熟語の組み立てを理解しよう:文章・入試問題で使い切る
このレッスンの役割
ここは「熟語の組み立てを理解しよう」の出口です。五つの型と打ち消しの型、四段階の手順、誤りの診断を、入試形式の問題と文章の中で通して使います。
中心技能は、熟語の組み立てを答え、どの言い換えを根拠にしたか説明することです。目安時間は10分です。
入試でどう出るか
高校入試では、次の形がよく出ます。
- 「次の熟語と組み立てが同じものを選びなさい」
- 「次の熟語の組み立てを、あとの型から選びなさい」
- 「□に漢字を入れて、〜という組み立ての熟語を作りなさい」
どの形でも、やることは同じです。問題の熟語と選択肢の熟語を、一つずつ言い換えて型を決め、同じ型を選びます。選択肢をすべて分けてから答えると、取り違えが減ります。
総合問題
答えと、根拠にした言い換えを書いてください。
問1
「読書」と組み立てが同じ熟語を選びなさい。
ア 新書 イ 開会 ウ 書物 エ 日没
問2
「高低」と組み立てが同じ熟語を選びなさい。
ア 温暖 イ 山頂 ウ 往復 エ 着席
問3
「地震」と組み立てが同じ熟語を選びなさい。
ア 国立 イ 海底 ウ 登山 エ 善良
問4
「不安」と組み立てが同じ熟語を選びなさい。
ア 安全 イ 未完 ウ 平安 エ 安心
問5
「新製品」の組み立てを説明しなさい。
答えと判断
問1
イ。「読書」は「書を読む」で動作と対象。「開会」は「会を開く」で同じ型です。ア新書は「新しい書」で修飾、ウ書物は似た意味、エ日没は「日が没する」で主述です。
問2
ウ。「高低」は「高い・低い」で反対。「往復」は「往く・復る」で同じ型です。ア温暖は似た意味、イ山頂は修飾、エ着席は動作と対象です。
問3
ア。「地震」は「地が震える」で主述。「国立」は「国が立てる」で同じ型です。イ海底は修飾、ウ登山は動作と対象、エ善良は似た意味です。
問4
イ。「不安」は「安らかでない」で打ち消し。「未完」は「まだ完わらない」で同じ型です。ア安全は似た意味、ウ平安は似た意味、エ安心は「心を安んじる」で動作と対象です。
問5
「新+製品」に切れ、一字の「新」が二字の「製品」を修飾しています。「製品」自体は「製る・品」で、作られた品という修飾の関係です。
誤答を診断する
| 誤答 | 主な原因 | 戻るレッスン |
|---|---|---|
| 問1でア新書を選んだ | 上の字が動作か様子かを見なかった | よくある誤りを見抜いて直す |
| 問2でア温暖を選んだ | 二字の意味の向きを言わなかった | 意味と手掛かりをつかむ |
| 問3でイ海底を選んだ | 「の」で通った時点で決めた | 判断手順を一行ずつ使う |
| 問4でエ安心を選んだ | 打ち消しの字を見落とした | よくある誤りを見抜いて直す |
| 問5で一字ずつ分けた | 切れ目を先に決めなかった | 判断手順を一行ずつ使う |
文章の中で使う
組み立てが分かると、知らない熟語の意味も推測できます。
その提案は、現実との乖離が大きい。
「乖離」を知らないとします。「離」は「はなれる」。「乖」も「そむく・はなれる」という意味の字で、似た意味を重ねた型です。「現実とはなれている」という意味だと推測でき、文の意味が取れます。
逆に、組み立てから意味を作れない熟語(当て字や外来の語)もあります。そのときは文脈から意味を決めます。
よくある間違い
問題の熟語だけ分けて、選択肢を分けない
選択肢の熟語も一つずつ言い換えます。問題の熟語と「同じ字がある」だけで選ぶと落とします。
「の」で言い換えられたら全部修飾にする
「国立」は「国の立」では意味になりません。実際の意味に合う言い換えが根拠です。
三字熟語を一字ずつに分ける
まず二字のまとまりを探して切れ目を決めます。
自分で説明しよう
確認1:組み立てを見分ける基本の方法
各字を訓読みにして助詞を入れて言い換え、「を・に」なら動作と対象、「が」なら主述、「の・な・い」なら修飾、助詞が入らなければ似た意味か反対、「〜でない」なら打ち消しと決めます。
確認2:「組み立てが同じ熟語を選ぶ」問題で、最初にすること
問題の熟語と選択肢の熟語を、すべて言い換えて型を決めてから、同じ型を選びます。
確認3:組み立てを知っていると、読解でどう役立ちますか
知らない熟語でも、字の意味と関係から意味を推測でき、文章の理解を止めずに進められます。
セクションの出口
二字熟語の六つの型を言い換えで見分け、入試形式で同じ組み立てを選び、根拠を説明できたら完了です。
次のセクション「送り仮名を正しく書こう」では、漢字と仮名の境目をどこにするかを、言葉の活用との関係から扱います。
クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。