LESSON 01

「お・ご〜になる/する」

「お・ご〜になる/する」:人物関係と働きをつかむ

特別な形がない動詞を敬語にする規則的な形「お・ご〜になる」(尊敬)と「お・ご〜する」(謙譲)の作り方、「お」と「ご」の使い分け、この形にできない動詞をつかみます。

「お・ご〜になる/する」:人物関係と働きをつかむ

このレッスンの役割

特別な形がない動詞(読む、書く、渡す、説明する)は、「お・ご〜になる」で尊敬語、「お・ご〜する」で謙譲語を作ります。規則的なので覚えやすい反面、「お」と「ご」の選択、使えない動詞、「〜する」と「〜になる」の取り違えが起きます。ここでは、この規則的な形の仕組みをつかみます。

今回の中心技能は、「お〜になる=相手↑」「お〜する=自分↓」の対応と、「お/ご」の使い分けの原則を言えることです。目安時間は8分です。

今日の問い

「渡す」を、①先生の動作、②私の動作として敬語にしなさい。

①先生がお渡しになる(お〜になる、相手↑)。②私がお渡しする(お〜する、自分↓)。同じ「お渡し」でも、語尾の「になる/する」で向きが逆になります。

二つの形の対応

形 敬語 記号 例
お(ご)+連用形+になる 尊敬語 相手↑ お読みになる、お書きになる、ご説明になる
お(ご)+連用形+する 謙譲語 自分↓ お読みする、お書きする、ご説明する

「お〜する」の謙譲語は、動作が相手に向かうときだけ使えます(お渡しする、お送りする、ご連絡する)。相手のない動作(お走りする)には使えません。

「お」と「ご」の使い分け

語の種類 付けるもの 例
和語(訓読み) お お読みになる、お書きする、お話しになる
漢語(音読み) ご ご説明する、ご利用になる、ご連絡する
例外(漢語でも「お」) お お電話、お返事、お勉強、お料理、お食事

原則は「和語に『お』、漢語に『ご』」。例外は、日常でよく使う漢語に「お」が付くものです。

この形にできない動詞

動詞 理由 代わりの形
言う、見る、行く、来る、食べる、する、いる、知る 特別な形がある おっしゃる、ご覧になる など
走る、寝る、起きる(謙譲) 相手に向かわない 走ります(丁寧語のみ)
一音の動詞(見る、着る、寝る) 「お見になる」が作りにくい ご覧になる、お召しになる、お休みになる

特別な形がある動詞に「お〜になる」を作ると、「お言いになる」のような誤りになります。

物に付く「お・ご」との区別

種類 例 働き
動詞の敬語(お〜になる/する) お読みになる、お渡しする 動作を高める/低める
相手の物(尊敬) 先生のお名前、ご意見 相手の物を高める
美化語 お茶、ご飯 上品にするだけ

設問「『お』の働きが他と異なるものを選べ」は、この三種類の区別を問います。

例題:作る

動詞 動作主 形
届ける 先生 お届けになる
届ける 私(先生に) お届けする
案内する 先生 ご案内になる(ご案内くださる)
案内する 私(先生を) ご案内する
電話する 私(先生に) お電話する(例外で「お」)

よくある間違い

「お〜する」を尊敬語だと思う

「お〜する」は自分の動作です。「先生がお読みする」は誤り。

漢語に「お」を付ける

「お説明」「お利用」は誤り。「ご説明」「ご利用」。ただし「お電話」「お返事」は例外。

特別な形がある動詞に「お〜になる」を作る

「お言いになる」「お見になる」は誤り。特別な形を使います。

自分で確かめよう

確認1:「お〜になる」と「お〜する」の記号

お〜になる:相手↑(尊敬語)。お〜する:自分↓(謙譲語)。

確認2:「お」と「ご」の使い分けの原則

和語に「お」、漢語に「ご」(例外:お電話、お返事など)。

確認3:「説明する」の尊敬語と謙譲語

ご説明になる(ご説明くださる)/ご説明する。

まとめと次の一歩

「お・ご〜になる」は尊敬語、「お・ご〜する」は謙譲語で、語尾で向きが決まります。和語に「お」、漢語に「ご」が原則で、特別な形がある動詞にはこの形を作りません。

次のレッスンでは、動詞を見て「特別な形か、お〜になる/するか、どちらも使えないか」を判定し、「お/ご」を選ぶ手順を一行ずつ使えるようにします。

クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。

UNDERSTANDING CHECK

理解チェック:お・ご〜になる/するの仕組み

70% 合格ライン
  1. 設問 0
    「お〜になる」と「お〜する」の対応として正しいものはどれですか。
  2. 設問 1
    「お」と「ご」の使い分けの原則はどれですか。
  3. 設問 2
    「説明する」の謙譲語はどれですか。
  4. 設問 3
    「お〜になる」を作ってはいけない動詞はどれですか。
  5. 設問 4
    漢語なのに「お」が付く例外はどれですか。

まずは自分で選んでみましょう。採点・学習履歴への記録は、回答APIとの連携時に追加します。