LESSON 01

上位語・下位語で言葉を整理しよう

上位語・下位語で言葉を整理しよう:初見文・入試で使う

初見の説明文で、例の抜き出し、総称の抜き出し、字数に応じた抽象度の記述を入試形式で解き、階層を本番で使える形にまとめます。

上位語・下位語で言葉を整理しよう:初見文・入試で使う

このレッスンの役割

ここは「上位語・下位語で言葉を整理しよう」の出口です。階層の仕組み、段を合わせる四段階の手順、誤りの四つの型を、初見の説明文に付いた入試形式の問題で通して使います。

中心技能は、設問の求める段を読み、本文の階層で例・総称を抜き出し、字数に応じて抽象度を調節して記述することです。目安時間は10分です。

入試でどう出るか

階層は、三つの形で出ます。

  1. 例の抜き出し:「──線部の例として本文に挙げられているものを二つ抜き出せ」
  2. 総称の抜き出し:「〜をまとめて本文では何と呼んでいるか」
  3. 字数指定の記述:「〜について四十字以内で説明せよ」(字数が段を決める)

どれも、設問の言葉で段を決め、本文の階層で答えます。

総合問題

次の文章を読んで、あとの問いに答えなさい。

地域には、昔から伝わる①年中行事がある。春の田植え祭り、夏の盆踊り、秋の収穫祭、冬の火祭りなどだ。これらは、季節の節目を地域の人々が共に祝う②営みであり、人と人とをつなぐ役割を果たしてきた。しかし近年、担い手の減少で③途絶える行事が増えている。行事が消えると、失われるのは祭りそのものだけではない。準備のために集まり、役割を分け、世代を超えて技を伝える、④そうした機会が丸ごと失われるのだ。

問1

①「年中行事」の例として本文に挙げられているものを二つ抜き出しなさい。

問2

「田植え祭り」「盆踊り」「収穫祭」「火祭り」を、本文ではまとめて何と呼んでいるか。四字で抜き出しなさい。

問3

④「そうした機会」とは何か。本文の言葉を使って三十字以内で説明しなさい。

問4

行事が消えることで失われるものについて、筆者の考えを十五字以内でまとめなさい。

答えと判断

問1

「田植え祭り」「盆踊り」(収穫祭、火祭りも可)。「例」は下位語。「〜などだ」の前に並んでいます。

問2

「年中行事」。四字の指定で、隣の上位語です。「営み」は二字で、さらに上の段。

問3

「準備で集まり、役割を分け、世代を超えて技を伝える機会。」(二十七字)。「そうした」は直前の三つの具体例(下位語)をまとめる語。三十字なら具体例を圧縮して入れられます。

問4

「人と人とをつなぐ機会。」(十一字)。十五字では具体例は入らないので、上位語「人と人とをつなぐ役割」「機会」で書きます。

誤答を診断する

誤答 型 戻るレッスン
問1で「営み」 段の取り違え(上位語を答えた) 誤った言い換えを直す(型①)
問2で「営み」(字数無視) 段の飛ばしすぎ 誤った言い換えを直す(型④)
問3で「田植え祭りなど」 「そうした」の指す段を誤った 手掛かりから意味を決める(段階2)
問4に「田植え祭り」を入れた 字数と段が合わない 手掛かりから意味を決める(例題3)

字数と段の対応

字数 使う段 問の例
十五字以内 上位語だけ 問4:人と人とをつなぐ機会
三十字以内 上位語+具体例の圧縮 問3:準備で集まり〜技を伝える機会
六十字以上 具体例を一部含めてよい 田植え祭りなどの行事を通じて〜

字数は、どの段で書くかの指示だと読みます。

答案で落とさないための確認

確認 見るもの
設問の段を読んだか 例(下)/何というか(上)
本文の階層か 本文の話題の上位語を選んだか
隣の段か 飛ばしすぎていないか(営み/年中行事)
字数と段は合うか 短い字数に具体例を入れていないか
「そうした」「これら」の指す範囲 直前の並列をまとめているか

よくある間違い

指示語「そうした」「これら」の指す範囲を一つだけにする

「そうした機会」は直前の三つ全部をまとめています。並列を丸ごと受けます。

字数が余ると具体例で埋める

字数は上限です。段が合っていれば短くてよく、具体例で埋めると段がずれます。

抜き出しの字数指定を無視する

「四字で」は段の指定でもあります。字数に合う段の語を探します。

自分で説明しよう

確認1:「例を抜き出せ」と「まとめて何というか」で、それぞれどの段を答えますか

例は下位語、まとめては上位語。

確認2:字数が少ない記述で使う段と、その理由

上位語。具体例を入れる字数がなく、まとめの語で書く必要があるから。

確認3:「そうした機会」の「そうした」が指す範囲

直前に並べられた具体例(準備で集まる、役割を分ける、技を伝える)の全部。

セクションの出口

初見文で、設問の段を読んで例と総称を抜き出し、字数に応じた段で記述できたら完了です。

次のセクション「一つの言葉が持つ複数の意味」では、同じ言葉が文脈によって異なる意味を持つことを理解し、文章に合う意味を判断する方法を扱います。

クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。

UNDERSTANDING CHECK

理解チェック:階層を入試で使う

70% 合格ライン
  1. 設問 0
    「春の田植え祭り、夏の盆踊り、秋の収穫祭、冬の火祭りなどだ」という文で、「年中行事」の例にあたるのはどれですか。
  2. 設問 1
    「田植え祭り・盆踊り・収穫祭・火祭りをまとめて四字で」と問われたときの答えはどれですか。
  3. 設問 2
    十五字以内の記述で、具体例(田植え祭りなど)を入れない理由はどれですか。
  4. 設問 3
    「準備のために集まり、役割を分け、世代を超えて技を伝える、そうした機会」の「そうした」が指す範囲はどれですか。
  5. 設問 4
    「四字で抜き出せ」のような字数指定の役割はどれですか。

まずは自分で選んでみましょう。採点・学習履歴への記録は、回答APIとの連携時に追加します。