LESSON 01

助詞の働き

助詞の働き:分け方・見分け方を使う

付属語で活用しないことを確かめる、前に付く語で格助詞か接続助詞かを分ける、意味を添えるなら副助詞・文末なら終助詞と決める、格助詞は意味・用法を言い換えで確かめるという四段階で、助詞の判定を一行ずつ使います。

助詞の働き:分け方・見分け方を使う

このレッスンの役割

前のレッスンで、助詞の四種類を知りました。ここでは、文中の助詞の種類を判定し、入試で狙われる「同じ助詞の意味・用法の違い」を見分ける手順を一つに決めます。

今回の中心技能は、「付属語で活用しないことを確かめる → 前に付く語で格助詞か接続助詞かを分ける → 意味を添えるなら副助詞・文末なら終助詞 → 格助詞は意味・用法を言い換えで確かめる」の四段階を一行ずつ書けることです。目安時間は9分です。

今日の問い

私の書いた手紙を、母の机に置いた。

二つの「の」は同じ用法でしょうか。「私の書いた」の「の」は、「私が書いた」と言い換えられます(主語を示す)。「母の机」の「の」は「母が机」とは言えず、「母の持っている机」(所有)。同じ格助詞「の」でも、用法が違います。入試では「同じ用法のものを選べ」で出ます。

手順を一行ずつ

段階 すること 「私の書いた」の場合
1 付属語で活用しないことを確かめる 「の」は活用しない付属語
2 前に付く語で格・接続を分ける 名詞「私」→ 格助詞
3 副助詞・終助詞でないか 意味の添加でも文末でもない
4 格助詞の用法を言い換えで確かめる 「私が書いた」○ → 主語

段階2:前に付く語

助詞 名詞に付く(格助詞) 用言・助動詞に付く(接続助詞)
が 犬が 走ったが
と 友と 押すと
から 家から 寒いから
で 庭で 読んで(「て」の濁音)
の 母の ―

段階4:「の」の用法

用法 言い換え 例
主語 「が」に言い換えられる 私の書いた手紙(私が書いた)
連体修飾(所有など) 「が」に言い換えられない 母の机
体言の代用 「もの・こと」に言い換えられる 赤いのをください(赤いもの)
並立 「〜の〜の」の形 行くの行かないのと迷う

段階4:「に」の用法

用法 例
場所 駅にいる
時 三時に会う
相手 友人に話す
目的 買い物に行く
結果 医者になる
原因 寒さに震える

段階4:「で」の用法

用法 例
場所 庭で遊ぶ
手段 バスで行く
原因 雨で中止
時間・期限 三日で終わる
材料 木で作る

例題:同じ用法を選ぶ

「彼の描いた絵」の「の」と同じ用法のものを選べ。 ア 私の本 イ 鳥の鳴く声 ウ 大きいのがいい エ 東京の人口

イ。「鳥が鳴く」と言い換えられる主語の用法。アとエは連体修飾、ウは体言の代用。

よくある間違い

段階2を飛ばして形だけで決める

「が」「と」「から」は前に付く語で種類が変わります。前を見ます。

「の」の用法を全部「所有」だと思う

主語の「の」は入試の定番です。「が」に言い換えられるかで確かめます。

副助詞を格助詞と混同する

「は」「も」「こそ」「だけ」は副助詞。名詞に付いても格助詞ではありません。

自分で確かめよう

確認1:「寒いから帰る」の「から」の種類と理由

接続助詞。形容詞「寒い」(用言)に付いているから。

確認2:「鳥の鳴く声」の「の」の用法と確かめ方

主語。「鳥が鳴く」と言い換えられる。

確認3:「バスで行く」と「雨で中止」の「で」の用法

手段、原因。

まとめと次の一歩

手順は、付属語で活用しない、前に付く語で格・接続、副・終でないか、格助詞の用法を言い換え、の四段階です。「の」は「が」への言い換えで主語の用法を見分けます。

次のレッスンでは、助詞でよく起きる誤りを集め、どの段階で崩れたかを見抜けるようにします。

クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。

UNDERSTANDING CHECK

理解チェック:助詞の判定手順

70% 合格ライン
  1. 設問 0
    「私の書いた手紙」の「の」の用法はどれですか。
  2. 設問 1
    「赤いのをください」の「の」の用法はどれですか。
  3. 設問 2
    「寒いから帰る」の「から」の種類はどれですか。
  4. 設問 3
    「バスで行く」の「で」の用法はどれですか。
  5. 設問 4
    「鳥の鳴く声」の「の」と同じ用法のものはどれですか。

まずは自分で選んでみましょう。採点・学習履歴への記録は、回答APIとの連携時に追加します。