主語と述語を対応させよう:文の中の働きをつかむ
このレッスンの役割
文の骨組みは主語と述語です。この二つが対応していれば文は通じ、対応していなければ、どんなに語を足しても通じません。ここでは、主語と述語の働きと、二つが対応するとはどういうことかをつかみます。
今回の中心技能は、述語の四つの形と主語の印を言い、「主語と述語が対応している」かどうかを判定できることです。目安時間は8分です。
今日の問い
次の文は、どこかおかしいです。どこでしょうか。
私の夢は、医者になりたいです。
主語は「夢は」、述語は「なりたいです」。「夢が、なりたい」では対応しません。「私の夢は、医者になることです」なら「夢は/ことです」で対応します。主語と述語がかみ合わないことを「ねじれ」といい、作文の減点で最も多い誤りです。
述語の四つの形
| 形 | 内容 | 例 |
|---|---|---|
| どうする | 動作・作用 | 走る、読んだ、咲いている |
| どんなだ | 性質・状態 | 大きい、静かだ、美しかった |
| 何だ | 名前・分類 | 学生だ、贈り物です |
| ある・いる・ない | 存在 | 本がある、人がいる、時間がない |
述語の形が分かると、主語に何が来るべきかが決まります。「何だ」の述語には、同じ種類の名詞が主語に来ます(夢は/ことです)。
主語の印
| 印 | 例 | 注意 |
|---|---|---|
| が | 花が咲く | 最も基本 |
| は | 私は学生だ | 主語でないこともある(部屋には) |
| も | 弟も来た | 「も」でも主語 |
| こそ | 今こそ出発だ | 強調 |
| だけ・さえ・まで | 私だけ残った | 限定・強調 |
| 印なし | 僕、行くよ | 会話では助詞が省かれる |
「が」が付かなくても主語になります。述語に「誰が」と問うて決めます。
主語の省略
日本語では、主語が省略されることが多いです。
昨日は図書館へ行った。本を三冊借りた。
二つの文とも、主語「私は」が省略されています。読解では、省略された主語を補って読みます。入試では「──線部の主語を答えよ」で、省略された主語を前の文から探す問題が出ます。
対応の確かめ方
主語と述語だけを取り出して並べ、文として通るかを見ます。
| 文 | 主語+述語 | 判定 |
|---|---|---|
| 私の夢は医者になりたいです | 夢は/なりたいです | ねじれ |
| 私の夢は医者になることです | 夢は/ことです | 対応 |
| この本の特徴は字が大きい | 特徴は/大きい | ねじれ |
| この本の特徴は字が大きいことだ | 特徴は/ことだ | 対応 |
よくある間違い
「は」の付く文節を全部主語だと思う
「部屋には」「今日は」は主語ではありません。述語に「誰が」と問って決めます。
主語がない文を誤りだと思う
主語の省略は日本語の自然な形です。読むときは前の文から補います。
長い文でねじれに気づかない
主語と述語の間に語が多いほど、ねじれが起きます。主語と述語だけを取り出して並べます。
自分で確かめよう
確認1:述語の四つの形
どうする、どんなだ、何だ、ある・いる・ない。
確認2:「弟も来た」の主語
「弟も」。「も」でも主語になります。
確認3:「私の目標は毎日走りたい」のねじれを直してください
「私の目標は毎日走ることだ」。主語「目標は」に「何だ」の述語を対応させます。
まとめと次の一歩
述語には四つの形があり、主語の印は「が」だけではありません。主語は省略されることがあり、主語と述語だけを並べて通るかを見ると、ねじれが見つかります。
次のレッスンでは、長い文で主語と述語を正しく対応させる手順を一行ずつ使えるようにします。
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