LESSON 01

主張と根拠を図にしよう

主張と根拠を図にしよう:要約・入試で統合する

論説文で、構成図の選択、図の空欄補充、図から抜けの指摘、図を使った要約を入試形式で解き、主張と根拠の図を本番で使える形にまとめます。

主張と根拠を図にしよう:要約・入試で統合する

このレッスンの役割

ここは「主張と根拠を図にしよう」の出口です。三層と二つの約束、四段階の手順、誤りの四つの型を、論説文と入試形式の問題で通して使います。

中心技能は、構成図を選び、図の空欄を本文から補い、図から抜けを指摘し、図を使って要約することです。目安時間は10分です。

入試でどう出るか

図は、四つの形で出ます。

  1. 構成図の選択:「本文の構成を図にしたものとして最も適切なものを選べ」
  2. 空欄補充:「図の空欄に入る内容を本文から〜字で抜き出せ」
  3. 抜けの指摘:「筆者の主張のうち、根拠が示されていないものを答えよ」
  4. 要約:「図の上二層を使って要約せよ」(主張と直接の根拠)

総合問題

次の文章を読んで、あとの問いに答えなさい。

①学校の図書館は、放課後も開いているべきである。②放課後は、生徒が自分の興味で本を選べる数少ない時間だからだ。③授業中の利用は、課題に必要な本を探すことに限られる。④ある中学校では、放課後の開館を始めてから貸出冊数が一・五倍になった。⑤増えた分の多くは、授業と関係のない小説や図鑑だった。⑥また、放課後の図書館は、居場所のない生徒の避難所にもなる。⑦確かに、開館には司書の勤務時間という問題がある。⑧しかし、地域の図書館と連携すれば、人員は補える。

問1

本文の構成を図にしたものとして、最も適切なものを選びなさい。 ア ① ← ②⑥、② ← ③④⑤、⑧ ← ⑦ イ ① ← ②⑥⑧、② ← ③、④ ← ⑤、⑦は譲歩 ウ ① ← ②④⑥、② ← ③、④ ← ⑤、⑦ ← ⑧ エ ① ← ②、② ← ③④⑤⑥、⑦⑧は図の外

問2

問1の正しい図で、②を支える「数値」の箱に入る内容を、本文から十五字以内で抜き出しなさい。

問3

筆者の主張のうち、本文に根拠が示されていないものを、文の番号で答えなさい。

問4

図の上二層(中心の主張と、それを直接支える根拠)だけを使って、六十字以内で要約しなさい。

答えと判断

問1

イ。①(中心)を支えるのは②(理由)、⑥(別の理由)、⑧(反論への答え。譲歩⑦を受けて①を守る)。②を③(対比で②を説明)が支え、④(数値)を⑤(内訳)が支え、④は②を裏づける……厳密には④→②でもよいが、選択肢の中で⑦を譲歩として本体の外に置き、矢印の向きが全て正しいのはイだけ。アは⑧←⑦(譲歩が根拠を支える形)が誤り。ウは⑦←⑧(向きが逆)。エは⑥(別の理由)を②の下に置いていて層が誤り。

問2

「貸出冊数が一・五倍になった」(十三字)。④。

問3

⑥。「居場所のない生徒の避難所にもなる」には、事実・例・理由のいずれも添えられていない。②には③④⑤、⑧には「連携すれば」という方法がある。

問4

「放課後は生徒が自分の興味で本を選べる数少ない時間であり、居場所にもなるので、学校図書館は放課後も開いているべきだ。」(五十八字)。①と②⑥。

誤答を診断する

誤答 型 戻るレッスン
問1でア 譲歩⑦を根拠の段に置いた 根拠のずれを直す(型④)
問1でウ ⑦←⑧の向きが逆 根拠のずれを直す(型①)
問1でエ ⑥を②の下に置いた(層の取り違え) 根拠のずれを直す(型②)
問3で② ②には③④⑤があるのを見ていない 抽象度と役割をつかむ(抜けの定義)
問4に④の数値を入れた 上二層でなく三層目を使った 具体と抽象を往復する(層)

完成した図

         ① 放課後も開いているべき(中心)
          ↑          ↑           ↑
   ② 興味で選べる時間  ⑥ 居場所になる   ⑧ 連携で人員は補える
     ↑      ↑         (根拠なし)        ⇔ ⑦ 司書の時間(譲歩)
   ③ 対比   ④ 一・五倍
              ↑
           ⑤ 内訳

答案で落とさないための確認

確認 見るもの
矢印の向きが全て下から上か ⑦←⑧は逆
譲歩は本体の外か ⑦
別の理由は同じ段か ②と⑥は同じ中層
根拠のない主張を見落としていないか ⑥
要約に使う層を指示通りにしたか 上二層=①と②⑥

よくある間違い

選択肢の図を本文の順番で判断する

図は抽象度の順。本文順の図は誤答の典型です。

「また」で始まる文を前の理由の下に置く

「また」は並列。同じ段に置きます。

根拠のない主張を「主張ではない」と思う

根拠がなくても主張は主張です。抜けとして指摘します。

自分で説明しよう

確認1:図の三層と二つの約束

上:中心の主張、中:支える主張・根拠、下:例・数値。矢印は下から上へ「支える」、上ほど抽象。

確認2:構成図の選択で最初に確かめること

矢印の向きが全て下から上か。次に譲歩が本体の外か。次に層。

確認3:「根拠が示されていない主張」の見つけ方

図で、矢印が一本も向いていない主張の箱を探す。

セクションの出口

論説文で、構成図を向き・譲歩・層の順で選び、図の空欄を本文から補い、矢印のない主張を抜けとして指摘し、指示された層で要約できたら完了です。

次のセクション「抽象語を使って要約しよう」では、図の上層にある抽象語を使って、字数内に要約を収める技術を扱います。

クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。

UNDERSTANDING CHECK

理解チェック:構成図を入試で使う

70% 合格ライン
  1. 設問 0
    構成図の選択で最初に確かめることはどれですか。
  2. 設問 1
    「確かに、開館には司書の勤務時間という問題がある」を構成図でどう扱いますか。
  3. 設問 2
    「また、放課後の図書館は居場所にもなる」は、「興味で選べる時間だから」と比べてどの層ですか。
  4. 設問 3
    「根拠が示されていない主張」は図でどう見つけますか。
  5. 設問 4
    「図の上二層を使って要約せよ」で使うものはどれですか。

まずは自分で選んでみましょう。採点・学習履歴への記録は、回答APIとの連携時に追加します。