LESSON 01

情報を疑うとはどういうこと?

情報を疑うとはどういうこと:出典・根拠を手順で調べる

情報を「主張」と「根拠」に分ける、五つの問いに一つずつ答える、答えられない問いを「足りない情報」として書き出す、三段階で判定して次の行動を決めるという四段階で、一つの情報を確かめて判定する手順を一行ずつ使います。

情報を疑うとはどういうこと:出典・根拠を手順で調べる

このレッスンの役割

前のレッスンで、五つの問いと三段階の判定を知りました。ここでは、一つの情報を受け取ってから判定を出すまでを一つの手順に決めます。この手順は、コース全体で何度も使う背骨です。

今回の中心技能は、「主張と根拠に分ける → 五つの問いに答える → 答えられない問いを書き出す → 三段階で判定し次の行動を決める」の四段階を一行ずつ書けることです。目安時間は9分です。

今日の問い

記事の見出し:「中学生の八割がスマートフォンで睡眠不足」(○○新聞、△△調査会社の調査による。対象は首都圏の中学生五百人)

手順で確かめます。主張:中学生の八割が睡眠不足で、原因はスマートフォン。根拠:調査会社の調査、首都圏五百人。五つの問い:①新聞と調査会社(明記)、②知らせる、③調査(範囲は首都圏)、④「八割が」「で」が因果を断定している、⑤他の調査は未確認。足りない情報:「睡眠不足」の定義、スマートフォンが原因だと言える根拠。判定:条件つき(「首都圏五百人の調査では、八割が睡眠不足と答えた」までは使える。原因の断定は保留)。

手順を一行ずつ

段階 すること 今日の問いの場合
1 情報を主張と根拠に分ける 主張:八割が睡眠不足、原因はスマホ。根拠:調査五百人
2 五つの問いに一つずつ答える ①明記 ②知らせる ③調査(首都圏) ④因果の断定 ⑤未確認
3 答えられない問いを「足りない情報」として書き出す 睡眠不足の定義、原因の根拠
4 三段階で判定し、次の行動を決める 条件つき。調査の原文と他の調査を見る

段階1:主張と根拠の分け方

情報 主張 根拠
八割がスマホで睡眠不足(調査による) 八割が睡眠不足/原因はスマホ 調査会社の調査
隣町の水道水から有害物質らしい 有害物質が検出された なし(「らしい」)
この商品で九割の人が満足(当社調べ) 九割が満足 当社の調査

主張が二つ重なっていることがあります(「八割が睡眠不足」と「原因はスマホ」)。分けて書きます。

段階2:五つの問いの答え方

問い 答えの形
① 誰が 発信者名・出典名。なければ「不明」
② 何のために 知らせる/説得する/売る/楽しませる
③ 何を根拠に 事実(調査・記録)/意見/推測、範囲
④ どう見せているか 断定・誇張・切り取り・感情語の有無
⑤ 他はどう言うか 確認した別の情報源。なければ「未確認」

段階3:足りない情報の書き方

足りないもの 書き方
定義 「睡眠不足」が何時間未満を指すか
因果の根拠 スマホを使わない生徒との比較
範囲 首都圏以外の結果
出典 調査の原文

「足りない情報」は、「不足している情報を考えよう」のセクションで深めます。ここでは、五つの問いで答えられなかったものを書き出せれば十分です。

段階4:判定と次の行動

判定 次の行動
使える 出典を示して使う
条件つき 使える部分と保留の部分を分けて書く
保留 足りない情報を得る手段を書く(原文を読む、公式発表を見る)

例題:手順で通す

友人の話:「駅前の新しいラーメン店、まずいらしいよ。SNSで言ってた。」

段階 結果
1 主張:まずい。根拠:SNSの誰かの投稿
2 ①不明 ②感想の共有 ③一人の感想(意見) ④「らしい」の伝聞 ⑤未確認
3 投稿者の人数、他の評価、自分の好みとの関係
4 保留。複数の評価を見るか、自分で確かめる

よくある間違い

段階1で主張を一つにまとめる

「八割が睡眠不足」と「原因はスマホ」は別の主張で、根拠の確かさも違います。分けます。

段階2で答えられない問いを飛ばす

答えられないこと自体が情報です。「不明」「未確認」と書きます。

段階4で「保留」を選ぶのを避ける

材料が足りないのに判定すると、誤った判断になります。保留は正しい判定です。

自分で確かめよう

確認1:情報を確かめる四段階

主張と根拠に分ける、五つの問いに答える、足りない情報を書き出す、三段階で判定し次の行動を決める。

確認2:「八割がスマホで睡眠不足」の主張を分けると

「八割が睡眠不足」と「原因はスマートフォン」の二つ。

確認3:条件つきの判定で書くこと

使える部分(調査の結果そのもの)と保留の部分(原因の断定)を分けて書く。

まとめと次の一歩

手順は、主張と根拠に分ける、五つの問いに答える、足りない情報を書き出す、判定と次の行動、の四段階です。主張が複数あれば分け、答えられない問いは「不明」「未確認」と書きます。

次のレッスンでは、確かめずに判断してしまう誤りを四つの型に分け、直せるようにします。

クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。

UNDERSTANDING CHECK

理解チェック:情報を確かめる手順

70% 合格ライン
  1. 設問 0
    情報を確かめる四段階の段階1は何ですか。
  2. 設問 1
    「中学生の八割がスマートフォンで睡眠不足」の主張を分けると、どうなりますか。
  3. 設問 2
    五つの問いに答えられないとき、どうしますか。
  4. 設問 3
    「首都圏五百人の調査では八割が睡眠不足と答えた」までは使え、「原因はスマホ」は保留とする判定はどれですか。
  5. 設問 4
    「保留」と判定したときの次の行動はどれですか。

まずは自分で選んでみましょう。採点・学習履歴への記録は、回答APIとの連携時に追加します。