接続語が示す関係:関係を矢印で表す
このレッスンの役割
前のレッスンで、接続語と関係の対応を知りました。ここでは、接続語を手掛かりに段落全体の骨組みを図にする手順を一つに決めます。図ができれば、主張の位置、根拠の位置、具体例の位置が一目で分かります。
今回の中心技能は、「接続語に印をつける → 関係を記号にする → 文を記号でつなぐ → 『しかし』『つまり』の後に線を引く」の四段階を一行ずつ書けることです。目安時間は9分です。
今日の問い
①スマートフォンは便利だ。②たとえば、地図を見たり調べ物をしたりできる。③しかし、使いすぎると睡眠や集中力に影響する。④だから、使う時間を決めることが大切だ。⑤つまり、道具は使い方次第なのである。
手順で図にします。印:たとえば、しかし、だから、つまり。記号:②は①の具体(←)、③は①②と逆接(⇔)、④は③の結果(→)、⑤はまとめ(=)。線を引く:③と⑤。骨組みは「①便利 ←② 例 ⇔ ③害 → ④時間を決める = ⑤使い方次第」。主張は④⑤。
手順を一行ずつ
| 段階 | すること | 今日の問いの場合 |
|---|---|---|
| 1 | 接続語に印をつける | たとえば、しかし、だから、つまり |
| 2 | 関係を記号にする | ←、⇔、→、= |
| 3 | 文を記号でつなぐ | ① ←② ⇔③ →④ =⑤ |
| 4 | 「しかし」「つまり」の後に線を引く | ③、⑤ |
段階2:記号の表
| 接続語 | 記号 | 意味 |
|---|---|---|
| だから、したがって | → | 前が原因、後が結果 |
| しかし、だが | ⇔ | 前と後が反対 |
| また、さらに | + | 並ぶ |
| または | / | 選ぶ |
| つまり、要するに | = | 後は前のまとめ |
| たとえば | ← | 後は前の具体 |
| さて、ところで | ∥ | 話題が変わる |
段階3:つなぎ方
接続語のない文は、前の文と同じ流れ(+か、同じ役割の続き)として扱います。
| 文 | 接続語 | 記号 | 役割 |
|---|---|---|---|
| ① | なし | 出発点 | 話題(一般論) |
| ② | たとえば | ①←② | 具体例 |
| ③ | しかし | ⇔ | 転換(本当の話) |
| ④ | だから | → | 主張 |
| ⑤ | つまり | = | 主張のまとめ |
段階4:線を引く意味
| 線を引く場所 | 理由 |
|---|---|
| 「しかし」の後 | 前の内容を否定・修正して筆者の本当の考えへ進む |
| 「つまり」の後 | 筆者が自分でまとめた抽象の文 |
| 「だから」の後(最終段落) | 結論 |
線を引いた文を並べると、要約になります。「使いすぎると影響する。だから時間を決める。道具は使い方次第。」
例題:逆接が二つ
①紙の辞書は引くのに時間がかかる。②しかし、周りの語も目に入る。③電子辞書は速い。④だが、目当ての語しか見ない。⑤要するに、速さと広がりは両立しにくい。
| 段階 | 内容 |
|---|---|
| 1 | しかし、だが、要するに |
| 2 | ⇔、⇔、= |
| 3 | ① ⇔② / ③ ⇔④ =⑤ |
| 4 | ②、④、⑤ |
二組の対比(紙/電子)を「要するに」でまとめています。主張は⑤。
段落をまたぐとき
段落の最初の接続語は、段落同士の関係を示します。
| 段落頭の接続語 | 段落の関係 |
|---|---|
| しかし | 前の段落と反対(本論へ) |
| たとえば | 前の段落の具体例 |
| このように、つまり | 前の段落のまとめ |
| また、さらに | 前の段落と並ぶ |
よくある間違い
段階1で接続語を見落とす
文頭だけでなく、文中の「〜が、」「〜ので、」も関係を示します。読点の前を見ます。
段階2で「また」と「さらに」を同じ記号にして強調を落とす
記号は同じ+でも、「さらに」には「強」と添えておきます。
段階4で「たとえば」の後に線を引く
具体例は材料です。線は「しかし」「つまり」の後。
自分で確かめよう
確認1:「紙の辞書は遅い。しかし周りの語も目に入る。要するに速さと広がりは両立しにくい」を四段階で
しかし、要するに → ⇔、= → ① ⇔② =③ → ②③に線。
確認2:線を引いた文を並べると何ができますか
要約。
確認3:段落の頭の「しかし」が示すもの
前の段落と反対の内容で、本論に入ること。
まとめと次の一歩
手順は、接続語に印、記号にする、文をつなぐ、「しかし」「つまり」の後に線、の四段階です。段落の頭の接続語は段落同士の関係を示し、線を引いた文が要約になります。
次のレッスンでは、接続語でよく起きる誤りを集め、どの段階で崩れたかを見抜けるようにします。
クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。