LESSON 01

並列・添加・選択

並列・添加・選択:複数段落・入試で統合する

複数段落の論説文で、並べられた項目の列挙、添加で強調された情報の指摘、選択の読み取りを入試形式で解き、並べる関係の読み取りを本番で使える形にまとめます。

並列・添加・選択:複数段落・入試で統合する

このレッスンの役割

ここは「並列・添加・選択」の出口です。見分け方、四段階の手順、誤りの四つの型を、複数段落の論説文と入試形式の問題で通して使います。

中心技能は、並べられた項目を漏れなく列挙し、添加で強調された情報を指摘し、選択を正しく読むことです。目安時間は10分です。

入試でどう出るか

並べる関係は、三つの形で出ます。

  1. 項目の列挙:「筆者が挙げている〜を三つ、本文の言葉で答えよ」
  2. 強調の指摘:「筆者が特に付け加えている点は何か」
  3. 段落の役割:「第二段落と第三段落はどのような関係か」(並列の段落)

総合問題

次の文章を読んで、あとの問いに答えなさい。

地域の祭りには、いくつかの役割がある。

第一に、祭りは季節の節目を知らせる。田植えの前、収穫の後といった時期に行われ、人々の暮らしに区切りをつける。

第二に、祭りは世代をつなぐ。準備や練習を通して、年長者から若者へ技や作法が伝わる。

第三に、祭りは地域の外との接点になる。見物に来た人が町を知り、地元の人も外の目で町を見直す。

さらに、近年は防災の面でも注目されている。祭りで顔を合わせる関係が、災害時の助け合いの土台になるからだ。

祭りを続けるには、担い手を地域の中で育てるか、外から呼び込むか、どちらかの道を選ばなければならない。

問1

筆者が挙げている祭りの役割を、「第一に」から「第三に」の三つ、それぞれ十字以内で答えなさい。

問2

筆者が「さらに」で付け加えている役割は何か。また、その役割が注目される理由を本文から抜き出しなさい。

問3

第二段落から第四段落の関係として適切なものを選びなさい。ア 原因と結果 イ 対等に並ぶ ウ 具体と抽象 エ 対比

問4

最終段落で筆者が示している「担い手を確保する道」について、正しいものを選びなさい。ア 両方を同時に行う イ どちらか一方を選ぶ ウ どちらも行わない エ 外から呼び込むべきだ

答えと判断

問1

季節の節目を知らせる/世代をつなぐ/地域の外との接点になる。「第一に」「第二に」「第三に」の直後の文。

問2

防災の役割。理由:「祭りで顔を合わせる関係が、災害時の助け合いの土台になるからだ」。「さらに」は添加で、三つの外に上乗せした強調。理由は「からだ」の文。

問3

イ。「第一に」「第二に」「第三に」で対等に並べている(並列)。

問4

イ。「〜か、〜か、どちらかの道を選ばなければならない」は選択。両方ではなく一方。筆者はどちらとも言っていないのでエは誤り。

誤答を診断する

誤答 型 戻るレッスン
問1で二つしか書けない 項目の取りこぼし 関係の取り違えを直す(型①)
問1に「防災」を入れた 添加を並列に混ぜた(設問は三つ) 関係の取り違えを直す(型③)
問3でア 並列を因果と取り違えた 二つの情報を正しく分ける
問4でア 選択を並列と取り違えた 関係の取り違えを直す(型④)

並べる関係の表

段落 合図 関係 内容
2 第一に 並列① 季節の節目
3 第二に 並列② 世代をつなぐ
4 第三に 並列③ 外との接点
5 さらに 添加(強調) 防災
6 か、か、どちらか 選択 育てる/呼び込む

答案で落とさないための確認

確認 見るもの
「第一に」〜「第三に」を全部拾ったか 三つ
「さらに」の後を設問に応じて入れたか外したか 三つ、すべて、付け加え
並列の段落を因果や対比と取り違えていないか 同じ形の段落
「か、か」を一方として読んだか どちらか
選択で筆者の立場を勝手に決めていないか 本文に書かれていない

よくある間違い

「さらに」の後を「第四に」と同じに扱う

添加は三つの外に上乗せしたものです。設問の「三つ」には入れず、「付け加えている点」には答えます。

並列の段落に因果の矢印を引く

「第一に」「第二に」は横並びです。前が後の原因ではありません。

選択で筆者がどちらを勧めているかを想像で答える

本文に書かれていなければ、「どちらかを選ぶ」までが読み取れる内容です。

自分で説明しよう

確認1:並べられた情報を取り出す四段階

軸を決める、合図で切る、項目を一つずつ取り出す、記号をつけて数を確かめる。

確認2:「第一に、第二に、第三に。さらに〜」の「さらに」の役割

三つの外に上乗せした添加。筆者が付け加えて強調したい情報。

確認3:「AかBか、どちらかを選ぶ」で答えてよいもの

一方を選ぶ関係であること。筆者がどちらを選ぶかは本文になければ答えない。

セクションの出口

複数段落の論説文で、並列の項目を漏れなく列挙し、添加の強調を指摘し、選択を一方として読めたら完了です。

次のセクション「時間・順序・変化」では、情報が時間の流れに沿って並ぶ関係を扱います。

クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。

UNDERSTANDING CHECK

理解チェック:並列・添加・選択を入試で使う

70% 合格ライン
  1. 設問 0
    「第一に」「第二に」「第三に」で始まる三つの段落の関係はどれですか。
  2. 設問 1
    三つの役割の後に「さらに、近年は防災の面でも注目されている」とある。「三つの役割」を答える設問で防災を入れるとどうなりますか。
  3. 設問 2
    「担い手を地域の中で育てるか、外から呼び込むか、どちらかの道を選ばなければならない」で読み取れることはどれですか。
  4. 設問 3
    「さらに」で付け加えられた役割の理由を抜き出すとき、手掛かりになる文末はどれですか。
  5. 設問 4
    並列の段落に原因→結果の矢印を引いてしまう誤りを防ぐ見方はどれですか。

まずは自分で選んでみましょう。採点・学習履歴への記録は、回答APIとの連携時に追加します。