場面に合う表現を選ぼう:会話・面接・入試で使う
このレッスンの役割
ここは「場面に合う表現を選ぼう」の出口です。三段階の表、四つの軸、四段階の手順、誤りの四つの型を、入試形式の問題で通して使います。
中心技能は、一つの内容を三段階で書き分け、場面に合う表現を選び、不ぞろいを直し、場面の変化に応じて言い換えることです。目安時間は10分です。
入試でどう出るか
場面に合う表現は、三つの形で出ます。
- 書き分け:「次の内容を、①友人、②先生に言う形で書け」
- 選択:「次の場面で最も適切な表現を選べ」
- 訂正:「次の発話で、場面に合っていない部分を直せ」
総合問題
問1
「明日の練習は休む。理由は塾の模試がある」という内容を、次の三人に伝える形で書きなさい。 ① 友人(同じ部活) ② 顧問の先生 ③ 初対面の外部コーチ
問2
職場体験先の店長に、初日の朝に挨拶する。最も適切なものを選びなさい。 ア どうも、田中です。今日からよろしくです。 イ 〇〇中学校の田中です。今日からよろしくお願いします。 ウ 〇〇中学校の田中と申します。本日からお世話になります。よろしくお願いいたします。 エ 〇〇中学校の田中でございます。本日からお世話になりますでございます。
問3
次の発話で、場面に合っていない部分を直しなさい。(生徒が先生に、休み時間に) 「先生、誠に恐れ入りますが、この前のプリント、もう一回ください。」
問4
次の発話を、卒業式の答辞(式典)にふさわしい形に直しなさい。 「先生方、三年間いろいろありがとうございました。すごく楽しかったです。」
答えと判断
問1
①「明日の練習、休むね。塾の模試があって。」 ②「先生、明日の練習は、塾の模試があるため休ませていただきます。申し訳ありません。」 ③「恐れ入ります。明日の練習は、塾の模試がございますため、欠席させていただきます。申し訳ございません。」 段階ごとに、文末(ね/ます/ございます)、語彙(あって/あるため/ございますため)、謝罪(なし/申し訳ありません/申し訳ございません)を上げる。「休ませていただく」は許可を得る動作なので適切。
問2
ウ。初対面・外部なので第三段階。アは下げすぎ、イは第二段階でやや不足、エは「ございます」の重ねで不自然(「お世話になりますでございます」は誤り)。
問3
「先生、すみませんが、先日のプリントをもう一度いただけますか。」「誠に恐れ入りますが」は第三段階で休み時間には過剰、「この前」「もう一回」「ください」は第一〜二段階。第二段階にそろえる。
問4
「先生方、三年間、大変お世話になりました。本当に楽しい三年間でした。」「いろいろ」→「大変」、「すごく」→「本当に(誠に)」、式典なので第三段階に。
誤答を診断する
| 誤答 | 型 | 戻るレッスン |
|---|---|---|
| 問1①を「休ませていただきます」 | 上げすぎ | 不自然な表現を直す(型①) |
| 問2でイ | 初対面を第二段階にした | 動作主と向きで選ぶ(段階1) |
| 問3で「誠に恐れ入りますが」を残した | 軸の不ぞろい | 不自然な表現を直す(型③) |
| 問4で「すごく」を残した | 場面の変化に無反応 | 不自然な表現を直す(型④) |
三段階の表(問1)
| 軸 | 友人 | 先生 | 外部コーチ |
|---|---|---|---|
| 文末 | 休むね | 休ませていただきます | 欠席させていただきます |
| 理由の語彙 | 模試があって | 模試があるため | 模試がございますため |
| 謝罪 | なし | 申し訳ありません | 申し訳ございません |
| 呼称 | なし | 先生 | 恐れ入ります |
答案で落とさないための確認
| 確認 | 見るもの |
|---|---|
| 相手と場面で段階を決めたか | 友人・先生・初対面、式典 |
| 四つの軸が同じ段階か | 文末・呼称・形・語彙 |
| 「ございます」を重ねていないか | ますでございます |
| 式典・面接で一段上げたか | すごく → 本当に |
| 友人に上げすぎていないか | 休ませていただきます |
よくある間違い
三段階を敬語の有無だけで書き分ける
語彙と謝罪の形も変えます。
「ございます」を付ければ第三段階だと思う
「お世話になりますでございます」は誤り。「ございます」は「です・あります」の代わりに一度だけ。
答辞を普段の言葉で書く
式典は第三段階。「いろいろ」「すごく」は使いません。
自分で説明しよう
確認1:場面に合う表現を組み立てる四段階
段階を決める、文末と語彙、依頼の形、向きの点検。
確認2:「休む」を先生と外部コーチに言う形
休ませていただきます/欠席させていただきます。
確認3:式典で避ける語を二つ
いろいろ、すごく。(ちょっと、この前 も可)
セクションの出口
一つの内容を友人・先生・初対面の三段階で書き分け、場面に合う表現を選び、不ぞろいを直し、式典の言葉に言い換えられたら完了です。
次のセクション「敬語と言葉遣いマスターチェック」では、コース全体を一つの表と手順にまとめ、入試形式の総合問題で仕上げます。
クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。