高校入試・漢字マスターチェック:意味と手掛かりをつかむ
このレッスンの役割
このセクションは、コース「漢字を読む・書く」の最終確認です。ここまでの十四のセクションで、読み、意味、書きの技能を一つずつ身につけてきました。ここでは、それらを一つの地図にまとめ、入試の問題を見たときに「どの技能を使うか」をすぐに決められるようにします。
今回の中心技能は、漢字問題を見て、問われている技能(読み・意味・書き)と使う手掛かりを言えることです。目安時間は8分です。
今日の問い
次の三問は、それぞれどの技能を問うていますか。
- 「──線部『促す』の読みを書きなさい」
- 「片仮名『ソウゾウ力を働かせる』を漢字に直しなさい」
- 「『画一的』の意味として適切なものを選びなさい」
1は読み(送り仮名から訓読み:うながす)、2は書き(同音異義語:想像/創造を文脈で絞る)、3は意味(抽象語:対の語「多様」で境目を決める)です。問題の形から技能が決まり、技能から手掛かりが決まります。
技能の地図
| 技能 | 問われ方 | 主な手掛かり | 学んだセクション |
|---|---|---|---|
| 読み | 線部の読みを書け | 音訓の区別、形声文字の音符、熟字訓、送り仮名の部分は書かない | 音読み・訓読み、形声文字、熟字訓 |
| 意味 | 意味を選べ、空欄に語を入れよ | 熟語の組み立て、対の語、文中の言い換え、結びつき | 熟語の組み立て、抽象語、文章の中で |
| 書き | 片仮名を漢字に、空欄を漢字で | 同音異義語・同訓異字の文脈、送り仮名、字形 | 同音異義語、同訓異字、送り仮名、字形 |
出題の形と手掛かりの対応
| 問題の形 | 最初に見るもの | 次に使う手掛かり |
|---|---|---|
| 熟語の読み | 音+音か、訓+訓か、熟字訓か | 形声文字の音符、重箱・湯桶読み |
| 送り仮名付きの読み | 送り仮名の部分は書かない | 活用で変わる部分の前まで |
| 片仮名→漢字(熟語) | 同音異義語の候補を出す | 文脈とちがう字の意味 |
| 片仮名→漢字(訓) | 同訓異字の候補を出す | 対象や場面(量る・測る・計る) |
| 空欄補充 | 品詞と結びつき | 段落の言い換え、対の語 |
| 語の意味 | 対の語、組み立て | 文中の説明(つまり・たとえば) |
| 部首・画数・筆順 | 部首の位置と意味 | 画数の数え方の決まり |
例題:形から技能へ
次の──線部の片仮名を漢字に直しなさい。「彼は約束をマモった。」
形は片仮名→漢字で、訓の語です。同訓異字の候補「守る」「護る」を出し、「約束を」という対象から「守る」。送り仮名は「守っ・た」で「っ」の前まで漢字。書く技能で、同訓異字と送り仮名の手掛かりを使いました。
次の──線部の読みを書きなさい。「雨で試合が中止になり、残念だ。」
読みの技能です。「残念」は音+音の熟語で「ざんねん」。送り仮名はないので、二字をそのまま読みます。
よくある間違い
問題の形を見ずに、知っているかどうかで解く
知らない語でも、形から手掛かりが決まれば解けます。形声文字の音符、熟語の組み立て、対の語は、知らない語への道具です。
技能を一つしか使わない
空欄補充は意味と書きの両方を使います。語が決まったあとに送り仮名と字形を確かめる、という二段で考えます。
配点が小さいからと急いで解く
漢字問題は確実に取れる問題です。形を見て手掛かりを決める数秒が、一点を守ります。
自分で確かめよう
確認1:「──線部『著しい』の読み」は、どの技能とどの手掛かりですか
読みの技能。送り仮名付きなので「しい」の前までを読み、「いちじるしい」から送り仮名を除いて「いちじる」と書きます。
確認2:「片仮名『タイショウを決める』を漢字に」は、どの技能と手掛かりですか
書きの技能。同音異義語の候補(対象・対照・対称)を出し、「決める相手」なので「対象」です。
確認3:技能の三つと、それぞれの主な手掛かりを一つずつ
読み:音訓の区別。意味:対の語や組み立て。書き:同音異義語を文脈で絞り、送り仮名と字形を確かめる。
まとめと次の一歩
入試の漢字問題は、読み・意味・書きの三つの技能のどれかを問います。問題の形から技能が決まり、技能から手掛かりが決まります。
次のレッスンでは、入試本番で漢字問題を解く手順を一行ずつ使えるようにします。
クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。