LESSON 01

総仕上げとマスターチェック

ミスの種類を見つけて直す

自分の計算ミスを種類ごとに分け、どこで起きたかを特定できるようにする。まちがった式を見て、どの行から違うかを言えるようになることを目指す。

ミスの種類を見つけて直す

このレッスンでできるようになること

  • 一次方程式のまちがいを、符号のミス・かけ忘れのミス・移項の取りちがえ・問われたものを答えないミスの4種類に分けられる
  • まちがった解き方を見て、どの行から違うかを上から順にたどって言える
  • 確かめで見つかるミスと、確かめでは見つからないミスのちがいを説明できる

前のレッスンの確認

  • 解く手順…分母をはらう → 小数をなくす → かっこを外す → 移項 → 同類項をまとめる → 係数で割る → 確かめる
  • 移項…項を、符号を変えて反対の辺へ移すこと
  • 代入…式の中の文字を、数に置き換えること
  • 答えの吟味…求めた値がその量としてありえるかを見ること

ミスには種類がある

まちがえた問題を見て、「うっかりしていた」で終わらせていませんか。それではもったいないのです。まちがえる場所はだいたい決まっています。決まっているということは、種類があるということです。

種類が分かると、次に同じ形の問題を解くとき、「ここは自分がよく落とすところだ」と分かって、その一手前で止まって見直せます。ミスを減らすとは、注意深さを上げることではなく、自分の落とし穴の場所を覚えることです。

このレッスンでは、一次方程式のミスを次の4種類に分けます。この4つは、これから先のレッスンでもそのまま使います。

ミスの四つの種類 一次方程式のまちがいを、符号のミス、かけ忘れのミス、移項の取りちがえ、問われたものを答えないミスの四つに分けた表。 ミスの四つの種類 1 符号のミス 移項・かっこ・割り算で 符号が変わっていない 2 かけ忘れのミス 両辺にかけるときに 一部の項を忘れる 3 移項の取りちがえ 移したのに、もとの辺 から消していない 4 問われたものを 答えないミス 求めた値で止まる

種類1 符号のミス

符号のミスとは、符号を変えなければならない場面で、変えなかったり、一部だけ変えたりするミスのことです。起きる場所は3つに決まっています。移項したとき、マイナスがついたかっこを外したとき、両辺を負の数で割ったときです。

次の式で、かっこを外すところを見てみましょう。

\(6x - 2(x - 3) = 26\)

✗  6x − 2x − 6 = 26
   4x = 32
   x = 8

○  6x − 2x + 6 = 26
   4x = 20
   x = 5

\(-2\) をかっこの中の \(x\) にかけて \(-2x\) としたところまでは合っています。違うのは次です。かっこの中の \(-3\) にも \(-2\) をかけるので、\((-2) \times (-3) = +6\) となります。ここを \(-6\) のままにしたのが誤りです。

誤りの値 \(x=8\) を、もとの式に代入してみます。

左辺 = 6 × 8 − 2 × (8 − 3) = 48 − 2 × 5 = 48 − 10 = 38
右辺 = 26
左辺 と 右辺 がちがうので x=8 は解ではない

正しい \(x=5\)確かめをします。

左辺 = 6 × 5 − 2 × (5 − 3) = 30 − 2 × 2 = 30 − 4 = 26
右辺 = 26
左辺 = 右辺 なので x=5 は解

同じ種類のミスは、両辺を負の数で割るときにも出ます。\(-4x = 20\) から \(x = 5\) とする形です。\(-4 \times 5 = -20\)\(20\) になりませんから、正しくは \(x = -5\) です。

種類2 かけ忘れのミス

かけ忘れのミスとは、両辺を何倍かするときに、一部の項にかけ忘れるミスのことです。分母をはらうときと、小数をなくすときに起きます。とくに、もともと分数になっていない項が忘れられます。分数の項に目がいって、その横にある項が見えなくなるからです。

\(\dfrac{x}{3} + \dfrac{x}{6} = x - 8\)

分母の最小公倍数は \(6\) なので、両辺を \(6\) 倍します。

✗  2x + x = x − 48
   3x = x − 48
   2x = −48
   x = −24

○  2x + x = 6x − 48
   3x = 6x − 48
   −3x = −48
   x = 16

右辺は \(x - 8\) という、項が2つある式です。\(6\) をかけるのは右辺全体ですから、\(x\) にも \(-8\) にもかけます。\(-8\) には \(6\) をかけて \(-48\) にできたのに、その前の \(x\) にはかけ忘れた、というのが誤りです。

誤りの値 \(x=-24\) を代入します。

左辺 = (−24) ÷ 3 + (−24) ÷ 6 = −8 + (−4) = −12
右辺 = −24 − 8 = −32
左辺 と 右辺 がちがうので x=−24 は解ではない

正しい \(x=16\)確かめをします。

左辺 = 16 ÷ 3 + 16 ÷ 6 = 32 ÷ 6 + 16 ÷ 6 = 48 ÷ 6 = 8
右辺 = 16 − 8 = 8
左辺 = 右辺 なので x=16 は解

防ぐには、かける前に項がいくつあるかを数えておくことです。右辺の項が2つなら、かけたあとも2つの項に \(6\) の跡が残っていなければおかしい、と分かります。

種類3 移項の取りちがえ

移項の取りちがえとは、移項したつもりで、もとの辺から項を消していないミスのことです。移項は「反対の辺へ移す」ことですから、移した先に書いたら、もとの辺からは消えます。書き足すだけでは移項になりません。

\(8x - 9 = 5x + 12\)

✗  8x − 9 − 5x = 12 + 9
   3x − 9 = 21
   3x = 30
   x = 10

○  8x − 5x = 12 + 9
   3x = 21
   x = 7

\(-9\) を右辺へ移して \(+9\) とした、そこまでの符号は正しいのです。ところが左辺に \(-9\) が残ったままになっています。これでは左辺だけ \(9\) 小さくなったのと同じで、両辺のつり合いがくずれます。

誤りの値 \(x=10\) を代入します。

左辺 = 8 × 10 − 9 = 80 − 9 = 71
右辺 = 5 × 10 + 12 = 50 + 12 = 62
左辺 と 右辺 がちがうので x=10 は解ではない

正しい \(x=7\)確かめをします。

左辺 = 8 × 7 − 9 = 56 − 9 = 47
右辺 = 5 × 7 + 12 = 35 + 12 = 47
左辺 = 右辺 なので x=7 は解

防ぐには、移項の行を書いたら項の数を数えます。もとの式は左辺2つ・右辺2つで合わせて4つ。移項したあとも合わせて4つでなければ、どこかに残っているか、どこかが消えています。

種類4 問われたものを答えないミス

問われたものを答えないミスとは、\(x\) の値を求めたところで満足してしまい、問題が聞いているものに戻らないミスのことです。計算はすべて合っているのに点にならない、いちばんくやしい種類です。

長さ \(76\) cm のひもを2本に切り、長い方が短い方より \(14\) cm 長くなるようにします。長い方は何cmですか。

短い方を \(x\) cm とすると、長い方は \((x + 14)\) cm です。

✗  x + (x + 14) = 76
   2x = 62
   x = 31
   答え 31 cm

○  x + (x + 14) = 76
   2x = 62
   x = 31
   長い方は 31 + 14 = 45
   答え 45 cm

計算の行はどれも正しく、\(x=31\) も正しい値です。問題が聞いているのは長い方なのに、短い方の値を書いてしまった、というのが誤りです。

このミスは、代入の確かめでは見つかりません。\(x=31\) は方程式を正しく成り立たせるからです。

左辺 = 31 + (31 + 14) = 31 + 45 = 76
右辺 = 76
左辺 = 右辺 なので x=31 は解

防ぐには、問題文の最後の一文に線を引き、\(x\) とおいたものを式の横に書いておくことです。「\(x\) は短い方の長さ(cm)」と書いてあれば、聞かれているのが長い方だと気づけます。

どの行から違うかを見つける

ミスを直すとき、いちばんやってはいけないのが、最後の行だけを書きかえることです。まちがいが始まった行から下は、すべて作り直します。ですから最初にすることは、どの行から違うかを見つけることです。

やり方は決まっています。上から順に、その行が一つ前の行から正しく出ているかだけを見ます。 1行目は問題の式そのものですから、必ず正しい。2行目は1行目から正しく出ているか。3行目は2行目から正しく出ているか。こうして下りていき、はじめて「いいえ」になった行が、まちがいの始まりです。

どの行から違うかを上から追う流れ 解き方の各行を上から順に、一つ前の行から正しく出ているかを見ていき、はじめて合わなくなった行を見つける流れ図。 どの行から違うかを見つける 1行目 もとの式は正しいか 2行目 1行目から正しく出たか 3行目 2行目から正しく出たか はじめて合わない行が答え その行だけを見ても正しいかは分からない

ここでいちばん大事なことを言います。その行だけを見て、正しいかどうかは判断できません。 たとえば \(3x = 15\) という行があったとして、この行自体はどこも変ではありません。式としてきちんと書けています。それでも、一つ前の行が \(3x + 4 = 11\) だったなら、この行は誤りです。正しくは \(3x = 7\) だからです。

つまり、行の正しさは一つ前の行との関係でしか決まりません。式をながめて「変なところはないかな」と探すのは、うまくいかないやり方です。必ず、となり合う2行を組にして見ます。

例題1 どの行から違うかを見つける

次の解き方はまちがっています。どの行から違いますか。理由を書き、正しく解き直しなさい。

  • 1行目 \(\dfrac{3x - 2}{4} = \dfrac{x}{2} + 1\)
  • 2行目 \(3x - 2 = 2x + 1\)
  • 3行目 \(3x - 2x = 1 + 2\)
  • 4行目 \(x = 3\)

上から順に見ます。1行目は問題の式なので正しいです。2行目は両辺を \(4\) 倍した行で、左辺の \(\dfrac{3x-2}{4} \times 4 = 3x - 2\) も、右辺の \(\dfrac{x}{2} \times 4 = 2x\) も正しいのですが、右辺の \(1\)\(4\) をかけていません。ここが違います。

✗  3x − 2 = 2x + 1
○  3x − 2 = 2x + 4

なお3行目と4行目は、2行目からは正しく出ています。\(-2\) を移項して \(+2\)\(2x\) を移項して \(-2x\)、符号も合っています。だからこそ、下の行だけを見ても見つからないのです。種類2のかけ忘れのミスです。

2行目から解き直します。

この行でしたこと
\(\dfrac{3x - 2}{4} = \dfrac{x}{2} + 1\) もとの式
\(3x - 2 = 2x + 4\) 両辺を \(4\) 倍して分母をはらった(右辺の \(1\) にもかける)
\(3x - 2x = 4 + 2\) \(2x\)\(-2\) を移項した
\(x = 6\) 同類項をまとめた

確かめ

左辺 = (3 × 6 − 2) ÷ 4 = 16 ÷ 4 = 4
右辺 = 6 ÷ 2 + 1 = 3 + 1 = 4
左辺 = 右辺 なので x=6 は解

まちがいの値 \(x=3\) も代入しておきます。

左辺 = (3 × 3 − 2) ÷ 4 = 7 ÷ 4 = 1.75
右辺 = 3 ÷ 2 + 1 = 1.5 + 1 = 2.5
左辺 と 右辺 がちがうので x=3 は解ではない

答え 2行目から違う。正しい解は \(x = 6\)

例題2 まちがいを直して最後まで解く

次の解き方はまちがっています。どの行から違いますか。理由を書き、正しく解き直しなさい。

  • 1行目 \(5 - 3(x + 2) = 2x + 9\)
  • 2行目 \(5 - 3x - 6 = 2x + 9\)
  • 3行目 \(-3x - 2x = 9 - 5 + 6\)
  • 4行目 \(-5x = 10\)
  • 5行目 \(x = 2\)

2行目は正しいです。\(-3 \times x = -3x\)\(-3 \times 2 = -6\) で符号が合っています。3行目も正しく、\(2x\) を移して \(-2x\)\(5\) を移して \(-5\)\(-6\) を移して \(+6\)。4行目も左辺 \(-3x - 2x = -5x\)、右辺 \(9 - 5 + 6 = 10\) で合っています。

違うのは5行目です。両辺を \(-5\) で割るのに、割ったあとの符号が変わっていません。

✗  −5x = 10
   x = 2

○  −5x = 10
   x = −2

種類1の符号のミスです。負の数で割ると符号が変わる、という一点です。

この行でしたこと
\(5 - 3(x + 2) = 2x + 9\) もとの式
\(5 - 3x - 6 = 2x + 9\) 分配法則でかっこを外した
\(-3x - 2x = 9 - 5 + 6\) \(2x\) と数の項を移項した
\(-5x = 10\) 同類項をまとめた
\(x = -2\) 両辺を \(-5\) で割った

確かめ

左辺 = 5 − 3 × (−2 + 2) = 5 − 3 × 0 = 5
右辺 = 2 × (−2) + 9 = −4 + 9 = 5
左辺 = 右辺 なので x=−2 は解

まちがいの値 \(x=2\) も代入します。

左辺 = 5 − 3 × (2 + 2) = 5 − 12 = −7
右辺 = 2 × 2 + 9 = 4 + 9 = 13
左辺 と 右辺 がちがうので x=2 は解ではない

答え 5行目から違う。正しい解は \(x = -2\)

確かめで見つかるミスと、見つからないミス

ここまで見てきたように、代入して確かめれば、種類1・2・3のミスはすべて見つかります。計算の途中でどこかが狂えば、出てきた値は方程式を成り立たせないからです。

しかし、確かめれば必ず見つかる、というわけではありません。 確かめが見ているのは、「自分が立てた方程式に対して、その値が解になっているか」だけです。立てた方程式そのものが場面と合っていないとき、確かめは何も教えてくれません。

さきほどのひもの問題で、こんな立て方をしたとします。

\(x + 14 = 76\)

これを解くと \(x = 62\) です。確かめてみましょう。

左辺 = 62 + 14 = 76
右辺 = 76
左辺 = 右辺 なので x=62 は解

確かめは、みごとに通ります。それでもこの答えはまちがいです。短い方が \(62\) cm なら長い方は \(76\) cm で、2本合わせると \(138\) cm になり、もとのひもより長くなってしまいます。式が場面を表していないのです。

ですから、確かめの上にもう一段が必要です。それが答えの吟味、つまり求めた値がその量としてありえるかを見ることです。人数が分数になっていないか、長さがもとの長さをこえていないか。ここまでやって、はじめてミスさがしは終わりです。

種類4の「問われたものを答えないミス」も、確かめでは見つかりません。ですから文章題では、確かめ → 吟味 → 問われたものに戻る、この3つを必ず通します。

今日の問い

確かめをすれば、どんなミスも見つけられるでしょうか。

いいえ、見つけられません。確かめが見ているのは、自分が立てた方程式に対して、その値が解になっているかだけです。種類1・2・3のミスは確かめで必ず見つかりますが、立てた式が場面と合っていない場合と、種類4の場合は、確かめが通ってしまいます。だから確かめのあとに、答えの吟味と、問われたものへの戻りが必要になるのです。

よくある間違い

まちがい1:両辺を負の数で割って、符号をそのままにする

割る数が負のときだけ、答えの符号が変わります。ここを忘れると、値の大きさは合っているのに符号だけ逆になります。

✗  −6x = 18
   x = 3

○  −6x = 18
   x = −3
左辺 = −6 × 3 = −18
右辺 = 18
左辺 と 右辺 がちがうので x=3 は解ではない
左辺 = −6 × (−3) = 18
右辺 = 18
左辺 = 右辺 なので x=−3 は解

まちがい2:まちがった行より下だけを直す

まちがいが2行目にあるのに、4行目だけを書きかえる人がいます。2行目が違えば、その上に建つ3行目も4行目もくずれています。直すのはまちがいが始まった行からです。

✗  6x + 5 = 4x + 17
   6x − 4x = 17 + 5
   2x = 22
   x = 11

○  6x + 5 = 4x + 17
   6x − 4x = 17 − 5
   2x = 12
   x = 6

2行目で \(+5\) を移項したのに符号を変えていません。ここから下を作り直します。

左辺 = 6 × 11 + 5 = 66 + 5 = 71
右辺 = 4 × 11 + 17 = 44 + 17 = 61
左辺 と 右辺 がちがうので x=11 は解ではない
左辺 = 6 × 6 + 5 = 36 + 5 = 41
右辺 = 4 × 6 + 17 = 24 + 17 = 41
左辺 = 右辺 なので x=6 は解

まちがい3:出てきた値がきれいだから正しいと思う

\(x = 1\) のようにきりのよい数が出ると、それだけで正しい気がします。値の見た目では何も分かりません。

✗  2(x + 5) = 3x + 4
   2x + 5 = 3x + 4
   2x − 3x = 4 − 5
   −x = −1
   x = 1

○  2(x + 5) = 3x + 4
   2x + 10 = 3x + 4
   2x − 3x = 4 − 10
   −x = −6
   x = 6

2行目で、\(2\) をかっこの中の \(5\) にかけ忘れています。種類2のかけ忘れのミスです。

左辺 = 2 × (1 + 5) = 2 × 6 = 12
右辺 = 3 × 1 + 4 = 3 + 4 = 7
左辺 と 右辺 がちがうので x=1 は解ではない
左辺 = 2 × (6 + 5) = 2 × 11 = 22
右辺 = 3 × 6 + 4 = 18 + 4 = 22
左辺 = 右辺 なので x=6 は解

自分で確かめよう

紙に書いてから、答えを開いてください。

1〜4 次の解き方はまちがっています。どの行から違いますか。理由を書き、正しく解き直しなさい。

1

  • 1行目 \(7x - 5 = 2x + 20\)
  • 2行目 \(7x - 2x = 20 - 5\)
  • 3行目 \(5x = 15\)
  • 4行目 \(x = 3\)

2

  • 1行目 \(\dfrac{2x + 1}{3} = \dfrac{x}{2} + 2\)
  • 2行目 \(2(2x + 1) = 3x + 2\)
  • 3行目 \(4x + 2 = 3x + 2\)
  • 4行目 \(x = 0\)

3

  • 1行目 \(9x + 8 = 5x + 32\)
  • 2行目 \(9x + 8 - 5x = 32 - 8\)
  • 3行目 \(4x + 8 = 24\)
  • 4行目 \(4x = 16\)
  • 5行目 \(x = 4\)

4

  • 1行目 \(0.3x - 1.2 = 0.1x + 0.4\)
  • 2行目 \(3x - 12 = x + 0.4\)
  • 3行目 \(3x - x = 0.4 + 12\)
  • 4行目 \(2x = 12.4\)
  • 5行目 \(x = 6.2\)

5 1個 \(90\) 円のみかんと、1個 \(150\) 円のりんごを合わせて \(23\) 個買ったら、代金の合計は \(2610\) 円でした。りんごは何個買いましたか。次の解き方のどこが違いますか。

  • 1行目 みかんを \(x\) 個とすると、りんごは \((23 - x)\)
  • 2行目 \(90x + 150(23 - x) = 2610\)
  • 3行目 \(90x + 3450 - 150x = 2610\)
  • 4行目 \(-60x = -840\)
  • 5行目 \(x = 14\)
  • 6行目 答え \(14\)

6 求めた値で確かめをして左辺と右辺が合ったのに、答えがまちがっていることがあります。それはどんなときですか。2つ書きなさい。

答えと考え方

1

2行目から違います。\(-5\) を右辺へ移項したのに符号を変えていません。移項は符号を変えて反対の辺へ移すので、\(-5\) は右辺で \(+5\) になります。種類1の符号のミスです。

この行でしたこと
\(7x - 5 = 2x + 20\) もとの式
\(7x - 2x = 20 + 5\) \(2x\)\(-5\) を移項した
\(5x = 25\) 同類項をまとめた
\(x = 5\) 両辺を \(5\) で割った

確かめ

左辺 = 7 × 5 − 5 = 35 − 5 = 30
右辺 = 2 × 5 + 20 = 10 + 20 = 30
左辺 = 右辺 なので x=5 は解

まちがいの値 \(x=3\) を代入すると合いません。

左辺 = 7 × 3 − 5 = 21 − 5 = 16
右辺 = 2 × 3 + 20 = 6 + 20 = 26
左辺 と 右辺 がちがうので x=3 は解ではない

答え 2行目から違う。正しい解は \(x = 5\)

2

2行目から違います。両辺を \(6\) 倍するとき、右辺の \(2\)\(6\) をかけていません。\(2 \times 6 = 12\) です。種類2のかけ忘れのミスです。

この行でしたこと
\(\dfrac{2x + 1}{3} = \dfrac{x}{2} + 2\) もとの式
\(2(2x + 1) = 3x + 12\) 両辺を \(6\) 倍して分母をはらった(右辺の \(2\) にもかける)
\(4x + 2 = 3x + 12\) 分配法則でかっこを外した
\(4x - 3x = 12 - 2\) \(3x\)\(2\) を移項した
\(x = 10\) 同類項をまとめた

確かめ

左辺 = (2 × 10 + 1) ÷ 3 = 21 ÷ 3 = 7
右辺 = 10 ÷ 2 + 2 = 5 + 2 = 7
左辺 = 右辺 なので x=10 は解

まちがいの値 \(x=0\) を代入すると合いません。

左辺 = (2 × 0 + 1) ÷ 3 = 1 ÷ 3
右辺 = 0 ÷ 2 + 2 = 2
左辺 と 右辺 がちがうので x=0 は解ではない

答え 2行目から違う。正しい解は \(x = 10\)

3

2行目から違います。\(+8\) を右辺へ移して \(-8\) とした符号は正しいのですが、左辺に \(+8\) が残ったままです。移したら、もとの辺からは消します。種類3の移項の取りちがえです。

この行でしたこと
\(9x + 8 = 5x + 32\) もとの式
\(9x - 5x = 32 - 8\) \(5x\)\(+8\) を移項した
\(4x = 24\) 同類項をまとめた
\(x = 6\) 両辺を \(4\) で割った

確かめ

左辺 = 9 × 6 + 8 = 54 + 8 = 62
右辺 = 5 × 6 + 32 = 30 + 32 = 62
左辺 = 右辺 なので x=6 は解

まちがいの値 \(x=4\) を代入すると合いません。

左辺 = 9 × 4 + 8 = 36 + 8 = 44
右辺 = 5 × 4 + 32 = 20 + 32 = 52
左辺 と 右辺 がちがうので x=4 は解ではない

答え 2行目から違う。正しい解は \(x = 6\)

4

2行目から違います。両辺を \(10\) 倍するとき、右辺の \(0.4\)\(10\) をかけていません。\(0.4 \times 10 = 4\) です。種類2のかけ忘れのミスです。小数をなくす操作でも、両辺のすべての項にかけます。

この行でしたこと
\(0.3x - 1.2 = 0.1x + 0.4\) もとの式
\(3x - 12 = x + 4\) 両辺を \(10\) 倍して小数をなくした
\(3x - x = 4 + 12\) \(x\)\(-12\) を移項した
\(2x = 16\) 同類項をまとめた
\(x = 8\) 両辺を \(2\) で割った

確かめ

左辺 = 0.3 × 8 − 1.2 = 2.4 − 1.2 = 1.2
右辺 = 0.1 × 8 + 0.4 = 0.8 + 0.4 = 1.2
左辺 = 右辺 なので x=8 は解

まちがいの値 \(x=6.2\) を代入すると合いません。

左辺 = 0.3 × 6.2 − 1.2 = 1.86 − 1.2 = 0.66
右辺 = 0.1 × 6.2 + 0.4 = 0.62 + 0.4 = 1.02
左辺 と 右辺 がちがうので x=6.2 は解ではない

答え 2行目から違う。正しい解は \(x = 8\)

5

6行目が違います。1行目から5行目までは、すべて正しいのです。\(x\) はみかんの個数で、\(x = 14\) も正しい値です。ところが問題が聞いているのはりんごの個数です。りんごは \((23 - x)\) 個ですから、\(23 - 14 = 9\) 個になります。種類4の問われたものを答えないミスです。

この行でしたこと
\(90x + 150(23 - x) = 2610\) みかん \(x\) 個として代金の合計を式にした
\(90x + 3450 - 150x = 2610\) 分配法則でかっこを外した
\(90x - 150x = 2610 - 3450\) 数の項を移項した
\(-60x = -840\) 同類項をまとめた
\(x = 14\) 両辺を \(-60\) で割った
\(23 - 14 = 9\) 問われたりんごの個数に戻した

確かめ

左辺 = 90 × 14 + 150 × (23 − 14) = 1260 + 1350 = 2610
右辺 = 2610
左辺 = 右辺 なので x=14 は解

吟味 みかん \(14\) 個、りんご \(9\) 個で、合わせて \(23\) 個。どちらも整数で、個数としてありえます。

答え りんごは \(9\)

6

1つ目は、立てた方程式そのものが場面と合っていないときです。確かめは、自分が立てた式に対して値が解かどうかを見るだけなので、式がまちがっていれば通ってしまいます。このときは答えの吟味で気づきます。

2つ目は、問われたものに戻っていないときです。\(x\) の値は正しく、確かめも通るのに、問題が聞いているのは別の量だった、という場合です。

答え 立てた方程式が場面と合っていないとき/問われたものに戻っていないとき

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次のレッスンでは、立式の総点検をします。計算のミスは確かめで見つかりますが、立てた式そのもののまちがいは確かめをすり抜けました。だから、式を立てた時点で正しいかを見きわめる目が必要になります。何を \(x\) とおいたか、その式は問題文のどの一文を表しているか。文章題の立て方を、単元全体を通してもう一度点検します。

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クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。

UNDERSTANDING CHECK

理解チェック:ミスの種類を見つけて直す

70% 合格ライン
  1. 設問 0
    ミスの四つの種類のうち、移項の取りちがえとは、どんなミスのことですか。
  2. 設問 1
    求めた値で確かめをして左辺と右辺が等しくなったのに、答えがまちがっていることがあります。それはなぜですか。
  3. 設問 2
    次の解き方はまちがっています。どの行から違いますか。 1行目 $6x + 5 = 2x - 11$ 2行目 $6x - 2x = -11 + 5$ 3行目 $4x = -6$ 4行目 $x = -1.5$
  4. 設問 3
    次の解き方はまちがっています。正しく解き直すと、$x$ の値はいくつになりますか。 1行目 $\dfrac{3x - 1}{4} = \dfrac{x}{2} + 2$ 2行目 $3x - 1 = 2x + 2$ 3行目 $3x - 2x = 2 + 1$ 4行目 $x = 3$
  5. 設問 4
    次の解き方のまちがいは、ミスの四つの種類のどれにあたりますか。 1行目 $7x - 4 = 3x + 16$ 2行目 $7x - 4 - 3x = 16 + 4$ 3行目 $4x - 4 = 20$ 4行目 $4x = 24$ 5行目 $x = 6$

まずは自分で選んでみましょう。採点・学習履歴への記録は、回答APIとの連携時に追加します。