数と商が 出会った
(4)74 ÷ 2 = 37 2 × 37 = 74 もどった
答えの吟味
(3)は約数が \(3\) 個です。\(7\) という、\(1\) でも自身でもない約数をもっています。
答え (1)\(1\) 個で素数でない (2)\(2\) 個で素数 (3)\(3\) 個で素数でない (4)\(4\) 個で素数でない
例題3 素数かどうかを調べる
次の数は素数ですか。
(1)\(61\) (2)\(65\) (3)\(69\) (4)\(79\)
小さい素数から順に割ります。割り切れたら、その場で終わりです。
| 数 | 割ってみた数 | 結果 |
|---|---|---|
| (1) | \(2\)、\(3\)、\(5\)、\(7\) | どれでも割り切れない |
| (2) | \(2\)、\(3\)、\(5\) | \(5\) で割り切れた |
| (3) | \(2\)、\(3\) | \(3\) で割り切れた |
| (4) | \(2\)、\(3\)、\(5\)、\(7\) | どれでも割り切れない |
確かめ
(1)と(4)11 × 11 = 121 で 61 も 79 も こえた 7 までで足りる
(2)65 ÷ 5 = 13 5 × 13 = 65 もどった
(3)69 ÷ 3 = 23 3 × 23 = 69 もどった
答えの吟味
(2)と(3)は、\(1\) とその数自身のほかに約数が見つかりました。だから素数ではありません。
答え (1)素数 (2)素数ではない (3)素数ではない (4)素数
例題4 どこまで割るかを、先に決める
次の数が素数かどうかを調べます。割ってみる数を先に決めてから、調べなさい。
(1)\(89\) (2)\(93\)
先に決めるのは、やめどきです。
| 式 | この行でしたこと |
|---|---|
| \(7\times 7=49\) | \(89\) をこえない。\(7\) までは調べる |
| \(11\times 11=121\) | \(89\) をこえた。\(7\) で終わりでよい |
| \(89\div 2\)、\(89\div 3\)、\(89\div 5\)、\(89\div 7\) | どれも割り切れない |
| \(93\div 2\) | 割り切れない |
| \(93\div 3=31\) | 割り切れた。ここで終わり |
確かめ
(1)89 は 2 でも 3 でも 5 でも 7 でも 割り切れない
(2)3 × 31 = 93 もどった
答えの吟味
(2)は \(3\) で割り切れたので、\(5\) や \(7\) を調べる必要がありませんでした。
答え (1)\(2\)、\(3\)、\(5\)、\(7\) で調べれば足りる。\(89\) は素数 (2)\(93\) は素数ではない
例題5 素数かどうかを聞かれる数
次の数のうち、素数はどれですか。
\(-47,\quad 1,\quad 2,\quad 46\)
素数は \(1\) より大きい整数です。まず、この条件を通るかどうかを見ます。
\(-47\) の絶対値 \(|-47|\) は \(47\) です。\(47\) は素数ですが、いま見ているのは \(-47\) のほうです。
| 数 | \(1\) より大きい整数か | 約数 | 素数か |
|---|---|---|---|
| \(-47\) | ちがう | — | 素数ではない |
| \(1\) | ちがう | \(1\) | 素数ではない |
| \(2\) | そのとおり | \(1\)、\(2\) | 素数 |
| \(46\) | そのとおり | \(1\)、\(2\)、\(23\)、\(46\) | 素数ではない |
確かめ
−47 は 0 より小さい 1 は 1 より大きく ない
2 の約数は 1 と 2 の 2 個
46 ÷ 2 = 23 2 × 23 = 46 約数は 4 個
答えの吟味
\(-47\) は、絶対値のほうが素数でした。数そのものとは別のものです。
答え \(2\)
今日の問い
\(1\) が素数でないのは、そう決まっているからでしょうか。
ちがいます。\(1\) の約数を書き出せば、自分で確かめられます。書き出せたのは \(1\) だけでした。
素数の約数はちょうど \(2\) 個です。\(1\) とその数自身が、\(1\) では同じものになってしまいます。
つまり \(1\) は、素数の形になれません。だから定義の頭に \(1\) より大きい整数 という条件が置いてあります。
よくある間違い
まちがい1:1 を素数に入れてしまう
\(20\) までの素数を書き出す問題です。
✗ 20 までの素数 … 1、2、3、5、7、11、13、17、19
\(1\) を定義にあてはめて確かめます。
1 の約数を 書き出す 1 ÷ 1 = 1
書き出せたのは 1 だけ 約数は 1 個
素数の約数は ちょうど 2 個 個数が 合わない
○ 20 までの素数 … 2、3、5、7、11、13、17、19
\(1\) は素数ではありません。 いちばん小さい素数は \(2\) です。
まちがい2:偶数をまとめて外してしまう
素数かどうかを答える問題です。
✗ 偶数は 2 で割り切れるから 素数ではない
✗ だから 2 も 素数ではない
前半は合っています。ところが \(2\) 自身では、話がちがいます。
2 ÷ 1 = 2 1 と 2 の 組
2 の約数は 1 と 2 の 2 個 ちょうど 2 個
\(2\) の約数の \(2\) は「その数自身」です。ほかの約数ではありません。
○ 2 のほかの偶数は、素数ではない
○ 2 は 素数
「すべての〜」は、反例を一つ挙げればくずれます。 反例は \(2\) です。
まちがい3:やめどきより早くやめてしまう
\(85\) が素数かどうかを調べる問題です。
✗ 85 ÷ 2 割り切れない
✗ 85 ÷ 3 割り切れない
✗ だから 85 は 素数
\(2\) と \(3\) の行は合っています。やめた場所がちがいます。
3 × 3 = 9 85 を こえていない まだ やめられない
85 ÷ 5 = 17 割り切れた
5 × 17 = 85 もどった
○ 85 の約数は 1、5、17、85 の 4 個
○ 85 は 素数ではない
\(◯\times◯\) がその数をこえたら、そこでやめてよい。 こえる前にやめてはいけません。
自分で確かめよう
紙に書いてから、答えを開いてください。素数かどうかの問題では、どの数で割ってみたかを全部書くこと。
次の数の約数を、組で書き出しなさい。(1)\(58\) (2)\(148\)
次の数の約数は何個ですか。(1)\(37\) (2)\(94\)
次の数は素数ですか。(1)\(19\) (2)\(62\) (3)\(31\) (4)\(86\)
次の数は素数ですか。(1)\(67\) (2)\(82\) (3)\(71\) (4)\(95\)
\(83\) が素数かどうかを調べるとき、どこまで割ってみれば足りますか。理由も書きなさい。
約数がちょうど \(3\) 個になる整数を、\(1\) から \(25\) までの中から全部書きなさい。
「\(3\) の倍数は素数ではありません」は正しいですか。正しくないときは、反例を一つ挙げなさい。
\(40\) 以上 \(60\) 以下の整数のうち、素数をすべて書きなさい。
\(100\) までの素数をさがすとき、\(2\)、\(3\)、\(5\)、\(7\) の倍数を消せば足りるのは、なぜですか。
\(-73\) は素数ですか。また、\(-73\) の絶対値はどうですか。
次の答えはまちがっています。どこがまちがっているかを説明し、正しく直しなさい。
111 は 2 でも 5 でも 割り切れないので 素数
\(113\) は素数ですか。割ってみた数を全部書きなさい。
\(187\) の約数を組で書き出し、そのうち素数であるものをすべて選びなさい。
答えと考え方
1. \(1\) から順に割り、割り切れたら商もいっしょに書きます。
| 数 | 出た組 |
|---|---|
| (1)\(58\) | \(1\) と \(58\)、\(2\) と \(29\) |
| (2)\(148\) | \(1\) と \(148\)、\(2\) と \(74\)、\(4\) と \(37\) |
確かめ
(1)2 × 29 = 58 3 から 7 では 割り切れない 8 × 8 = 64 で 58 をこえた
(2)2 × 74 = 148 4 × 37 = 148 13 × 13 = 169 で 148 をこえた
答えの吟味
組がそれぞれ \(2\) つと \(3\) つ出たので、個数は \(4\) 個と \(6\) 個です。
答え (1)\(1\)、\(2\)、\(29\)、\(58\) (2)\(1\)、\(2\)、\(4\)、\(37\)、\(74\)、\(148\)
2. 書き出してから数えます。
確かめ
(1)37 は 2、3、5 で 割り切れない 7 × 7 = 49 で 37 をこえた
(2)94 ÷ 2 = 47 2 × 47 = 94 10 × 10 = 100 で 94 をこえた
答えの吟味
(1)は約数がちょうど \(2\) 個なので素数、(2)は \(4\) 個なので素数ではありません。
答え (1)\(2\) 個 (2)\(4\) 個
3.・4. 小さい素数から順に割り、割り切れたらその場で終わりです。
| 数 | 割ってみた数 | 素数か |
|---|---|---|
| 3(1)\(19\) | \(2\)、\(3\) | 素数 |
| 3(2)\(62\) | \(2\) | 素数ではない |
| 3(3)\(31\) | \(2\)、\(3\)、\(5\) | 素数 |
| 3(4)\(86\) | \(2\) | 素数ではない |
| 4(1)\(67\) | \(2\)、\(3\)、\(5\)、\(7\) | 素数 |
| 4(2)\(82\) | \(2\) | 素数ではない |
| 4(3)\(71\) | \(2\)、\(3\)、\(5\)、\(7\) | 素数 |
| 4(4)\(95\) | \(2\)、\(3\)、\(5\) | 素数ではない |
確かめ
3(2)62 ÷ 2 = 31 3(4)86 ÷ 2 = 43 4(2)82 ÷ 2 = 41 4(4)95 ÷ 5 = 19
どの組も かけると もとの数に もどる
19 は 5 × 5 = 25、31 は 7 × 7 = 49、67 と 71 は 11 × 11 = 121 で こえる
答えの吟味
素数でなかった四つは、どれも偶数か、\(5\) で終わる数でした。
答え 3(1)素数 (2)素数ではない (3)素数 (4)素数ではない
答え 4(1)素数 (2)素数ではない (3)素数 (4)素数ではない
5.・9. どちらも、やめどきを \(◯\times◯\) で決める問題です。
確かめ
5. 7 × 7 = 49 83 を こえていない → 7 は 調べる
5. 11 × 11 = 121 83 を こえた → ここで やめてよい
9. 11 の 2 倍や 3 倍は 2 や 3 の倍数でも あるので すでに 消えている
答えの吟味
\(83\) も \(100\) までの数も、やめどきは同じ \(7\) でした。
答え 5. \(2\)、\(3\)、\(5\)、\(7\) まで割れば足りる。\(11\times 11\) が \(121\) で \(83\) をこえるから
答え 9. \(11\) 以上の数の倍数のうち \(100\) までにあるものは、すでに消えているから
6.・7.・13. 約数を書き出して、定義にあてはめる問題です。
確かめ
6. 4 の約数は 1、2、4 9 の約数は 1、3、9 25 の約数は 1、5、25 どれも 3 個
6. 16 の約数は 1、2、4、8、16 の 5 個 3 個には ならない
7. 3 は 3 の倍数 3 の約数は 1 と 3 の 2 個 → 3 は 素数 → 反例に なっている
13. 187 は 2 、3 、5 、7 、13 の どれでも 割り切れない
13. 187 ÷ 11 = 17 11 と 17 は どちらも 素数 14 × 14 = 196 で 187 をこえた
答えの吟味
くずすときは反例を一つ、示すときは理由を一つ。 7. はくずすほうでした。
答え 6. \(4\)、\(9\)、\(25\) 7. 正しくない。反例は \(3\)
答え 13. 組は \(1\) と \(187\)、\(11\) と \(17\)。素数は \(11\) と \(17\)
8. \(2\)、\(3\)、\(5\)、\(7\) で割り切れる数を消します。
確かめ
41、43、47、53、59 は 2、3、5、7 の どれでも 割り切れない
のこりは 2 の倍数か、45、51、57(3 の倍数)か、55(5 の倍数)か、49(7 の倍数)
答えの吟味
\(11\times 11\) は \(121\) なので、\(60\) までは \(7\) までで足ります。
答え \(41\)、\(43\)、\(47\)、\(53\)、\(59\)
10. \(-73\) は \(0\) より小さいので、\(1\) より大きい整数ではありません。
確かめ
−73 は 1 より大きい整数では ない → 素数ではない
−73 の絶対値は 73 73 は 2、3、5、7 で 割り切れない
11 × 11 = 121 で 73 をこえた → 73 は 素数
答えの吟味
かたほうだけを見て決めないでください。
答え \(-73\) は素数ではない。絶対値の \(73\) は素数
11. まちがっているのは、\(3\) で割ってみなかったところです。
\(2\) と \(5\) で割り切れないことは合っています。\(3\) を飛ばしています。
確かめ
111 ÷ 3 = 37 割り切れた
3 × 37 = 111 もどった
111 の約数は 1、3、37、111 の 4 個
答えの吟味
割ってみる順は \(2\)、\(3\)、\(5\)、\(7\)、\(11\)、… です。とばすと見落とします。
答え \(3\) で割っていないのがまちがい。\(111=3\times 37\) なので素数ではない
12. \(100\) より大きい数でも、やり方は同じです。やめどきを先に決めます。
確かめ
11 × 11 = 121 113 を こえた → 7 までで足りる
113 ÷ 2 、113 ÷ 3 、113 ÷ 5 、113 ÷ 7 どれも 割り切れない
答えの吟味
変わるのは、どこでやめるかだけです。
答え 素数である。割ってみたのは \(2\)、\(3\)、\(5\)、\(7\) の \(4\) つ
次のレッスンへ
今日は、数そのものの形を見ました。ある整数を割り切ることのできる整数を、約数といいます。
約数は、\(1\) から順に割ってみて、割り切れたら商もいっしょに書きます。この書き方を 組で書き出す といいます。
そして名前がつきました。\(1\) より大きい整数で、\(1\) とその数自身のほかに約数をもたないものを、素数といいます。
\(1\) は素数ではありません。 \(2\) は、素数の中でただ一つの偶数です。
調べるときのやめどきも決めました。\(◯\times◯\) がその数をこえたら、そこでやめてよい。
次のレッスンは「素因数分解」です。素数でない整数を、素数だけのかけ算の形に書きかえます。
今日の約数の書き出しが、そこでそのまま道具になります。
クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。