面接での言葉遣い:不自然な表現を直す
このレッスンの役割
面接の受け答えの誤りは、話し言葉のくせ、結論の遅れ、過剰な敬語で不自然、質問とのずれ、の四つに分けられます。ここでは、それぞれを型に分け、直します。
今回の中心技能は、面接の受け答えを見て四つの型のどれかを言い、直せることです。目安時間は8分です。
今日の問い
「えっと、自分は、まあ中学では部活とかいろいろやってて、で、その中でも、なんか、バスケ部がすごく楽しかったんで、高校でもやりたいなって思ってます。」
四つの型が混ざっています。「えっと」「自分」「とか」「なんか」「〜んで」「〜なって」は話し言葉のくせ(型①)。結論(バスケ部を続けたい)が最後(型②)。「いろいろやってて」は具体的でない。直し:「はい。私が高校で続けたいことは、バスケットボールです。中学では三年間バスケットボール部に所属し、最後の大会では県大会に出場しました。高校でも、チームで目標に向かう経験を重ねたいと考えています。」
誤りの四つの型
| 型 | 起きていること | 例 | 直し方 |
|---|---|---|---|
| ① 話し言葉のくせ | えっと、自分、〜とか、〜んで、〜なって、語尾伸ばし | 自分は〜やってて | 「はい」で始め、私、〜など、〜ので、〜と思います |
| ② 結論の遅れ | 経緯を話してから結論、または結論がない | いろいろあって…楽しかったんで… | 結論を一文で先に |
| ③ 過剰な敬語 | 「させていただく」の連発、二重敬語で不自然 | 参加させていただき、学ばさせていただき | 必要な敬語だけに。自分の動作は丁寧語で足りることが多い |
| ④ 質問とのずれ | 聞かれたことと違うことを答える | 「がんばったこと」に志望理由 | 段階1で種類を聞き分け、結論を質問に合わせる |
型①を直す:置き換え表
| くせ | 直し |
|---|---|
| えっと、あの、なんか、まあ | はい。(一拍置く) |
| 自分、僕 | 私 |
| 〜とか | 〜など、〜や |
| 〜んで | 〜ので |
| 〜なって思ってます | 〜と考えています |
| 〜じゃないですか | 〜だと思います |
| 〜です(伸ばす) | 〜です。(短く切る) |
| やってて、やってます | 行っており、取り組んでいます |
型②を直す:結論を先に
| 遅れ | 直し |
|---|---|
| 中学では〜があって、〜で、それで〜と思いました | はい。私は〜です。なぜなら〜。具体的には〜。 |
| (結論なし)いろいろがんばりました | 私が一番がんばったことは〇〇です。 |
「聞かれたこと+です」を最初の一文にします。
型③を直す:必要な敬語だけ
| 過剰 | 直し |
|---|---|
| 説明会に参加させていただき | 説明会に参加し |
| 学ばさせていただきたい | 学びたい |
| お話をお聞きさせていただき | お話を伺い |
| 先生がおっしゃられた | 先生がおっしゃった |
自分の動作は「丁寧語+必要なら謙譲語」。「させていただく」は許可の動作だけ。
型④を直す:質問に合わせる
| 質問 | ずれた答え | 合った答え |
|---|---|---|
| がんばったことは | 御校を志望したのは〜 | 吹奏楽部の活動です |
| 長所は | 部活で〜しました(経験だけ) | 粘り強いところです。部活で〜 |
| 将来の夢は | 高校で〜したい(高校の話だけ) | 〇〇になりたいです。そのために高校で〜 |
例題:どの型か
「御校の先生方に説明会でお話をお聞きさせていただいて、学ばさせていただきたいと強く思いました。」
型③。「御校の先生方のお話を説明会で伺い、学びたいと強く思いました。」
「長所は何ですか」→「中学では三年間、毎日欠かさず練習に参加しました。」
型④②。長所(粘り強さ)を先に言う。「私の長所は、粘り強いところです。中学では〜」。
よくある間違い
緊張すると「えっと」が出るのは仕方ないと思う
「はい」を口癖にすると「えっと」が減ります。練習で置き換えます。
丁寧にしようとして「させていただく」を重ねる
不自然さが目立ち、逆に評価が下がります。必要な敬語だけ。
用意した答えを質問に関係なく言う
質問の種類を聞き分けてから、用意した材料を当てはめます。
自分で確かめよう
確認1:「えっと、自分は〜やってて」の誤りの型と直し方
型①(話し言葉のくせ)。「はい。私は〜に取り組んでおり」。
確認2:「学ばさせていただきたい」の誤りの型と直し方
型③(過剰、さ入れ)。「学びたい」。
確認3:「長所は」に経験だけを答えた誤りの型
型④(質問とのずれ)+型②(結論の遅れ)。長所を先に言う。
まとめと次の一歩
誤りは、話し言葉のくせ、結論の遅れ、過剰な敬語、質問とのずれ、の四つに分けられます。置き換え表、結論を先に、必要な敬語だけ、質問に合わせる、で直せます。
次のレッスンでは、面接の受け答えを入試形式の問題で通して使います。
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