面接での言葉遣い:会話・面接・入試で使う
このレッスンの役割
ここは「面接での言葉遣い」の出口です。四つの問い、基本形、四段階の手順、誤りの四つの型を、入試形式の問題と模擬面接で通して使います。
中心技能は、受け答えの誤りを直し、質問に合う答えを選び、場面から受け答えを作り、入退室の定型を言うことです。目安時間は10分です。
入試でどう出るか
面接の言葉遣いは、三つの形で出ます(筆記)。
- 修正:「次の面接の受け答えで、不適切な言葉遣いを直せ」
- 選択:「面接官の質問に対する答えとして最も適切なものを選べ」
- 作成:「次の質問に対する答えを、結論・理由・具体例の順で書け」
そして実際の面接では、全部が同時に問われます。
総合問題
問1
次の受け答えの不適切な部分を直しなさい。 面接官「本校を志望した理由を教えてください。」 受験生「えっと、自分は、御校の説明会に参加させていただいて、先生がおっしゃられた『自分で考える力』っていう言葉がすごく印象に残ってて、ここで学ばさせていただきたいなって思ったからです。」
問2
「あなたの短所は何ですか」に対する答えとして最も適切なものを選びなさい。 ア 短所は特にありません。 イ えっと、短所は、まあ、いろいろあるんですけど。 ウ 私の短所は、慎重になりすぎるところです。決断に時間がかかることがあるので、期限を決めて判断するよう心がけています。 エ 短所は慎重すぎることですが、それは長所でもあると思うので、直すつもりはありません。
問3
「中学校生活で学んだことは何ですか」に対する答えを、結論・理由・具体例・結びの順で書きなさい。(内容は自由)
問4
入室から退室までの定型を、順に書きなさい。(ノック、入室、名乗り、着席、退室)
答えと判断
問1
「はい。私は、御校の説明会に参加し、先生がおっしゃった『自分で考える力』という言葉がとても印象に残り、御校で学びたいと思ったからです。」「えっと」→「はい」、「自分」→「私」、「参加させていただいて」→「参加し」、「おっしゃられた」→「おっしゃった」、「っていう」→「という」、「すごく」→「とても」、「残ってて」→「残り」、「学ばさせていただきたいなって」→「学びたいと」。
問2
ウ。短所を結論で言い、具体的な場面と対処を添えている。アは質問に答えていない、イは話し言葉で結論がない、エは改善の姿勢がなく印象が悪い。
問3
例:「はい。私が中学校生活で学んだことは、仲間と協力することの大切さです(結論)。合唱コンクールで、クラスの意見がまとまらず苦労したからです(理由)。私は指揮者として、一人ひとりの意見を聞く時間を作り、練習計画を全員で決めました。その結果、学年で最優秀賞をいただきました(具体例)。高校でも、周りの意見を聞きながら目標に向かいたいと考えています(結び)。」
問4
ノックを三回 →「どうぞ」→「失礼します」と言って入室、ドアを閉める → 椅子の横に立ち「〇〇中学校の田中と申します。よろしくお願いいたします」→「お座りください」→「失礼します」と言って着席 → 面接終了後、立って「ありがとうございました」→ ドアの前で「失礼します」と一礼して退室。
誤答を診断する
| 誤答 | 型 | 戻るレッスン |
|---|---|---|
| 問1で「参加させていただいて」を残した | 過剰な敬語 | 不自然な表現を直す(型③) |
| 問2でエ | 質問の意図(改善の姿勢)とのずれ | 不自然な表現を直す(型④) |
| 問3で経験から書き始めた | 結論の遅れ | 不自然な表現を直す(型②) |
| 問4で名乗りを省いた | 定型の欠落 | 人物関係と働きをつかむ |
受け答えの点検表
| 点検 | 見るもの |
|---|---|
| 「はい」で始めたか | えっと、あの |
| 一人称は「私」か | 自分、僕 |
| 結論が最初の一文か | 経緯から始めていない |
| 具体例に数字・出来事があるか | いろいろ、たくさん |
| 御校の先生は尊敬語、自分は丁寧語か | おっしゃった/参加し |
| 「させていただく」は許可の動作だけか | 学ばさせて |
| 話し言葉(っていう、すごく、〜てて)を直したか | という、とても、〜し |
よくある間違い
短所を「ない」と答える
自分を見つめていない印象になります。短所+対処を言います。
答えを長くして熱意を示そうとする
長いほど結論がぼやけます。三〜五文で。
入退室の「失礼します」を省く
言葉遣いの一部です。入室時と退室時の両方で言います。
自分で説明しよう
確認1:面接の受け答えを組み立てる四段階
質問の種類を聞き分ける、結論を一文、理由と具体例を一つずつ、敬語を点検して結ぶ。
確認2:短所を聞かれたときの答えの構造
短所(結論)+具体的な場面+対処・改善の姿勢。
確認3:入室時の名乗りの形
「〇〇中学校の田中と申します。よろしくお願いいたします。」
セクションの出口
受け答えの話し言葉と過剰な敬語を直し、質問に合う答えを選び、結論・理由・具体例・結びで答えを作り、入退室の定型を言えたら完了です。
次のセクション「会話文から関係を読み取ろう」では、ここまでの知識を逆向きに使い、敬語と呼称から登場人物の関係を読み取る方法を扱います。
クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。