LESSON 01

正負の数の乗法

3つ以上の積と、かける順番

3つ以上の数の積を、負の数の個数から符号を先に決めて計算する。乗法の交換法則・結合法則を使ったくふうも扱う。

3つ以上の積と、かける順番

このレッスンでできるようになること

  • \(3\) つ以上の数の積を、前から順にかけて求められる
  • 乗法の交換法則と乗法の結合法則を使って、かける順番をくふうできる
  • 負の数の個数から、積の符号を先に決められる

前のレッスンの確認

  • 乗法 … かけ算のこと
  • … かけ算の答えのこと
  • 絶対値 … ある数を表す点と原点との距離
  • 反対の数 … 符号だけを変えた数のこと
  • 同じ符号どうしなら積は正、ちがう符号どうしなら積は負になります。(レッスン3で決まったこと)
  • 符号が先、絶対値があと … ①符号を先に決める(同じ符号どうしなら \(+\)、ちがう符号どうしなら \(-\)) ②絶対値どうしをかける
  • どんな数に \(0\) をかけても、積は \(0\) です。
  • 負の数どうしをかけると、積は正の数になります。(レッスン2で分かったこと)
  • 加法の交換法則 … たす順番を入れかえても、和は変わらない
  • 加法の結合法則 … どこからたしても、和は変わらない
  • きりのよい数になる組 … たし算では、計算しやすい組を先に作ってよかった(セクション3)

絶対値は記号でも書きます。\(|-2|\)\(2\) です。\(|+5|\)\(5\) です。

このレッスンでは、\(2\) 数のための道具を、\(3\) つ以上の積へ広げます。

かける数が 3 つある式

ここまで見てきたのは、\(2\) 数のかけ算だけでした。

かける数が \(3\) つになることもあります。たとえば \(2\times(-3)\times(-5)\) です。

この式には、かけ算の記号が \(2\) つあります。どこから手をつければよいでしょうか。

答えは簡単です。前から順にかけていけば計算できます。

この行でしたこと
\(2\times(-3)\times(-5)\) 元の式
\((-6)\times(-5)\) はじめの \(2\) 数をかけた
\(30\) 残りをかけた

はじめの \(2\) 数は \(2\)\(-3\) で、ちがう符号どうしなので \(-6\) です。

次は \(-6\)\(-5\) で、同じ符号どうしなので \(30\) です。

\(3\) つ以上でも、\(2\) 数ずつ区切れば計算できます。

かける順番を変えても、積は同じ

レッスン1で、\(3\times(-4)\)\((-4)\times 3\) をくらべ、積がどちらも \(-12\) になることを見ました。

あのときは、事実だけをおさえました。\(3\) つの数でも同じか確かめます。

かける順番 途中の計算
\(2\times(-3)\times(-5)\) \(2\times(-3)=-6\) から \((-6)\times(-5)\) \(30\)
\((-3)\times 2\times(-5)\) \((-3)\times 2=-6\) から \((-6)\times(-5)\) \(30\)
\((-5)\times(-3)\times 2\) \((-5)\times(-3)=15\) から \(15\times 2\) \(30\)

どの順番でも \(30\) になりました。

先に計算する場所を変えてもよい

順番だけでなく、どこから先に計算するかも変えられます。

はじめの \(2\) つを先にかけると \(-6\)、そこへ \(-5\) をかけて \(30\) です。

うしろの \(2\) つを先にかけると \(15\)、そこへ \(2\) をかけて、やはり \(30\) です。

先に計算するところをかっこで囲むと、こう書けます。

\(\left(2\times(-3)\right)\times(-5)=2\times\left((-3)\times(-5)\right)\)

二つの法則に名前をつける

いま確かめた二つのことを、乗法の交換法則乗法の結合法則 と呼びます。

  • 乗法の交換法則 … かける順番を入れかえても、積は変わらない
  • 乗法の結合法則 … どこからかけても、積は変わらない

セクション3で習った加法の法則と、ならべてみます。

くらべるところ たし算(加法) かけ算(乗法)
交換法則 たす順番を入れかえても、和は変わらない かける順番を入れかえても、積は変わらない
結合法則 どこからたしても、和は変わらない どこからかけても、積は変わらない

ちがうのは、「たす」が「かける」に、「和」が「積」に変わったところだけです。

加法の法則と乗法の法則をならべた図 左の列にたし算の交換法則と結合法則、右の列にかけ算の交換法則と結合法則が書かれている。左右で言い方がそろっている。 たし算とくらべて おぼえる たし算(加法) かけ算(乗法) 交換法則 たす順番を入れかえても 和は変わらない (−3) + 5 = 5 + (−3) 交換法則 かける順番を入れかえても 積は変わらない (−3) × 5 = 5 × (−3) 結合法則 どこからたしても 和は変わらない どの 2 つを先にたしても同じ 結合法則 どこからかけても 積は変わらない どの 2 つを先にかけても同じ ちがうのは たす → かける 和 → 積 だけ

引き算のまじった式には使えない

この二つの法則が使えるのは、かけ算だけでできた式です。引き算のまじった式では使えません。

負の数の個数で、符号が決まる

レッスン3の道具は、\(2\) 数のかけ算のためのものでした。

手順①では、二つの符号が同じかちがうかを見ます。\(3\) つ以上あると、その見方は使えません。

そこで、手順①だけを広げます。手順②の「絶対値どうしをかける」は、そのままです。

負の数を 2 つずつ組にする

\((-2)\times(-3)\times(-4)\times(-5)\) で考えます。負の数が \(4\) つならんでいます。

ここで、レッスン2で分かったことを思い出してください。負の数どうしをかけると、積は正の数になります。

だから、負の数を \(2\) つずつ組にすれば、どの組も正の数に変わります。

負の数を二つずつ組にする図 四つの負の数が横にならび、左の二つと右の二つがそれぞれ組になっている。どちらの組も積が正の数になり、その二つをかけて百二十になる。 負の数は 2 つずつ 組にする −2 −3 −4 −5 (−2) × (−3) = 6 (−4) × (−5) = 20 正の数 正の数 6 × 20 = 120 正 × 正 なので 積は 正 負の数が 5 つなら 組にしたあと 1 つ余る 余った 1 つが 負 だから 積は 負

\(2\) 組とも正の数になりました。正の数どうしの積も、正の数です。

では、負の数が \(5\) つならどうでしょうか。\(2\) つずつ組にすると \(1\) つ余ります。

余った \(1\) つは負の数なので、積は負の数になります。

決まりを言葉にする

負の数が偶数個なら積は正、奇数個なら積は負になります。

\(0\) 個も偶数個です。負の数が \(1\) つもなければ、積は正の数です。

2 数のときと食いちがわない

新しい決まりに見えますが、レッスン3で決めたことと同じです。

かける \(2\) 数の符号 負の数の個数 積の符号
正と正 \(0\) \(+\)
正と負 \(1\) \(-\)
負と正 \(1\) \(-\)
負と負 \(2\) \(+\)

同じ符号どうしの行は \(0\) 個か \(2\) 個で偶数個、ちがう符号どうしの行は \(1\) 個で奇数個です。

同じことを、数え方で言い直しただけです。

広げた手順

符号が先、絶対値があと の手順①を、次のように広げます。

  1. 符号を先に決める(負の数の個数が偶数なら \(+\)、奇数なら \(-\)
  2. 絶対値どうしをかける

\((-2)\times(-4)\times(-6)\) でやってみます。負の数は \(3\) つで奇数個なので、符号は \(-\) です。

絶対値は \(|-2|\)\(2\)\(|-4|\)\(4\)\(|-6|\)\(6\) で、かけると \(48\) です。積は \(-48\) になります。

0 が 1 つでもあれば、積は 0

\((-7)\times 0\times(-9)\) を前から計算します。\((-7)\times 0\)\(0\)\(0\times(-9)\)\(0\) です。

どんな数に \(0\) をかけても、積は \(0\) でした。 一度 \(0\) になったら、あとは何をかけても \(0\) です。

\(0\)\(1\) つでもあれば、積は \(0\) です。 ほかを計算する手間はいりません。

\(0\) に符号はありません。だから積の \(0\) にも、\(+\)\(-\) は付けません。

かける順番のくふう

セクション3のたし算では、きりのよい数になる組を先に作りました。

かけ算でも同じ発想が使えます。根拠になるのが、乗法の交換法則と結合法則です。

\((-4)\times 7\times 25\) を見てください。\(4\times 25=100\) が、きりのよい組です。

きりのよい組を先にかけるくふうの図 三つの数が横にならび、はしの二つが点線でむすばれている。左に前から順に計算した道すじ、右にくふうした道すじが書かれ、答えはどちらも同じである。 きりのよい数になる組を 先にかける −4 7 25 この 2 つで 100 になる 前から順に (−4) × 7 = −28 (−28) × 25 = −700 くふうして (−4) × 25 = −100 (−100) × 7 = −700 −700 どちらも 同じ答え

くふうするときも、符号は先に決めます。負の数は \(-4\)\(1\) つで奇数個なので、符号は \(-\) です。

絶対値は \(4\times 25=100\) から \(100\times 7=700\) と進み、答えは \(-700\) になります。

符号を先に決めておくと、あとは絶対値の組み方に集中できます。

例題1 前から順にかける

次の計算をしなさい。

(1)\(5\times(-2)\times(-8)\) (2)\((-4)\times 5\times(-2)\)

前から順に、\(2\) 数ずつ計算します。

この行でしたこと
(1)\((-10)\times(-8)\) はじめの \(2\) 数をかけた
(1)\(80\) 残りをかけた
(2)\((-20)\times(-2)\) はじめの \(2\) 数をかけた
(2)\(40\) 残りをかけた

確かめ

(1)負の数は 2 つで偶数個 → + 絶対値は 5 × 2 × 8 = 80
(2)負の数は 2 つで偶数個 → + 絶対値は 4 × 5 × 2 = 40

答えの吟味

どちらも負の数が \(2\) つずつで、組にできるので積は正の数です。

答え (1)\(80\) (2)\(40\)

例題2 負の数の個数から符号を決める

次の計算をしなさい。

(1)\((-3)\times(-4)\times(-9)\) (2)\(5\times(-2)\times(-7)\times(-3)\)

負の数の個数を数えてから、絶対値をかけます。(1)の絶対値は、\(|-3|\)\(3\)\(|-4|\)\(4\)\(|-9|\)\(9\) です。

負の数の個数 符号 絶対値の計算
(1)\((-3)\times(-4)\times(-9)\) \(3\) \(-\) \(3\times 4\times 9=108\) \(-108\)
(2)\(5\times(-2)\times(-7)\times(-3)\) \(3\) \(-\) \(5\times 2\times 7\times 3=210\) \(-210\)

確かめ

(1)前から (−3) × (−4) = 12 、12 × (−9) = −108
(2)前から 5 × (−2) = −10 、(−10) × (−7) = 70 、70 × (−3) = −210

答えの吟味

どちらも負の数が奇数個です。\(1\) つ余るので、積は負の数になります。

答え (1)\(-108\) (2)\(-210\)

例題3 0 をふくむ積

次の計算をしなさい。

(1)\((-8)\times 0\times(-15)\) (2)\(4\times(-11)\times 0\times(-2)\)

\(0\) を見つけたら、そこで答えが決まります。

この行でしたこと
(1)\((-8)\times 0\times(-15)\) \(0\) があるので、積は \(0\) \(0\)
(2)\(4\times(-11)\times 0\times(-2)\) \(0\) があるので、積は \(0\) \(0\)

確かめ

(1)(−8) × 0 = 0 、0 × (−15) = 0
(2)(−44) × 0 = 0 、0 × (−2) = 0

答えの吟味

負の数が \(2\) つありますが、\(0\) があるので積は \(0\) です。

答え (1)\(0\) (2)\(0\)

例題4 かける順番をくふうする

次の計算をしなさい。

(1)\((-5)\times 13\times 20\) (2)\((-2)\times(-17)\times 50\)

きりのよい数になる組を探します。\(100\) を作れると楽です。

この行でしたこと
(1)符号は \(-\) 負の数は \(1\) 個で奇数個
(1)\(5\times 20=100\) きりのよい組を先にかけた
(1)\(100\times 13=1300\) 残りをかけた
(1)\(-1300\) 符号と絶対値を合わせた
(2)符号は \(+\) 負の数は \(2\) 個で偶数個
(2)\(2\times 50=100\) きりのよい組を先にかけた
(2)\(100\times 17=1700\) 残りをかけた
(2)\(1700\) 符号と絶対値を合わせた

確かめ

(1)前から (−5) × 13 = −65 、(−65) × 20 = −1300
(2)前から (−2) × (−17) = 34 、34 × 50 = 1700

答えの吟味

(2)は \(17\times 50\) を先にすると \(850\) で、暗算しにくくなります。

答え (1)\(-1300\) (2)\(1700\)

例題5 工作クラブで使うくぎ

工作クラブで、木のいたにくぎを打ちます。

増える本数を正の数、減る本数を負の数で表します。

\(1\) 人が \(9\) 本ずつ使います。\(1\) つの班は \(4\) 人で、班は \(5\) つあります。

くぎの本数はどれだけ変わりますか。

\(1\) 人あたりの変化を数にしてから、式を作ります。絶対値は \(|-9|\)\(9\) です。

この行でしたこと
\(-9\) \(1\) 人あたりの変化を数にした
\((-9)\times 4\times 5\) \(4\) 人の班が \(5\) つあるぶんにした
符号は \(-\) 負の数は \(1\) 個で奇数個
絶対値は \(9\times 4\times 5=180\) 絶対値どうしをかけた
\(-180\) 符号と絶対値を合わせた

確かめ

1 班ぶんは (−9) × 4 = −36 、5 班ぶんは (−36) × 5 = −180

答えの吟味

くぎは使うほど減るので、変化は負の数になります。場面と合っています。

答え \(-180\) 本(\(180\) 本減る)

今日の問い

負の数を \(2\) つずつ組にする、という見方を使いました。

なぜ勝手に組を作ってよいのでしょうか。式のならびは、はじめから決まっています。

\((-1)\times 8\times(-3)\) で考えます。負の数は \(-1\)\(-3\)\(2\) つで、となり合っていません。

組にするには、\(-1\)\(-3\) をとなりへ動かさなければなりません。

動かしてよいと言うのが乗法の交換法則、先にかけてよいと言うのが乗法の結合法則です。

したいこと 根拠になる法則
負の数どうしをとなりへ動かす 乗法の交換法則
動かした \(2\) つを先にかける 乗法の結合法則

\((-1)\times(-3)\times 8\) と並べかえると \(3\times 8=24\) です。前から順でも \(24\) になります。

個数だけで符号を決められるのは、順番を変えてよいからです。

よくある間違い

まちがい1:負の数を数えもらす

\((-1)\times 5\times(-6)\) を計算する問題です。

✗ 負の数は −6 の 1 つだけ
✗ 奇数個なので 符号は −
✗ = −30

\(-1\) も負の数です。数え忘れています。負の数は \(2\) つで、偶数個です。

○ 負の数は −1 と −6 の 2 つ。偶数個なので 符号は +
○ 絶対値は 1 × 5 × 6 = 30
○ 答えは 30

前から順に計算して確かめます。

(−1) × 5 = −5 、(−5) × (−6) = 30
誤答は −30 。正しい答え 30 と符号がちがうので、まちがい

\(-1\)\(1\) つと数えます。

まちがい2:並べかえるときに、符号を置いていく

\((-4)\times 3\times(-5)\) を計算する問題です。

✗ 3 と 5 を先にかけると 15
✗ (−4) × 15
✗ = −60

\(3\)\(5\) を組にしたつもりで、\(-5\)\(-\) を置いていっています。動かす相手は \(-5\) です。

○ 3 × (−5) = −15
○ (−4) × (−15) = 60
○ 答えは 60

負の数の個数から確かめます。

負の数は −4 と −5 の 2 つ。偶数個なので 符号は +
絶対値は 4 × 3 × 5 = 60 。だから 60
誤答は −60 。符号がちがうので、まちがい

動かすときは、符号もいっしょに動かします。

まちがい3:はじめの 2 数だけで符号を決める

\((-2)\times(-6)\times(-3)\) を計算する問題です。

✗ (−2) × (−6) は 同じ符号どうしなので 積は正
✗ だから 全体も正
✗ = 36

レッスン3の見方は、\(2\) 数のかけ算のためのものでした。残りの \(-3\) も、符号を決める仲間です。

○ 負の数は −2 と −6 と −3 の 3 つ。奇数個なので 符号は −
○ 絶対値は 2 × 6 × 3 = 36
○ 答えは −36

前から順に計算して確かめます。

(−2) × (−6) = 12 、12 × (−3) = −36
誤答は 36 。正しい答え −36 と符号がちがうので、まちがい

符号は、式にある負の数を全部数えて決めてください。

自分で確かめよう

紙に書いてから、答えを開いてください。負の数の個数を先に数えること。

  1. 積の符号だけを答えなさい。絶対値は計算しなくてかまいません。 (1)\((-3)\times 7\times(-2)\) (2)\((-5)\times(-2)\times(-9)\) (3)\((-8)\times 3\times(-1)\times(-4)\) (4)\((-2)\times(-3)\times(-4)\times(-7)\)

  2. \(3\times(-4)\times(-6)\) を計算しなさい。

  3. \((-5)\times(-3)\times 6\) を計算しなさい。

  4. \((-3)\times(-9)\times(-2)\) を計算しなさい。

  5. \((-1)\times(-7)\times(-8)\) を計算しなさい。

  6. \(2\times(-3)\times 4\times(-8)\) を計算しなさい。

  7. \((-3)\times 2\times(-4)\times(-8)\) を計算しなさい。

  8. \((-6)\times 0\times(-14)\) を計算しなさい。

  9. \(9\times(-2)\times 0\times(-7)\) を計算しなさい。

  10. くふうして計算しなさい。どんなくふうをしたかも書きなさい。 (1)\((-4)\times 9\times 25\) (2)\((-5)\times 11\times(-20)\)

  11. \(2\times(-7)\times(-3)\) を二通りの順番で計算し、積が同じになることを確かめなさい。

  12. \((-2)\times(-3)\times(-5)\times(-7)\times(-11)\) の積の符号を、計算せずに答えなさい。理由も書きなさい。

  13. ある印刷機が、\(1\) 分間に \(8\) 枚の紙を使います。増える枚数を正の数、減る枚数を負の数で表します。\(1\) 日に \(5\) 分間ずつ、\(3\) 日間動かしました。紙の枚数はどれだけ変わりましたか。

  14. 次の計算はまちがっています。どこがまちがっているかを書き、正しく計算しなさい。

(−2) × (−4) × (−8)
負の数が 3 つあるので 符号は −
絶対値は 2 × 4 × 8 = 64
= 64
  1. \((-6)\times 7\times(-2)\) を、負の数どうしを先にかける順番で計算しなさい。並べかえてよい根拠になる法則の名前も、二つとも書きなさい。

  2. \(9\times(-4)\times 2\) の積を求めなさい。次に、\(2\)\(-2\) に変えた \(9\times(-4)\times(-2)\) の積を求め、二つをくらべなさい。

答えと考え方

1. 負の数を数えるだけです。偶数個なら \(+\)、奇数個なら \(-\) です。

負の数の個数 積の符号
(1)\((-3)\times 7\times(-2)\) \(2\) \(+\)
(2)\((-5)\times(-2)\times(-9)\) \(3\) \(-\)
(3)\((-8)\times 3\times(-1)\times(-4)\) \(3\) \(-\)
(4)\((-2)\times(-3)\times(-4)\times(-7)\) \(4\) \(+\)

確かめ

(1)2 個は偶数 → + (2)3 個は奇数 → −
(3)−1 も 1 つと数えて 3 個 → − (4)4 個は偶数 → +

答えの吟味

数えるのは負の数だけです。正の数がいくつあっても、符号には関係ありません。

答え (1)\(+\) (2)\(-\) (3)\(-\) (4)\(+\)

2.〜7. 符号を先に決めてから、絶対値どうしをかけます。

負の数の個数 符号 絶対値の計算
2. \(3\times(-4)\times(-6)\) \(2\) \(+\) \(3\times 4\times 6=72\) \(72\)
3. \((-5)\times(-3)\times 6\) \(2\) \(+\) \(5\times 3\times 6=90\) \(90\)
4. \((-3)\times(-9)\times(-2)\) \(3\) \(-\) \(3\times 9\times 2=54\) \(-54\)
5. \((-1)\times(-7)\times(-8)\) \(3\) \(-\) \(1\times 7\times 8=56\) \(-56\)
6. \(2\times(-3)\times 4\times(-8)\) \(2\) \(+\) \(2\times 3\times 4\times 8=192\) \(192\)
7. \((-3)\times 2\times(-4)\times(-8)\) \(3\) \(-\) \(3\times 2\times 4\times 8=192\) \(-192\)

確かめ

2. −12 → 72  3. 15 → 90  4. 27 → −54  5. 7 → −56
6. −6 → −24 → 192  7. −6 → 24 → −192
いずれも 前から 2 数ずつ かけた

答えの吟味

6 と 7 は絶対値がどちらも \(192\) で、ちがうのは負の数の個数だけです。

答え 2. \(72\) 3. \(90\) 4. \(-54\) 5. \(-56\) 6. \(192\) 7. \(-192\)

8.〜9. \(0\) があるので、負の数を数える前に答えが出ます。

この行でしたこと
8. \((-6)\times 0\times(-14)\) \(0\) があるので、積は \(0\) \(0\)
9. \(9\times(-2)\times 0\times(-7)\) \(0\) があるので、積は \(0\) \(0\)

確かめ

8. (−6) × 0 = 0 、0 × (−14) = 0
9. (−18) × 0 = 0 、0 × (−7) = 0

答えの吟味

\(0\) に符号は付かないので、\(+0\) とも \(-0\) とも書きません。

答え 8. \(0\) 9. \(0\)

10. \(100\) になる組を探します。符号は先に決めておきます。

符号 先にかける組 残りをかける
(1)\((-4)\times 9\times 25\) \(-\) \(4\times 25=100\) \(100\times 9=900\) \(-900\)
(2)\((-5)\times 11\times(-20)\) \(+\) \(5\times 20=100\) \(100\times 11=1100\) \(1100\)

確かめ

(1)前から (−4) × 9 = −36 、(−36) × 25 = −900
(2)前から (−5) × 11 = −55 、(−55) × (−20) = 1100

答えの吟味

(2)で \(5\)\(-20\) をとなりへ動かせるのは、乗法の交換法則があるからです。

答え (1)\(-900\) (2)\(1100\) くふうは表のとおり

11. 前から順にかける道と、負の数どうしを先にかける道でくらべます。

この行でしたこと
\(2\times(-7)\times(-3)\) 元の式
\((-14)\times(-3)=42\) 前から順にかけた
\((-7)\times(-3)\times 2\) 乗法の交換法則で並べかえた
\(21\times 2=42\) 負の数どうしを先にかけた

確かめ

負の数は −7 と −3 の 2 つ。偶数個なので 符号は +
絶対値は 2 × 7 × 3 = 42 。二通りとも 42 で同じ

答えの吟味

順番を変えても積が同じで、乗法の交換法則と合っています。

答え どちらも \(42\)

12. 数えるだけで符号が分かります。負の数は \(5\) つあります。

確かめ

5 つを 2 つずつ組にすると 2 組できて 1 つ余る
2 組はどちらも正の数、余った 1 つは負の数
正 × 正 × 負 なので 積は 負

答えの吟味

\(5\) は奇数なので、積は負の数になります。組にした結果と合っています。

答え \(-\)(負の数が \(5\) つで奇数個だから)

13. \(1\) 分あたりの変化を、符号付きの数にしてから式を作ります。

この行でしたこと
\(-8\) \(1\) 分あたりの変化を数にした
\((-8)\times 5\times 3\) \(1\)\(5\) 分の \(3\) 日ぶんにした
符号は \(-\) 負の数は \(1\) 個で奇数個
絶対値は \(8\times 5\times 3=120\) 絶対値どうしをかけた
\(-120\) 符号と絶対値を合わせた

確かめ

1 日ぶんは (−8) × 5 = −40 、3 日ぶんは (−40) × 3 = −120

答えの吟味

紙は使うほど減るので、変化は負の数になります。場面と合っています。

答え \(-120\) 枚(\(120\) 枚減る)

14. まちがっているのは、決めた符号を答えに付けていないところです。

個数も絶対値の計算も合っていて、最後の行だけがちがいます。

○ 負の数は −2 と −4 と −8 の 3 つ。奇数個なので 符号は −
○ 絶対値は 2 × 4 × 8 = 64
○ 答えは −64

確かめ

(−2) × (−4) = 8 、8 × (−8) = −64
誤答は 64 。正しい答え −64 と符号がちがうので、まちがい

答えの吟味

符号と絶対値は、二つで一組です。片方だけで安心しないでください。

答え 符号 \(-\) を答えに付け忘れたのがまちがい。正しくは \(-64\)

15. \(-6\)\(-2\) を、となりどうしにしてから先にかけます。

この行でしたこと
\((-6)\times 7\times(-2)\) 元の式
\((-6)\times(-2)\times 7\) 乗法の交換法則で並べかえた
\(12\times 7=84\) 乗法の結合法則で、先の \(2\) つをかけた

確かめ

前から (−6) × 7 = −42 、(−42) × (−2) = 84
並べかえた計算と同じ 84

答えの吟味

負の数は \(2\) つで偶数個なので、積は正の数になります。

答え \(84\) 根拠は乗法の交換法則と乗法の結合法則

16. かける数を \(1\) つだけ反対の数に変えると、何が起きるかを見ます。

負の数の個数 符号 絶対値の計算
\(9\times(-4)\times 2\) \(1\) \(-\) \(9\times 4\times 2=72\) \(-72\)
\(9\times(-4)\times(-2)\) \(2\) \(+\) \(9\times 4\times 2=72\) \(72\)

確かめ

9 × (−4) = −36 、(−36) × 2 = −72
9 × (−4) = −36 、(−36) × (−2) = 72

答えの吟味

絶対値はどちらも \(72\) で、個数が奇数から偶数に変わりました。

答え \(9\times(-4)\times 2=-72\)\(9\times(-4)\times(-2)=72\) 二つは反対の数どうし

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\(3\) つ以上の積を、前から順に計算できるようになりました。

乗法の交換法則乗法の結合法則があるので、かける順番は変えられます。

符号は負の数の個数で決まります。偶数個なら正、奇数個なら負でした。

\(0\)\(1\) つでもあれば、ほかを計算するまでもなく積は \(0\) です。

ここまでの計算は、すべて整数だけでした。かける数が小数や分数になったら、どうなるでしょうか。

次のレッスンは「小数と分数のかけ算」です。

符号を決めるところと絶対値を計算するところを分けたまま、小数と分数へ広げます。

次のレッスンへ 小数と分数のかけ算 →

クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。

UNDERSTANDING CHECK

理解チェック:3つ以上の積と、かける順番

70% 合格ライン
  1. 設問 0
    このレッスンで名前をつけた「乗法の結合法則」の言い方として正しいものはどれですか。
  2. 設問 1
    $3$ つ以上の積では、負の数の個数を数えるだけで積の符号を決められます。それでよいのは、なぜですか。
  3. 設問 2
    $(-4)\times(-3)\times(-7)$ を計算しなさい。
  4. 設問 3
    $(-2)\times 9\times(-5)\times 4$ を計算しなさい。
  5. 設問 4
    ある生徒が $(-6)\times 4\times(-5)$ を、次のように計算しました。「$4$ と $5$ を先にかけて $20$。つづけて $(-6)\times 20=-120$。答えは $-120$。」この計算のまちがいとして正しいものはどれですか。

まずは自分で選んでみましょう。採点・学習履歴への記録は、回答APIとの連携時に追加します。