LESSON 01

謙譲語の基本

謙譲語の基本:会話・面接・入試で使う

謙譲語への書き換え、「伺う/参る」の選択、相手の動作に謙譲語を使った誤りの訂正、面接での自分の動作の言い方を入試形式で解き、謙譲語の判断を本番で使える形にまとめます。

謙譲語の基本:会話・面接・入試で使う

このレッスンの役割

ここは「謙譲語の基本」の出口です。働き、三つの作り方、四段階の手順、誤りの四つの型を、会話・面接・入試形式の問題で通して使います。

中心技能は、動詞を謙譲語に書き換え、「伺う/参る」を選び、相手の動作に使われた謙譲語を訂正し、面接で自分の動作を正しく言うことです。目安時間は10分です。

入試でどう出るか

謙譲語は、三つの形で出ます。

  1. 書き換え:「──線部を謙譲語に直せ」
  2. 選択:「──線部の表現として適切なものを選べ」(伺う/参る、お〜する/お〜くださる)
  3. 訂正:「次の文の敬語の誤りを直せ」(相手の動作に謙譲語)

総合問題

問1

次の──線部を、特別な形の謙譲語に直しなさい。(生徒が先生に話す場面) ① 先生の絵を①見ました。 ② 明日、先生の研究室に②行きます。 ③ 先生に③言いたいことがあります。 ④ 先生から本を④もらいました。

問2

次の文の( )に、「伺います」「参ります」のうち適切なほうを入れなさい。 ① 来週、祖父の家に( )。(生徒が先生に) ② 明日、先生のお宅に( )。(生徒が先生に) ③ 午後から東京に( )。(生徒が先生に)

問3

次の文の誤りを直しなさい。 ① お客様が受付でお名前をお書きしてください。 ② 先生が私の相談を伺ってくださった。 ③ 私は毎朝六時にお起きしています。

問4

面接で「この学校を志望した理由を教えてください」と聞かれた。次の答えの敬語の誤りを直しなさい。 「はい、学校説明会で先生方のお話を聞いて、この学校の雰囲気に魅力を感じました。先輩にも話を伺って、ここで学びたいと思いました。」

答えと判断

問1

①拝見しました。②伺います。③申し上げたい。④いただきました。すべて動作主が私で、先生(の物)に向かう。

問2

①参ります(祖父は自分側で、向かう相手として立てない)。②伺います(先生に向かう)。③参ります(東京に向かう相手なし)。

問3

①「お客様が受付でお名前をお書きください。」動作主がお客様(相手側)なので「お〜ください」。②「先生が私の相談をお聞きになってくださった。」または「聞いてくださった」。伺うのは自分の動作。③「私は毎朝六時に起きています。」向かう相手なし。

問4

「お話を聞いて」→「お話を伺って」(先生方に向かう動作なので謙譲語)。「先輩にも話を伺って」は、先輩が目上なら正しい。ただし「お話を伺って」と「話を伺って」の整合をとり、「先輩からもお話を伺い」とするとよい。

誤答を診断する

誤答 型 戻るレッスン
問1②で「参ります」 向かう相手(先生)があるので「伺う」 動作主と向きで選ぶ(段階2)
問2①で「伺います」 祖父は自分側、立てる相手ではない 不自然な表現を直す(型③)
問3①を「お書きしてください」のまま お〜するを相手に使った 不自然な表現を直す(型④)
問3②を「伺ってくださった」のまま 相手側に謙譲語 不自然な表現を直す(型①)

向きの表

動作 動作主 向かう相手 記号 形
見る(先生の絵を) 私 先生の物 自分↓ 拝見する
行く(先生の研究室に) 私 先生 自分↓ 伺う
行く(東京に) 私 なし 自分↓(改まり) 参る
書く(お客様が) お客様 ― 相手↑ お書きになる、お書きください
聞く(先生が私の相談を) 先生 私 相手↑ お聞きになる、聞いてくださる

答案で落とさないための確認

確認 見るもの
動作主は自分側か 私、私の家族
向かう相手は目上か 先生、お客様、面接官
祖父・母など自分側の人を「向かう相手」として立てていないか 参る
相手の動作に「お〜する」「伺う」「拝見する」を使っていないか 相手↑に直す
相手のない動作に謙譲語を使っていないか 起きる、走る、勉強する

よくある間違い

自分の家族への動作を「伺う」にする

家族は自分側です。「祖父の家に参ります」。

「先生が伺ってくださった」を正しいと思う

「伺う」は自分の動作です。先生の動作には「お聞きになる」「聞いてくださる」。

面接で「お話を聞いて」で済ませる

先生方の話を聞く動作は先生方に向かうので「伺って」。

自分で説明しよう

確認1:「伺う」と「参る」の使い分け

向かう相手(目上)があれば「伺う」、なければ「参る」。

確認2:「お客様がお書きしてください」の直し方と理由

「お書きください」。動作主が相手側なので「お〜する」(自分↓)は使えない。

確認3:謙譲語が使える条件を二つ

動作主が自分側であること、動作が目上に向かうこと。

セクションの出口

動詞を謙譲語に書き換え、向かう相手の有無で「伺う/参る」を選び、相手の動作に使われた謙譲語を直し、面接で自分の動作を正しく言えたら完了です。

次のセクション「尊敬語と謙譲語を見分けよう」では、一つの文の中で尊敬語と謙譲語が混ざるとき、動作ごとに向きを決める方法を扱います。

クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。

UNDERSTANDING CHECK

理解チェック:謙譲語を入試で使う

70% 合格ライン
  1. 設問 0
    (生徒が先生に)「先生の絵を見ました」を謙譲語にしたものはどれですか。
  2. 設問 1
    (生徒が先生に)「来週、祖父の家に( )」に入る語はどれですか。
  3. 設問 2
    「先生が私の相談を伺ってくださった」の直し方はどれですか。
  4. 設問 3
    「先生から本をもらいました」を謙譲語にしたものはどれですか。
  5. 設問 4
    面接で「説明会で先生方のお話を聞いて」をどう直しますか。

まずは自分で選んでみましょう。採点・学習履歴への記録は、回答APIとの連携時に追加します。