相手・場面・目的を考えよう:会話・面接・入試で使う
このレッスンの役割
ここは「相手・場面・目的を考えよう」の出口です。四つの問い、四段階の手順、誤りの四つの型を、会話文・面接・入試形式の問題で通して使います。
中心技能は、会話文から人物関係を読み取り、場面に合う言い方に直し、面接の受け答えを修正することです。目安時間は10分です。
入試でどう出るか
相手・場面・目的は、三つの形で出ます。
- 関係の読み取り:「会話文のAとBの関係として適切なものを選べ」
- 言い換え:「──線部を、場面にふさわしい言い方に直せ」
- 面接の修正:「面接での受け答えとして不適切な部分を直せ」
総合問題
次の会話を読んで、あとの問いに答えなさい。
A「①明日の見学、何時に集合だっけ?」 B「九時に駅前だよ。②先生も来るって言ってた。」 A「じゃあ、③先生に確認のメール送っとくね。」
(Aが先生に送ったメール) ④「先生、明日の見学って九時に駅前集合で合ってますか? よろしくです。」
問1
AとBの関係として適切なものを選びなさい。ア 教師と生徒 イ 友人同士 ウ 店員と客 エ 面接官と受験生
問2
②「先生も来るって言ってた」を、Bが先生本人に直接たずねる言い方に直しなさい。
問3
④のメールで、相手と場面に合っていない部分を二つ指摘し、全体を直しなさい。
問4
次は面接での受け答えである。不適切な部分を直しなさい。 「はい、えっと、自分は図書委員をやってて、本を整理するのとか好きだったんで、高校でも図書委員とかやりたいなって思ってます。」
答えと判断
問1
イ。「だっけ」「だよ」「〜っとくね」と、両方がくだけた言葉を使い、対等。
問2
「先生もいらっしゃいますか。」動作主が先生(相手側)なので尊敬語(相手↑)、聞き手が先生なので丁寧語。
問3
不適切:「〜って〜で合ってますか」(話し言葉の省略、場面のずれ)、「よろしくです」(相手の見誤り、目上への結びとして不適切)。直し:「先生、明日の見学は九時に駅前集合でよろしいでしょうか。よろしくお願いいたします。」
問4
「はい、私は図書委員を務めており、本を整理することが好きでしたので、高校でも図書委員として活動したいと考えています。」「えっと」「自分」「〜てて」「〜とか」「〜なって」を公的な場面の言葉に。
誤答を診断する
| 誤答 | 型 | 戻るレッスン |
|---|---|---|
| 問1でア | 言葉遣いから関係を読まなかった | 人物関係と働きをつかむ |
| 問2で「先生も来ますか」 | 丁寧語のみで尊敬語がない | 動作主と向きで選ぶ |
| 問3で「よろしくです」を見逃した | 相手の見誤り | 不自然な表現を直す(型①) |
| 問4で「自分」を残した | 場面のずれ | 不自然な表現を直す(型②) |
関係の読み取りの表
| 言葉の手掛かり | 読める関係 |
|---|---|
| だっけ、だよ、〜ね | 対等・親しい |
| 〜ですか、〜ます | 丁寧(目上、または距離) |
| いらっしゃる、おっしゃる | 相手を高める(目上) |
| 伺う、申す | 自分を低める(相手が目上) |
| 命令形(来い、やれ) | 上から下、または乱暴 |
答案で落とさないための確認
| 確認 | 見るもの |
|---|---|
| 四つの問い(誰が・誰に・場面・目的)を埋めたか | 関係と場面 |
| 動作主が相手側なら尊敬語にしたか | 相手↑ |
| 話し言葉の省略(〜って、〜てる)を書き言葉にしたか | 場面のずれ |
| 結びの言葉は相手に合っているか | よろしくお願いいたします |
| 面接で「自分」「えっと」「〜とか」を消したか | 公的な場面 |
よくある間違い
会話文の関係を内容から想像する
関係は言葉遣いから読みます。「だよ」「だっけ」なら対等です。
メールを話し言葉のまま書く
「〜って」「〜で合ってますか」は話し言葉です。書き言葉に直します。
面接で丁寧語だけ足して済ませる
「自分は〜やってて」に「です」を付けても直りません。語そのものを公的な言葉に替えます。
自分で説明しよう
確認1:会話文から関係を読む手掛かり
文末(だよ/です)、敬語の有無と向き(いらっしゃる/伺う)、命令形。
確認2:目上へのメールの結びの言葉
「よろしくお願いいたします」(「よろしくです」は不可)。
確認3:面接で避ける言葉を三つ
えっと、自分、〜とか。(〜なって、〜てて も可)
セクションの出口
会話文から関係を読み取り、目上への言い方に直し、メールと面接の言葉を場面に合わせられたら完了です。
次のセクション「丁寧語の基本」では、「です・ます・ございます」の使い方と、丁寧語だけで足りる場面・足りない場面を扱います。
クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。