LESSON 01

広告・SNSの情報を検討しよう

広告・SNSの情報を検討しよう:複数資料・入試で判断する

一つの商品についての広告・体験談型投稿・口コミ・公的機関の情報を二つの軸で比べ、利害関係の判定、使える部分の抽出、口コミの読み方の説明、判断に必要な第三者の情報の記述を入試形式で解き、広告・SNSの情報の検討を本番で使える形にまとめます。

広告・SNSの情報を検討しよう:複数資料・入試で判断する

このレッスンの役割

ここは「広告・SNSの情報を検討しよう」の出口です。二つの軸、三つの注意、四段階の手順、誤りの四つの型を、広告・口コミ・公的情報を比べる入試形式の問題で通して使います。

中心技能は、利害関係を判定し、使える部分を取り出し、口コミの読み方を説明し、判断に必要な第三者の情報を書くことです。目安時間は10分です。

入試でどう出るか

広告・SNSは、四つの形で出ます。

  1. 利害関係の判定:「各資料の発信者に利害関係があるか、根拠とともに答えよ」
  2. 使える部分:「資料Aから、確認できる事実だけを抜き出せ」
  3. 口コミの読み方:「資料Cの口コミを読むときの注意点を書け」
  4. 必要な情報:「購入を判断するためにさらに必要な情報を書け」

総合問題

「集中力が上がる」とうたうサプリメントについて、四つの資料を読んで、あとの問いに答えなさい。

【資料A】販売会社の広告 「受験生の集中力をサポート!当社調べで利用者の九十三%が『集中できた』と回答。一日二粒、一か月分三千九百八十円。今なら初回半額。」

【資料B】動画配信者の投稿 「受験生のみんなに教えたい。このサプリ飲み始めてから勉強がはかどる!リンクから買うと千円引き。#PR」

【資料C】通販サイトの口コミ(星の平均四・六、二百十件) ・星五「飲みやすい。効いている気がする」(レビュー投稿で次回割引の対象) ・星五「子どもが集中して勉強するようになった」 ・星一「二週間飲んだが変化なし。解約の手続きが分かりにくい」 ・星二「初回半額のあと定期購入になっていて驚いた」

【資料D】消費者庁の注意喚起 「集中力の向上など、いわゆる健康食品の効果をうたう表示については、科学的根拠が確認されていないものが多く見られます。また、『初回半額』の定期購入契約に関する相談が増えています。」

問1

資料A〜Cの発信者について、利害関係の有無とその根拠を書きなさい。

問2

資料A・Bから、確認できる事実だけを抜き出しなさい。

問3

資料Cの口コミを読むときの注意点を、「報酬」「低評価」の語を使って書きなさい。

問4

このサプリメントの購入を判断するために、さらに必要な第三者の情報を一つ書きなさい。

答えと判断

問1

A:あり(販売会社。売る目的)。B:あり(「#PR」の表示と割引リンク。報酬を受けた投稿)。C:星五の一件目はあり(レビュー投稿で割引)。他は購入者で、表示上は利害関係なし(ただし推定)。

問2

A:一日二粒、一か月分三千九百八十円、初回半額(条件は要確認)。「九十三%が集中できた」は当社調べで母数・質問が不明、確認できない。B:リンクからの購入で千円引き。「勉強がはかどる」は本人の感想。

問3

星五の口コミには「レビュー投稿で割引」という報酬つきのものがあり、高評価に偏る可能性がある。低評価の口コミには「変化なし」「定期購入」という問題点が具体的に書かれていて、資料Dの注意とも一致するので、星の平均より低評価の理由を読む。

問4

販売会社と無関係の研究機関や公的機関による、このサプリメントの成分の効果についての調査結果。または、消費生活センターなどへのこの商品に関する相談の内容と件数。

誤答を診断する

誤答 型 戻るレッスン
問1でBを「なし」 体験談型を感想と思う 印象に流された判断を直す(型①)
問2に「九十三%が集中できた」 「当社調べ」を確認できる事実と思う 印象に流された判断を直す(型④)
問3で「星四・六だから信頼できる」 星の平均で判断 印象に流された判断を直す(型②)
問4で「もっと口コミを読む」 第三者の情報でない 出典・根拠を手順で調べる(段階3)

四つの資料の表

資料 利害関係 確認できる部分 感想・推測 扱い
A あり 価格、粒数、初回半額 九十三%(当社調べ)、サポート 価格は使える。効果は根拠にならない
B あり(#PR) 千円引き はかどる 広告として扱う
C 一部あり 解約の手続き、定期購入(複数の報告) 効いている気がする 低評価の具体的な報告を参考に
D なし 科学的根拠の確認されていない表示が多い、相談増加 ― 使える

答案で落とさないための確認

確認 見るもの
「#PR」と割引リンクで利害関係を判定したか B
「当社調べ」を確認できる事実から外したか Aの九十三%
報酬つきの高評価と低評価の理由を分けたか C
第三者の情報を「誰の・何の」で書いたか 問4

よくある間違い

資料Dを「サプリ全般の話で、この商品には関係ない」と読む

Dは「効果の表示」と「初回半額の定期購入」の両方に触れていて、AとCの内容と直接つながります。

低評価の「定期購入に驚いた」を「読まなかった人が悪い」と片づける

複数の報告があり、Dの注意とも一致します。確認できる問題点として扱います。

「必要な情報」に販売会社の追加資料を書く

利害関係のある発信者の情報では確かめたことになりません。第三者を書きます。

自分で説明しよう

確認1:広告・SNSの情報を見る二つの軸と、組み合わせごとの扱い

利害関係の有無×確認できるか。あり・できる→事実の部分は使う。あり・できない→広告の感想。なし・できる→使える。なし・できない→一人の感想。

確認2:使える部分を取り出す四段階

利害関係を判定、確認できる部分と感想に分ける、一次情報で確かめる、使える・使えないを分けて書く。

確認3:広告・SNSの誤りの四つの型

体験談型を感想と思う、星の平均で判断、拡散回数を確認の代わりに、「当社調べ」を第三者と思う。

セクションの出口

広告・口コミ・公的情報の利害関係を表示と目的で判定し、確認できる部分を抜き出し、口コミを報酬と低評価の観点で読み、第三者の情報を具体的に書けたら完了です。

次のセクション「複数の情報源を比べよう」では、ここまで個別に見てきた資料を並べて、共通する事実と食い違う主張を区別する方法を扱います。

クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。

UNDERSTANDING CHECK

理解チェック:広告・SNSを入試で検討する

70% 合格ライン
  1. 設問 0
    「#PR」と割引リンクつきの動画配信者の投稿の利害関係はどれですか。
  2. 設問 1
    広告「当社調べで九十三%が集中できた。一か月分三千九百八十円」から確認できる事実はどれですか。
  3. 設問 2
    「レビュー投稿で次回割引」の対象になっている星五の口コミの扱いはどれですか。
  4. 設問 3
    消費者庁の「効果表示には科学的根拠が確認されていないものが多い」の位置づけはどれですか。
  5. 設問 4
    購入を判断するために必要な第三者の情報として適切なものはどれですか。

まずは自分で選んでみましょう。採点・学習履歴への記録は、回答APIとの連携時に追加します。