LESSON 01

前提チェック:情報の関係

前提チェック(情報の関係):要約・入試で統合する

短い論説文で、主張と根拠の指摘、抽象度の判定、根拠のずれの指摘、抽象語を使った要約を入試形式で解き、このコースの前提が整っているかを確かめます。

前提チェック(情報の関係):要約・入試で統合する

このレッスンの役割

ここは「前提チェック」の出口です。二つの軸、往復の四段階、ずれの三つの型を、短い論説文と入試形式の問題で通して使い、このコースを進める準備が整っているかを確かめます。

中心技能は、主張と根拠を指摘し、抽象度を判定し、根拠のずれを指摘し、抽象語で要約することです。目安時間は10分です。

入試でどう出るか

このコースの内容は、四つの形で出ます。

  1. 主張と根拠:「筆者の主張と、その根拠を答えよ」
  2. 抽象と具体:「──線部の具体例として挙げられているものを抜き出せ」「──線部とはどういうことか」
  3. 根拠の評価:「筆者の根拠として適切でないものを選べ」「この根拠の問題点を説明せよ」
  4. 要約:「本文を〜字以内で要約せよ」

総合問題

次の文章を読んで、あとの問いに答えなさい。

①人は、手で書くことで記憶を深める。②ある実験では、講義の内容をノートに手書きした学生は、パソコンで入力した学生より、一週間後の理解度テストの点が高かった。③手で書くには時間がかかるため、聞いた内容を自分の言葉に直して要点だけを書く。④この「直す」作業が、理解を深めるのだと考えられる。⑤私の弟も、手書きで単語を覚えるようになってから、英語の点が上がった。⑥したがって、学校では手書きのノートを重視すべきである。

問1

筆者の主張を一文で抜き出しなさい。

問2

①〜⑥を、抽象度が高いものと低いものに分けなさい。

問3

②と⑤は、どちらも主張を支える根拠として挙げられている。⑤の根拠としての問題点を、「範囲」「向き」「種類」のいずれかの語を使って説明しなさい。

問4

本文を、具体例を使わずに四十字以内で要約しなさい。

答えと判断

問1

「したがって、学校では手書きのノートを重視すべきである。」「したがって」の後、「べきである」。

問2

高い:①④⑥(性質・考え・主張)。低い:②⑤(実験の数値、弟の出来事)。③は中(手書きの一般的な過程)。

問3

範囲のずれ。弟一人の出来事で、「学校では」という全体への主張を支えるには狭すぎる。また、英語の点が上がった原因が手書きとは限らない(向きのずれも指摘できる)。②は実験で範囲が広く、根拠として適切。

問4

「手で書くと内容を自分の言葉に直す作業が理解を深めるので、学校は手書きを重視すべきだ。」(三十九字)。①③④の抽象をつなぎ、⑥の主張で結ぶ。②⑤は入れない。

誤答を診断する

誤答 型 戻るレッスン
問1で①「人は、手で書くことで記憶を深める」 根拠を主張と取り違えた 抽象度と役割をつかむ
問2で③を低い 一般的な過程を具体例と見た 抽象度と役割をつかむ
問3で「嘘だから」 ずれを内容の真偽と混同した 根拠のずれを直す
問4に「実験で」「弟が」を入れた 具体を要約に入れた 具体と抽象を往復する

文章の表

文 抽象度 役割
① 高 根拠(主張を支える一般論)
② 低 例(①を裏づける実験)
③ 中 根拠(理由の説明)
④ 高 根拠(③のまとめ)
⑤ 低 例(範囲が狭い)
⑥ 高 主張

答案で落とさないための確認

確認 見るもの
主張は「べきだ」「したがって」の文か ⑥
抽象度は「多くの場合に当てはまるか」で決めたか 数値・固有名詞は低い
根拠のずれを型の語で言ったか 範囲・向き・種類
要約に具体(数値・人名)を入れていないか 実験、弟
要約は抽象の文をつないだか ①③④⑥

よくある間違い

最初の文を主張だと思う

①は一般論で、主張は「したがって」の後。

実験の文を「事実だから抽象度が高い」と思う

事実かどうかと抽象度は別です。実験の数値は具体(低い)。

要約で「弟の例」を省くと情報が足りないと思う

要約は抽象の側で書きます。例は材料です。

自分で説明しよう

確認1:このコースの二つの軸と、往復の四段階

抽象度と役割。抽象度を決める、一段上る、一段下りる、対応を確かめる。

確認2:⑤が根拠として弱い理由を型の語で

範囲のずれ(一人の例で全体を支えられない)。

確認3:要約に入れる文と入れない文

入れる:抽象度の高い根拠と主張(①③④⑥)。入れない:具体例(②⑤)。

セクションの出口

短い論説文で、主張と根拠を指摘し、抽象度を分け、根拠のずれを型の語で説明し、抽象の側で要約できたら、このコースの準備は完了です。

次のセクション「具体的な表現とは」では、具体の側をさらに細かく見て、目に見える事例・行動・数値の見分けと役割を扱います。

クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。

UNDERSTANDING CHECK

理解チェック:前提を入試で使う

70% 合格ライン
  1. 設問 0
    「人は手で書くことで記憶を深める。……したがって、学校では手書きのノートを重視すべきである」で、筆者の主張はどれですか。
  2. 設問 1
    「ある実験では、手書きした学生はパソコンで入力した学生より理解度テストの点が高かった」の抽象度はどれですか。
  3. 設問 2
    「私の弟も手書きで覚えるようになってから英語の点が上がった」が根拠として弱い理由はどれですか。
  4. 設問 3
    要約に入れないものはどれですか。
  5. 設問 4
    「手で書くには時間がかかるため、聞いた内容を自分の言葉に直して要点だけを書く」の役割はどれですか。

まずは自分で選んでみましょう。採点・学習履歴への記録は、回答APIとの連携時に追加します。