LESSON 01

接続語が示す関係

接続語が示す関係:複数段落・入試で統合する

複数段落の論説文で、接続語の空欄補充、段落同士の関係の判定、接続語を手掛かりにした主張の抜き出しを入試形式で解き、接続語の読み取りを本番で使える形にまとめます。

接続語が示す関係:複数段落・入試で統合する

このレッスンの役割

ここは「接続語が示す関係」の出口です。対応表、四段階の手順、誤りの四つの型を、複数段落の論説文と入試形式の問題で通して使います。

中心技能は、空欄に接続語を補い、段落同士の関係を判定し、「しかし」「つまり」を手掛かりに主張を抜き出すことです。目安時間は10分です。

入試でどう出るか

接続語は、三つの形で出ます。

  1. 空欄補充:「空欄に入る語として最も適切なものを選べ」
  2. 段落の関係:「第三段落は第二段落に対してどのような役割か」
  3. 主張の抜き出し:「筆者の主張を一文で抜き出せ」(「しかし」「つまり」の後)

総合問題

次の文章を読んで、あとの問いに答えなさい。

便利な道具が増えると、人は楽になる。( A )、洗濯機は手洗いの時間をなくし、自動車は徒歩の時間をなくした。

( B )、楽になった分の時間が、別の忙しさで埋まっていくことも多い。空いた時間に新しい仕事や用事が入り、結局、以前より忙しくなったと感じる人もいる。

確かに、道具そのものに責任はない。( C )、時間が空いたときに何をするかを決めるのは、道具ではなく人だからだ。

( D )、便利さを本当に生かすには、空いた時間の使い方を自分で決める姿勢が必要なのである。

問1

空欄A〜Dに入る接続語を、次から選びなさい。ア しかし イ たとえば ウ つまり エ なぜなら

問2

第二段落は、第一段落に対してどのような役割を果たしているか。

問3

筆者の主張を一文で抜き出しなさい。

問4

「確かに、道具そのものに責任はない」は、筆者の主張か、譲歩か。

答えと判断

問1

A イ(たとえば:洗濯機・自動車は「楽になる」の具体例)。B ア(しかし:楽になる ⇔ 忙しくなる)。C エ(なぜなら:「責任はない」の理由、文末「からだ」)。D ウ(つまり:全体のまとめ)。

問2

第一段落の内容(便利で楽になる)に対して、反対の面(かえって忙しくなる)を示し、本論へ転換する役割。段落頭の「しかし」が合図。

問3

「便利さを本当に生かすには、空いた時間の使い方を自分で決める姿勢が必要なのである。」「つまり」の後、「必要なのである」で結ぶ最終文。

問4

譲歩。「確かに」で相手の見方を認めている。ただし、ここでは「しかし」で否定されず、「なぜなら」で理由づけされて主張の一部に取り込まれている。筆者はこれを認めたうえで「だから人が決める」と進んでいる。

誤答を診断する

誤答 型 戻るレッスン
Bに「だから」 前後を読まずに選んだ 関係の取り違えを直す(型②)
Cに「たとえば」 文末「からだ」を見ていない 二つの情報を正しく分ける
問3で「洗濯機は手洗いの時間をなくし〜」 「たとえば」の後を主張にした 関係を矢印で表す(段階4)
問4で「主張」とだけ 「確かに」の譲歩を見落とした 関係の取り違えを直す(型③)

段落の骨組み

段落 頭の接続語 役割 記号
1 (なし)+たとえば 一般論+具体例 話題 ←例
2 しかし 反対の面(本論へ) ⇔
3 確かに+なぜなら 譲歩+理由 譲歩 ←理由
4 つまり まとめ(主張) =

線を引く場所:第二段落の頭、第四段落全体。

答案で落とさないための確認

確認 見るもの
空欄の前後両方を読んだか 関係を決めてから選ぶ
文末が「からだ」なら「なぜなら」か 理由の合図
主張は「つまり」「しかし」の後か 最終段落
「たとえば」の後を主張にしていないか 具体例
「確かに」を譲歩と読んだか 相手に認める部分

よくある間違い

空欄の選択肢を一つずつ当てはめて読み直す

先に前後の関係を決めれば、当てはめなくても選べます。

段落の役割を内容だけで答える

「反対の面を示す」だけでなく、「本論へ転換する」という文章全体の中での役割まで答えます。

「確かに」の段落を無視する

譲歩は主張の一部に取り込まれることもあります。「しかし」で否定されるか、「なぜなら」で支えられるかを見ます。

自分で説明しよう

確認1:段落の骨組みを図にする四段階

接続語に印、記号にする、文をつなぐ、「しかし」「つまり」の後に線。

確認2:段落頭の「しかし」が示す段落の役割

前の段落と反対の面を示し、本論へ転換する。

確認3:空欄に接続語を入れる手順

前の内容、後の内容を一言で言い、関係を決めてから、その関係の接続語を選ぶ。

セクションの出口

複数段落の論説文で、空欄に接続語を補い、段落頭の接続語から段落の役割を言い、「つまり」の後から主張を抜き出せたら完了です。

次のセクション「指示語が指す内容」では、「これ」「それ」「この〜」が指す内容を正しく置き換える方法を扱います。

クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。

UNDERSTANDING CHECK

理解チェック:接続語を入試で使う

70% 合格ライン
  1. 設問 0
    「便利な道具が増えると楽になる。( )、洗濯機は手洗いの時間をなくした」の空欄はどれですか。
  2. 設問 1
    「楽になる。( )、楽になった分の時間が別の忙しさで埋まる」の空欄はどれですか。
  3. 設問 2
    「道具に責任はない。( )、何をするかを決めるのは人だからだ」の空欄はどれですか。
  4. 設問 3
    段落の頭に「しかし」がある段落の役割はどれですか。
  5. 設問 4
    最終段落の「つまり」の後の文は、ふつう何ですか。

まずは自分で選んでみましょう。採点・学習履歴への記録は、回答APIとの連携時に追加します。