段落同士の関係:二つの情報を正しく分ける
このレッスンの役割
ここまで学んだ関係は、文と文の間だけでなく、段落と段落の間にもあります。段落の関係が分かると、文章全体の構成(序論・本論・結論、問題提起と答え)が見え、「この段落の役割は何か」という設問に答えられます。
今回の中心技能は、二つの段落がどの関係にあるかを、段落の頭の語と中心文から見分けられることです。目安時間は8分です。
今日の問い
【第一段落】日本では、年々、米の消費量が減っている。
【第二段落】原因の一つは、食事の洋風化だ。パンや麺を主食にする家庭が増えた。
【第三段落】もう一つは、調理の手間だ。炊飯には時間がかかり、忙しい家庭では敬遠される。
【第四段落】つまり、米の消費減は、好みの変化と生活の変化の両方から起きているのである。
段落同士の関係はどうでしょうか。第二・第三段落は第一段落の「原因」(因果)で、互いには「一つは〜もう一つは」の並列。第四段落は「つまり」で全体のまとめ。
段落の関係の種類
| 関係 | 段落の頭の合図 | 内容 |
|---|---|---|
| 因果 | 原因は、その結果、だから、なぜなら | 前の段落の原因・結果を述べる |
| 対比 | 一方、それに対して、しかし | 前の段落と比べる・反対を述べる |
| 具体と抽象 | たとえば、このように | 前の段落の例・まとめ |
| 並列 | 第一に、第二に、また、もう一つは | 前の段落と横に並ぶ |
| まとめ | つまり、要するに、このように | 全体を抽象化する |
| 問題提起と答え | なぜ〜か、〜だろうか/それは〜 | 問いと答え |
段落の中心文
段落の関係を決めるには、各段落の「中心文」(段落の内容を一文で表す文)を取り出します。
| 段落 | 中心文 |
|---|---|
| 一 | 米の消費量が減っている |
| 二 | 原因の一つは食事の洋風化 |
| 三 | もう一つは調理の手間 |
| 四 | 消費減は好みと生活の変化から起きている |
中心文は、段落の最初か最後にあることが多く、残りの文はその具体例や理由です。
中心文同士の関係
中心文を並べると、文と文の関係と同じ方法で段落の関係が決まります。
| 段落 | 関係 | 記号 |
|---|---|---|
| 一 ← 二・三 | 結果 ← 原因 | 一 ← 二 + 三 |
| 二 + 三 | 並列 | + |
| 四 = 全体 | まとめ | = |
例題:対比の段落
【一】都会の子どもは、習い事や塾で予定が埋まっている。
【二】一方、地方の子どもは、放課後に自由な時間が多い。
【三】しかし、どちらが良いかは一概に言えない。自由な時間を何に使うかで、意味が変わるからだ。
| 段落 | 関係 |
|---|---|
| 一 ⇔ 二 | 対比(一方) |
| 三 | 一・二への評価(しかし=筆者の立場:中立) |
よくある間違い
段落の関係を一文目だけで決める
一文目に合図がないこともあります。中心文を取り出してから決めます。
並列の段落に因果の矢印を引く
「一つは〜もう一つは」は横並びです。どちらも第一段落への原因であり、互いは並列。
「つまり」の段落を一つ前の段落だけのまとめだと思う
最終段落の「つまり」は、全体のまとめのことが多いです。
自分で確かめよう
確認1:段落の関係を決めるために、各段落から取り出すもの
中心文(段落の内容を一文で表す文)。
確認2:「一つは〜」「もう一つは〜」で始まる二つの段落の関係
並列(どちらも前の段落に対する原因・理由など)。
確認3:段落の頭の「一方」が示す関係
対比。
まとめと次の一歩
段落の間にも、因果・対比・具体と抽象・並列・まとめ・問題提起と答えの関係があります。各段落の中心文を取り出し、中心文同士の関係として決めます。
次のレッスンでは、文章全体を段落の図にして構成を読む手順を一行ずつ使えるようにします。
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