LESSON 01

敬語と言葉遣いマスターチェック

敬語と言葉遣いマスターチェック:動作主と向きで選ぶ

各セクションの四段階を一つの流れ(四つの問いで段階を決める・用件の形を組む・動詞ごとに動作主と内外で敬語を選ぶ・四つの観点で点検する)に統合し、一つの場面から発話を組み立てる手順を通して使います。

敬語と言葉遣いマスターチェック:動作主と向きで選ぶ

このレッスンの役割

各セクションで「動作主と向きで選ぶ」四段階を学びました。ここでは、それらを一つの流れに統合し、場面を与えられたら発話を組み立てて点検するまでを通して使います。面接でも手紙でも、この流れは同じです。

今回の中心技能は、「四つの問いで段階を決める → 用件の形(前置き+本文+補い)を組む → 動詞ごとに動作主と内外で敬語を選ぶ → 四つの観点で点検する」の四段階を一つの場面で通せることです。目安時間は12分です。

統合した四段階

段階 すること 使うセクション
1 四つの問い(誰が・誰に・場面・目的)で段階を決める 相手・場面・目的、場面に合う表現
2 用件の形(前置き+本文+補い)を組む 依頼・質問・断り、電話・手紙・メール、面接
3 動詞ごとに動作主と内外で敬語を選ぶ 尊敬語、謙譲語、見分け、特別な形、お・ご、内と外
4 四つの観点(二重・逆転・過剰・不足)で点検する 不自然な敬語

練習の場面

職場体験でお世話になった書店の店長に、お礼のメールを送る。体験中、店長が本の並べ方を教えてくれた。自分の担任が「必ずお礼を伝えなさい」と言った。体験は三日間だった。

段階1:四つの問いで段階を決める

問い 答え
誰が 私(中学生)
誰に 店長(外部・目上・お世話になった)
場面 メール(書き言葉、公的)
目的 お礼

第三段階(初対面・外部)。件名と名乗りが要ります。

段階2:用件の形を組む

部分 内容
件名 職場体験のお礼(〇〇中学校 田中)
宛名・挨拶 〇〇書店 店長 〇〇様 お世話になっております。
名乗り 〇〇中学校二年の田中です。
本文(お礼) 三日間の職場体験では、大変お世話になりました。
具体(学んだこと) 店長が本の並べ方を教えてくれたこと
補い(担任の言葉、今後) 担任からも必ずお礼を伝えるようにと言われた。今後も本を大切にしたい
結び 今後ともよろしくお願いいたします。田中

段階3:動詞ごとに敬語を選ぶ

動詞 動作主 内外 敬語
教えてくれた 店長 外 教えてくださった(尊敬)
(私が)学んだ 私 ― 学びました(丁寧)
担任が言った 担任 内(聞き手が外部) 担任から言われております(敬称なし、高めない)
お礼を伝える 私→店長 店長に向かう お礼を申し上げます(謙譲)
本を大切にしたい 私 ― 大切にしていきたいと思います(丁寧)

段階4:四つの観点で点検する

完成したメール:

件名:職場体験のお礼(〇〇中学校 田中)

〇〇書店 店長 〇〇様

お世話になっております。〇〇中学校二年の田中です。 三日間の職場体験では、大変お世話になりました。店長が本の並べ方を教えてくださったおかげで、お客様の目線で考えることの大切さを学びました。 担任からも、必ずお礼を申し上げるようにと言われております。 今後も、本を大切にしていきたいと思います。 本当にありがとうございました。今後ともよろしくお願いいたします。

〇〇中学校二年 田中

観点 点検
二重敬語 「教えてくださった」は一つ ○
逆転 店長の動作が尊敬語、私の動作が丁寧・謙譲 ○
過剰 「させていただく」を使っていない ○
不足 店長の動作が丁寧語止まりになっていない ○
内と外 「担任」に敬称なし、「言われております」○
話し言葉 「この前」「すごく」なし ○

面接でも同じ流れ

段階 面接の場合
1 面接官・公的・自分を伝える → 第三段階
2 結論・理由・具体例・結び
3 御校の先生は尊敬語、自校の担任と家族は内
4 「えっと」「自分」「させていただく」の点検

よくある間違い

段階1を飛ばして敬語の形から考える

段階が決まらないと、過剰か不足かの判断ができません。

段階3で動詞を一つ見落とす

「担任が言った」のような内の人の動作で逆転が起きます。動詞ごとに確かめます。

段階4を省く

書き上げた後に読み返すと、二重敬語や話し言葉が見つかります。

自分で確かめよう

確認1:統合した四段階

四つの問いで段階、用件の形、動詞ごとに動作主と内外、四つの観点で点検。

確認2:練習の場面で、担任の動作をどう書きましたか

「担任からも〜言われております」(内なので敬称なし、高めない)。

確認3:段階4で点検する四つの観点

二重敬語、逆転、過剰、不足。

まとめと次の一歩

四段階で場面から発話を組み立てれば、メールでも面接でも同じ流れで書けます。段階を決め、型に当てはめ、動詞ごとに向きを選び、最後に四つの観点で点検します。

次のレッスンでは、各セクションの誤りの型を横断して集め、自分がどの型で落としやすいかを診断します。

クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。

UNDERSTANDING CHECK

理解チェック:場面から発話を組み立てる

70% 合格ライン
  1. 設問 0
    統合した四段階の段階1はどれですか。
  2. 設問 1
    店長へのお礼のメールで、「店長が教えてくれた」をどう書きますか。
  3. 設問 2
    同じメールで、「担任がお礼を伝えなさいと言った」をどう書きますか。
  4. 設問 3
    段階4で点検する四つの観点はどれですか。
  5. 設問 4
    面接でこの四段階を使うとき、段階2の「用件の形」は何になりますか。

まずは自分で選んでみましょう。採点・学習履歴への記録は、回答APIとの連携時に追加します。