LESSON 01

辞書を使って意味を確かめよう

辞書を使って意味を確かめよう:初見文・入試で使う

入試の「同じ意味で使われているものを選べ」型の問題と語義選択を、辞書の番号を選ぶ手順で解き、多義語の判断を本番で使える形にまとめます。

辞書を使って意味を確かめよう:初見文・入試で使う

このレッスンの役割

ここは「辞書を使って意味を確かめよう」の出口です。入試では辞書を引けませんが、辞書の番号を選ぶ手順は、そのまま「多義語の意味を文脈で決める」問題に使えます。ここでは、入試形式の問題で通して使います。

中心技能は、「──線部と同じ意味で使われているものを選べ」という問題を、用例の形の比較で解くことです。目安時間は10分です。

入試でどう出るか

多義語は、次の形で出ます。

  1. 同じ意味の選択:「──線部『かたい』と同じ意味で使われているものを選べ」。選択肢に別の意味の「かたい」が並びます。
  2. 語義選択:「──線部の意味として最も適切なものを選べ」。辞書の番号を選ぶのと同じです。
  3. 記述:「──線部はどういうことか」。辞書の説明を文脈に合わせて言い換えます。

どれも、「どの番号か」を用例の形で決める手順で解けます。

総合問題

次の文章を読んで、あとの問いに答えなさい。

兄は、昔から①口が重い。家族の前でも、聞かれたことに短く答えるだけだ。だが、料理のことになると別人のように話が②弾む。先日も、新しい包丁の③切れ味について三十分も語った。彼にとって料理は、言葉を引き出す④鍵なのだと思う。

問1

①「口が重い」の意味として最も適切なものを選びなさい。

ア 口数が少ない イ 口が大きい ウ 発音が不明瞭だ エ 食べるのが遅い

問2

②「弾む」と同じ意味で使われているものを選びなさい。

ア ボールがよく弾む イ 会話が弾む ウ 息が弾む エ お礼を弾む

問3

④「鍵」と同じ意味で使われているものを選びなさい。

ア 家の鍵をかける イ 鍵を落とした ウ 事件を解く鍵 エ 鍵が壊れた

問4

④「鍵」はどういうことか、「〜もの」の形で説明しなさい。

答えと判断

問1

ア。「口が重い」は慣用句で「口数が少ない」。文脈の「短く答えるだけ」と通ります。慣用句の欄を見る型④の対策です。

問2

イ。本文の「話が弾む」は「勢いづいて盛り上がる」。アは物理的に跳ねる、ウは呼吸が荒くなる、エは気前よく多く出す。「〜が弾む」で主語が話・会話のものを選びます。

問3

ウ。本文の「鍵」は「問題を解決する手掛かり」。ア・イ・エは物としての鍵。「解く鍵」「言葉を引き出す鍵」と形を比べます。

問4

「兄から言葉を引き出すきっかけになるもの」。辞書の「手掛かり」を、文脈の「言葉を引き出す」に合わせて言い換えます。

誤答を診断する

誤答 型 戻るレッスン
問1でイ 慣用句を一語ずつ読んだ 誤った言い換えを直す(型④)
問2でア ①の意味を機械的に当てた 誤った言い換えを直す(型①)
問3でア 用例の形を比べなかった 誤った言い換えを直す(型②)
問4で「手掛かりのこと」 説明文の丸写し 誤った言い換えを直す(型③)

「同じ意味」の問題の解き方

段階 すること
1 本文の──線部の意味を文脈で見当づける(番号を決める)
2 選択肢の一つ一つを、同じ番号か別の番号かで分ける
3 主語・目的語・助詞の形を本文と比べる
4 同じ番号で同じ形のものを選ぶ

選択肢は、たいてい「物理的な意味」と「比喩的な意味」に分かれます。本文がどちらかを先に決めると、半分に絞れます。

答案で落とさないための確認

確認 見るもの
本文の番号を先に決めたか 選択肢から入っていないか
物理的か比喩的かを分けたか 鍵(物)/鍵(手掛かり)
用例の形を比べたか 〜が弾む(話)/〜が弾む(ボール)
慣用句ではないか 口が重い、目が高い
記述は文脈に合わせたか 辞書の説明を写していないか

よくある間違い

選択肢を先に読んで、本文の意味を決めずに選ぶ

本文の番号を先に決めます。決めずに選ぶと、形が似ているだけの選択肢に引かれます。

物理的な意味の選択肢を無意識に正解だと思う

本文は比喩的な意味で使われることが多いのです。物か様子かを先に分けます。

記述で辞書の説明をそのまま書く

文脈の主語と目的語を入れて、自分の言葉にします。

自分で説明しよう

確認1:「同じ意味で使われているもの」の問題で最初にすること

本文の──線部の意味を文脈で決めること(番号を決めること)です。

確認2:「会話が弾む」と「ボールが弾む」を分ける手掛かり

主語が物(ボール)か様子(会話)か。用例の形の比較です。

確認3:「口が重い」を解くときに見る辞書の欄

慣用句の欄です。一語ずつでは意味が決まりません。

セクションの出口

入試形式で、本文の多義語の番号を先に決め、用例の形で選択肢を絞り、記述で文脈に合わせて言い換えられたら完了です。

次のセクション「具体的な言葉と抽象的な言葉」では、言葉が示す範囲の広さと具体度の違いを理解し、抽象的な説明と具体例を結びつける方法を扱います。

クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。

UNDERSTANDING CHECK

理解チェック:多義語を入試で使う

70% 合格ライン
  1. 設問 0
    「兄は昔から口が重い」の「口が重い」の意味はどれですか。
  2. 設問 1
    「料理のことになると話が弾む」の「弾む」と同じ意味で使われているものはどれですか。
  3. 設問 2
    「料理は言葉を引き出す鍵だ」の「鍵」と同じ意味で使われているものはどれですか。
  4. 設問 3
    「同じ意味で使われているものを選べ」の問題で最初にすることはどれですか。
  5. 設問 4
    多義語の選択肢を半分に絞るときに先に分けるものはどれですか。

まずは自分で選んでみましょう。採点・学習履歴への記録は、回答APIとの連携時に追加します。