主語と述語を対応させよう:分け方・見分け方を使う
このレッスンの役割
前のレッスンで、主語と述語の働きと対応を知りました。ここでは、長い文や主語が省略された文で、主語と述語を正しく結びつける手順を一つに決めます。
今回の中心技能は、「文末の述語を決める → 述語に問うて主語を探す → 途中の述語の組を別に扱う → 主語と述語だけ並べて通るか確かめる」の四段階を一行ずつ書けることです。目安時間は9分です。
今日の問い
弟が飼っている犬は、毎朝私が散歩に連れて行く。
この文の主語と述語を手順で決めます。文末の述語は「連れて行く」。「連れて行くのは誰?」→「私が」。「弟が/飼っている」「犬は」は別の組です。主語「私が」、述語「連れて行く」。「犬は」は「連れて行く」の対象を示しています。主語と述語だけ並べると「私が連れて行く」で通ります。
手順を一行ずつ
| 段階 | すること | 今日の問いの場合 |
|---|---|---|
| 1 | 文末の述語を決める | 連れて行く |
| 2 | 述語に「誰が」と問うて主語を探す | 私が |
| 3 | 途中の述語の組を別に扱う | 弟が/飼っている |
| 4 | 主語と述語だけ並べて通るか確かめる | 私が連れて行く → 通る |
段階3:文の中の小さな組
長い文には、文全体の主語・述語のほかに、小さな主語・述語の組が入っています。
| 文 | 小さな組 | 文全体の組 |
|---|---|---|
| 弟が飼っている犬は私が連れて行く | 弟が/飼っている | 私が/連れて行く |
| 雨が降ったので試合は中止になった | 雨が/降った | 試合は/なった |
| 母が作った料理はとてもおいしい | 母が/作った | 料理は/おいしい |
設問が「文全体の主語」を問うのか、「──線部の述語の主語」を問うのかを見ます。
例題1:主語が省略された文
朝早く起きて、公園を走った。それから朝食を食べた。
文末の述語「食べた」。「食べたのは誰?」→ 文中にない → 省略。前の文にもない → 話し手「私」。主語は省略された「私は」。読解の設問では「省略されている」「私」と答えます。
例題2:主語が述語より後に来る文
行ってしまったよ、兄は。
述語「行ってしまった」。「行ったのは誰?」→「兄は」。語順が逆(倒置)でも、問いで決まります。
例題3:「〜のは」の主語
彼が遅刻したのは、電車が止まったからだ。
文末の述語「からだ」(何だ の形)。「からだ」なのは何?→「のは」(遅刻したのは)。主語は「遅刻したのは」、述語は「止まったからだ」。小さな組は「彼が/遅刻した」「電車が/止まった」。
段階4:並べて通るか
| 主語+述語 | 判定 |
|---|---|
| 私が連れて行く | 通る |
| 試合は中止になった | 通る |
| 遅刻したのは止まったからだ | 通る(理由の文) |
| 夢は医者になりたい | 通らない(ねじれ) |
よくある間違い
最初に出てくる「が」を文全体の主語にする
「弟が」は小さな組の主語です。文末の述語から問って決めます。
主語が省略されていると「主語はない」と答える
省略された主語は、前の文や文脈から補えます。「省略されている(私)」と答えます。
段階4を飛ばす
主語と述語だけ並べると、取り違えやねじれに気づきます。
自分で確かめよう
確認1:「母が作った料理はとてもおいしい」の文全体の主語と述語
主語「料理は」、述語「おいしい」。「母が/作った」は小さな組。
確認2:「雨が降ったので試合は中止になった」の文全体の主語
「試合は」。「なったのは何?」→ 試合は。「雨が」は小さな組の主語。
確認3:主語が省略された文で、主語をどう答えますか
前の文や文脈から補い、「省略されている(私)」のように答えます。
まとめと次の一歩
手順は、文末の述語を決める、述語に問うて主語を探す、途中の述語の組を別に扱う、主語と述語だけ並べて確かめる、の四段階です。長い文には小さな組があり、文全体の組は文末から決めます。
次のレッスンでは、主語・述語の対応でよく起きる誤りを集め、どの段階で崩れたかを見抜けるようにします。
クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。