LESSON 01

接続語で論理を追おう

接続語で論理を追おう:要約・入試で統合する

論説文で、接続語の空欄補充、接続語の使い方が適切でない文の指摘、接続語を手掛かりにした主張と根拠の特定、接続語の図を使った要約を入試形式で解き、接続語の読み取りを本番で使える形にまとめます。

接続語で論理を追おう:要約・入試で統合する

このレッスンの役割

ここは「接続語で論理を追おう」の出口です。三群、四段階の手順、ずれの四つの型を、論説文と入試形式の問題で通して使います。

中心技能は、空欄に接続語を補い、使い方が適切でない接続語を指摘し、接続語から主張と根拠を特定し、接続語の図から要約することです。目安時間は10分です。

入試でどう出るか

接続語は、四つの形で出ます。

  1. 空欄補充:「空欄に入る接続語を選べ」
  2. 適否の判定:「接続語の使い方が適切でない文を選べ」
  3. 構造の特定:「接続語を手掛かりに、筆者の主張と根拠を答えよ」
  4. 要約:「本文の論理の流れが分かるように要約せよ」

総合問題

次の文章を読んで、あとの問いに答えなさい。

①人は、知らないことに出会うと、知っていることに当てはめて理解しようとする。②( A )、初めて食べた料理を「カレーに似ている」と言う。③この働きは、素早く理解するためには役立つ。④( B )、その料理が持つ独自の味は、「カレー」と言った瞬間に見えなくなる。⑤( C )、知らないものを本当に知るには、「似ているが違う」という感覚を保つ必要がある。⑥( D )、本当に知るとは、知っている枠を一度外すことなのである。

問1

空欄A〜Dに入る接続語を、次から選びなさい。ア しかし イ たとえば ウ つまり エ だから

問2

次の文のうち、接続語の使い方が適切でないものを選びなさい。 ア 望遠鏡は目の届く範囲を広げた。つまり、道具は人を怠けさせる。 イ 読書の時間を増やすべきだ。なぜなら、語彙と読解力を育てるからだ。 ウ 準備は負担が大きい。しかし、負担を分け合うことがつながりを作る。 エ 手書きの学生の点が高かった。実際、十二点の差があった。

問3

本文の中心の主張と、それを支える根拠(理由)を、文の番号で答えなさい。

問4

本文の論理の流れ(一般的な働き→問題点→主張)が分かるように、六十字以内で要約しなさい。

答えと判断

問1

A イ(たとえば)、B ア(しかし)、C エ(だから)、D ウ(つまり)。 A:①抽象→②具体なので下げる。B:③「役立つ」→④「見えなくなる」で反転。C:④の問題→⑤の必要性なので主張へ。D:⑤を抽象化してまとめる。

問2

ア。「範囲を広げた」の共通点は「能力を広げる」で、「怠けさせる」はまとめでない(型①)。イは理由、ウは対立、エは「実際」の後に数値で適切。

問3

中心の主張:⑥(「つまり」の後)。支える主張:⑤(「だから」の後)。根拠:④(「しかし」の後、問題点)、さらに①③(働きとその利点)が前提。

問4

「人は知らないものを知っているものに当てはめて理解するが、その瞬間に独自性が見えなくなるので、本当に知るには枠を一度外す必要がある。」(五十九字)。①→④→⑥の流れ。

誤答を診断する

誤答 型 戻るレッスン
Aに「つまり」 抽象度の動きの逆(②は具体) 抽象度と役割をつかむ
Bに「だから」 ③④が対立であることを見ていない 根拠のずれを直す(型④)
問2でエ 「実際」を知らない(下げる・根拠) 抽象度と役割をつかむ(三群)
問3で②を根拠 「たとえば」の後を根拠に 具体と抽象を往復する(段階4)
問4に②の例を入れた 流れの骨組みでなく例を書いた 具体と抽象を往復する(図)

接続語の図

文 接続語 抽象度 役割
① ― ↑ 一般的な働き(前提)
② たとえば ↓ 例
③ ― ↑ 利点(譲歩の役割)
④ しかし ↑ 問題点(根拠)
⑤ だから ↑ 支える主張
⑥ つまり ↑ 中心の主張

答案で落とさないための確認

確認 見るもの
空欄の前後の抽象度と役割を決めてから選んだか 上げる・下げる・反転・主張へ
「つまり」の後が前のまとめになっているか 共通点に戻す
「しかし」の前後が対立しているか 向きの確認
主張は「つまり」「だから」「しかし」の後から選んだか ⑤⑥
要約は↑の文だけでつないだか ①④⑥

よくある間違い

接続語を見ずに内容だけで空欄を埋める

内容が合っていても、抽象度の動きと合わないと誤りです。「たとえば」の後は必ず具体。

「実際」「確かに」を接続語として数えない

「実際」は下げる(根拠)、「確かに」は譲歩。どちらも印をつける対象です。

要約に「たとえば」の後を入れる

例は↓です。要約は↑の文をつなぎます。

自分で説明しよう

確認1:接続語の三群と、それぞれの後に来る文

抽象度を動かす(たとえば→具体、つまり→抽象)、主張と根拠をつなぐ(なぜなら→根拠、だから→主張)、流れを変える(しかし→筆者側、ただし→補足、確かに→譲歩)。

確認2:接続語と内容のずれの四つの型

まとめでない(つまり)、理由でない(なぜなら)、飛躍(だから)、対立していない(しかし)。

確認3:空欄補充の手順

前後の文の抽象度(上がる・下がる・同じ)と役割(主張・根拠・例・補足)を決めてから、接続語を選ぶ。

セクションの出口

論説文で、接続語の空欄を抽象度と役割から補い、使い方の誤りを型で指摘し、接続語から主張と根拠を特定し、↑の文で要約できたら完了です。

次のセクション「必要な根拠を本文から選ぼう」では、設問の主張に直接対応する根拠を本文から選び、関係の薄い情報を除く基準を扱います。

クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。

UNDERSTANDING CHECK

理解チェック:接続語の読み取りを入試で使う

70% 合格ライン
  1. 設問 0
    「人は知っていることに当てはめて理解する。( A )、初めての料理を『カレーに似ている』と言う」のAに入る接続語はどれですか。
  2. 設問 1
    「この働きは素早く理解するには役立つ。( B )、独自の味は見えなくなる」のBに入る接続語はどれですか。
  3. 設問 2
    接続語の使い方が適切でない文はどれですか。
  4. 設問 3
    中心の主張を探すとき、どの接続語の後の文を優先しますか。
  5. 設問 4
    論理の流れが分かる要約を書くとき、つなぐ文はどれですか。

まずは自分で選んでみましょう。採点・学習履歴への記録は、回答APIとの連携時に追加します。