LESSON 01

敬語と言葉遣いマスターチェック

敬語と言葉遣いマスターチェック:不自然な表現を直す

各セクションの誤りの型を「向きの誤り」「形の誤り」「段階の誤り」「組み立ての誤り」の四つの大きな型にまとめ、自分がどの型で落としやすいかを診断して直し方を一つに決めます。

敬語と言葉遣いマスターチェック:不自然な表現を直す

このレッスンの役割

各セクションで四つずつ学んだ誤りの型は、全部で五十以上あります。ここでは、それらを四つの大きな型にまとめ、自分がどの型で落としやすいかを診断します。型が分かれば、直し方は一つに決まります。

今回の中心技能は、自分の誤答を見て、四つの大きな型のどれかを言い、対応する直し方を即座に使えることです。目安時間は10分です。

四つの大きな型

大きな型 内容 含まれるセクションの型
Ⅰ 向きの誤り 相手と自分、内と外を取り違える 自分側に尊敬語、相手側に謙譲語、「〜に」を動作主に、くださる/いただく、外の人に内の人を高める、お〜してください
Ⅱ 形の誤り 語の形そのものが誤り 二重敬語、特別な形の無視、お/ご、おっしゃります、さ入れ・ら抜き、動詞に「です」
Ⅲ 段階の誤り 相手・場面と丁寧さが合わない 上げすぎ、下げすぎ、軸の不ぞろい、させていただくの乱用、話し言葉の混入、場面の変化に無反応
Ⅳ 組み立ての誤り 用件の構造が崩れている 本文がない、曖昧な断り、結論の遅れ、質問とのずれ、名乗り・件名の欠落、頭語と結語

型Ⅰ:向きの誤りの直し方

直し方 使う場面
動詞ごとに「〜が」を探して動作主を書く 尊敬・謙譲の選択
聞き手は誰か、話題の人物は同じグループか 内と外
主語が相手なら「くださる」、私なら「いただく」 〜てくださる/〜ていただく
相手の動作は「お〜ください」、自分の動作は「お〜する」 混在

一言で言えば、「動作主と聞き手を確かめる」。

型Ⅱ:形の誤りの直し方

直し方 使う場面
特別な形の対の表を使う お言いになる → おっしゃる
敬語は一つの動詞に一つ おっしゃられる → おっしゃる
和語に「お」、漢語に「ご」(例外を覚える) お説明 → ご説明
「おっしゃいます」「いらっしゃいます」の活用 おっしゃります
五段動詞に「せる」、上一段・下一段に「られる」 学ばさせて、見れる

一言で言えば、「表で正しい形を引く」。

型Ⅲ:段階の誤りの直し方

直し方 使う場面
相手と場面で三段階を決める 友人/先生/初対面、式典
四つの軸(文末・呼称・形・語彙)をそろえる 不ぞろい
「させていただく」は許可の動作だけ 乱用
話し言葉の置き換え表 この前、すごく、〜って

一言で言えば、「段階を決めて四つの軸をそろえる」。

型Ⅳ:組み立ての誤りの直し方

直し方 使う場面
前置き+本文+補い 依頼・質問・断り
結論・理由・具体例・結び 面接
件名・名乗り・挨拶・用件・結び メール・手紙・電話
お詫び+明確な断り+代案 断り

一言で言えば、「型に当てはめて部分を埋める」。

自己診断

次の六つの誤答を見て、大きな型を答えてから開いてください。

①(面接官に)「母がおっしゃっていました」

Ⅰ 向きの誤り(内の人を高めた)。「母が申しておりました」。

②「校長先生がおっしゃられた」

Ⅱ 形の誤り(二重敬語)。「おっしゃった」。

③(友人に)「ノートを拝借できますでしょうか」

Ⅲ 段階の誤り(上げすぎ)。「ノート貸して」。

④(先生に)「推薦書のことなんですけど…」で終わる

Ⅳ 組み立ての誤り(本文がない)。「書いていただけないでしょうか」を加える。

⑤「お客様がお書きしてください」

Ⅰ 向きの誤り(混在)。「お書きください」。

⑥(面接で)「えっと、自分は、部活とかやってて」

Ⅲ 段階の誤り(話し言葉、場面に無反応)。「はい。私は部活動に取り組んでおり」。

同じ型が二つ以上あれば、それが自分の弱点です。

弱点ごとの戻り先

弱点 戻るセクション
Ⅰ 向きの誤り 尊敬語と謙譲語を見分けよう、内と外、お・ご〜になる/する
Ⅱ 形の誤り 特別な形の敬語、お・ご〜になる/する、不自然な敬語
Ⅲ 段階の誤り 場面に合う表現、電話・手紙・メール、面接
Ⅳ 組み立ての誤り 依頼・質問・断り、電話・手紙・メール、面接

よくある間違い

誤答を「うっかり」で済ませる

うっかりにも型があります。型を言えれば、同じ落とし方をしなくなります。

直し方を全部覚えようとする

大きな型ごとに一言(動作主と聞き手、表で引く、段階と軸、型に当てはめる)で足ります。

弱点を一つに決めない

診断で二つ以上同じ型があれば、そこを優先します。

自分で確かめよう

確認1:四つの大きな型

向きの誤り、形の誤り、段階の誤り、組み立ての誤り。

確認2:型Ⅰの直し方を一言で

動作主と聞き手を確かめる。

確認3:型Ⅲの直し方を一言で

段階を決めて四つの軸をそろえる。

まとめと次の一歩

誤りは、向き・形・段階・組み立て、の四つの大きな型にまとまります。自己診断で弱点の型を決め、一言の直し方と戻り先のセクションで練習します。

次のレッスンは、コースの出口です。入試形式の総合問題と模擬面接で、全部を一度に使います。

クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。

UNDERSTANDING CHECK

理解チェック:誤りの四つの大きな型

70% 合格ライン
  1. 設問 0
    (面接官に)「母がおっしゃっていました」の大きな型はどれですか。
  2. 設問 1
    「校長先生がおっしゃられた」の大きな型はどれですか。
  3. 設問 2
    (友人に)「ノートを拝借できますでしょうか」の大きな型はどれですか。
  4. 設問 3
    (先生に)「推薦書のことなんですけど…」で終わる発話の大きな型はどれですか。
  5. 設問 4
    型Ⅱ(形の誤り)の直し方を一言で言うとどれですか。

まずは自分で選んでみましょう。採点・学習履歴への記録は、回答APIとの連携時に追加します。