LESSON 01

条件と仮定

条件と仮定:関係を矢印で表す

条件と帰結を切る、条件の型を決める、本文で条件が成り立つかを確かめる、成り立つなら帰結を事実に移すという四段階で、条件の関係を扱う手順を一行ずつ使います。

条件と仮定:関係を矢印で表す

このレッスンの役割

前のレッスンで、条件と帰結の見分け方を知りました。ここでは、文章の条件を取り出し、本文の中で成り立つかどうかを確かめ、成り立つときだけ帰結を事実として扱う手順を一つに決めます。

今回の中心技能は、「条件と帰結を切る → 条件の型を決める → 本文で条件が成り立つかを確かめる → 成り立つなら帰結を事実に移す」の四段階を一行ずつ書けることです。目安時間は9分です。

今日の問い

この橋は、一日の通行量が一万台を超えれば、補強が必要になる。昨年の調査では、通行量は一日一万二千台だった。

手順で確かめます。条件:一万台を超えれば。帰結:補強が必要。型:一般の規則。成り立つか:一万二千台なので超えている。帰結を事実に:この橋は補強が必要である。

手順を一行ずつ

段階 すること 今日の問いの場合
1 条件と帰結を切る 一万台を超えれば ⊃ 補強が必要
2 条件の型を決める 一般の規則
3 本文で条件が成り立つかを確かめる 一万二千台 → 成り立つ
4 成り立つなら帰結を事実に移す 補強が必要である

段階1:切る位置

合図 切り方
〜すれば、〜なら、〜たら 合図の直後で切る
もし〜、仮に〜 「もし」から合図まで条件
〜の場合、〜限り 直後で切る

条件が二つ以上あることもあります。「AかつBなら」は両方成り立つ必要があります。

段階3:成り立つかの確かめ

本文の情報 判定
条件を満たす事実がある 成り立つ → 段階4へ
条件を満たさない事実がある 成り立たない → 帰結は言えない
本文に書かれていない 未定 → 帰結は仮定のまま

成り立たないとき、筆者は「しかし現実には」「残念ながら」で続けることが多いです。

段階4:事実に移す

条件つきの文 事実に移した文
一万台を超えれば補強が必要になる(+一万二千台) この橋は補強が必要である
毎日続ければ上達する(+彼は毎日続けた) 彼は上達する

設問「本文から言えることを選べ」は、段階4まで進んだ文だけが正解になります。

例題:成り立たない場合

すべての人が自転車に乗れば、空気はきれいになるだろう。しかし、現実には自転車だけでまかなうことはできない。

段階 内容
1 全員が自転車に乗れば ⊃ 空気がきれいになる
2 予想(反事実に近い)
3 「現実にはできない」→ 成り立たない
4 進まない。「空気はきれいになる」は言えない

筆者の言いたいことは、帰結ではなく「現実にはできない」の側です。

例題:反事実

もしあのとき医師の助言を聞いていれば、父は今も元気だったはずだ。

段階 内容
1 助言を聞いていれば ⊃ 今も元気
2 反事実(「はずだ」「いれば」)
3 聞かなかった(成り立たない)
4 進まない。筆者の後悔が読み取れる

反事実は、事実としては「助言を聞かず、父は元気ではない」を伝えています。

よくある間違い

段階3を省いて帰結を事実にする

「補強が必要」は条件が成り立つと確かめてから言えます。

成り立たない条件の帰結を筆者の主張にする

「空気がきれいになる」は主張ではなく、成り立たない仮定の帰結です。主張は「しかし」の後。

反事実から事実を逆算しない

「聞いていれば元気だった」は、「聞かず、元気でない」を含みます。逆算して読みます。

自分で確かめよう

確認1:「通行量が一万台を超えれば補強が必要。昨年は一万二千台」を四段階で

超えれば ⊃ 補強 → 規則 → 一万二千台で成り立つ → 補強が必要である。

確認2:条件が成り立たないとき、帰結はどう扱いますか

事実には移さない(言えない)。筆者の主張は「しかし」の後にある。

確認3:反事実「聞いていれば元気だったはずだ」から読み取れる事実

助言を聞かず、父は元気ではない。

まとめと次の一歩

手順は、条件と帰結を切る、型を決める、成り立つかを確かめる、成り立つなら事実に移す、の四段階です。成り立たないときは帰結を言わず、反事実は事実を逆算します。

次のレッスンでは、条件と仮定でよく起きる誤りを集め、どの段階で崩れたかを見抜けるようにします。

クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。

UNDERSTANDING CHECK

理解チェック:条件が成り立つかを確かめる

70% 合格ライン
  1. 設問 0
    条件の関係を扱う四段階の段階3はどれですか。
  2. 設問 1
    「通行量が一万台を超えれば補強が必要になる。昨年は一万二千台だった」から言えることはどれですか。
  3. 設問 2
    「全員が自転車に乗れば空気はきれいになる。しかし現実にはできない」で、帰結「空気はきれいになる」の扱いはどれですか。
  4. 設問 3
    「助言を聞いていれば、父は今も元気だったはずだ」から読み取れる事実はどれですか。
  5. 設問 4
    条件が本文に書かれていないとき、帰結はどう扱いますか。

まずは自分で選んでみましょう。採点・学習履歴への記録は、回答APIとの連携時に追加します。