前提チェック:一文の骨組み:関係の取り違えを直す
このレッスンの役割
情報の関係の読み違いは、前提段階(分ける・矢印を引く)でつまずくと、あとの全部がずれます。ここでは、前提段階でよく起きる誤りを四つの型に分け、直します。
今回の中心技能は、誤答を見て「情報を分けられていない」「向きを文の順で引いた」「名前がない」「修飾語を情報と数えた」のどれかを言い、直せることです。目安時間は8分です。
今日の問い
「試合は中止になった。雨が降ったからだ」の関係を、ある人は「中止になった → 雨が降った」と書きました。どこで誤ったのでしょうか。
矢印を文の順番で引いています。「からだ」は理由の合図で、「雨が降った」が原因、「中止になった」が結果。矢印は「雨が降った → 中止になった」。向きを文の順で引いた型②です。
誤りの四つの型
| 型 | 起きていること | 例 | 直し方 |
|---|---|---|---|
| ① 情報を分けられない | 一文を一つの情報として扱う | 「雨が降ったので中止になった」で矢印なし | 述語の数で分ける |
| ② 向きを文の順で引く | 文の前後をそのまま矢印にする | 中止になった → 雨が降った | 「引き起こす・支える」側から引く |
| ③ 名前がない | 矢印だけで関係の種類を言わない | A → B | 合図の語から名前を付ける |
| ④ 修飾語を情報と数える | 「昨日」「公園で」を別の情報にする | 情報が三つ | 主語・述語の組だけ数える |
型①を直す:述語で分ける
| 文 | 述語 | 情報 |
|---|---|---|
| 雨が降ったので中止になった | 降った、なった | 二つ |
| 兄は起きて走って乗る | 起きて、走って、乗る | 三つ |
| 彼は親切だ | だ | 一つ |
型②を直す:合図で向きを決める
| 合図 | 向き |
|---|---|
| ので、から、ため(Aので B) | A → B(原因→結果) |
| からだ、ためだ(B。Aからだ) | A → B(文の順と逆) |
| なぜなら(B。なぜならA) | A → B(根拠→意見) |
| たとえば(B。たとえばA) | A → B(具体→抽象) |
合図の語が「理由・例」を示していれば、その情報が矢印の出発点です。
型③を直す:名前を付ける
| 合図 | 名前 |
|---|---|
| ので、から、だから | 原因→結果 |
| なぜなら、からだ | 意見←根拠 |
| たとえば、など | 抽象←具体 |
| 一方、しかし、が | 対比 |
| また、そして | 並列 |
| その後、やがて | 時間 |
| ば、なら、たら | 条件 |
型④を直す:修飾語は付け足し
昨日、公園で、弟が犬と遊んだ。
情報は一つ(弟が遊んだ)。「昨日」「公園で」「犬と」は付け足し。これを三つの情報とすると、関係を読む対象を間違えます。
例題:どの型か
「私は練習した。だから上達した」を「練習した → 上達した」とだけ書いた。
型③。名前「原因→結果」を付けます。
「兄は起きて走って乗る」を一つの情報とした。
型①。述語が三つなので三つの情報。
よくある間違い
文の前後=矢印の向きだと思う
合図の語で向きを決めます。「からだ」「なぜなら」は後ろが出発点です。
矢印を引いて安心する
名前を付けて初めて関係を読んだことになります。
長い一文を一つの情報と見る
長い文ほど情報が多いです。述語の数で数えます。
自分で確かめよう
確認1:「中止になった → 雨が降った」の誤りの型と直し方
型②。「からだ」の後が原因なので「雨が降った → 中止になった」。
確認2:「A → B」とだけ書いた誤りの型
型③。名前がない。
確認3:「昨日、公園で、弟が犬と遊んだ」の情報の数
一つ。
まとめと次の一歩
誤りは、情報を分けられない、向きを文の順で引く、名前がない、修飾語を情報と数える、の四つに分けられます。述語で分ける、合図で向きを決める、合図で名前を付ける、主語・述語の組だけ数える、で直せます。
次のレッスンでは、複数の文と入試形式の問題で、前提の技能を通して確かめます。
クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。