LESSON 01

出典を示して情報を使おう

出典を示して情報を使おう:出典・根拠を手順で調べる

使う資料の出典三点と使う部分を書き出す、直接引用か間接引用かを決めて資料の文を作る、「〜によれば」の文と「私は」の文を分けて自分の考えを続ける、元の資料と照らして意味・数値・条件が変わっていないか確かめるという四段階で、出典を示して情報を使う手順を一行ずつ使います。

出典を示して情報を使おう:出典・根拠を手順で調べる

このレッスンの役割

前のレッスンで、三つの約束と出典・引用の形を知りました。ここでは、資料から作文の一節を書き上げるまでを一つの手順にします。入試の「資料を引用して自分の考えを書け」は、この手順で答えます。

今回の中心技能は、「出典と使う部分を書き出す → 引用の方法を決めて資料の文を作る → 資料の文と自分の考えの文を分ける → 元の資料と照らす」の四段階を一行ずつ書けることです。目安時間は9分です。

今日の問い

資料:県「中学生の読書に関する調査」(令和五年十一月、県内中学二年生三千二百人)「一か月に読んだ本の冊数(教科書・漫画を除く):〇冊 三十一%。〇冊の理由:『時間がない』六十二%、『読みたい本がない』四十一%」 課題:この資料を使って、読書を増やすための提案を百字程度で書け。

手順で書きます。出典:県の調査、令和五年十一月、県内中学二年生三千二百人。使う部分:〇冊三十一%、理由「読みたい本がない」四十一%。方法:間接引用。資料の文:「県の令和五年の調査によれば、県内の中学二年生の三割が一か月に教科書と漫画以外の本を一冊も読まず、その四割は読みたい本がないことを理由に挙げている。」自分の考え:「私は、本を選ぶ手助けをする仕組みを学校に作るべきだと考える。」照らす:三十一%→三割(可)、条件(教科書・漫画除く)保持、理由の割合保持。

手順を一行ずつ

段階 すること 今日の問いの場合
1 使う資料の出典三点と使う部分を書き出す 県の調査、令和五年、中二三千二百人。〇冊三十一%、本がない四十一%
2 直接引用か間接引用かを決め、資料の文を作る 間接。「県の令和五年の調査によれば、〜」
3 資料の文と自分の考えの文を分けて書く 「〜挙げている。私は〜と考える。」
4 元の資料と照らし、意味・数値・条件が変わっていないか確かめる 三割≒三十一%、条件と理由を保持

段階1:書き出しの表

項目 内容
名前 県(調査主体)
日付 令和五年十一月
資料名 中学生の読書に関する調査
対象 県内中学二年生三千二百人
使う部分 〇冊三十一%、理由「読みたい本がない」四十一%

「使う部分」は、自分の考えの根拠になる部分だけを選びます。

段階2:引用の方法の選び方

状況 方法
元の表現そのものが重要(定義、発言) 直接引用
数値や結果を短く伝えたい 間接引用
字数が限られている 間接引用

間接引用では、割合を「三割」「約四割」のようにまとめてよいが、条件(教科書・漫画除く)と対象(中学二年生)は落とせません。

段階3:分け方の形

文 役割 文末
県の令和五年の調査によれば、〜挙げている。 資料の内容 〜ている、〜である
私は、〜べきだと考える。 自分の考え 〜と考える
なぜなら、読みたい本がないという理由は、〜だからだ。 自分の考えの根拠(資料を踏まえて) 〜からだ

資料の文の後に、自分の考えとその理由を続けます。

段階4:照らす表

項目 元の資料 自分の文 判定
数値 三十一% 三割 ○
対象 県内中学二年生 県内の中学二年生 ○
条件 教科書・漫画を除く 教科書と漫画以外 ○
理由の割合 四十一%(複数回答) 四割 ○(複数回答と添えればなお可)

一つでも変わっていれば、資料の文を直します。

例題:手順で通す

資料:市教育委員会の発表文(十月二日)「金属片が配膳前に発見されました。生徒への提供はありません。原因を調査し、結果を公表します。」 課題:この発表を引用して、学校の対応についての考えを書け。

段階 結果
1 市教委、十月二日、発表文。使う部分:配膳前に発見、提供なし、原因を公表
2 直接引用(発表の表現が重要)。市教育委員会は十月二日の発表で「金属片が配膳前に発見されました。生徒への提供はありません」と述べている
3 私は、提供前に発見できた点検の仕組みと、原因を公表するという姿勢を評価したい
4 「 」内は一字も変えていない。省いた部分は意味に影響しない

よくある間違い

段階1で出典を後回しにする

書き終えてから出典を探すと、三点が揃わないことがあります。先に書き出します。

段階2で間接引用のときに条件を落とす

「三割が本を読まない」は、「教科書・漫画を除く」が落ちています。条件は残します。

段階4を飛ばす

書いた文が資料と違っていても気づけません。必ず照らします。

自分で確かめよう

確認1:出典を示して情報を使う四段階

出典と使う部分を書き出す、引用の方法を決めて資料の文を作る、資料の文と自分の考えを分ける、元の資料と照らす。

確認2:間接引用で落としてはいけないもの

対象、条件、数値の意味(割合のまとめ方は可)。

確認3:資料の文と自分の考えの文の文末の違い

資料:「〜によれば〜である/〜ている」。自分:「私は〜と考える」。

まとめと次の一歩

手順は、出典と使う部分、引用の方法と資料の文、資料と自分の考えを分ける、元と照らす、の四段階です。出典は先に書き出し、最後に必ず照らします。

次のレッスンでは、出典の示し方と引用でよく起きる誤りを四つの型に分け、直せるようにします。

クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。

UNDERSTANDING CHECK

理解チェック:出典を示して書く手順

70% 合格ライン
  1. 設問 0
    出典を示して情報を使う四段階の段階1は何ですか。
  2. 設問 1
    間接引用で「三十一%」を「三割」と書くことはどうですか。
  3. 設問 2
    直接引用を選ぶのはどんなときですか。
  4. 設問 3
    段階4「元の資料と照らす」で確かめるものはどれですか。
  5. 設問 4
    資料の文の後に続ける自分の考えの文の形はどれですか。

まずは自分で選んでみましょう。採点・学習履歴への記録は、回答APIとの連携時に追加します。