LESSON 01

送り仮名を正しく書こう

送り仮名を正しく書こう:意味と手掛かりをつかむ

送り仮名は「活用する部分を送る」という一つの考え方で決まることを知り、動詞・形容詞・形容動詞の基本の送り方をつかみます。

送り仮名を正しく書こう:意味と手掛かりをつかむ

このレッスンの役割

前のセクションでは、熟語の組み立てを扱いました。ここからは、漢字と仮名の境目、つまり送り仮名をどこにするかを扱います。

今回の中心技能は、送り仮名が「語の形が変わる部分を仮名で書く」という一つの考え方で決まっていることを理解し、動詞・形容詞・形容動詞の基本の送り方を説明できることです。目安時間は8分です。

今日の問い

「みじかい」を漢字で書くとき、「短い」と「短かい」のどちらが正しいでしょうか。

正しいのは「短い」です。理由は、この語の形が変わるときに、変わるのは「い」の部分だからです。

短い・短く・短ければ・短かった

「か」は変わらず、「い・く・けれ・かっ」が変わります。変わる部分を仮名で書くのが送り仮名の基本です。だから「短い」です。

送り仮名の基本:活用する部分を送る

日本語の動詞・形容詞・形容動詞は、あとに続く言葉によって語の終わりの形が変わります(活用)。送り仮名は、この変わる部分(活用語尾)から送るのが原則です。

語 形の変化 変わらない部分 送り仮名
書く 書か・書き・書く・書け 書 書く
生きる 生き・生きる・生きれ 生 生きる
高い 高く・高い・高けれ 高 高い
静かだ 静かだ・静かに・静かな 静 静かだ

形容動詞「静かだ」は「だ・に・な」が変わりますが、「か」は変わりません。それでも「静かだ」と「か」から送るのは、次の決まりがあるからです。

基本に付け足す三つの決まり

決まり 内容 例
① 「しい」で終わる形容詞 「し」から送る 美しい・新しい・楽しい・正しい
② 「か・やか・らか」を含む形容動詞 その音から送る 静かだ・暖かだ・細やかだ・明らかだ
③ もとの語に合わせる 派生した語は、もとの語の送り方にそろえる 動かす(←動く)・集まる(←集める)・暖かい(←暖まる)・重んじる(←重い)

③が、入試でいちばん役立つ決まりです。「あつまる」を「集る」と書きそうになったら、「集める」から来た語なので「集まる」とそろえる、と考えます。

例題:「あらわす」はどう書くか

「表す」が標準の書き方です。活用を見ると「表さ・表し・表す・表せ」で、変わるのは「す」の部分だからです。「表わす」も許されている書き方ですが、標準は「表す」です。

同じ考え方で、「行う」「断る」も標準です。「行なう」「断わる」は許されてはいますが、入試の答案では標準の形で書きます。

名詞は原則として送らない

「月」「花」「山」のように、形の変わらない名詞には送り仮名を付けません。ただし、動詞や形容詞から転じた名詞は、もとの語の送り方を残します。

名詞 もとの語 書き方
うごき 動く 動き
こたえ 答える 答え
あつさ 暑い 暑さ
かなしみ 悲しい 悲しみ

例外として、慣用で送り仮名を付けない名詞があります。「話」「光」「氷」「志」「係」「組」「畳」などです。「話し」と書くのは動詞「話す」の連用形のときだけで、名詞の「はなし」は「話」です。

よくある間違い

読める部分まで漢字にしてしまう

「短かい」「少い」「新らしい」は、どれも誤りです。「短い」「少ない」「新しい」が正しい形で、活用で変わる部分だけを送ります。「少ない」は「少な・少なく・少なけれ」と変わるので「な」から送ります。

名詞と動詞を同じに書く

「話をする」の「話」は名詞なので送りません。「友だちと話す」の「話す」は動詞なので「す」を送ります。品詞で書き分けます。

もとの語を考えない

「暖かい」を「暖い」と書く誤りは、「暖まる」「暖める」から来た語だと考えれば防げます。

自分で確かめよう

確認1:「あたらしい」の正しい送り仮名は何ですか

「新しい」です。「しい」で終わる形容詞は「し」から送ります。「新らしい」は誤りです。

確認2:「あつまる」を「集る」と書いてはいけない理由を説明してください

「集まる」は「集める」から派生した語なので、もとの語の送り方にそろえて「ま」から送ります。

確認3:「はなし」を名詞として書くとき、送り仮名はどうしますか

付けません。「話」と書きます。「話し」は動詞「話す」が活用した形です。

まとめと次の一歩

送り仮名は、語の形が変わる部分から送るのが基本です。「しい」形容詞は「し」から、「か・やか・らか」を含む形容動詞はその音から、派生した語はもとの語にそろえます。名詞は原則送らず、動詞や形容詞から転じた名詞はもとの送り方を残します。

次のレッスンでは、この決まりを手順にして、迷う語でも同じ順で判断できるようにします。

クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。

UNDERSTANDING CHECK

理解チェック:送り仮名の基本

70% 合格ライン
  1. 設問 0
    「みじかい」の正しい書き方はどれですか。
  2. 設問 1
    送り仮名の基本の考え方として正しいものはどれですか。
  3. 設問 2
    「あたらしい」の正しい書き方はどれですか。
  4. 設問 3
    「あつまる」を「集まる」と書く理由として正しいものはどれですか。
  5. 設問 4
    「はなしをする」の「はなし」(名詞)の正しい書き方はどれですか。

まずは自分で選んでみましょう。採点・学習履歴への記録は、回答APIとの連携時に追加します。