尊敬語と謙譲語を見分けよう:会話・面接・入試で使う
このレッスンの役割
ここは「尊敬語と謙譲語を見分けよう」の出口です。二つの問い、対の表、四段階の手順、誤りの四つの型を、会話・面接・入試形式の問題で通して使います。
中心技能は、文中の敬語を分類し、同じ動詞を尊敬語と謙譲語で書き分け、向きの逆転を直し、面接で相手と自分の動作が混ざる文を正しく言うことです。目安時間は10分です。
入試でどう出るか
見分けは、三つの形で出ます。
- 分類:「──線部ア〜エのうち、謙譲語をすべて選べ」
- 書き分け:「『見る』を、①先生の動作、②自分の動作として敬語に直せ」
- 訂正:「次の文の敬語の誤りを直せ」(向きの逆転)
総合問題
問1
次の──線部ア〜カのうち、尊敬語と謙譲語をそれぞれすべて選びなさい。 「先生がア(おっしゃった)本を、私はイ(拝見し)、感想をウ(申し上げ)ました。先生はエ(ご覧になって)、『よく読んだね』とオ(おっしゃって)くださいました。私はもう一度カ(伺い)たいことがあります。」
問2
「聞く」を、次の二つの場面で敬語に直しなさい。 ① 先生が私の意見を(聞く)。 ② 私が先生の意見を(聞く)。
問3
次の文の誤りを直しなさい。(生徒が先生に話す場面) ① 先生が拝見した資料を、私がご覧になりました。 ② 校長先生に私がいらっしゃって、お話を伺いました。 ③ 私が先生に教えてくださった方法で解きました。
問4
面接で「中学校で印象に残っていることは何ですか」と聞かれた。次の答えの敬語の誤りを直しなさい。 「はい、合唱コンクールです。担任の先生が毎日練習に来ていただいて、私たちは先生のご指導を拝見しながら、本番で金賞をいただきました。」
答えと判断
問1
尊敬語:ア、エ、オ(動作主が先生)。謙譲語:イ、ウ、カ(動作主が私)。「伺う」は「聞く」の謙譲語。
問2
①お聞きになる(聞いてくださる も可)。動作主が先生。②伺う(お聞きする も可)。動作主が私で、先生に向かう。
問3
①「先生がご覧になった資料を、私が拝見しました。」向きが両方逆。②「校長先生のところに私が伺って、お話を伺いました。」「〜に」の人を動作主にした誤り。③「私が先生に教えていただいた方法で解きました。」主語が私なので「いただく」。
問4
「担任の先生が毎日練習に来てくださって、私たちは先生のご指導を受けながら、本番で金賞をいただきました。」「来ていただいて」→ 主語が先生なので「来てくださって」。「ご指導を拝見しながら」→ 指導は「見る」ものではなく「受ける」もので、「ご指導を受けながら」「ご指導いただきながら」。「金賞をいただきました」は正しい。
誤答を診断する
| 誤答 | 型 | 戻るレッスン |
|---|---|---|
| 問1でカを尊敬語 | 「伺う」の動作主(私)を見ていない | 人物関係と働きをつかむ |
| 問2①で「伺う」 | 向きの逆転 | 不自然な表現を直す(型①) |
| 問3②を「いらっしゃって」のまま | 「〜に」を動作主に | 不自然な表現を直す(型②) |
| 問4で「来ていただいて」のまま | くださる/いただくの取り違え | 不自然な表現を直す(型④) |
分類の表
| 線 | 語 | 動作主 | 種類 |
|---|---|---|---|
| ア | おっしゃった | 先生 | 尊敬語 |
| イ | 拝見し | 私 | 謙譲語 |
| ウ | 申し上げ | 私 | 謙譲語 |
| エ | ご覧になって | 先生 | 尊敬語 |
| オ | おっしゃって | 先生 | 尊敬語 |
| カ | 伺い | 私 | 謙譲語 |
答案で落とさないための確認
| 確認 | 見るもの |
|---|---|
| 動詞ごとに動作主を書いたか | 先生/私 |
| 「〜に」の人を動作主にしていないか | 校長先生に → 向かう相手 |
| 「くださる」の主語は相手、「いただく」の主語は私か | 先生が来てくださる |
| 「拝見」は「見る」にだけ使っているか | ご指導は受ける |
| 同じ動詞でも動作主で形を変えたか | お聞きになる/伺う |
よくある間違い
「伺う」を見て尊敬語と答える
「伺う」は常に自分の動作(謙譲語)です。
「ご指導を拝見する」のように謙譲語を機械的に当てる
動詞の意味に合う語を選びます。指導は受けるもの。
面接で「先生が〜ていただいて」と言う
主語が先生なら「くださって」。「いただく」は私が主語のとき。
自分で説明しよう
確認1:尊敬語と謙譲語を分類するとき、最初に書くもの
動詞ごとの動作主。
確認2:「聞く」の尊敬語と謙譲語
尊敬語:お聞きになる。謙譲語:伺う、お聞きする。
確認3:「先生が来ていただいて」の直し方と理由
「先生が来てくださって」。主語が先生なので「くださる」。
セクションの出口
文中の敬語を動作主で分類し、同じ動詞を尊敬語と謙譲語で書き分け、向きの逆転を直し、面接で相手と自分の動作を正しく言えたら完了です。
次のセクション「特別な形の敬語」では、対の表の語を場面ごとに定着させ、「いらっしゃる」「伺う」の使い分けを細かく扱います。
クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。