LESSON 01

主張と根拠を図にしよう

主張と根拠を図にしよう:抽象度と役割をつかむ

主張と根拠の関係を「上に主張、下に根拠、さらに下に例」の三層の図で表す型を知り、矢印の向き(支える)と階層(抽象度)の二つの約束、そして図から読み取れる三つのこと(抜け・重複・ずれ)をつかみます。

主張と根拠を図にしよう:抽象度と役割をつかむ

このレッスンの役割

ここまで、主張を見つけ、根拠を分類し、接続語で流れを追い、根拠を選んできました。このセクションでは、それらを一枚の図にします。図にすると、根拠のない主張(抜け)、同じ根拠の繰り返し(重複)、主張と合わない根拠(ずれ)が目で分かります。入試の「本文の構成を図にしたものとして適切なもの」や、作文の構成づくりに直結します。

今回の中心技能は、主張・根拠・例を三層の図に置き、矢印と階層の約束を守って描き、図から抜け・重複・ずれを指摘できることです。目安時間は8分です。

今日の問い

①祭りは続けるべきだ。②祭りは住民のつながりを強める。③準備で普段話さない人と作業するからだ。④参加者の方が頼れる人がいると答えた割合が高かった。⑤隣家の男性と太鼓の練習で初めて話した。

図にします。最上段:①(中心の主張)。二段目:②(支える主張)。三段目:③(理由)、④(数値)。四段目:⑤(③の例)。矢印は下から上へ「支える」。この図で、②を支える根拠が二本あり、③には例がある、と一目で分かります。

図の型:三層

層 置くもの 抽象度
上 中心の主張(問いへの答え) 最も高い
中 支える主張・根拠(理由・性質) 高い
下 例・数値・経験・観察 低い

抽象度の階段(上に行くほど抽象)と同じ構造です。支える主張があるときは、中層が二段になります。

二つの約束

約束 内容 理由
矢印は下から上へ「支える」 根拠 → 主張。例 → 根拠 「何が何を支えるか」を示すため
上ほど抽象、下ほど具体 主張を下に置かない。例を上に置かない 抽象度の階段を守るため

矢印を逆(主張→根拠)に書くと、「主張が根拠を支える」という意味になり、誤りです。

今日の問いの図

        ① 祭りは続けるべきだ(中心)
                 ↑
        ② つながりを強める(支える主張)
          ↑              ↑
   ③ 準備で作業する    ④ 頼れる人の割合(数値)
          ↑
   ⑤ 隣家の男性と話した(例)

図から読み取れる三つのこと

読み取り 図の形 意味
抜け 主張に矢印が一本も向いていない 根拠のない主張
重複 同じ内容の箱が二つ 根拠が水増し
ずれ 矢印の先の主張と要素が合わない 根拠の範囲・向き・種類のずれ

例題:抜けを見つける

①学校は制服を廃止すべきだ。②制服は高価だ。③私服の学校では生徒が自由に表現できる。④制服の廃止で校則違反は減る。

   ① 廃止すべき
    ↑     ↑     ↑
   ②    ③     ④(根拠なし)

④「校則違反は減る」には支える事実も理由もない。抜けです。②③は根拠がある(②は事実、③は観察)。

例題:ずれを見つける

①中学生は毎日運動すべきだ。②週に一度運動する生徒は体力がある。

図にすると、②(週に一度)が①(毎日)を支える矢印は、範囲がずれています。②は「週に一度でよい」の根拠にもなり、「毎日」を支えていません。

よくある間違い

本文の順番で上から並べる

図は抽象度の順です。本文の最初にある例は下、最後にある主張は上。

矢印を上から下に書く

「主張→根拠」は「主張が根拠を支える」になります。根拠→主張。

例を根拠と同じ段に置く

例は根拠を支える下の段です。同じ段に置くと、根拠が多く見えて重複や抜けが隠れます。

自分で確かめよう

確認1:図の三層と置くもの

上:中心の主張。中:支える主張・根拠。下:例・数値・経験・観察。

確認2:矢印の向きと意味

下から上へ。「支える」(根拠→主張、例→根拠)。

確認3:図から読み取れる三つのこと

抜け(根拠のない主張)、重複(同じ根拠の繰り返し)、ずれ(主張と合わない根拠)。

まとめと次の一歩

主張と根拠は、上に主張、中に根拠、下に例の三層で図にし、矢印は下から上へ「支える」、上ほど抽象、の約束で描きます。図から、抜け・重複・ずれが読み取れます。

次のレッスンでは、本文から図を作る手順を一行ずつ使えるようにします。

クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。

UNDERSTANDING CHECK

理解チェック:主張と根拠の図の型

70% 合格ライン
  1. 設問 0
    主張と根拠の図で、最上段に置くものはどれですか。
  2. 設問 1
    矢印の向きと意味として正しいものはどれですか。
  3. 設問 2
    「隣家の男性と太鼓の練習で初めて話した」を置く層はどれですか。
  4. 設問 3
    図で、主張に矢印が一本も向いていないときに読み取れることはどれですか。
  5. 設問 4
    「中学生は毎日運動すべきだ」を「週に一度運動する生徒は体力がある」が支える矢印の問題はどれですか。

まずは自分で選んでみましょう。採点・学習履歴への記録は、回答APIとの連携時に追加します。