長い文の構造を読み解こう:文の中の働きをつかむ
このレッスンの役割
文の成分と品詞がそろいました。ここでは、それらを使って長い一文の構造を読み解きます。入試の論説文には、一文が五十字を超えるものが珍しくありません。長い文は、骨組みに小さな文(節)が入れ子になったものです。ここでは、その仕組みをつかみます。
今回の中心技能は、長い文を「文全体の主語・述語」と「入れ子になった節」に分けて見られることです。目安時間は8分です。
今日の問い
祖父が若いころに植えた庭の桜は、私たちが家を建て替えたあとも、毎年変わらず花を咲かせている。
この文の骨組みは何でしょうか。文末の述語は「咲かせている」。「咲かせているのは何?」→「桜は」。骨組みは「桜は/咲かせている」。残りは、「祖父が/植えた」(桜を修飾する節)、「私たちが/建て替えた」(あとも に続く節)、「毎年」「変わらず」「花を」(修飾語)です。骨組みを取り出せば、長い文は短い文と同じです。
長い文の三つの部品
| 部品 | 働き | 例 |
|---|---|---|
| 骨組み | 文全体の主語と述語 | 桜は/咲かせている |
| 節 | 文の中に入った小さな主語・述語の組 | 祖父が/植えた、私たちが/建て替えた |
| 修飾語 | 骨組みや節に情報を足す文節 | 毎年、変わらず、花を |
節の三種類
| 種類 | 働き | 見分け | 例 |
|---|---|---|---|
| 連体修飾節 | 名詞を修飾する | 用言の連体形+名詞 | 祖父が植えた+桜 |
| 接続節 | 接続助詞でつながる | 〜ので、〜が、〜あと、〜とき | 建て替えたあとも |
| 引用節 | 「と」で引用される | 〜と言った、〜と思う | 「行く」と言った |
節の中にも主語と述語があります。「祖父が」は節の主語で、文全体の主語ではありません。
入れ子の図
祖父が若いころに植えた庭の桜は、私たちが家を建て替えたあとも、毎年変わらず花を咲かせている。
[桜は] ……………………………………… [咲かせている]
↑ ↑
(祖父が/植えた)←連体修飾節 (毎年)(変わらず)(花を)
(私たちが/建て替えた あとも)←接続節
骨組みは一本の線で、節と修飾語がそこにぶら下がっています。
例題:骨組みと節を分ける
母が毎朝作ってくれる弁当は、私が学校で友人と食べるときに、いつも話題になる。
| 部品 | 内容 |
|---|---|
| 骨組み | 弁当は/なる(話題になる) |
| 連体修飾節 | 母が/作ってくれる → 弁当 |
| 接続節 | 私が/食べる ときに |
| 修飾語 | 毎朝、学校で、友人と、いつも、話題に |
よくある間違い
最初の「が」を文全体の主語にする
「祖父が」「母が」は節の主語です。文末の述語から問って骨組みを決めます。
長い文を頭から順に読んで疲れる
骨組みを先に取り出し、節を後から足すと、負担が減ります。
節の述語を文全体の述語と混同する
「植えた」「建て替えた」は節の述語。文全体の述語は文末の「咲かせている」。
自分で確かめよう
確認1:長い文の三つの部品
骨組み(文全体の主語・述語)、節(小さな主語・述語の組)、修飾語。
確認2:節の三種類
連体修飾節、接続節、引用節。
確認3:「母が毎朝作ってくれる弁当は話題になる」の骨組みと節
骨組み:弁当は/なる。節:母が/作ってくれる(連体修飾節)。
まとめと次の一歩
長い文は、骨組み(文全体の主語・述語)に、節(連体修飾節・接続節・引用節)と修飾語が入れ子になったものです。骨組みを先に取り出せば、長い文も短い文と同じ構造です。
次のレッスンでは、長い文の骨組みを取り出し、節を一つずつ外す手順を一行ずつ使えるようにします。
クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。