面接での言葉遣い:人物関係と働きをつかむ
このレッスンの役割
高校入試の面接は、このコースで学んだ敬語を、初対面の目上に対して、公的な場面で、自分を伝えるために使う場です。言葉遣いの正しさと、答えの分かりやすさの両方が見られます。ここでは、面接の言葉遣いの基本と、受け答えの基本形をつかみます。
今回の中心技能は、面接の四つの問い(誰が・誰に・場面・目的)を言え、答えを「結論・理由・具体例・結び」の形で組み立てられることです。目安時間は8分です。
今日の問い
「中学校で一番がんばったことは何ですか」と聞かれた。どう答えるか。
「はい。私が一番がんばったことは、吹奏楽部の活動です(結論)。入部当初は楽譜が読めず苦労しましたが、毎日三十分の基礎練習を続けました(理由・具体例)。その結果、三年生のときにはコンクールで演奏する機会をいただきました(具体例)。この経験から、続けることの大切さを学びました(結び)。」
結論を先に、理由と具体例で支え、学んだことで結びます。
面接の四つの問い
| 問い | 答え | 言葉遣いへの影響 |
|---|---|---|
| 誰が | 受験生(自分) | 自分側の動作は謙譲語・丁寧語 |
| 誰に | 面接官(初対面の目上) | 相手の動作は尊敬語、「です・ます」を崩さない |
| 場面 | 公的(面接室) | 話し言葉の省略を使わない |
| 目的 | 自分を伝える | 結論を先に、具体的に |
受け答えの基本形
| 部分 | 内容 | 言い方 |
|---|---|---|
| 結論 | 聞かれたことへの答え | はい。〜です。/〜と考えています。 |
| 理由 | なぜそう言えるか | なぜなら〜からです。/〜ので、 |
| 具体例 | 出来事、数字、経験 | 具体的には〜。/たとえば〜。 |
| 結び | 学んだこと、今後 | この経験から〜を学びました。/高校でも〜したいです。 |
質問によっては、結論+理由だけで足ります。長さは三十秒〜一分が目安です。
面接の定型表現
| 場面 | 表現 |
|---|---|
| 入室 | 失礼します。/〇〇中学校の田中と申します。よろしくお願いいたします。 |
| 返事 | はい。 |
| 聞き返す | 恐れ入ります。もう一度おっしゃっていただけますでしょうか。 |
| 考える時間 | 少し考えさせてください。 |
| 分からない | 申し訳ありません。分かりません。/勉強不足で、存じません。 |
| 退室 | ありがとうございました。失礼します。 |
面接で避ける言葉
| 避ける | 使う |
|---|---|
| えっと、あの、なんか | (無言で一拍置く)/はい。 |
| 自分、僕、俺 | 私 |
| 〜っす、〜です(語尾を伸ばす) | 〜です。〜ます。 |
| 〜とか、〜みたいな | 〜など、〜のような |
| 〜じゃないですか | 〜ではないでしょうか/〜だと思います |
| ぶっちゃけ、マジで、ヤバい | 正直に申し上げますと、本当に、とても |
「はい」の役割
質問を受けたら、まず「はい」と答えてから話し始めます。聞こえたことの合図になり、考える一拍が取れます。「えっと」の代わりに「はい」を置くだけで、印象が変わります。
よくある間違い
敬語を正しく使えば面接は十分だと思う
結論が後回しだと、敬語が正しくても伝わりません。基本形で組み立てます。
「自分」を一人称に使う
「私」。「自分」は面接では使いません。
分からないときに黙る
「申し訳ありません。分かりません」と言います。沈黙より誠実です。
自分で確かめよう
確認1:面接の受け答えの基本形の四つの部分
結論、理由、具体例、結び。
確認2:面接で「えっと」の代わりに置く言葉
「はい。」
確認3:質問が聞き取れなかったときの言い方
「恐れ入ります。もう一度おっしゃっていただけますでしょうか。」
まとめと次の一歩
面接は、初対面の目上に、公的な場面で、自分を伝える場です。結論・理由・具体例・結びの基本形で答え、「はい」で始め、「自分」「えっと」「〜とか」を使いません。
次のレッスンでは、質問を聞いてから答えを組み立てるまでの手順を一行ずつ使えるようにします。
クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。