LESSON 01

高校入試・語彙マスターチェック

高校入試・語彙マスターチェック:手掛かりから意味を決める

問題の形を見る、技能と手掛かりを決める、本文の該当箇所で決める、文に戻して確かめるという本番用の手順を、入試形式の五問に当てます。

高校入試・語彙マスターチェック:手掛かりから意味を決める

このレッスンの役割

前のレッスンで、問題の形から技能と手掛かりが決まることを確かめました。ここでは、入試本番で使う手順を一つに決め、どの形の語彙問題にも同じ順で当てられるようにします。

今回の中心技能は、「問題の形を見る → 技能と手掛かりを決める → 本文の該当箇所で決める → 文に戻して確かめる」の四段階を、どの語彙問題でも一行ずつ書けることです。目安時間は9分です。

今日の問い

本文:「彼の提案は斬新だった。一方、従来の案は、誰もが思いつく平凡なものだった。」 設問:「──線部『斬新』の意味として最も適切なものを選べ。ア 平凡な イ 今までにない新しい ウ 複雑な エ 危険な」

手順で解きます。形は語義選択で本文に対比あり。技能は未知語の意味決定、手掛かりは対比の合図「一方」。本文で「平凡」と対になっているので「平凡でない=今までにない新しい」。文に戻して「彼の提案は今までにない新しいものだった」で通ります。イ。

手順を一行ずつ

段階 すること 「斬新」の場合
1 問題の形を見る 語義選択、本文に対比あり
2 技能と手掛かりを決める 未知語の意味決定、対比の合図
3 本文の該当箇所で決める 「一方〜平凡」→ 平凡でない
4 文に戻して確かめる 「新しい提案だった」→ 通る

例題1:空欄補充(対義語+類義語)

「科学は( A )的な印象ではなく、( B )的に検証できる事実に基づく。」

  1. 形:空欄補充、対で入れる
  2. 技能:対義語(対比の向き)
  3. 本文:「〜ではなく」の前が否定(印象→主観)、後が肯定(検証できる→客観)
  4. 戻す:「主観的な印象ではなく、客観的に検証できる」→ 通る

例題2:多義語

「──線部『重い』と同じ意味で使われているものを選べ。本文:彼の言葉は重かった。」 ア 荷物が重い イ 責任が重い ウ 病気が重い エ 頭が重い

  1. 形:同じ意味の選択
  2. 技能:多義語(結びつく語、物理的か比喩的か)
  3. 本文:「言葉が」→ 比喩的 → 重みがある、軽々しくない。イ「責任が重い」も比喩的で「重大・負担」。ウは程度、エは体調。本文の「言葉の重さ」に最も近いのはイ
  4. 戻す:「彼の言葉には重みがあった」→ 通る

例題3:慣用句

「──線部『肩の荷が下りた』の意味を答えよ」

  1. 形:慣用句の意味
  2. 技能:慣用表現(本来の意味)
  3. 「責任や負担から解放されて楽になる」
  4. 戻す:文脈が「仕事を終えた」などなら通る

例題4:言い換え記述

「──線部『時間の贅沢』とはどういうことか、三十字以内で。本文:何もしない午後を過ごす、時間の贅沢を久しぶりに味わった。」

  1. 形:どういうことか、三十字
  2. 技能:言い換え記述(部分、別表現、文末)
  3. 時間/贅沢 → 時間=何もしない午後、贅沢=ゆとりを持って使うこと → 「何もせずに時間をゆったり使える豊かさのこと。」
  4. 字数・文末を確認

例題5:筆者の評価

「筆者は『画一的な教育』をどのように見ているか」

  1. 形:評価の読み取り
  2. 技能:論説文語彙(評価の語の向き、譲歩と逆接)
  3. 「画一的」はマイナスの評価語。「確かに〜しかし」の後を見る
  4. 否定的に見ている、と答える

段階4で確かめる項目

技能 確かめ
語義選択 文に戻して通るか。ニュアンスまで合うか
空欄補充 対比の向き、結びつき、品詞
多義語 物理的/比喩的の型が一致しているか
慣用句 本来の意味か、場面が合うか
記述 部分、比喩、抽象化、文末、字数

よくある間違い

段階1を飛ばして、本文を頭から読む

形を見れば、見る場所が限られます。傍線部の前後三文で足りることがほとんどです。

段階3で、本文を見ずに知識だけで決める

「斬新」の意味を知っていても、本文の対比で確かめます。知識と本文が合って確定です。

段階4を省く

文に戻すと、ニュアンスのずれや向きの逆転に気づきます。十秒で済むので必ずやります。

自分で確かめよう

確認1:「『煮詰まる』が正しく使われている文を選べ」を四段階で

正誤判定 → 慣用表現(本来の意味:議論が進んで結論が近い) → 各選択肢を本来の意味で判定 → 「結論が見えてきた」の文脈のものを選ぶ。

確認2:空欄補充で「〜ではなく」があるとき、空欄がその後にあれば何が入りますか

肯定される側の語。前の語の対義語。

確認3:記述の段階4で確かめる五つ

部分、比喩、抽象化、文末、字数。

まとめと次の一歩

本番の手順は、問題の形を見る、技能と手掛かりを決める、本文の該当箇所で決める、文に戻して確かめる、の四段階です。どの技能でも同じ順で使え、段階4の確かめが点を守ります。

次のレッスンでは、入試の語彙問題で実際に起きる失点を型に分け、コース全体の直し方を一覧にします。

クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。

UNDERSTANDING CHECK

理解チェック:語彙問題の本番の四段階

70% 合格ライン
  1. 設問 0
    語彙問題の本番用四段階の手順で、段階3はどれですか。
  2. 設問 1
    「彼の提案は斬新だった。一方、従来の案は平凡なものだった」の「斬新」の意味はどれですか。
  3. 設問 2
    「彼の言葉は重かった」と同じ意味で使われているのはどれですか。
  4. 設問 3
    「肩の荷が下りた」の意味はどれですか。
  5. 設問 4
    「何もしない午後を過ごす、時間の贅沢」の「時間の贅沢」の言い換えとして適切なのはどれですか。

まずは自分で選んでみましょう。採点・学習履歴への記録は、回答APIとの連携時に追加します。